07≪ 2017/08 ≫09
12345678910111213141516171819202122232425262728293031
個別記事の管理-------- (--)
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
* Category : スポンサー広告
|
個別記事の管理2012-07-06 (Fri)

ご訪問ありがとうございます☆

人間の記録 第194巻 川島芳子: 動乱の蔭に人間の記録 第194巻 川島芳子: 動乱の蔭に
(2012/03/14)
川島 芳子

商品詳細を見る

 以前から興味があった人物で。ひさしぶりに関連書籍を読了。過去に出版されていたのになかなか入手できなかったものが、今回日本図書センターで復刻?されたというのでさっそく借りてみました。以下BOOKデータベースより内容。

1907~1948。中国・北京生まれ。清朝・粛親王の第14王女として生まれる。6歳で満州と蒙古の独立構想をもった川島浪速の養女となり、8歳で日本に渡る。関東軍に手を貸し、諜報活動などを行う。清朝復辟の緒である満州国が日本の傀儡であると悟ると日本の大陸政策を批判。終戦後、中国の国賊として北京で逮捕され、銃殺刑となる。

 本人による半生記。なので完全に事実を描いているとは言い難い旨が冒頭で伊賀上茂氏(どういう人物なのかちょっと不明)によって書かれています。かなり美化したり都合よく書いている可能性も無きにしも非ずということなのかな。
 川島芳子といえば知る人ぞ知る日中戦争時にスパイとして暗躍したとされる男装の麗人。しかしその実態はそんなにたいした活躍をしたわけでもない、というのが今日の認識となっているようで。
 ミステリアスな人物像が先走りしているけれど、1937・8年あたりまでの足跡を自身でたどったある意味貴重な資料的書籍。

 率直な感想はというと──うーん、前半部分はもう芳子が生まれる以前の清朝の歴史とラストエンペラー溥儀に関する記述が大半を占めていて見どころは特にないかな。清朝の貴族であった実の父と日本の大陸浪人であった養父との取り決めで来日した幼少時から男装に至った経過などはさらっと流されているし。少女時代のほのかな初恋エピソードなどは今まで読んだ評論と少し違っていてあれ?っと思ったり。などなど、やはり本人によって書かれたものは客観性と真実味に欠けるかなといった印象。

 半生記といいながらもまるで小説を読んでいるような錯覚に。特筆すべきところはあまりないのだけれど、自分的に白眉だったのがラストの数ページ。当時の日本と中国の関係について彼女自身が思っていることを赤裸々に書き記した、今後の理想的な日中関係について述べた記述が大変興味深かった。
 この書籍は彼女が国民党に捕えられ裁判にかかった時に、彼女の犯罪の証拠として提出されたものの一部らしいのだけれど、読んでいてなるほどなと納得。
 かなり日本を擁護・弁護した記述が多く、日中の関係を対等という立場ではなく、日本に指導してもらうというスタンスで捉えているところが彼女の見解であり、そこが思想・認識の甘さでもあるのかなと。仮に日本を大批判していれば中国側から裏切り者の烙印を押されることもなかったろうにと思うとちょっと複雑な気持ちに。
 日本に対して(特に当時の軍部)相当の不満を持ちながらもそれを大っぴらにすることもできず、かといって日本の傀儡国である満洲国にいる身で今更中国側につくこともできない。そんな複雑な立場が思い知らされると同時に、そのような状況下で必死に考えた彼女なりの思想であったのなと暫し感慨に耽ってしまいました。

 かなり読みやすく改訂されているのだけれど、表現などはやはりちょっと時代を感じさせるものがあるかと。
 川島芳子という人物についての第一級の資料とは言い難いけれど、彼女の人間的な考えを垣間見ることのできる、ある意味貴重な書籍なのかなとしみじみ思いましたね。興味ある人は読んでみてもいいのかも。


blogram投票ボタンにほんブログ村 本ブログ 書評・レビューへ人気ブログランキングへ
☆いつも応援ありがとうございます☆ 
スポンサーサイト
Theme : 歴史全般 * Genre : 本・雑誌 * Category : ★川島芳子関連
* Comment : (0) * Trackback : (0) |
個別記事の管理2010-08-15 (Sun)

ご訪問ありがとうございます☆

清朝十四王女―川島芳子の生涯 (ウェッジ文庫)清朝十四王女―川島芳子の生涯 (ウェッジ文庫)
(2007/10)
林 えり子

商品詳細を見る

 今日は終戦記念日。戦後65年になるそうです。自分が所有しているごく少ない戦争関連の書籍といったら、やはり満洲関係のモノになりますね。この作品もそのうちの1冊です。以下内容。

清朝最後の王女として生まれた少女は、辛亥革命の勃発により日本に渡り、川島芳子と改名する。清朝の復興を夢見る一方で、恋愛にあこがれる美貌の女性に育った芳子に、やがて戦乱が襲いかかる。
日中の狭間で歴史に翻弄され、"男装の麗人"と呼ばれたひとりの女性の数奇な運命を活写する。芳子の生涯を辿ることは、日本の現代史を振り返り、日本人の平和観を問い直すことである──。


 清朝十四王女とは、あの川島芳子のことです。以前読んだ上坂冬子の「男装の麗人 川島芳子伝」と内容はほとんど被ります。
 ただ、こちらの作品の方が多少小説仕立てとなっていて、読みやすいことは確か。
 清朝の王女として生まれながら、日本人の養女として来日し、その後男装の麗人として日本軍に操られスパイとして奔走する。そして最後には中国の漢奸(裏切り者)として国民党に射殺されてしまう──という彼女の生涯を虚と実を巧みに取り入れながら、史実に忠実に著してます。
 特に瞠目に値するのが、彼女が何故男装するようになったのか。上坂冬子サンの著作でもそのあたりは多少ぼかした記述だったのだけれど、この作品ではかなり断定的に書かれているのが特徴的。

 ただ少し残念なのは、全体的に尻切れトンボの印象が拭えない。国民党による逮捕から処刑までの、彼女の肝心な局面がまったく描かれていないのが残念と言えば残念かも。終章「二人のヨシコ」と題して、彼女の最期を山口淑子(李香蘭)からの伝聞という形で終えているのに、少し物足りなさを感じてしまいました。
 いずれにしろ日本軍部に踊らされ、戦乱の中、日本にも中国にも居場所を失くしてしまった独りの数奇な運命の女性の一生に、複雑な想いを抱かざるを得ませんでした。

満洲帝国―北辺に消えた“王道楽土”の全貌 (歴史群像シリーズ (84))満洲帝国―北辺に消えた“王道楽土”の全貌 (歴史群像シリーズ (84))
(2006/03)
不明

商品詳細を見る

 豊富な写真資料満載の、満洲に興味ある人にとってはビジュアル面でも価値ある1冊(だと思う)。
 現在の新幹線の前身ともいえる、幻の超特急「あじあ号」の折込付き。他に巻頭カラーとして、宣伝政策用の満洲国ポスターや満洲写真帖として、各有名都市の写真などを掲載。
 内容としては、3部構成。
第1部  日本の大陸進出として、馬賊・満蒙独立運動・関東軍などについての詳細なレポートが記載。
第2部  満洲帝国の盛衰として、満洲建国とメディア・満洲帝国と溥儀・リットン調査団について。
第3部  満洲帝国の崩壊と戦後として、"満洲人脈"と戦後日本・満洲関連人物事典など、興味深いレポート多数あり。

 この書籍を読んでいくと、満洲国というのは実験国家だったというのが何となくわかります。満洲国があったからこそ、戦後日本の経済・国家建設等々の著しい成長が遂げられたと言ってもいいのかな、という印象も受けました。実際、満洲帰りの著名人は戦後日本において政治的・経済的にも重要なポジションに就かれている人物も多いらしいし。
 そんな、世にも稀な傀儡国家は第二次大戦の終焉と共に、わずか13年で姿を消します。不安定な土台の上に建ったいびつな国家の辿る運命としては当然なのかも知れないですが、その多大なツケを払わされたのが、そこに住んでいた一般人だと思うと……何とも。

 満洲国なんて今ではその存在を知る人も少なくなっているかと思いますが、戦争の記憶と同時に忘れてはならない日本の負の遺産だと自分は思います。
 ……なんてちょっと個人的趣味に走ってしまったレビューとなりました。まったく興味の無い方、スミマセン


にほんブログ村 本ブログ 書評・レビューへ

blogram投票ボタン
Theme : 考えさせられる本 * Genre : 本・雑誌 * Category : ★川島芳子関連
* Comment : (2) * Trackback : (0) |

おりえ * by -
 こんばんは!!!
川島芳子さんは「知ってるつもり」で特集されていたのを見た事があります。
 あまりもうよく覚えてはいないのですが、ただ処刑間際の彼女は相当な人間不信で飼っていたペットのサルにしか心を開かれなかったというエピソードが印象的でした(もしかしたら間違って覚えているのかもしれませんが)。

>>日本にも中国にも居場所を失くしてしまった
これはお気の毒だなあと思います。勿論彼女自身に全く落ち度がなかったとは言えないのですが、それでもあまりにも過酷なラストは切な過ぎます。

Re: おりえ * by 惺
> おりえ様e-398 
>
>  ただ処刑間際の彼女は相当な人間不信で飼っていたペットのサルにしか心を開かれなかったというエピソードが印象的でした(もしかしたら間違って覚えているのかもしれませんが)。 ← よく覚えていらっしゃいますね~! このエピソードはどの書籍にもあるので本当らしいです。でも心許せるのがサルだけなんて、かなり可哀そうですよね…。

まったく趣味のレビューだったんで、コメントいただけるとは思っていませんでした…思いもかけぬ嬉しいコメント、ありがとうこざいました!!

個別記事の管理2010-03-25 (Thu)

ご訪問ありがとうございます☆

男装の麗人・川島芳子伝 (文春文庫)男装の麗人・川島芳子伝 (文春文庫)
(1988/05)
上坂 冬子

商品詳細を見る


 きっと名前だけなら誰でも一度は聞いたことがあると思います。軍服に身を包み、ヅカ(宝塚)ばりの男装で戦中に活躍したハデな人物。自分はそんなイメージしかなくて、ただ単に面白そうと興味本位でこの本を手にしました。が、読了してみて彼女に対するそれまでのイメージが180度変わりました。あまりにもあわれすぎて。

 日本名川島芳子。中国名金璧輝。そして(満洲族としての)本名愛新覚羅顕㺭。3つの名前を持つ彼女はれっきとした清王朝粛親王家の第14王女。
 大人同士の勝手な取り決めで、幼少時に日本に渡り日本人として過ごすこととなり、己の意思とは遠いところで持たされた3つの名前に3つのアイデンティティー。はたして一体どれが本当の彼女なのか? それは言わずもがな。常に彼女の潜在意識の裡には「自分は由緒正しい清朝の王女」というプライドがあったという。
 辛亥革命によって清王朝は崩壊し、まがりなりにも王族のひとりであった彼女は成長後、内心忸怩たる思いがあったに違いない。つのる清王朝復活(復辟)の強烈な願望ゆえに日本の軍部に利用され、満州国建国の動乱の只中へと飛び込むことになってしまう。

 著者上坂冬子さんの芳子の実兄への粘り強い接触依頼や現地満洲への取材等々、まるでとり憑かれたようなエネルギッシュさ。芳子に対するひとかたならぬ想いが、読み進めるにつれ行間からアツく伝わってきます。今まで単なる偶像でしかなかった川島芳子の実像に、初めてひとりの人間として迫った貴重な資料なのではないかと思う。事実、満州国や溥儀に関する書籍を読むと大抵参考文献としてこの作品が挙げられているし。

 川島芳子は実の両親とは10代で死別。日本での義理の両親とも様々な葛藤があったらしく、家庭環境は複雑そのもの。初恋にも敗れ、結婚にも失敗(結婚してたのね~一時的にしろ)し、自分を理解してくれる人物は皆無。追いつめられた彼女は必然的に? 日本軍の手に堕ち、いいように踊らされていく。当時としてはかなり奇異な男装は、実は脆いその身とココロを護る唯一の強固な鎧だったのではないかなと、あわれに思うことしきり。

 終戦後は中国国民党に逮捕され、よく比較される山口芳子=李香蘭は同じく裁判にかかっても、日本の国籍を所有していたという理由で助かったけれど、川島芳子は日本人の養女であったのに、実は養父は籍を入れてなかったという……ゆえに中国人でありながら日本に協力したという罪を課せられ、処刑されてしまう末路に行き場のない憤りを、理不尽さを感じざるを得ない。

 日本と中国の間で揺れ、その狭間の満州国で踊らされ、1948年3月25日、ちょうど62年前の今日、無残に銃弾で散って逝った彼女の辞世の句にまたも涙腺がヤバいです。

家あれども帰り得ず
涙あれども語り得ず
法あれども正しきを得ず
冤あれども誰にか訴へん



にほんブログ村 本ブログ 書評・レビューへ

blogram投票ボタン
Theme : 考えさせられる本 * Genre : 本・雑誌 * Category : ★川島芳子関連
* Comment : (4) * Trackback : (0) |

* by キヨハラ
この記事を読んで、うん、この著者は読まなくちゃって思いました。
男装の麗人→(気になる)NHKの歴史ヒストリア→(さらに気になる)となっていた今日この頃、この記事に会ったのは、神様の思し召しと感じました。
実は誰かが替え玉になり、その後の余生をどこぞで送ったという節がありますね。この著書だと、その辺は、どのようになっているのでしょうか。

Re: タイトルなし * by 惺
>キヨハラ様

語らせますか? この自分に川島芳子を。きっと朝まで延々続くと思われますよ~。
上坂さんはもうお亡くなりになっているのですが、かなり著名なジャーナリストだったそうです。著作も多数おありのようで。この方の書籍が一番信頼できるかと。興味がおありなら一読される価値はあります。

替玉説も確か記載されていたと思います。ただ、芳子の実妹がその説を完全否定していたという証言を載せていたかと。実はその新聞記事を自分は持っているのですが(怪しいフリークさ!)やはり本人かどうかはグレーゾーンらしいですね。

他にも「清朝第十四王女──川島芳子の生涯」… 林えり子著 ウェッジ文庫刊
「満洲 交錯する歴史」… 玉野井麻利子著 藤原書店刊
にも詳しく彼女に関する記述があります……って、ああ、お願いだから思いっきり引かないでくださいっ! 
川島芳子オタクな自分なのでした。でも、彼女、性格はかなり破壊されていたらしいです。

* by キヨハラ
解説ありがとうございました。
いつか読んでみるようにします。
惺さんは、どうやら破壊されている人が嫌いじゃないようですね?もし見当はずれだったら、ごめんなさい。

Re: タイトルなし * by 惺
> キヨハラ様

す、鋭いですね……。実際にお付き合いするとなると遠慮させて頂きたいと思いますが、書籍上の人物であれば、逆に何故か愛着を感じてしまいます。きっと自分が限りなくそちらの方向に近いからだと……e-263

あ、後に挙げた2冊は右から左に受け流して下さりませ~。
コメントありがとうございました!

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。