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個別記事の管理2010-12-17 (Fri)

ご訪問ありがとうございます☆

茨木のり子集 言の葉?(全3巻) (ちくま文庫)茨木のり子集 言の葉?(全3巻) (ちくま文庫)
(2010/08/09)
茨木 のり子

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 「言の葉3」から逆に読み始めて、いよいよラスト。茨木のり子サンの1950年~60年代の作品が収録されてます。詩人として活動し始めた初期作品が収録されていると言ってもいいかな。
 自分はほぼ完成された最近作から読み始めてしまったので、やはり切り口がやや優しい印象。まだ研ぎ澄まされていないと言ったらいいのでしょうか。ある意味、初々しさも感じました。

 数ある作品の中から印象に残ったモノをいくつか。

ジャン・ポウル・サルトルに ーユダヤ人を読んでー
 人種差別・迫害に対する嘆きと、その愚かさを訴えるこのサルトルの著作が世界に広まることの喜び。
わたしが一番きれいだったとき
 この詩で茨木のり子サンの存在を知りました。あまりにも強烈でタイトルとのギャップに衝撃受けました。個人的に代表作であると思ってます。
女の子のマーチ
 女性の自立をテーマにし、語り口が少女っぽくコミカルな味付け。
うしろめたい拍手 ー梅蘭芳にー
 抗日の立場であった中国の京劇俳優・梅蘭芳を讃える詩。暗に戦時中の日本軍部を批判しているのかも。
りゅうりぇんれんの物語
 まるで小説を思わせる珍しい詩。戦時中、日本に強制連行された一人の中国人の生涯を見事に詠ってます。悲劇に終わるのかと思いきや、幸福なラストに一安心。けれどやはりこの詩も、戦時下の日本軍部への痛烈な批判がこめられているような気が。

 それぞれの詩の、テーマはやはり深いです。読んでいて複雑な想いを抱くものも何編かあって、読み応えがあります。
 後半はおなじみのエッセイなのですが、今作は茨木のり子サンの生い立ち、そして詩人となったきっかけが詳細に書かれていて興味深い。そして戦争を経験した方なので、思想のあちらこちらに、おのずとその影響が垣間見ることができます。
 同人誌「櫂」立ち上げからのエピソードから、貴重なラジオドラマの脚本も収録されていてなかなか充実の今作。詩人としての顔だけではなく、脚本家・童話作家としても活躍されていたんですね。意外でした!

 茨木のり子サンの作品はまだまだ未読のモノがたくさんあると思うので、今後もできるかぎり読んでいきたいと思ってます。
 甘くなく、感情に溺れることない、緊張感溢れる詩。そんな作品の数々を知ることができて良かったなァとしみじみ思ってしまいました。


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Theme : 今日の一冊 * Genre : 本・雑誌 * Category : 茨木のり子
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こんばんは☆ * by まいまい
三冊とも読まれたんですね。
戻ってきて若い頃の詩を読むのも
おもしろいかもしれませんね。

「女の子のマーチ」がお気に入りです。
おてんばって感じでコミカルだけど、ちゃんと芯が通ってます。

谷川俊太郎作 「男の子のマーチ」っていう詩はご存じですか。 かなりわっはっは(^o^)な詩です。

谷川さん、「女の子のマーチ」を知ってて作ったんじゃないのかという気がしてきました。

Re: まいまい様☆ * by 惺
> 三冊とも読まれたんですね。
> 戻ってきて若い頃の詩を読むのも
> おもしろいかもしれませんね。
2・3まではそんなに違和感無かったんですが、やはりこの作品は茨木サンの若さを感じましたね~。
エッセイに書かれた茨木サンの生い立ち?も知ることができて、なんだかトクした気分でした!

> 「女の子のマーチ」がお気に入りです。
> おてんばって感じでコミカルだけど、ちゃんと芯が通ってます。
わかる~!! 
こんな詩も書かれるんですね。でもやっぱり茨木サンらしいな~と。

> 谷川俊太郎作 「男の子のマーチ」っていう詩はご存じですか。 かなりわっはっは(^o^)な詩です。
え~! 知らないです~。
わっはっは(^o^)な詩って…すごく気になるなァ。

> 谷川さん、「女の子のマーチ」を知ってて作ったんじゃないのかという気がしてきました。
対にしたかったんでしょうか? なんともユニーク☆

個別記事の管理2010-11-12 (Fri)

ご訪問ありがとうございます☆

茨木のり子集 言の葉2(全3巻) (ちくま文庫)茨木のり子集 言の葉2(全3巻) (ちくま文庫)
(2010/09/08)
茨木 のり子

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 以前から読みたかった「自分の感受性くらい」が収録されていて即買いでした。今作も印象的な作品がたくさんありました。
 いつもながら、この作者サンの鋭い洞察力・研ぎ澄まされた感性から生み出される詩には驚かされます。
 自分が知っていた(そんなに知っているわけではないですが)今までの詩とはまるで違う作風で、一度読むとクセになってしまいます。
 その中でも印象的な作品のタイトルをいくつか。

くりかえしのうた  ワカモノ世代に対する大人の軟弱な態度を批判。現代にも通じる社会問題への提議。
兄妹        幼い兄妹の、大人になってもその絆を忘れるなという警告と作者の願い。
王様の耳     男尊女卑に対する批判。
         幼かりし日の友の真の友情に気付かなかった作者の悔恨。
自分の感受性くらい 都合の悪い事すべてを他人のせいにせず、自らを律し戒めよ。
落ちこぼれ    社会の規範にズレていようが、己に自信を持て。
おおとら      ユーモアあふれた題材。大酒飲みがテーマ。
夏の声       自分は自分。ありのままでいいんだよ。

 今作、詩よりもエッセイの比重が多くて、少し残念。もちろんそちらの方もかなり読み応えあるんですけど。
 言うまでも無く文章も巧いです。男性的で硬質な文体だな~というのが、正直な感想。
 何人かの知人への温かいエッセイと、韓国への造詣が深い作者の、ハングル語を習得するきっかけから習得するまでの記述がなかなか面白かった。
 他にも、「黒い雨」で有名な井伏鱒二が詩を書いていて、さらに漢詩に対して斬新な訳をつけていたことを知ってビックリ!丁寧な解説と引用がとても興味深かった。

 さて、いよいよ次は「わたしが一番きれいだったとき」だ!! 一緒に収録されていればいいのに…でも楽しみです!!


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Theme : 詩・和歌(短歌・俳句・川柳)など * Genre : 学問・文化・芸術 * Category : 茨木のり子
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こんばんは☆ * by まいまい
茨木のり子さんのエッセイって全然読んだことがありません。
ハングルの単語カード見ました。
初心者だったのに翻訳までするようになったんですよね。
どのように韓国語を習得していったのか,興味が湧きます。

そうそう「落ちこぼれ」も好きな詩です。

Re: まいまい様☆ * by 惺
> エッセイはかなり読み応えありますよ~。
だって本の半分以上を占めてるんですもん。
茨木のり子サン、こんなに韓国好きとは知りませんでした!
最初はフツーのカルチャーセンターで習っていたとのこと。
う~ん、意外!
この「言の葉」シリーズ、詩もエッセイも読めてなかなかおトクな本です。

ハナシ変わりますが、まいまいサンも看病疲れ気をつけてくださいね。
こがねえむしサンにもヨロシクお伝えください。
コメントありがとうございました☆

個別記事の管理2010-10-18 (Mon)

ご訪問ありがとうございます☆

茨木のり子集 言の葉3(全3巻) (ちくま文庫)茨木のり子集 言の葉3(全3巻) (ちくま文庫)
(2010/10/08)
茨木 のり子

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       血

  イラクの歌手がうたっていた
  熱烈に腰をひねって
  サダムにこの血を捧げよう
  サダムにこの命を捧げよう と
  聞きなれた歌

  四十五年前のわたしたちも歌ってた
  ドイツのこどもたちも歌ってた
  指導者の名を冠し
  血を捧げようなんて歌うときは

  ろくなことはない
  血はじぶんじしんのために使い切るもの
  敢えて捧げたいんなら
  もっとも愛する身近なひとのためにこそ

               ~本文p44~p45より引用~

 今作の中で一番好きな詩です。言葉悪いですが、こう、脳天を思いっきり殴られたような感覚。
 初めて詩人・茨木のり子サンの作品をきちんと読みましたが、このような痛烈な詩が極上の持ち味だと思いますし、自分も大好きです。

 いつもお邪魔しているブログ「風の向くまま」まいまい様の記事で紹介されていた「わたしが一番きれいだったとき」を読んでちょっとショックを受けて以来、とっても気になっていた詩人サンでした。
 で、先日書店で今作を発見。すかさず手にとってみたらなんとシリーズ3作目。どうしても1作目から読みたくて店員サンに訊いたところ、
「今、爆発的人気であいにく在庫無いんですよ~」
 とのこと。「爆発的人気」という店員サンの表現にもビックリでしたが、在庫無し、という人気ぶりにも二重にビックリ!

「わたしが一番きれいだったとき」「自分の感受性くらい」がどうしても読みたかったので、ちょっと残念。でも今作も読みごたえありました。
 自分の語彙が不十分で申し訳ないのですが、この作品集で作者の質素・清廉な人柄や信条を知ることが出来たし、後半のエッセイ部分では貴重な韓国の詩なども紹介されていてとても興味深く読めた。
 是非とも1・2作目を購入したくなりました。心にグサッとくる詩・心に染みいる詩等々、様々な形で圧倒的に迫って来る言葉の数々に感動必至です。


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Theme : 詩・ことば * Genre : 小説・文学 * Category : 茨木のり子
* Comment : (6) * Trackback : (0) |

ありがとうございます * by まいまい
名前まで出していただいて恐縮です。
ありがとうございます!
(読書ブログでもないのにちょっとてれますね。i-229

爆発的人気?そんなことになってるんですか?
展覧会を企画した友人が聞いたら喜んじゃいますね。

この作品は初めて読みました。
身が引き締まりますね。

展覧会の時、ワタクシが買ってきた
死後に出た「歳月」という詩集の方は
まるで亡くなったご主人へのラブレター・・。
しみじみしました。

魅力的な方です。

Re: ありがとうございます * by 惺
>まいまい様v-353

> 爆発的人気?そんなことになってるんですか?
 ← らしいです。ホント、ビックリしました。実際、以前2作目が陳列されてた時、明日買えばいいや~とタカくくってたら、翌日には1冊も無かったですもん。なので今回はすぐ買ってしまいました。

この方の硬質な作風がとても好きだな~。
まいまいサンの記事を読まなかったら絶対知らなかった詩人サンだったと思います。
ご紹介ありがとうございました!!

NoTitle * by レイア
私は、まいまいさんのブログで初めてこの方を知りました。
そんなに人気があって有名な方だったとは!!!

詩の内容、考えさせられます。
痛烈という言葉、ぴったりですね。


Re: NoTitle * by 惺
>レイア様v-353
自分も今までこの方を知りませんでした。
なので、レイアさんと同じくまいまいサンのブログで初めて作品を読んで、いい意味でショック受けました。
良い作品は時代を経てもその価値は変わらず、といったトコロでしょうか。
まだまだたくさん良い作品があって、ブログに載せきれないのが残念!!
コメントありがとうございました☆


こんにちは! * by 本読み人M
茨木のりこさん、いいですよね!
凛としていて背筋が伸びます。
引用された詩、特にラスト3行は心に刻んで諳んじたい一節だと思いました。

私はテレビの茨木のり子特集で「自分の感受性くらい」の詩を知りました。
もう、すぐamazonで注文しましたよ~。
ちなみに私がもっているのは、童話屋の詩文庫の「おんなのことば」。
コレには収録されていませんが、「よりかからず」もとても好きです♪

Re: こんにちは! * by 惺
>本読み人M 様v-353
> 私はテレビの茨木のり子特集で「自分の感受性くらい」の詩を知りました。
> もう、すぐamazonで注文しましたよ~。
> ちなみに私がもっているのは、童話屋の詩文庫の「おんなのことば」。
> コレには収録されていませんが、「よりかからず」もとても好きです♪

 ← 今まで何で知らなかったんだろ~!! と残念でならない。
テレビで特集もやっていたんですね。観たかったな~e-263
「よりかからず」はこちらにも収録されてましたよ。
多分同じ作品だと思うのですが。潔くてとても良いですね。
「自分の感受性くらい」…自分もamazomで買おうかな~。悩みます。
コメントありがとうございました☆


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