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個別記事の管理2010-08-18 (Wed)

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田園交響楽 (新潮文庫)田園交響楽 (新潮文庫)
(1952/07)
ジッド

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 自分所有の再読モノ。何年ぶりかで読みました。なかなか深かったです。以下ウィキよりあらすじ。

身寄りもなく、無知で盲目だったジェルトリュードを牧師は純粋な慈悲の心から引き取ったつもりだったが、やがて牧師と牧師の妻と息子、ジェルトリュードを巡って愛憎劇が展開される。
数年後、彼女は「真実を知りたい」という切な願いを牧師に訴えて視力回復手術を受けたが、視力を得た彼女は現実を見てしまった。「もし盲目なりせば、罪なかりしならん」の聖書の言葉を受け、ジェルトリュードは……。


 最初に読んだのが学生の頃(=お子サマ)だったので、この作品の背景やら深い意味やらはまったく理解していませんでした。美しい盲目の少女が自分を助けてくれた恩人を愛し、眼が見えるようになったらその恩人に幻滅してしまったハナシ……としか読めていませんでした。
が、今回再読して、ものすごく深い内容だということを改めて発見。

 作品の背景にあるのはキリスト教。その教えを知らない人(自分も含め)にはちょっと理解しづらいかもです。
 主人公であるプロテスタントの牧師の手記という形で話は展開。
 この牧師がふとしたきっかけで引き取ることになった少女ジェルトリュード。最初のころは敬虔なキリスト教徒・牧師としての慈愛から彼女を引き取ったのだが、その彼女が見る見る間に知性を身につけてゆくにつれ、牧師のココロに大きな変化が生じてゆく。

 知らぬ間にジェルトリュードを愛し始めていた牧師。まさに恋は盲目。牧師もまた彼女同様、肝心な心の眼が見えていなかった。ゆえに、妻の苦悩を理解することが出来ず、息子とジェルトリュードの仲を裂いてしまうという愚行を犯す。そして牧師本人が己のジェルトリュードへの、慈愛では無い、男女の愛に気付いていなかったという悲劇が重なる。
 牧師の当の本人が知らぬ間に犯していた罪は、息子のカトリックへの改宗(=父親への反抗)、そしてジェルトリュードの自殺というもっとも耐えがたい事実によって贖われます。

 プロテスタントとカトリックというキリスト教の宗派の対立、浮気問題、息子との決別等々、複雑な家族の愛憎劇であることに今更ながら気付きました。
 息子の信頼も愛するジェルトリュードも、そして妻の愛情も、全てを失い途方に暮れる牧師の姿に自業自得と言うべきか。
 精神的・肉体的に盲目であった人間達が繰り広げた悲劇、として読み、そして深く考えさせられました。


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Theme : 海外小説・翻訳本 * Genre : 小説・文学 * Category : 田園交響楽
* Comment : (2) * Trackback : (0) |

蒼い翳 * by nao
ジッド・・かぁ・・。
みんな十代の頃、読んでいるんですなぁ・・。
「田園交響楽」「狭き門」・・「車輪の下」
「林檎の木」・・「デイジー・ミラー」
「草の花」・・「トニオ・クレーゲル」などなど・・
この周辺の小説には、誰もが自分の蒼い幻影を、
遺してきている・・とか。

Re: 蒼い翳 * by 惺
>nao 様v-353
>ジッド・・かぁ・・。
> みんな十代の頃、読んでいるんですなぁ・・。← 何故か遠い目をして宙を見つめているnaoサンを連想してしまいました。

自分はジッド作品は「田園交響楽」と「狭き門」しか読んでないので何とも言えないですが、
> この周辺の小説には、誰もが自分の蒼い幻影を、
> 遺してきている・・とか。 ← 詩人ですね~。おみそれしましたe-466
コメントありがとうございました☆

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