09≪ 2017/10 ≫11
12345678910111213141516171819202122232425262728293031
個別記事の管理-------- (--)
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
* Category : スポンサー広告
|
個別記事の管理2013-08-13 (Tue)
ご訪問ありがとうございます☆

「少女小説」の生成: ジェンダー・ポリティクスの世紀「少女小説」の生成: ジェンダー・ポリティクスの世紀
(2013/06/12)
久米 依子

商品詳細を見る

 以前から興味があったジャンル。「少女小説」なんて今となってはほとんど「あってなきがごとし」のジャンルなのですけどね。
 大正~昭和初期あたり。吉屋信子が活躍した頃の少女小説(といっても自分は吉屋信子作品くらいしか知らないけれど)がモロ好みで。そんな少女小説の変遷を辿り、詳細な論述を施した1冊。以下BOOKデータベースより内容。

欧米には見られない独特なジャンルである「少女小説」。
明治末期から現在までの少女小説の物語構造を代表的な作品やジュニア小説・コバルト文庫、マンガ、ラノベを素材に読み解いて、時代ごとに変わる“少女像”や少年/少女の分割線の変容をあぶり出す。そして、明治末から百年間にわたり受容されてきた少女小説がはらむジェンダーの問題系を解明する。


序章 少女の世界

第1部 <少女>の成立/「少女小説」の誕生
第1章 無垢な「天使」の物語─西欧近代の少女たち
第2章 メディアにおける<少女>の成立─雑誌「少年園」をめぐって
第3章 「少年世界」における 若松賤子の創作─少女小説の開始
第4章 「少女小説」の成立─差異と規範の言説装置
第5章 芥川龍之介「雛」の少女─所有・父権け伝統


第2部 少女セクシュアリティの表象/「少女小説」の展開
第6章 構成される少女Ⅰ─少女雑誌の創刊と少女セクシュアリティの発見
第7章 構成される少女Ⅱ─少女小説ジャンルの形成と友愛物語
第8章 馴致されるセクシュアリティ─モダニズム期前後の少女雑誌
第9章 昭和期の少女像の展開
第10章 セクシズムの中の吉屋信子
第11章 少女小説から従軍記へ─総力戦下の吉屋信子の報告文

第3部 少女文化の変容/水脈としての「少女小説」
第12章 昭和戦前期から戦後へ─少女文化の変容
第13章 少女小説から少女マンガへ─ジャンルを超える表現
第14章 ライトノベルとジェンダー少年少女の出逢いとその陥穽
第15章 戦う<少女>の任務と少女コミュニティー

 …と、つらつら内容を書きだしましたが。かなりな充実度がおわかりいただけるでしょうか。
 少女小説・文化について関して言えば自分的に最近では1番の著作でした。
 少女小説の成り立ちから将来の方向性までを示唆した、まさにこれ1冊で「少女小説」とは一体何なのか? という疑問にすべて答えてくれそうな勢い。
 少女小説は少年小説の中から派生したジャンルだということ、さらに家庭小説にも含まれつつ、高等女学校令が施工されたことがきっかけに、その需要が飛躍的に伸び、独立したジャンルになったという歴史等がわかりやすく述べられている。

 自分的に一番興味深く読めたのが第2部の吉屋信子に関する記述。
 従来あった少女小説というジャンルをさらに強固なものとして確立・発展させた功績と、あくまで女性視点に立ち、当時まだ根強かった性差別をその作中で緩やかに糾弾・指摘してゆく、という当時としては革新的なその人柄について分析している点がとても興味深かった。

 第3章は主に今後の少女小説もしくは、変容してゆく少女小説についての展望。
 ライトノベルの台頭によって、ほぼ少女小説というジャンルは絶滅しかかっているけれど、それに代わるのが少女マンガであったり、BL系マンガ・小説であったりするなど、多様な分岐点に立たされていると痛感。ライトノベルにおいて「男の娘」というジャンル又はキャラの登場により、ジェンダーフリーの波を促したという説にもなるほど。
 「少女小説」について論述するとともに、すぐれたジェンダー論でもあるなあというのが読了した素直な感想でもあるかな。なかなか読者を選ぶ著作であるけれど、興味ある人にはかなり貴重な1冊になると思う。内容の濃さに自分的には大満足の1冊だった。

いつも応援ありがとうございます☆
にほんブログ村 本ブログ 書評・レビューへ人気ブログランキングへblogram投票ボタン
スポンサーサイト
Theme : 今日の一冊 * Genre : 本・雑誌 * Category : 少女小説の生成
* Comment : (0) * Trackback : (0) |
個別記事の管理2013-06-22 (Sat)
ご訪問ありがとうございます☆

面白い本 (岩波新書)面白い本 (岩波新書)
(2013/01/23)
成毛 眞

商品詳細を見る

 これも以前のダ・ヴィンチ(だったかなあ?)に紹介されていた本。書評&ブックガイド的な内容に惹かれて読了。以下BOOKデータベースより内容。

面白いにもホドがある! 書評サイトHONZの代表が太鼓判を押す、選りすぐりの面白本100冊。ハードな科学書から、シュールな脱力本まで。いずれ劣らぬ粒ぞろい。一冊でも読んだら最後、全冊読まずにいられなくなる。本代がかかって仕方がない、メイワク千万な究極ブックガイド。

第1章 ピンポイント歴史学
第2章 学べない生き方
第3章 ヘビーなサイエンス
第4章 シチュエーション別読書法
第5章 嘘のノンフィクション
第6章 タイヘンな本たち
第7章 金と仕事とものづくり
第8章 事実は小説より奇なり
第9章 鉄板すぎて紹介するのも恥ずかしい本


 …と、9つの章で主にノンフィクションをメインにさまざまな「面白い本」)を網羅しているこの本。面白かったですよー!
 是非自分の読書の参考にしたいなと思う本がザクザク登場して。図書館から借りたのだけど、本気で購入しようかと思ってしまった。自分が過去読了した本もちょいちょいあったりして、思わずニヤリ。中でも特に気になった本をいくつか。

第1章 
ワンダフル・ライフ―バージェス頁岩と生物進化の物語 (ハヤカワ文庫NF)ワンダフル・ライフ―バージェス頁岩と生物進化の物語 (ハヤカワ文庫NF)
(2000/03)
スティーヴン・ジェイ グールド

商品詳細を見る
 ■オーパーツものだそうで。そもそもオーパーツとは、「発見された場所や時代とまったくそぐわない考古学的遺物」のこと。バージェス頁岩層と呼ばれる地層から発見された、カンブリア紀の奇妙な生物群化石についての本。なんだかよくわからないけど、そそられた。

死海文書のすべて死海文書のすべて
(2005/03)
ジェームス・C. ヴァンダーカム

商品詳細を見る
 ■死海文書! こういうキリスト教ネタっぽいのは大好物です。たんなるミーハー(死語)なんだな、コレが。

全国アホ・バカ分布考―はるかなる言葉の旅路 (新潮文庫)全国アホ・バカ分布考―はるかなる言葉の旅路 (新潮文庫)
(1996/11/29)
松本 修

商品詳細を見る
 ■TV番組の企画物らしく。バカとアホという言葉の境界線が日本の地図上の一体どこにあたるのか? を突きつめた結果をまとめたもの。バカバカしいけど、好きだ。こういうの。

731―石井四郎と細菌戦部隊の闇を暴く (新潮文庫)731―石井四郎と細菌戦部隊の闇を暴く (新潮文庫)
(2008/01/29)
青木 冨貴子

商品詳細を見る
 ■自分は満洲国関係が実は好きでして。本書のテーマもそれに関わっているので俄然興味。でも一度読んだことがあるかも…再読したい1冊かな。

第2章
なかのとおるの生命科学者の伝記を読むなかのとおるの生命科学者の伝記を読む
(2011/12/16)
仲野徹

商品詳細を見る
 ■天才生命科学者たちの伝記ってなかなか読む機会が無いと思って。面白そうだよなー個人的に。

第3章
凍った地球―スノーボールアースと生命進化の物語 (新潮選書)凍った地球―スノーボールアースと生命進化の物語 (新潮選書)
(2009/01)
田近 英一

商品詳細を見る
 ■地球は以前完全な雪玉状態だった?という、地球の進化の謎に迫っているらしい本。好きだわ。

ノアの洪水ノアの洪水
(2003/08/26)
ウォルター・ピットマン、ウィリアム・ライアン 他

商品詳細を見る
 ■こ、これも旧約聖書に登場するエピソードを検証しているらしいモノで。非常に興味&好奇心そそられます、こういうの。

医学探偵ジョン・スノウ―コレラとブロード・ストリートの井戸の謎医学探偵ジョン・スノウ―コレラとブロード・ストリートの井戸の謎
(2009/07)
サンドラ ヘンペル

商品詳細を見る
 ■こ、これも超絶面白そうだよー。コレラの発症の謎をとある医師が解明してゆくというストーリーらしいのだが。ミステリーっぽい雰囲気が好み!

ペニシリンはクシャミが生んだ大発見―医学おもしろ物語25話 (平凡社新書)ペニシリンはクシャミが生んだ大発見―医学おもしろ物語25話 (平凡社新書)
(2010/02)
百島 祐貴

商品詳細を見る
 ■1話読み切り形式で現在の医学で当たり前となった医療技術の裏舞台を見せてくれるとか。

 …などと全部挙げたら異様に長くなってしまうので、ここら辺でやめておきますが。
 自分はどちらかというと普段は小説が多いので、このようなノンフィクション系は大歓迎!といったところ。
 まあ、他人の読んだ本が自分にとっても面白い!ということはなかなかないわけで。
 なので、参考にしながら、自分お気に入りの1冊を探す……というスタンスで読むのがいいのかなと。
 それにしても世の中には気になる本&面白そうな本がいっぱいあるのだな!

人気ブログランキングへにほんブログ村 本ブログ 書評・レビューへblogram投票ボタン
いつも応援ありがとうございます☆
Theme : 今日の一冊 * Genre : 本・雑誌 * Category : 面白い本
* Comment : (2) * Trackback : (0) |

* by K2
この新書で紹介された書籍揃えてのフェアは大ヒットらしいですよ。この新書に限らず、成毛眞氏のチョイスは打率高い(笑)です。

Re: K2 様 * by 惺
こんばんは!
え?フェアやってたんですか?
これはものすごく面白そうな!大ヒットするのわかる気がします。
成毛氏はこの本で初めて知りました。本のチョイスも絶妙?だし、
語り口も面白いのでちょっと気になる方ですね!


個別記事の管理2013-06-06 (Thu)
ご訪問ありがとうございます☆

ダ・ヴィンチ×PLANETS 文化時評アーカイブス 2012-2013 (ダ・ヴィンチブックス)ダ・ヴィンチ×PLANETS 文化時評アーカイブス 2012-2013 (ダ・ヴィンチブックス)
(2013/03/15)
宇野常寛、青山裕企 他

商品詳細を見る

 以前読んだダ・ヴィンチで紹介されていた本。2012年~2013年の1年間のヒット作・話題作をジャンル毎にとりあげているとか。俄然興味!なので読んでみました。以下BOOKデータベースより内容。

『PLANETS』編集長で批評家の宇野常寛氏監修。映画、アニメ、ドラマ、音楽、マンガなど、2012年のジャパニーズポップカルチャー群を総ざらいする一冊! 約200作品をレビュー&ランキング形式で紹介。表紙&グラビアはAKB48の次世代センター島崎遥香を『スクールガール・コンプレックス』の青山裕企が撮り下ろし!

巻頭特集
AKB48
『平清盛』
『カーネーション』
1章 映画
2章 ドラマ
3章 アニメ
4章 マンガ
5章 ゲーム
6章 音楽
7章 小説


 ……というように。あらゆるメディアを網羅した1年間の総決算的な内容で大満足!
 巻頭特集の『平清盛』は放送を全然観ていなかったのだけど、記事を読んで今さらかなり興味が。
 「大河ドラマの常識を破るアニメ的・少女マンガ的な演出センス」
 というタイトルがあったのだけど……これ、かなり面白そうだし、実際の放送を観てみたかったなあと。
 『カーネーション』も朝の連続ドラマの中でもかなり絶賛されていて。今は『あまちゃん』もなかなかの人気らしいけど、朝の連ドラ、侮れない!って印象が。

で、巻頭特集の後は各ジャンル毎のレビュー&ランキング。
映画
同率1位 『戦火の馬』・『ヤング≒アダルト』・『アルゴ』・『桐島、部活やめるってよ』
 映画は最近ほとんど観ていないのでわからないけれど。
1位以外では『ドラゴン・タトゥーの女』『ダークナイトライジング』『007 スカイフォール』が面白そうだなと。あれ、全部洋画だ!
ドラマ
同率1位 『カーネーション』『リッチマン・プアウーマン』
3位   『最後から二番目の恋』
同率4位 『リーガル・ハイ』『車イスで僕は空を飛ぶ』

 ドラマは…ほんっとわからない…テレビを殆ど見ない人間なので…でも『リーガル・ハイ』は結構騒がれてたな……。
アニメ
1位   『おおかみこどもの雨と雪』
2位   『ジョジョの奇妙な冒険』
3位   『坂道のアポロン』

 うん。これはまあ妥当というか。おおかみこどもは一時期人気あったらね。坂道のアポロンも音楽も話題になったし。自分贔屓のエヴァは7位だった。
マンガ
1位   『大奥』
2位   『坂道のアポロン』
同率3位 『失恋ショコラティエ』『夏雪ランデブー』『新宿ラッキーホール』

 自分的に気になってるのが新宿ラッキホール。既読の方々の評判もよろしいので、いずれ挑戦!
 ゲーム・音楽・小説にはランキングなしっていうのがちと残念で。
 巻末には、今後の小説に関する可能性の示唆とか。ボカロ小説しかりネット時代の小説しかり。
 日本にとって重要な位置を占めつつある、サブカルチャーを知るための本でもあるなと。
 興味ある方にはたまらん1冊ですね。

人気ブログランキングへにほんブログ村 本ブログ 書評・レビューへblogram投票ボタン
いつも応援ありがとうございます☆
Theme : 今日の一冊 * Genre : 本・雑誌 * Category : 文化時評アーカイブス
* Comment : (0) * Trackback : (0) |
個別記事の管理2013-05-19 (Sun)
ご訪問ありがとうございます☆

ビブリオバトル 本を知り人を知る書評ゲーム (文春新書)ビブリオバトル 本を知り人を知る書評ゲーム (文春新書)
(2013/04/19)
谷口 忠大

商品詳細を見る

 実はツイッターを始めてからよくこの単語にお目にかかりまして。ビブリオバトル…って一体何?ということで読んでみました。以下BOOKデータベースより内容。

おすすめの一冊を持ち合い、本の魅力を紹介しあう「ビブリオバトル」。ゲーム感覚を取り入れた、新しい”書評”のかたちが今注目を集めている。シンプルなルール、そして「人を通して本を知る。本を通して人を知る」ことができるのが魅力のビブリオバトルとは何なのか? 京都大学の研究室で生まれ、今や全国大会も催されることになったビブリオバトルの誕生秘話から遊び方まで、その全貌を描いた入門的一冊。書評は読むだけのものではなく、参加するもの。読書嫌いも本好きになること請け合いだ。情報が多いネット時代だからこその、新しい本との出会いを提案する。

 ビブリオは本に関係する語だし、バトルは…ねぇ…戦うだし。本で戦うって一体何のこっちゃ?
 と、常々不思議に感じておりました。で、知ったのがこの本。タイトルがズバリそのもので。興味津々で読了。

 なるほど!と感心の一言。
 ビブリオバトルとは…かいつまんで言うと、書評合戦。グループ内で5分の持ち時間の間に1冊の本をプレゼンし最も推された1冊を選び出す─というもの。一応、wiki と 公式サイト があるので、そちらをご覧いただくともっとよくわかるかと。
 で、本書はそのビブリオバトルを発案した方による詳細な解説本というのかな。ビブリオバトルの成り立ちと本来の目的がわかりやすく書かれていてなるほどなと。

 表面的には1冊の本を選び出す書評ゲーム感覚なのだけれど、実は本書のサブタイトル「本を知り人を知る書評ゲーム」にもあるとおり、人と人とのコミニュケーションを図るためのものであるというのが、読んでいるとよくわかった。
 自分のイチオシの本を自分の言葉で紹介する。すると、その人の個性や考え方や読書志向など、違った一面を知ることができ、コミニュケーションを容易にする働きもあるという記述に納得。
 自分の知らない本とも出会える上に、それを紹介する「人」も知ることができる。人間関係の潤滑油としての作用もあるのだということにちょっと目からウロコ。実際に企業や学校でも取り入れられているらしく。じわじわとその裾野が拡がっているのだなあと。

 印象的だった記述があって。
 今は書店を始め、リアル店舗はネットにとって代わられる時代となっているけれど、どうしてもネットではできないことがあると。それが人と人とのふれあい・関わりであり、ビブリオバトルがその人とのコミニュケーションの一端を担うことを願って考案した…というような著者の考えが自分的にものすごく共感。

 全国的にかなり普及?していてビックリ。
 自分の周りではあまりお目にかからないのだけど、動画などもあるのでちょっと見てみようかなと。
 本書の内容も全然堅苦しくなくて、ルール説明も小説形式なのでとてもわかりやすい。自分も仕事で使えるかな?とふと思ってしまったのでした。面白そうだ!

人気ブログランキングへにほんブログ村 本ブログ 書評・レビューへblogram投票ボタン
いつも応援ありがとうございます☆
Theme : 今日の一冊 * Genre : 本・雑誌 * Category : ビブリオバトル
* Comment : (0) * Trackback : (0) |
個別記事の管理2013-05-11 (Sat)
ご訪問ありがとうございます☆

教室内(スクール)カースト (光文社新書)教室内(スクール)カースト (光文社新書)
(2012/12/14)
鈴木 翔

商品詳細を見る

 今日大手の書店に行って発掘した本。話題本コーナーにあったので、ちょっくら読んでみるか!と思って購入。タイトルがかなりインパクトありました。以下BOOKデータベースより内容。

スクールカーストとは、主に中学・高校のクラス内で発生するヒエラルキーのことで、小学校からその萌芽はみられる。同学年の子どもたちが、集団の中で、お互いがお互いを値踏みし、ランク付けしていることは以前から指摘されており、いじめや不登校の原因となるとも言われてきた。
本書では、これまでのいじめ研究を参照しながら、新たに学生や教師へのインタビュー調査を実施。教室の実態や生徒・教師の本音を生々しく聞き出している。生徒には「権力」の構造として映るランク付けが、教師にとっては別の様相に見えていることも明らかに…。
本書ではまた、中学生への大規模アンケート調査結果もふまえながら、今後の日本の学校教育のあり方に示唆を与える。


第1章 「スクールカースト」とは何か?
第2章 なぜ今、「スクールカースト」なのか?
第3章 「スクールカースト」の世界
第4章 「スクールカースト」の戦略
第5章 教師にとっての「スクールカースト」
第6章 まとめと、これからのこと


 「スクールカースト」…チラッと聞いたことあるなあ…と思い、興味津々で本書を手にとったわけですが。
 うーん、ものすごく考えさせられたというか、ちょっと怖くなったというか。
 意味としては、クラス内の序列? ヒエラルキー? 分類? ということになるらしいのだけど。クラス内のグループに対するランク付けらしく。
 大雑把なものとして
 【上位 派手で目立つグループ】>【中位 普通のグループ】>【下位 地味なグループ】
 という風になるらしい。
 で、なぜか上位グループには逆らうことができず、というね。とっても不条理感を抱いてしまって。コレ本当に今現在の話なんだよね? 前時代的で自分の頭の中では疑問符が飛びまくった。
 あ、でも考えてみれば、自分の学生時代にもあったけれどね。派閥ってほどではないけど、それっぽいのが。けれど本書の内容みたいに殺伐とはしていなかったよなー。

 調査対象が小学生から高校生とのことで。小学生のケースでは精神的に幼いせいかグループという括りはなくて、あくまで個人。どちらかというと「いじめ」に近い感じらしい。
 が、中学生になると俄然グループ単位でのクラス内序列が顕著になるというね。いったんそのヒエラルキーに所属したら在学している間中、変更不可。という…なんともシビアな。クラス内で自由に友人関係築けないの? いろいろな人と付き合えないの? などとかなり悶々として。
 いろいろな個性のまだ未熟な子供達が多人数ひとつの教室で長期間共に時間を過ごすっていうのは、大人になった今振り返るとかなりストレスだよなーって思う。自分の個性がクラスのカラーに合わなくても最低1年間は縛られるわけだものね、ある意味辛い。
 この本の研究結果がすべてとは思わないけれど、ある程度の今現在の子供たちの状況を窺い知ることができる貴重な資料なのかなと。

 で、一番怖かったのが、その「スクールカースト」を、クラスを運営してゆく上で巧く利用している教師達が存在しているということ。
【上位グループ】に所属する子供たちを「能力」があると認め、それ以外のグループの子供たちを斬り捨てているような考えを持つ教師がいるという事実に背筋が寒くなったし。それって違うでしょ!考え偏ってるでしょ!自己保身でしょ!っていささか憤慨してしまった。

 日本全国総ての学校がこんな状況ではないと思うけどね。読了して今の子供は大変だなってつくづく思ったり。読んでいて閉塞感がハンパなかった。
 ただ、この「スクールカースト」をテーマにした小説も多々あるわけで。本書にも取り上げられている、豊島ミホ「底辺女子高生」・朝井リョウ「桐島、部活やめるってよ」白岩玄「野ブタ。をプロデュース」等々。じわじわと社会的にクローズアップされているのかなと思ったのでした。複雑。

人気ブログランキングへにほんブログ村 本ブログ 書評・レビューへblogram投票ボタン
いつも応援ありがとうございます☆
Theme : 考えさせられる本 * Genre : 本・雑誌 * Category : 教室内カースト
* Comment : (0) * Trackback : (0) |
個別記事の管理2013-04-18 (Thu)
ご訪問ありがとうございます☆

名物「本屋さん」をゆく (宝島SUGOI文庫)名物「本屋さん」をゆく (宝島SUGOI文庫)
(2013/02/06)
井上 理津子

商品詳細を見る

 確か前月のダ・ヴィンチでチェックした本だったかと。タイトルからしてとっても面白そうなので読んでみました!以下BOOKデータベースより内容。

都内60ヵ所に及ぶ、個性的な町の本屋さんとブックバーを紹介!独自に本をセレクトし、棚作りに工夫を凝らす新刊書店。「昭和」「サブカルチャー」「辺境」「車」「エロ」など得意分野を打ち出した古書店。雑貨販売、ブックカフェ、ブックバーを兼ねた書店など、ちょっと変わった町の本屋さんがずらり。実際にお店を訪ね取材したからこそ知り得た、店主の人柄や、お店の雰囲気、オススメ本などの情報も満載。

 面白かったです! ユニーク&超個性的本屋さんオンパレートで。
 著者さんは女性。「日刊ゲンダイ」に連載していた「ここが話題のブックバー」「本屋はワンダーランドだ!」をまとめたものだそうで。
 思わず行ってみたくなる本屋さん47店舗、貴重なブックバー13店舗。計60店舗もの素敵空間の御紹介。ものすごく楽しめました。その中で気になった本屋さんをいくつか。

■本屋さん
古書 Dejavu
 ウルトラマン、仮面ライダーなど特撮、怪奇系古書の専門店。なんと来店は1日1人のみの完全予約制。さらに3万円購入の人に限るという……。
 徹底したこだわりの店。客層も女子校生から50代サラリーマンまでと幅広いそうだ。すごい!
リズム&ブックス
 ヘンテコリンな古本とキノコの本。というのがコンセプトらしく。こちらも超個性的な本屋さん。自分的にとっても好みなのだわ。気になる!
みわ書房
 明治、大正、昭和の児童書、絵本が勢ぞろい──。
 児童書のみの古書店。見事です。神保町ということなので、これは是非行ってみなくては!

■ブックバー
ブックス&カフェ ブーサンゴ
 行ってみたい!「小粋な空間に日本とフランスの良書が並ぶ」ということで。
 ベストセラーにならない本(そういうところも自分的好み!)が2000冊。店主さんのこだわりが感じられます。とってもお洒落なお店ですね。
古本酒場コクテイル
 こ、ここは…超絶行ってみたいのですが!サイトのセンスも抜群で。「食」と「歴史散歩」の古本のある酒場 だそうで。お店も築100年の大正時代の建物なのだとか。メニューも文士料理→小説や随筆に出てくる料理がメインとか!
 気になります。

 等々、掲載されている本屋&ブックバーすべて制覇したいくらいで。
 本好きにはたまらないガイドブックでしょうか。思わず購入したくなりました。おススメ!

人気ブログランキングへにほんブログ村 本ブログ 書評・レビューへblogram投票ボタン
いつも応援ありがとうございます☆

Theme : 今日の一冊 * Genre : 本・雑誌 * Category : 名物「本屋さん」をゆく
* Comment : (0) * Trackback : (0) |
個別記事の管理2013-04-02 (Tue)
ご訪問ありがとうございます☆

ソーシャル時代のハイブリッド読書術ソーシャル時代のハイブリッド読書術
(2013/03/26)
倉下 忠憲

商品詳細を見る

 何かの媒体で知って超絶面白そー!と思って買ってしまった本。自分が読書をする上で参考になるかなーと思いまして。以下BOOKデータベースより内容。

ハイブリッド読書術とは、"デジタル"と"アナログ"、"リアル書店"と"ネット書店"、"速読"と"熟読"、"ひとり"と"みんな"など、性質の異なる手法を組み合わせて1つの目的を達成する読書法のことです。「本を選ぶ」「本を読む」「読了後の行動」の3つの領域で、ハイブリッドな手法を紹介しています。本書の目的は、そのハイブリッド読書術を使って、現代の情報環境にあった「情報を扱う力」(これを本書では「自軸」と呼ぶ)を身に付けることです。また、ブログに書評記事を書くコツや読書ノートをEvernoteにまとめる方法などについても解説しています。

★CHAPTER1 自軸を作る読書術
★CHAPTER2 リアルとウェブで本と出会う
★CHAPTER3 速・精・熟を組み合わせるハイブリッド読書術
★CHAPTER4 Evernoteにクラウド読書ノートを作る
★CHAPTER5 新しい読書の可能性

 帯の惹句「複数の手法を掛け合わせると読書は進化する!」というのに猛烈惹かれましたね。さすが惹句。
 本書の内容を自分なりに咀嚼すると「上手な情報摂取とまとめ方の方法」ということでしょうか。
 「読書」に特化した情報摂取の仕方が端的に整然と述べられていてなかなか勉強になりました。

★CHAPTER1 自軸を作る読書術
 タイトルにある「ハイブリッド読書術」とは何ぞや?
 それは性質の異なる2つ以上の手法を組み合わせて1つの目的を達成する読書術なのだとか。
 例えばリアル書店とネット書店、最新と古典、速読と熟読…というように極端な手法を使って読書してゆくということで。
 扱うツールが多ければ得られる情報も多くなり、すると必然的に多くなった情報を整理する能力も身についてくる。そうやって自分に見合った読書情報と知識を得られるというメリットが。「ハイブリッド」とは身の丈に合った読書を実現するために最適な方法のなのだそうです。
★CHAPTER2 リアルとウェブで本と出会う
 どこから本の情報を仕入れてくるのか、どんな本を読んでいくのか? 本の接点に関する技術論の展開。
 そうか…本との出会いも一種の技術なのか…とちょっと目からウロコ。
 良いリアル本屋さんの例として以下が挙げられてます。なるほど~。
●書店員のおすすがある●特集コーナーがある●面陳列(棚で表紙を見せて陳列すること)が多用されている●関連書籍が並べられている●他にはない品揃えがある
で、ネットでの本の出会いはというと、これはブログやっている方ならおなじみではないかと。
●メディアマーカー●ブクログ●読書メーター
 などなど。納得ですね。新刊情報なども随時流れくるし、献本制度もあるしね。●本が好き!などもかなりお役立ちサイトかも。
★CHAPTER3 速・精・熟を組み合わせるハイブリッド読書術
 端的に言うと、「本の読み方」の具体例が挙げられてます。
 本の内容によって速読可能なのか、じっくり腰を据えて読む熟読が必要なのか。さらに書き込み用にツールが必要なのか否か等。
 読書中に考えたこと、感じたことを記録しておくことが、読書にとってかなり重要な要素だそうだ。
★CHAPTER4 Evernoteにクラウド読書ノートを作る
 こ、これは…!はじめて知るツールなのでかなり興味深かった。
 「読了後に何をするのか」ということで、簡単な読書メモ作成ツールがこのEvernoteというものらしく。
 読書中・後に作成した手書きのメモなどをネット上のEvernoteにインプットしてゆくというね。アカウント取得すれば誰でも作成できるらしいのでちょこっとやってみようかなと。まとめたものはいつでも手軽に読書情報として引っ張り出すことが可能とか。うーんすごい!
★CHAPTER5 新しい読書の可能性
 これは書評ブログをやっている方ならばきっとなんてことはないのでは?
 いわゆる「ソーシャルリーディング」しようぜ! ということで。つまり書評ブログをかいたりツイッターやフェイスブックを使って、いろいろな人と読書の意見交換しようぜ!とのことで。確かに、ブログやSNSを使うと独りで読書するよりもいろいろな方と意見交換できたりして、格段に楽しさが増すし、本の情報も入手しやすくなる。これは自分もかなりおススメしたいなと。

 さらに電子書籍の利用の仕方などもあり、読みどころは満載。書評ブログはなんだかめんどくさい~という人にはツイッターや読書に特化しSNSもあるし。気軽に参加できていいかなと。リアルだと読書会に参加する以外は大抵ひとり読書が多いかと思うけれど、ネット上では気軽に共通の本好きさんと絡むこともできるし。自分から情報発信することも可能だし。ネットは読書の幅を大きく広げてくれるアイテムなのではないかなとしみじみ思うな。
なかなか勉強になった1冊でした!

人気ブログランキングへにほんブログ村 本ブログ 書評・レビューへblogram投票ボタン
いつも応援ありがとうございます☆
Theme : 今日の一冊 * Genre : 本・雑誌 * Category : ソーシャル時代のハイブリッド読書術
* Comment : (0) * Trackback : (0) |
個別記事の管理2013-03-18 (Mon)
ご訪問ありがとうございます☆

未完成  角川SSC新書  大作曲家たちの「謎」を読み解く未完成 角川SSC新書 大作曲家たちの「謎」を読み解く
(2013/01/10)
中川 右介

商品詳細を見る

 都内某大型書店でフラフラしていた時に気になった本。タイトル惹かれましたねー。なんのこっちゃ?と思ったら、クラシックの未完成曲にまつわる本らしいということで、俄然興味。以下BOOKデータベースより内容。

未完成の曲には、未完に終わった理由と経緯が秘められている。たとえば、作曲家が亡くなったために未完成となった曲でも、実際は完成させる時間があったのに何年も放っておかれた曲がある。ではなぜ、放っておかれたのか?
本書ではこうした「未完成の事情」を6つの作品について探っていく。なぜ未完なのか、なぜ未完なのに名曲として演奏されるのか?
音楽に秘められた人間ドラマを知ることで、名曲のイメージが覆される。


第一話 シューベルト≪未完成交響曲≫─音楽史上最大のミステリ
第二話 ブルックナー 交響曲第九番─完成しながらも「未完成」にされた曲
第三話 マーラー 交響曲第十番─「伝説」にまみれた未完成
第四話 ショスタコーヴィチ≪オランゴ≫─抹殺された未完成オペラ
第五話 プッチーニ≪トゥーランドット≫─「未完成版」での初演
第六話 モーツァルト レクイエム─二重のゴーストライターが生んだ曲


 これはものすごく面白かったです。というかかなり興味深かったというか。
 クラシックにおける未完成曲は誰でも1つか2つくらいは知っているのでは? 自分の第一話シューベルトと第六話モーツァルトは知っていましたが、その他の未完成曲などまったく全然知る由もなく…。著名な作曲家でこんなにあったのね、未完成曲。
 で、その未完成曲がなぜ未完成となったのか? 通説の裏を衝く著者の鋭く深い推理・洞察に思わず一気読みしてしまった。
 まず第一話のシューベルトからして、いきなりミステリー的な展開で俄然面白い。
 ■音楽史上最大のミステリ■犯人か被害者か■第一発見者■重要参考人たち■被害者の兄弟たち■動機…等々、各章が凝りに凝ってて本当に音楽ミステリーを読んでいるような錯覚に陥るし。著者の鮮やかな推理に最後はなるほど!と思わず納得しちゃうしね。
 あまりにも著名なこの未完成曲。著者による推理は「長さ」にあるとか。あまりにも長すぎて需要がないだろうと思い、シューベルトは書くのをやめた─とか。ロマンティックなエピソードが多いこの曲が、実はあまりにも現実的な理由で未完成になったというね。眼からウロコ。でもって面白い。

 第四話のショスタコーヴィチにも驚いた!
 最近埋もれていた新作オペラが発掘されたとか。その名も「オランゴ」。なんでもゴシックホラーというかSFチックなストーリーなのだとか。オランウータンと人間のハイブリッドを主役にしたある意味ブッ飛んだオペラを作曲していたというね。しかし、この曲も政治的な都合でお蔵入りに。ショスタコーヴィチはソ連の大作曲家。時の権力者の都合によって抹殺された不運な作品─という事実にもう驚くしかなかった。お国の事情で未完成とならざるを得なかった…なんてこともあるのね。

 第六話のモーツァルトのレクイエムは有名。依頼者も不明のままモーツァルトの死によって文字通り未完成となった作品。後に映画となってかなりフィクション色が強くなったらしいのだけど、事実はなかなか俗っぽいというか、そんなにミステリアスではないゾ的な。とある伯爵の依頼で作られたこの曲にまつわるエピソードが面白い。ゴーストライターになることを承知で引き受けた仕事だったとか、モーツァルトの死後夫の作品を商品化しようと奔走した妻コンスタンツェの逞しさ等々、従来のミステリアスな説をことごとく覆す斬新さ。またも目からウロコ!

 取り上げられた6曲が未完成となったいきさつは意外にも現実的なもの。後に商業路線に乗せようとさまざまなエピソードが付け加えられたけど、事実はお家・お国の事情だったり、作曲者の個人的な事情だったりとちょっと驚いたりして。著者の変わった切り口で語られるそれぞれの「未完成曲」のエピソード。かなり楽しく読めました。

人気ブログランキングへにほんブログ村 本ブログ 書評・レビューへblogram投票ボタン
いつも応援ありがとうございます☆
Theme : 今日の一冊 * Genre : 本・雑誌 * Category : 未完成 大作曲家たちの「謎」を読み解く
* Comment : (0) * Trackback : (0) |
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。