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個別記事の管理2012-04-24 (Tue)

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歪笑小説 (集英社文庫)歪笑小説 (集英社文庫)
(2012/01/20)
東野 圭吾

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 久しぶりの東野作品。巷で話題になっているので読んでみました。以下BOOKデータベースより内容。

新人編集者が目の当たりにした、常識破りのあの手この手を連発する伝説の編集者。自作のドラマ化話に舞い上がり、美人担当者に恋心を抱く、全く売れない若手作家。出版社のゴルフコンペに初参加して大物作家に翻弄されるヒット作症候群の新鋭…
俳優、読者、書店、家族を巻き込んで作家の身近は事件がいっぱい。ブラックな笑い満載!小説業界の内幕を描く連続ドラマ。とっておきの文庫オリジナル。


伝説の男
夢の映像化
序ノ口
罪な女
最終候補
小説誌
天敵
文学賞創設
ミステリ特集
引退発表
戦略
職業、小説家


 うーん、面白かった! どの作品もブラックユーモア満載で。中にはほろっと感動させられる話もあったりして。もちろん多少ののディフォルメはあるにしろ、小説業界の内輪話を読んでいるような気がして考えさせられた&クスッと笑えた!
 全12作で共通しているテーマが自分的に「勘違い」なんじゃないかなあと。
 自作が映像化されると知った作家が、友人家族を巻き込んで繰り広げる願望&妄想・美人編集者に一方的な想いを寄せる新人作家・会社に居場所をなくし一念発起して作家への道を歩もうとするサラリーマン・作品に恵まれず埋もれた作家の引退記者会見に翻弄される編集者達……などなどちょっとズレて勘違い甚だしい人達を巧く題材にして作品にしてしまうところがさすがだなと。

 サラリーマン生活とおさらばしたくて作家を夢見る中年男性。応募作があわや最終候補に残るかも……というところまでいき、舞い上がる夢と理想。けれど厳しい作家生活の現実を知り、現実逃避の手段として「作家」を目指していたけれど、落選をきっかけにしっかりと「現実」と向き合おうとする 最終候補 が印象に残ったかな。従来ならば作家となってご都合主義的なハッピーエンドになる展開が多いのに、この作者は甘いラストを用意せずにシビアな生活を選ばせる。リアリティあって思わずそうだよなあ……と頷いてしまった。

 他にも 伝説の男 はひたすら笑わせてくれる! 売れる作品&作家のためなら恥も外聞もかなぐり捨てて奔走する伝説の編集者。その壮絶&愉快なエピソードがてんこもりのこのストーリーには脱帽。ホントにいるんかいな、こんな編集者……。

 などなど、どれもひとひねりある作品群。シリーズ4作目なんだそうで。思わず1作目から読んでみたくなったし。東野作品はシリアス長編も面白いけど、こんなユーモアある短篇集も愉快なのね。そういえばエッセイも面白かったし。さすが人気作家! と納得の1冊なのでした。ラストの 巻末広告 爆笑モノ!! こういうお遊びもいいよね~(笑)


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個別記事の管理2011-10-01 (Sat)

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麒麟の翼 (特別書き下ろし)麒麟の翼 (特別書き下ろし)
(2011/03/03)
東野 圭吾

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 久しぶりの東野圭吾のうえ、こんなメジャー作品読むのも自分には珍しい…職場の先輩がまた貸ししてくれたのさッ! ラッキ! ということでBOOKデータベースよりあらすじ。

寒い夜、日本橋の欄干にもたれかかる男に声をかけた巡査が見たのは、胸に刺さったナイフだった。大都会の真ん中で発生した事件の真相に、加賀恭一郎が挑む。

 自分、何でも読み始めがタラタラしすぎるんですよ……なかなかストーリーに入っていけないっていうか。この作品もそうだったんだけど、中盤から俄然一気読みしてしまいました!!! 面白い&ハートフル&読みやすい&コ難しくない&泣ける…などなどとっても読後感良い作品でした。

 導入部がとても惹きこまれた。日本橋にそんなシャレて凝った麒麟像なんてあったんですねー。全然知らなかった。タイトルがとっても謎でどういう展開になるのかと思っていたら、なんと素晴らしいオチにたどり着いたことでしょう!! 

 その日本橋の麒麟像の台座にもたれかかるように死んでいた一人の男・青柳。その胸には深々とナイフが刺さっていた……。
 と、遠くから眺める巡査視点で始まる導入部がまるで映像を観ているようで秀逸。
 またたくまに殺人事件へと発展してゆく展開となるんですが、さらに殺人事件の起こったほぼ同時刻に別のもう一人の男が交通事故で意識不明の重体となる。被害者の所持品を持っていたこの男こそが真犯人だと断定されそうになるが……と、傍系の事件もうまく絡ませて読者をより深いミステリーへと誘ってくれるのも巧すぎる~!

 最初は青柳が務める会社の労災隠しにまつわる殺人事件かと思われたが、実はそれはまったくの偶然に因るモノ。
 ここらへんの揺さぶりというか、ダミー事件の展開も面白いと思った。そこからいかにして刑事の加賀と松宮が真相に迫ってゆくのか。そこが今作の読みドコロ。見えない事実に近づいて行く鍵を握るのはもちろん加賀。出会った人との何気ない会話、ちょっとした事象から鋭い洞察力を発揮して、真実へ近づくヒントを見出してゆく。もちろん作者サンによって計算しつくされた小道具なんだろうけど、まったく違和感・こじつけ感がなくて自然と納得してしまう。特に、香織が語る穴のあいた靴下のエピソードから加賀が新たな事実を発見する件なんかは唸ったし。

 特に後半からの意外な展開にはおおっと!これは面白すぎ!! と目がクギづけ。「麒麟の翼」というタイトルの謎解きとその意味が理解できて、もう自分は涙腺崩壊。
 意外な真犯人。とその共犯者たち。その彼等の謝罪と贖罪の決意を誓うラストがまた白眉。
 因みに麒麟とはもちろん伝説上の動物。殺生を嫌い、幼少から秀でた才を示す子どものことの意もあるそうです。ううむ、なるほどな。
 父親から息子への強烈なメッセージ。このことを加賀自身とオーバーラップさせて事件解決の糸口と成しているエピソードに感動。
 …にしても、今まで自分が読了した東野作品の男子たちって、皆女子に頭上がらない設定が多いんだけど…。今作も加賀って登紀子に押されっぱなしだよね。ま、どうでもいいんだけど(>_<)

 来年早々に映画化ということですが……ううむ。キャストを見た限りでは妥当なの? 黒木メイサの役って、あれ? 原作にいたっけ? 最初から映像化を意識した作品なのかな? っていう印象も。ちょっと楽しみかな。


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* by 塩枝
加賀恭一郎はドラマで新参者見ただけですね…

加賀役の阿部寛さんが物陰からじっと観察してる絵がいつも変質者っぽいなあ、と思ってみてたのは秘密です←

映画も楽しみです^^


* by ひいち
あ。コレ加賀さんのシリーズなのねっ!
一番初めに読んだのは、大学生の頃の加賀君で・・・
「卒業」だったかな?
このシリーズも全部読んでいるハズ・・・
これも早く読みたいなぁ~。

どうしても、阿部寛さんのイメージと重ならないのですよねー(苦笑)
自分の中ですっかり出来上がっているイメージがあって・・・
そういうのありません?


Re: 塩枝 様☆ * by 惺
こんばんは!
> 加賀恭一郎はドラマで新参者見ただけですね…
自分はドラマも観てなくて加賀サン初体験でした!
小説ではとってもいいカンジの刑事サンって印象だったー!

> 加賀役の阿部寛さんが物陰からじっと観察してる絵がいつも変質者っぽいなあ、と思ってみてたのは秘密です←
> 映画も楽しみです^^
え?そうなの変質者っぽい?
ますますそそられる。さらに映画観て見たくなった☆
悠人役が誰なのか気になる気になる~(>_<)

Re: ひいち様☆ * by 惺
こんばんは!
> あ。コレ加賀さんのシリーズなのねっ!
> 一番初めに読んだのは、大学生の頃の加賀君で・・・
> 「卒業」だったかな?
> このシリーズも全部読んでいるハズ・・・
> これも早く読みたいなぁ~。
そうなんだ!
自分は加賀さんシリーズ初体験で…。
全部読破しているとは、さすがひいちサン☆

> どうしても、阿部寛さんのイメージと重ならないのですよねー(苦笑)
> 自分の中ですっかり出来上がっているイメージがあって・・・
> そういうのありません?
ありますわ!
自分的にはネ・ズ・ミ!←こればっかりだな(>_<)
でも、小説読んで自分も加賀=阿部寛サンにはちょっと違和感かな…。

個別記事の管理2010-12-28 (Tue)

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あの頃ぼくらはアホでした (集英社文庫)あの頃ぼくらはアホでした (集英社文庫)
(1998/05/20)
東野 圭吾

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 自分はそんなに熱心な東野圭吾読者でもファンでもないんですが、なかなか面白いというエッセイの存在を知り購入。一体この作家サンの素顔ってどんなん? と興味津々。以下文庫裏表紙よりあらすじ。

ワルの巣窟、悪名とどろかすオソロシイ学校で学級委員をやっていた"命がけ"の中学時代。
日本で最初に学園紛争が起こり、制服が廃止されたという「有名校」での熱血高校時代。
花の体育会系&似非理系だった大学時代……あの頃みんながアホでした!
怪獣少年だった小学生時代から、大学を出て就職するまでを赤裸々に(?!)つづる、傑作青春記。


球技大会は命がけ・消えたクラスメイト・『したことある者、手え挙げてみい』・剃り込み入れてイエスタディ・ワルもふつうもそれなりに・油断もスキもない・つぶら屋のゴジラ  等々、大阪パワー全開の爆笑24編。対談のオマケもあるよん。

 東野圭吾…1958年大阪市生まれ。
 言わずと知れた人気作家。自分が読んだ作品はホント少なくて未だどんな作家サンなのかよくわからないけれど、作品からして結構カタブツ的な印象がありました~。
 が、!! 大阪の方だったんですね。作中に織り込まれる会話文が大阪弁でものすごく意外だったし、父・母・姉2人・親しい地元友人等と交わされる、大阪弁丸出しの会話がね~、自分的にツボでした! 一気に親近感が増した。
 で、読了後の素直な感想が、まんま昭和な人。これに尽きます。

 ネタがもう昭和のかほりで満ち満ちてます。初っ端から中学時代のクラスのワル達のエピソード。
 クラスは半スラム化、廊下は賭博場・トイレはタバコ臭充満・体育館の裏はリンチ場となってたというほどの学校の荒れっぷり。中でも東野少年のクラスはワルの巣窟で、しかも学級委員となった彼の運命たるやいかに……? 
 と、言いつつ、作者サンは対人関係のバランス感覚が大変よろしいようで、巧くワル達とも付き合えていたとのこと。スリル溢れるハナシを期待していたがそうでもなかった。けれど当時の愛すべきワル達のファッションに笑える。

 爆笑したのが、小学生時代。こんなに怪獣オタクとは知りませんでした~!! つぶら屋のゴジラ「ペギラごっこ」と「ジャミラやぞー」俺のセブンを返せの3編が東野圭吾によるTHE・怪獣オタクワールド全開! 
 もう詳しい詳しい! ウンチク垂れる垂れる! そのアツい語りに圧倒されっぱなし。特に俺のセブンを返せには作者のセブンに対するノスタルジーがかなり胸に迫りました。みんなあるのね、密かに隠し持つオタクな部分って。

 大学時代・アーチェリー部に所属し(意外~!!)、ご多分にもれず新歓コンパでの恐怖のアルコール責めエピソードが、なんとも恐ろしい! 先輩によるアルコール地獄の鬼気迫る体験談に思わず背筋がゾッ!としたし。

 と、人気作家サンの意外な素顔が面白かった……と素直に言いたいトコロだが、東野圭吾氏、まだまだ弾け方が足りな~い!!
 確かに面白くて爆笑するし、完璧に楽しめるエッセイなんだけど、まだまだ優等生的!!
 もっと自分のハズカシイ恥部をさらけ出してくれないとダメです!! 作者サンの周りの方達は思いっきりアホ全開なんですが、当のご本人がイマイチ、といったカンジでした。

 東野氏、実はガードが固いのね、と勝手に都合よく判断。全編大阪弁で通すとか、もっとおバカなエピソードを披露しちゃうとか。ちょっとパンチが足りなかったな~!!
 ただ、巻末にある対談で晒していただいたお写真。長髪で、くっきりした瞳。なんともお優し気なご本人を初めて拝見して……やはり懐かしい昭和のかほりを感じてしまった自分なのでした。


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Theme : エッセイ/随筆 * Genre : 本・雑誌 * Category : 東野圭吾
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こんばんは☆ * by まいまい
東野圭吾さんってもっと若い方かと思ってました。
ワタクシとほぼ同年代ですね。
そりゃ昭和のかほりがするはずです。(笑)

楽しそうですね。ウルトラセブン。体育館裏・・。
同年代ならではの楽しみ方ができそうです。

Re: まいまい様☆ * by 惺
こんばんは♪

> そりゃ昭和のかほりがするはずです。(笑)
懐かしかったですよ~。なんせ自分も当然昭和生まれ☆ 
基本的に東野氏はマジメでお優しい方のようです。

> 楽しそうですね。ウルトラセブン。体育館裏・・。
おまけにブルース・リーに合コン・合ハイ等々、東野氏の眩しいくらいの青春を、ひととき共有させていただきました!
面白かったですよ~☆


こんばんわー * by チルネコ
東野作品は僕もやっと半分くらい読破したかな?という程度なのですが、こういうスラップスティック系のエッセイや小説は未だに読めてないんですよね^^。なんか東野さん=笑いというのが上手くイメージできなくて、食指が伸びません(苦笑)でもい惺さんの記事を拝見すると面白そうに思えてきて、早く手に入れて着手できたらと思います。早くしないとまた読機を逃す~~(笑)

Re: チルネコ様☆ * by 惺
こんばんは♪
> なんか東野さん=笑いというのが上手くイメージできなくて
自分もそうだった~、コレを読むまでは。
バリバリの大阪人だということが判明してビックリ!
やはり、オトナなため、弾け感はイマイチですが(自分の中で三浦しをんとどうしても比べてしまうe-263)充分笑えます! 計算された笑いドコロというか、やはり巧いです!
さらっと読めるので、おヒマな時にでも☆

個別記事の管理2010-10-03 (Sun)

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プラチナデータプラチナデータ
(2010/07/01)
東野 圭吾

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 「プラチナデータ」というタイトルに惹かれて購入しようとしたら、またも東野圭吾作品でした。以下単行本帯よりあらすじ。

犯罪防止を目的としたDNA法案が国会で可決し、検挙率が飛躍的に上がるなか、科学捜査を嘲笑うかのような連続殺人事件が発生した。
警察の捜査は難航を極め、警察庁特殊解析研究所の神楽龍平が操るDNA操作システムの検索結果は「NOT FOUND」。犯人はこの世に存在しないのか?
時を同じくして、システムの開発者までが殺害される。現場に残された毛髪から解析された結果は……「RYUHEI KAGURA 適合率99.99%」。
犯人は、神楽自身であることを示していた……。


 近未来設定なのか? あらすじ読むととてつもなく難解そうですが、実際はそうでもない。序盤から引き込まれて一気に読んでしまいました。
 東野作品3作目なんですが、それぞれ読んだ作品がセクシュアル・マイノリティー、身体入れ替わりをテーマしていて、そして今作が二重人格。この作者サン、なかなか一筋縄ではいかないな~の印象。
 東野作品初心者の自分としてはとっても面白く読めた。

 まずはメインヒーローの神楽。科学警察研究所主任解析員という肩書を持つ科学至上主義者ともいうべき人物。そしてサブヒーローは浅間警部補。こちらは神楽と正反対の現場至上主義者。序盤ではこの2人の接点はそうないのだけれど、殺人事件が起こるにつれ次第に心の距離が狭まってゆく。
 作中に登場する「DNA法案」とか「DNA捜査システム」とか「Dプレート」なんていう科学的専門用語っぽい文言は、単なる装飾。作品の根幹を成しているのは、あくまでもヒューマンドラマ。特に二重人格者である神楽龍平という人物の精神的変遷の描写が巧いなと。

 管理社会を背景に据えていて、その管理する側の有能な神楽が一転して殺人事件の容疑者になり、さらに逃亡者へと転落。そのあたりも飽きさせずに読ませてくれる。

 謎の少女「スズラン」と神楽の別人格「リュウ」。この2人(?)のエピソードも哀しくやるせないですが、個人的には好きですね。「リュウ」は神楽の精神世界の最も純粋な部分、何人も犯しがたい領域の化身として具現化された姿なのではないのかな、と勝手に理解してますが。

 そして終盤、まるで正反対の性格だった神楽と浅間が「プラチナデータ」を解析するために共同作業をするシーンもなかなか良いかと。一気に信頼関係を結ぶ2人。互いに反感を抱きながらも、最終的には理解し合う姿にちょっとベタではあるけれど感動! 

 謎のデータ・連続殺人・二重人格・逃亡・意外な犯人(というか、犯人はすぐに判ってしまい、ミステリーとしては甘いかな)……様々な要素が詰まっていて、少し雑多と思う部分もあるけれど、そこは熟練の技、終盤で巧く収斂されている感がしました。

 書籍自体はブ厚いけれど、あくまでさらっと読めるエンタメ作品。
「人間よ、自然に還れ!」。読了後の素直な感想がコレでした。


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個別記事の管理2010-09-26 (Sun)

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秘密 (文春文庫)秘密 (文春文庫)
(2001/05)
東野 圭吾

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 読んでしまいました。東野圭吾作品、一度読むとクセになる……。以下文庫裏表紙よりあらすじ。

妻・直子と小学5年生の娘・藻奈美を乗せたバスが崖から転落。妻の葬儀の夜、意識を取り戻した娘の体に宿っていたのは、死んだはずの妻だった。
その日から杉田家の切なく奇妙な"秘密"の生活が始まった。


 実はもっとファンタジー的でライトなハナシかと思っていました。と、ところが全然違ってたんですね。面白さと共にちょっと重たい内容で一気に読んでしまいました。
 スバリ切ない夫婦愛のおハナシ。お互いがお互いを愛し、思いやりあっているからこそ生じる感情のすれ違いや葛藤、激しい嫉妬に妄想。読んでいてわかるなァと共感する部分もあり、そうでない部分もあり……。

 娘の身体に宿ったことを前向きに捉え生きていこうとする直子と、なかなか現実を受け入れられない平介。若い肉体と新たな人生を思いがけなく手に入れた直子に対する平介の、男としての嫉妬の描写がとても巧いな~と。
 彼のその抑えきれない暗い感情がとある人物の一言で浄化されるエビソードに何だかとても心打たれた。その言葉を受け醜い感情を断ち切り、以降直子のことを娘・藻奈美として認識しようとする平介の感情の変化にもすんなり納得。

 ラスト、平介が花嫁の父となる結末もなかなか洒落てると思った。
 そして結婚指輪をめぐって新たにわかるもう一つの「秘密」。哀しいけれど、これも平介に対する直子の究極の愛の形なのだな、と自分的に理解。とっても複雑で切なすぎる……できれば普通の夫婦として人生を共に歩んで欲しかったな~と思い涙してしまった自分は、すっかり感情移入していたのでしょう。
 大変面白かったです。


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いつも早起きですね。 * by キヨハラ
朝の8時過ぎには記事を書き終えてアップしているなんて、すごく活動的ですね。それは、ともかく...

これ、読みました。ストーリーもわりとよく覚えています。ただ題名が「秘密」だったか「手紙」だったか、わかんなくなっちゃってたんですけど、惺さんのお陰で「秘密」だということが、はっきりわかりました。

惺さん同様、私も深く感情移入しました。読み終わったときに、やるせない気持ちを引きずってました。
私は世間的には仲の良い親子でこっそり夫婦として過ごせばよかったのにと思いました。直子はずるいという気持ちでいっぱいでした。

これは白夜行に続いて読んだ東野圭吾で、どっちもヒロインの女性が狡猾に男を利用する話という印象を受けました。それを男の東野圭吾が好意的な目線で書いているよう感じられ、東野圭吾って女の踏み台になる願望があるのかなあ、どうなの?って思っています。

Re: たまたまで~す! * by 惺
>キヨハラ様v-353
>朝の8時過ぎには記事を書き終えてアップしているなんて、すごく活動的ですね。
 ← 仕事なんです。毎日曜日e-263 遅番なんですが、帰って来ると21時近くになってしまうので、それから記事書いて…なんて芸当できなくて…。記事は下書きをコピペなのでラクチンなんで~す♪

>東野圭吾って女の踏み台になる願望があるのかなあ、どうなの?って思っています。
 ← 「片想い」っていうのも最近読んだけど、やっぱダンナが旅立つ奥さんを見送る~みたいなカンジでした。なので、自分的には東野圭吾ってドMサンなのかしら?って思ってます。
コメントありがとうございました☆

こんばんわ^^ * by チルネコ
東野作品は自分の中では当たりとハズレが波のようにあるので逆にやめられません^^。でもライトなのでさらっと読めちゃいますよね。『秘密』は未読なんですが、ヒューマンドラマとして良さそうですね^^

Re: こんばんわ^^ * by 惺
>チルネコ様v-353
東野作品でも「容疑者X~」あたりだと読もうかどうしようか迷ってしまうけど、この作品あたりなら読んでみようかな~と。
でもコレ男子視点ではどうなのかな? かなりツライ部分があるのでは? と勝手に思ってしまう。
さらっと読めるけれど、読み応えはあると思います!
コメントありがとうございました☆

おりえ * by -
これは原作も読んで映画も見ました。
東野さんの出世作ですね。この作品で一皮剥けたような気がします。
本当に本当に切ないラストなのですがお互いが選択した決断が相手への愛だなと自分に納得させました。
記事にも書いたのですが、ベストではないけどベターな選択と解釈してます。
2人が夫婦として共に生きて欲しいと思いつつもやっぱり親子だからなあ。

結構重い? * by 読書系女子
重めのストーリーのようですね。
東野圭吾はたまに読むのですが、こちらは未読なので機会を作って読みたいなぁ、と思いました。


Re: おりえ様☆ * by 惺
> ベストではないけどベターな選択と解釈してます。
> 2人が夫婦として共に生きて欲しいと思いつつもやっぱり親子だからなあ。
 ← 確かに。「今」はいいけど、将来的にきっと関係は破綻しそうな予感がします。藻奈美(直子)もいつまでも子供じゃない(じゃいられない)からね。心も体も。
……なんて、真剣に語ってしまうあたり、かなり感情移入してしまった作品なんだわ~としみじみ思ってしまいました。
コメントありがとうございました☆

Re: 結構重い? * by 惺
>読書系女子様v-353
思っていたよりは重かったような気が…。
でも「重苦しい」ってカンジではないので、読み始めるとスラスラいけます。
皆様それぞれいろいろな読み方や感想があって、それだけ人気の作品なんだ~と改めて思いました。
コメントありがとうございました☆

* by arisu
v-22私は東野圭吾さんの小説で一番秘密が大好きです

Re: arisu様 * by 惺
はじめまして、こんばんは!
「秘密」はかなり人気作だったのですね。
自分も大変面白く読みました。ちょっと複雑だなーと思った部分もあったけど…。
東野圭吾さん、いろいろなジャンル書かれますよね。
さすが人気作家さんです!
ご訪問とコメント、ホントにありがとうございました。

個別記事の管理2010-09-17 (Fri)

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片想い (文春文庫)片想い (文春文庫)
(2004/08/04)
東野 圭吾

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 初・東野圭吾です。購入した当初もっと話題作にすれば良かったかな? と思いましたが、読了後、この作品で良かった! と痛感。面白かったです。以下文庫裏表紙よりあらすじ。

十年ぶりに再会した美月は、男の姿をしていた。彼女から殺人を告白された哲朗は、美月の親友である妻とともに彼女をかくまうが……。
十年という歳月は、かつての仲間たちを、そして自分自身を、変えてしまったのだろうか。
過ぎ去った青春の日々を裏切るまいとする仲間たちを描いた、傑作長篇ミステリー。

 あらすじだけ読むと青春ミステリーかと思いますが、違います。「性同一性障害」を扱った社会派ミステリーです。
 男性作家でセクシャルマイノリティーを扱った作品というものを初めて読みました。中山可穂や仁川高丸などではお馴染みのテーマですが、彼女達の主題は恋愛モノ。
 今作の東野圭吾は軽い恋愛テイストもありますが、やはりベースはミステリー。そのしっかりとした土台の上に、社会問題としてのセクシャルマイノリティーを絡めている所がもう白眉と言ってもいいのではないでしょうか? 

 ストーリー的にもまったく破綻無く、一気に読ませてしまう。何より男性の心を持ちながらも女性の身体を持つ、美月というキャラクターが秀逸。彼女(彼)の葛藤や悩みがまったくウソ臭くなく描かれているのに脱帽。エピソードとして半陰陽・トランスジェンダーのキャラクターも登場しますが、作者がその彼女(彼)等に語らせている言葉がとても印象的で説得力があります。

私は性同一性障害という病気は存在しないと考えています。治療すべきは、少数派を排除しようとする社会の方なんです。
人間は未知のものを恐れます。恐れて排除しようとする。(略)受け入れられたいという我々の思いは、たぶんこれからも伝わらない。片想いはこれからも続くでしょう。
 ~本文P368より引用~

 この数行がこの作品のテーマだと勝手に解釈してます。
 主人公であり、探偵役の哲朗という人物も沈着冷静で、ともすれば影が薄くなりがちだけどそうではない。実は青春時代を共に過ごした友人たちに対して裡に秘めた熱い情熱がある。その彼が友情のために奔走する姿も嫌味が無い。さらに助手役の彼の妻、理沙子も必要不可欠なキャラ。男性作家でこんな複雑な思いを内包した女性を描けるのはスゴイなと。

 ああ~もう自分の拙い語彙力ではここら辺でギブアップです。ミステリー・社会問題・夫婦の在り方・青春モノ。どのような読み方をしてもOK。上質な作品であることには間違いないです。
 東野圭吾の他の作品も読んでみたくなりました(今さら)!


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