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個別記事の管理2011-03-10 (Thu)

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裏閻魔裏閻魔
(2011/03/04)
中村 ふみ

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 第1回ゴールデンエレファント賞というちょっと胡散臭い(失礼!)カンジの新設文学賞の大賞受賞作。2作同時受賞のうちの1作。
 日中韓米、世界4カ国同時発売という、鳴り物入りの賞。選考過程がちょっといわくつき…とのウワサもあったらしいですが。以下作品帯よりあらすじ。

時は幕末。長州藩士・一ノ瀬周は新撰組に潜入し瀕死の重傷から刺青師・宝生梅倖の秘技「鬼込め」で不老不死の<呪い>を纏う宝生“閻魔”にうまれかわる。
20歳から時を止めた姿で生きる刺青師の支えは心臓を喰らう殺人鬼“夜叉”から友人の遺児・奈津を守ること。
“閻魔”と同じ「鬼込め」で自ら不死を得た“夜叉”と互いを鬩ぎ合う間柄は激しさを増し、渦中に人々の運命と情念を巻き込みながら明治から昭和への激動を辿っていく。


 前評判がとても良かったので、かなり期待して読み進めました。
 不老不死・永遠の時を生き、愛する者を守る孤独な主人公……となると、やはり一種のヴァンパイアモノの亜流といった感が。和製ファンタジーという体裁なので、閻魔・鬼という形態をとっていますが、基本、マンガ・アニメ・小説などでさんざん描かれてきた一連のジャンルのうちのひとつかなと。
 強いて言うと、その時間の流れを日本の幕末~終戦にかけて設定してあるところが、唯一特徴的。

 ヒーローである不死の宝生閻魔。彼が不死者になったきっかけというのが刺青。コレがとってもオリジナリティがあって良いなと。そして、彼自身とっても人間臭い。不死者となったからといって無敵の強さを備えたり…というわけではなく、自分と関わった人間の愛憎をひっそりと見送ってゆく哀愁と翳りがなかなかよろしいかと。
 彼にとって運命の女性である奈津とも最後まで一線を超えることなく純愛を貫きとおす。出逢った頃はまだ少女であった彼女が、時が流れるにつれて閻魔に追いつき追い越してゆく……という、哀しい2人の微妙な寂寥感と諦念の描写が切ない。

 あの有名なイギリスの「切り裂きジャック」を作者サン独自の見解の下、閻魔と絡ませるエピソードとして仕上げていたトコロも興味深く読めた。
 他にも、閻魔の永遠のライバルとして登場する夜叉というキャラクターも、小悪魔っぽくて自分的にポイント高し。ただ、もう少し閻魔との複雑な因縁エピソードとか、随所にスリリングな対決シーンを織り込むとか、ひねった絡み方があっても良かったかなという印象。逆にラストシーンでの2人の対決はどういう意味があったんだろうか?とちょっと消化不良気味。

 全体的に冗長な印象もなきにしもあらずですが、骨太な和製ダークファンタジーといったカンジですね。
 既存の作品に類似点がありすぎて(やっぱ自分的にポーの一族…)、どのキャラにもイマイチ感情移入が出来なかったのが残念。でもじっくり読ませてくれる上に、映像化してもかなりイケるんじゃないかな~と思わせる、とても多様性のあるエンタメ作品だと思いました!


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