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個別記事の管理2012-11-19 (Mon)
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窓の向こうのガーシュウィン窓の向こうのガーシュウィン
(2012/05/25)
宮下 奈都

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 蔵書がショボい勤務図書館で珍しく新刊があったので即借りてきました。以下BOOKデータベースより内容。

十九年間、黙ってきた。十九年間、どうでもよかった。「私にはちょうどいい出生だった」未熟児で生まれ、両親はばらばら。「あなたの目と耳を貸してほしいんだ」はじまりは、訪問介護先での横江先生との出会い。そして、あの人から頼まれた額装の手伝い。「ひとつひとつ揺り起こして、こじあけて、今まで見たこともなかった風景を見る」心をそっと包みこむ、はじまりの物語。

 うん、この手の作風が好きな方は好きな作品なのだと思う。
 メインキャラは未熟児で生まれた佐古(一応姓らしい)。そのことをずっと人生の負い目というほどではないけれど、引きずっていて曖昧な自分といつも葛藤している。物事の理解度が遅い、活発な会話ができない、両親は不和というわけではないけれど、ふらりとどこかにいったまま長期間帰ってこない父親──などなど、佐古をとりまく環境はなかなかシビア。
 読んでいて違和感抱いたのが、父親が長期間家出し、ふらりと帰ってきてなんの反発もないのだろうか? 年頃の十九歳なのに。普通嫌悪感とか抱いたりするんじゃないのかな? と自分的にこの小説の設定にかなり馴染めなくて読むのが辛かったのも確か。

 未熟児出生で遅れがちの自分の身体と精神。それに葛藤する日々。けれど、ヘルパーという職を通して出逢った介護先の「先生」と接するうちに佐古はようやく自分の居場所を発見する。さらに「先生」の息子である「犯人」から額装を教わり、それが将来につながる仕事となりそうな──。
 居場所を見つけた佐古はようやく今までの葛藤から解放されて、新しい自分を発見し生まれ変わる…的な内容で、じっくりゆっくりと佐古の内面描写が語られていくという、ある意味再生と癒しの物語。

 ひとりの少女の成長譚として読みましたが、どうにも自分には合わなかったようで。きっと好きな人にはたまらない内容だと思うのだけれど、うーん、個人的には残念な一冊でした。


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個別記事の管理2011-01-28 (Fri)

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スコーレNo.4 (光文社文庫)スコーレNo.4 (光文社文庫)
(2009/11/10)
宮下 奈都

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 何かと目にする機会が多い書籍。もしかして話題作? と興味を持って読了。以下文庫裏表紙よりあらすじ。

自由奔放な妹・七葉に比べて自分は平凡だと思っている女の子・津川麻子。
そんな彼女も、中学、高校、大学、就職を通して4つのスコーレ(学校)と出会い、少女から女性へと変わっていく。そして、彼女が遅まきながらやっと気付いた自分のいちばん大切なものとは……。
ひとりの女性が悩み苦しみながらも成長する姿を淡く切なく美しく描き上げた傑作。


 ヒロインは骨董屋を営んでいる津川家の長女・麻子。一つ違いの妹七葉は彼女とは似ても似つかない美少女。麻子はこの七葉に大変……というか、容姿はもとより性格などすべてにおいて異常なまでのコンプレックスを抱いていて、それが彼女の成長過程における葛藤となっているのだけれど……。
 その妹に対する複雑な想いが良い方に昇華されれば面白いのだけど、自分の印象としては単なる嫉妬としか思えなかったな。常に妹と自分を比べて自分を必要以上に卑下している、ヒロインのその閉鎖的な性格設定がどうも自分には終始馴染めなかった。

 中学・高校・大学・就職、そして結婚へと、一人の少女から女性へと成長してゆくハナシ。
 こうやって書くととても大河ドラマ的で感動的なのだけれど、自分的には正直イマイチでした。丁寧な情景描写・麻子の丁寧な心理描写等々、技術的には申し分なく読ませてくれるのだけれど、キャラクターの魅力といった点では、どのキャラクターも好感持てなかったです。
 まず第一にヒロイン・麻子にまったく魅力を感じなかった。自分と正反対の性格・容姿を持つ妹に対するコンプレックスをいつまでも引きずり、成長の4段階の過程で出会う男性達にあっけなく恋するわりには自分からはなんのアクションも起こさない。常に受動的なヒロインに、読んでいて半ばイラッとしてしまったし。まあ、それがヒロインの個性とされているならば、仕方ないのですが。

 唯一面白く読めたのはN0.3の就職したあたりかな。新人の麻子がで突然現場に立たされて、戸惑いながらも仕事を覚えていく件はとってもリアリティがあって良かった。
 靴に関する知識も詳細に述られていて、この章だけが唯一ヒロインが活き活きと描かれていた気がする。

 転じてNO.4ではまたも残念な展開に。←あくまで自分的に。
 たった一度の海外勤務で、見る見る間に周囲から認められて…という、この展開がいかにも出来過ぎていてどうにもご都合主義っぽい。そして、ここでもまた麻子は簡単に同じ会社の人間と恋に落ちてしまうわけなのだけど、この相手の茅野というキャラクターもとってつけたよう。
 ラストはハツピーエンドになるんですが、とても感動するには至らず、どちらかというと消化不良気味でした。

 と、ちょっと辛口になってしまいましたが、期待していた分、残念感がハンパなかったということで。
 一人の女性の成長譚としては申し分ない作品。きっとお若い女子が読むにはとても良い作品だと思います。ただ、いいトシをした自分にはちょっと合わなかったかな~という印象でした。


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