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個別記事の管理2010-10-16 (Sat)

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文豪はみんな、うつ (幻冬舎新書)文豪はみんな、うつ (幻冬舎新書)
(2010/07)
岩波 明

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 かなりインパクトのあるタイトルに惹かれて購入。内容もとても興味深かったのですが、なにより読んでいて辛かったというか、しんどかったです。以下新書裏表紙より内容。

明治から昭和初期、文学史上に残る傑作を数多残した10人の文豪──漱石、有島、芥川、島清、賢治、中也、藤村、太宰、谷崎、川端。
彼らのうち、7人が重症の精神疾患に罹患し、2人が「精神病院」に入院、4人が自殺している。才能への不安、女性問題、近親者の死、肉親の精神疾患などに苦しみ続け、苦悩そのものを作品にした。
漱石はうつ病による幻覚を幾多のシーンで描写し、藤村は自分の父をモデルに座敷牢に幽閉された主人公を描いた。「芥川は分裂症」などの定説を覆す、精神科医によるスキャンダラスな作家論。


 もう、作品内容はまんまこの通りです。著者の岩波明氏は精神科医とのこと。なるほど、プロの目からみた文豪達の病理がどのように作品に影響しているのか? 作品から具体的な例を挙げているところがかなり説得力あります。

 対象となっている文豪は以下のとおり。
 夏目漱石・有島武郎・芥川龍之介・島田清次郎・宮沢賢治・中原中也・島崎藤村・太宰治・谷崎潤一郎・川端康成の総勢10人。
 漱石や芥川、太宰あたりは自分もなんとなく知っていたけれど、その他にもいらっしゃったとはまさにビックリです。
 新書の帯に各人の病名がわかりやすく詳細に載っていたので引用します。

*うつ病     夏目漱石(49歳)・有島武郎(45歳)・芥川龍之介(35歳)・太宰治(39歳)
*躁うつ病    宮沢賢治(37歳)
*統合失調症  島田清次郎(30歳)・中原中也(30歳)
*不安神経症(パニック障害)  谷崎潤一郎(79歳)
*精神病院に入院  島田清次郎(30歳)・中原中也(30歳)・島崎藤村の父と姉
*自殺      有島武郎(45歳 心中)・芥川龍之介(35歳 服毒)・太宰治(39歳 入水)・川端康成(73歳 ガス)  
                   ( )内は死亡した年齢

 なんだか、とても壮絶です。 文豪と呼ばれて、評価を得たのは後の世代になってから。各人が存命していた頃には自ら抱えていた病気や女性・身内の問題等々で追い詰められ精神を患っていった作家たち。今のように精神医学がそう発達していなかった時代、現代であれば治癒できたであろうのに、と思うとなんとも複雑。
 文豪達の人生もまた劇的。そして悩み苦しみ葛藤している様は不思議と共通している。もっと肩の力を抜いてもいいんじゃん? と思ってしまうほど自分自身を追いつめている作家もいるし。

 著者は作品中に病理を垣間見ることができると指摘しているが、特に宮沢賢治や夏目漱石などはその指摘引用部分を読んでいるだけで辛くなった。
 狂気の中から生まれた作品。言葉通りに自分の命を削ってまで生み出した作品。だからこそ、時代を経て生き残ることが出来たのではないか。名作と言われるゆえんなのではないだろうか、としみじみ思った次第。
 華麗な文豪という称号の裏に隠された狂気と病理。痛々しく、辛いです。


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Theme : 考えさせられる本 * Genre : 本・雑誌 * Category : 文豪はみんな、うつ
* Comment : (2) * Trackback : (0) |

* by ひろし
頭だけを、それも創造的な頭だけを使って生きるってのはキツイよ

そりゃ病むさ

研究者なんかでも多いと思うよ

肉体的で健康なドカタさん達には、そんな奴はいないだろ?

Re: ひろし様 * by 惺
はじめまして。

> 頭だけを、それも創造的な頭だけを使って生きるってのはキツイよ

確かに。
プラス先天的な要因と複雑な人間関係・女性関係も絡んでいるとなると、心的疲労は相当なものかと。
読みながらいろいろと考えさせられた本でした。
ご訪問とコメントありがとうございました!


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