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個別記事の管理2010-12-06 (Mon)

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ジェーン・エア (上) (新潮文庫)ジェーン・エア (上) (新潮文庫)
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C・ブロンテ

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ジェーン・エア (下巻) (新潮文庫)ジェーン・エア (下巻) (新潮文庫)
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 仕事が休みだったので、一日読書に費やしました。普段読めない重厚な作品をということで、家にあったこの作品をチョイス。自分所有のモノは角川文庫版。1冊で700ページ弱の厚さ……正直萎えましたが、面白すぎて感動のうちに読了してしまいました。以下文庫見開きよりあらすじ。

伯母にいじめられ孤児院に追いやられた薄幸の女主人公の辿る茨の道、一家庭教師として狂女を妻に持つ主人との苦しい恋。それに耐え得たのは誠実と強い意志の力ゆえであった。
文学史上に著名なブロンテ姉妹の長姉で、この自叙伝風な本篇は、妻子ある男性との恋物語として、当時の英国社会の伝統と真向から対立したものである。


 あらすじ読むと堅苦しいですが、一人の独立心と精神的に成熟した女性の壮大な一代叙事詩といったカンジです。素晴らしい、読み応えある、の一言に尽きます。
 自分はどちらかというと、妹のエミリ・ブロンテの「嵐が丘」が好きなんですが、再読してこの作品の良さも今さらながら理解しました。

 両親を亡くし、天涯孤独となったジェーンは居候先の虐待にも怯まない、子供ながらに強固な意志を持ち合わせている。
 後に居候先からも疎まれ慈善学校へと追いやられてしまうが、精神的に深い傷を負っていたジェーンはここで素晴らしい教師と奇跡的な出会いをし、救われる。その後は勉学にいそしみ優秀な生徒・教師となって自分の進むべき道を模索し、思い悩んだ末、とある屋敷の家庭教師となる。

 ジェーンの抑圧された心情、心から尊敬できる友と教師との出会い・死別、新たな人生への旅立ちと、序盤でありながら、ここまででもかなり読み応えがあります。
 そして運命の人・ロチェスター氏との出会いで、さらにジェーンの波乱万丈な人生が展開されていくという……。
 決して美男ではなく、まして若くもない。そんなロチェスターに惹かれていくジェーンという設定から、作者は真実の美とは何であるのか?という疑問を投げかけているようにも思えます。ヒロイン・ジェーンも決して美少女ではなくて、むしろその反対。けれど、知性と教養に溢れ、自分の信条を決して曲げない。そのキャラクターが作品中において決してブレることなく、一貫しているところが素晴らしい。

 ロチェスター家の隠された秘密。深夜に起こる奇怪な事件というエピソードは、あたかもゴシック小説を思わせスリリング。ロチェスター氏と幸せを掴みかけようとした中盤で、さらなる悲劇がジェーンに襲いかかる。
 ……面白いです。一筋縄ではいかない展開。ここまでを一区切りとするなら、以降はまた新たな展開を迎えてさらにパワーアップの面白さ。
 ロチェスター家を出奔し、行くあても無く路頭を彷徨うジェーン。行き倒れた彼女を拾ったのが牧師であるセント・ジョン・エア・リバース。なんと彼は天涯孤独だと思っていたジェーン従兄妹だったのだ! 

 前半部がジェーンの不幸の物語なら、ここからの後半部はシンデレラストーリーと言ってもいいくらい。
 従兄のセント・ジョンから求婚されるが、ジェーンはそれを拒否。彼の求めているものは真実の愛ではなく、自分の助手であり、仕事上のパートナーであると察知したからだ。そしてジェーンは改めて自分がロチェスター氏を愛していることを知り、彼の元へと再び戻ってゆく。
 が、ロチェスター氏は故あって盲目となり片腕を失っていた。それでも彼への愛情を再確認するジェーン。真実の愛とは外見ではないのだ、と作者はここでも語りかけてます。

 作品全体を覆うのはキリスト教思想。一見お説教臭いけれど、作中では効果的に使用されているな、とちょっと感心。
 ジェーン・エアの波乱万丈の生涯を回想形式で綴る、一人の女性の自立した生きざまを丁寧に飽きさせず読ませる手腕に感動。ラストはハッピーエンドでホントに良かったと、ほっと胸をなでおろしました。それだけ感情移入していたということでしょう。名作の醍醐味を堪能させていただきました!!


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Theme : 海外小説・翻訳本 * Genre : 小説・文学 * Category : ジェーン・エア
* Comment : (16) * Trackback : (1) |

ジェーン・エア * by レイア
かなり若いころ読みましたが、とてもおもしろくてお気に入りの小説でした。
嵐が丘のほうが断然有名ですが、私はこちらのほうが好きでした。
内容はもうほとんど覚えてないのですが、キリスト教思想が強かったのですね~。
当時はきづきませんでした。

Re: レイア様☆ * by 惺
こんばんは♪
自分は「嵐が丘」派なんですが、やっぱこっちもいいですね!!
姉妹なのにまるで違った作風にちょっとビックリ☆
でもどっちも面白い!
ブロンテ姉妹、恐るべし!! とつくづく思ってしまいました~。

これはっ * by 道楽猫
懐かしいです!
中学生の頃読んで、当時とても感動した思い出があります。
(あの頃は海外文学ばっかり読んでました^^;)
今読むと、また違う感想を持つんだろうなぁ。
また読んでみたいです。

なつかし~ * by 読書系女子
昔読んだってことだけ覚えています。
内容はすっかり忘れていました。
レビューを拝見して、おお!こんなに凄いストーリーだったのね、と。
嵐が丘も良かったような気がしますが(←うろ覚えです^^;)、お姉さんも素晴らしいですね☆
遺伝子が特別なのでしょうか???


Re: 道楽猫様☆ * by 惺
> 中学生の頃読んで、当時とても感動した思い出があります。
ち、中学生でこの本を読んだとは!!
スゴすぎる!!

> 今読むと、また違う感想を持つんだろうなぁ。
ウンウン、そうです。
オトナになった今の方がものすごく内容理解できた。
面白さ倍増! といったカンジでした☆

Re: 読書系女子様☆ * by 惺
皆さん、読まれているんですね~!
自分もストーリーすっかり忘れてたけど、再読して思いだしました!!
懐かしさこみ上げる~☆

> 遺伝子が特別なのでしょうか???
これこそDNAの謎かしら?

こんばんは * by -
姉妹で比べながら読める面白さもあって、私もブロンテ姉妹大好きです。
やはり姉の方が硬いですね。
嵐が丘はなんだかんだで自由さを感じます。

忙しい中で海外の重めの本を読むのは、取っ掛かりがないとなかなか難しいです。
休みの日にえいやっ!と読むと楽しそうですね。
とても新鮮な記事でしたv-22

表紙がなつかしいです。 * by まいまい
過去記事へのコメント,スミマセン。
この新潮文庫の表紙は,ワタクシが遠い昔に読んだのと同じ表紙・・懐かしい。

ワタクシは「嵐が丘」よりは「ジェーン・エア」派です。
というか,もしかしたら「嵐が丘」は映画で満足?して全部読み終えていないかもしれません。ヒースの丘がものすごく荒涼とした感じでした。もう一回読んでみた方がいいかな?

「ジェーン・エア」の主人公って地味だけどものすごく芯が強いですよね。最終的にはどんな世間的な制約よりも「愛」を選ぶけれど,一つ一つの道は,全部自分で選び取っているような気がします。こういうキャラクターをこの当時作り出すと言うこと自体,ものすごいことだったんじゃないでしょうか。・・なんだかんだ言ってますがハッピーエンド好きとしては,最後がほっとしますね。



Re: こんばんは☆ * by 惺
ごろちゃん様でしょうか? ←違っていたらゴメンなさい!!
> 姉妹で比べながら読める面白さもあって、私もブロンテ姉妹大好きです。
> やはり姉の方が硬いですね。
> 嵐が丘はなんだかんだで自由さを感じます。
なるほど、ホントですね~!
これも性格(個性)の表れなのかな?

この日は一日読書で終わってしまいました。
家族からは白い目で見られるわ……e-263

もったいないお言葉いただきまして、ありがとうございました☆

Re: まいまい様☆ * by 惺
> 過去記事へのコメント,スミマセン。
いえいえ、ありがとうございます!! 絶賛受付中です。

> ワタクシは「嵐が丘」よりは「ジェーン・エア」派です。
こうやって読み比べられるのも、この姉妹作家の魅力ですよね。
読んでみてつくづく思いました。まったく作風が違うのも読んでいて楽しいですし。

> 「ジェーン・エア」の主人公って地味だけどものすごく芯が強いですよね。最終的にはどんな世間的な制約よりも「愛」を選ぶけれど,一つ一つの道は,全部自分で選び取っているような気がします。こういうキャラクターをこの当時作り出すと言うこと自体,ものすごいことだったんじゃないでしょうか。
まいまいサン、自分が書けなかったコト、すべて代弁してますよ~!!
素晴らしい見解だと思います。
今読んでもちっとも古臭くないジェーンの考え方(=作者の考え方)は、時代を先取りしてますよね。

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