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個別記事の管理2012-12-20 (Thu)
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黒蜥蜴 (創元推理文庫―現代日本推理小説叢書)黒蜥蜴 (創元推理文庫―現代日本推理小説叢書)
(1993/05)
江戸川 乱歩

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 以前行った神田古書まつりでげとした本。ジャケ画も美麗で、なんと、林唯一氏の挿絵もレトロでムード満点! 以下BOOKデータベースより内容。

社交界の花形にして暗黒街の女王、左の腕に黒蜥蜴の刺青をしているところから、その名も〈黒蜥蜴〉と呼ばれる美貌の女賊が、大阪の大富豪、岩瀬家が所蔵する日本一のダイヤ「エジプトの星」を狙って、大胆不敵な挑戦状を叩きつけてきた。
妖艶な女怪盗と名探偵明智小五郎との頭脳戦は、いつしか立場の違いを越えた淡く切ない感情へと発展していく。あまりにも著名な長編推理。


 有名作でありながら初挑戦。乱歩作品を結構読んできたのですが、読むたびごとに新たな魅力を発見出来て、まるで万華鏡のような作家だわ! と惚れ惚れ&目からウロコ。
 女怪盗と名探偵のラブロマンスというと、最近ではTVシリーズのSHERLOCK「ベルグレービアの醜聞」が自分的に記憶に新しい。あのアイリーン・アドラーにも匹敵するほどの敵役・黒蜥蜴! 美貌はもちろんのこと、頭の回転の速さ、時には男装もする変幻自在の変装巧者、肝の据わり具合、大胆さ等々名探偵明智小五郎氏と堂々渡り合える唯一の女性(てか、この際性別関係ないね)であり、人物なのでは?

 大阪の富豪が所有する「エジプトの星」というダイヤモンドを狙って繰り広げられる令嬢の争奪戦。
 騙し騙され、互いに命がけの頭脳戦。冒頭の深夜の怪しげなパーティー描写からもうグイグイと稀代の怪盗・黒蜥蜴の魅力満載で一気にラストまで読めてしまう面白さ。
 豪奢なホテルに通天閣、黒蜥蜴のアジトである貨物船で繰り広げられる華麗で見事な駆け引きと哀しい幕引き。
 特に自家用船内にある黒蜥蜴の「美術館」は「パノラマ島綺譚」を彷彿とさせる、乱歩のある意味猟奇的趣味がいい具合にアクセントとなっている。
 その船上での畳み掛けるようなラストはまさに圧巻。明智小五郎ここにあり! 的なトリック?で見事ライバル黒蜥蜴を追いこむのだけれど──その黒蜥蜴のあまりにも有名な最期。心の奥に閉じ込めていた想いを吐露しながら、明智小五郎に抱かれたまま息絶えるその姿に、よくぞ互角にここまでやってくれた! となぜか喝采を送ってしまったとともに、一抹の寂寥を感じてしまったのも確か。

 冒頭からラストまでピンッと一本の線を張ったような息をもつかせぬ緊張感。時代的にももちろん古いというか古典作なのだけれど、なぜかその古さをまったく感じさせない不思議さ。読者を楽しませる技術を存分に発揮した、上質のエンタメ作品なのだなあと実感。何度もメディアミックスされているようですが、納得。映像向きの絢爛豪華な悪の華の魅力満載の作品でした。

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個別記事の管理2012-12-01 (Sat)
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江戸川乱歩全集 第5巻 押絵と旅する男 (光文社文庫)江戸川乱歩全集 第5巻 押絵と旅する男 (光文社文庫)
(2005/01/12)
江戸川 乱歩

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 最近乱歩率がとても高く…借りたりおススメ作品だったりと、周囲に乱歩を読む方が多いということなのでしょうか? ここにきて俄然人気の乱歩!以下BOOKデータベースより内容…がなかった 笑。

押絵と旅する男 / 蟲 / 蜘蛛男 / 盲獣

 短篇から中篇の4作収録。同僚から借りたんだけど、その同僚のおススメは「押絵を旅する男」だったのよね。←どうでもいい。
 どれも濃くてものすごい作品ばかりでした。以下簡単な紹介&感想をば。

押絵と旅する男
 うん、ごくあっさりの短篇でした。乱歩的な幻想譚というか。グロテスク趣味はそれほど感じられなくてあの一種怪しげな独特の雰囲気が楽しめる1作だった。汽車に乗った語り手が出逢った奇妙な男。その瞬間から夢とも現実ともつかない幻惑世界が語られる──。
 語り手の男がなんとも不気味というか。一気に読めてしまうストーリーだった。


 これは…スゴい(汗)
 内気で人嫌いのとある男の陰惨な物語。
 柾木愛造がその偏執的人格であるこの話の主人公。その彼が女優でもある美女・木下芙蓉に恋したことから始まる悪夢。彼女に恋い焦がれた彼は、現代でいうストーカーよろしく執拗に彼女の後をつけまわし、ついには拉致しすぐさま殺害…と、そこで話は終わりかと思いきや、スゴイのはそれからで。

 見事自分だけのものとなった芙蓉。すぐさま死体処理をするつもりが、なんとその死体にとんでもなく愛着を感じてしまい…いわゆる死体フェチとなった彼の、芙蓉の死体を蝕んでゆく「腐敗」との戦いを描いた後半が滑稽でもあり恐ろしい。
 詳細な腐敗防止の知識と腐敗していく描写がね、なんとも。伏せ字多用というところも何故だか恐ろしさ倍増で…><。 ひとりの男の狂気を描いた作品でした。怖い!不気味!

蜘蛛男
 これは自分的に一番楽しめた。
 新聞に掲載された奇妙な3行広告から端を発する連続美女殺人事件。
 それを解決しようと乗り出す犯罪学者。狡猾な犯人VS理性的な犯罪学者という典型的な図式も面白かったし、なんだろ、あの古典海外探偵小説的なノリで楽しめた。美女49人を殺害し、その死体を陳列するためのパノラマ館設立という、犯人の想像を絶する猟奇的殺人&殺人計画はいかにも乱歩らしいエログロ世界でニヤリとしたし。まさかまさかの犯人にもなるほど!その手があったのか。とまたもにやり。でも、途中で犯人がわかっちゃったのにはうーん、ちと残念だったけど。
 終盤には真の探偵、なんと自分的には初・明智小五郎も登場。ルパンを彷彿とさせる彼が無事事件を解決して大団円。猟奇趣味と名探偵とのコラボということで。あまり深みは感じなかったけれど、それなりに楽しめた作品だった。

 ラスト「盲獣」はパス。ものすごく濃いストーリーばかりで少しばかり食傷気味に(笑)。
 各ストーリー毎に乱歩のその作品にまつわる感想やエピソードがあるのだけれど、それも面白かった。この作品のここがダメだったとか、自作のダメ出し暴露に、天才でもこんなこと思うのかーと目からウロコ。それでもそれなりに読ませてしまうのだからさすが作家。

 さて、手許にある乱歩作はあと「黒蜥蜴」だけだー! それを読んだら「孤島の鬼」を購入検討しよう。自分的に一番好きな作品だしね、「孤島の鬼」←どうでもいい 笑

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* by レナ
「押絵と旅する男」、この間学校の授業で読みましたー! 恥ずかしながら、それが初・乱歩で。他の作品にも挑戦してみたいです。

「押絵と旅する男」、最初はあっさり?と思ったのですが、老人に乱歩自身が投影されている・・・など、読み込んでいくと奥が深くて、さすが!と思いました。

Re: レナ様☆ * by 惺
こんばんは!
乱歩を授業でやるとは…!
いいなあー羨ましいなあー。
乱歩は最初敬遠していたけれど、
読み始めるとなぜかハマってしまうという不思議な魅力があります。
「押絵~」のあの老人に乱歩が投影されてる?
初めて知りました。そうなんだ。
ホント、奥深いというか遊び心があるというか洒落てるというか。
読めば読むほど味のある作家さんなのだなあと思いますね^∇^

個別記事の管理2012-11-12 (Mon)
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 三島由紀夫の「音楽」に続き職場の同僚からお借りしました。ものすごいラインナップに自分的に嬉しいやら濃すぎるやら。続々と乱歩作品が控えていてなんだか乱歩祭りの様相を呈してきました。←どうでもいい。 以下BOOKデータベースより内容。

売れないもの書きの廣介は、極貧生活ながら、独特の理想郷を夢想し続けていた。
彼はある日、学生時代の同窓生で自分と容姿が酷似していた大富豪・菰田が病死したことを知り、自分がその菰田になりすまして理想郷を作ることを思いつく。荒唐無稽な企みは、意外にも順調に進んでいったのだったが…。ほかに「石榴」を収録。妄想への飽くなき執念を描くベストセレクション第6弾。


 うーむ。最近読了した「孤島の鬼」の印象と感動を引きずっていてどうしても比較してしまう…スマンという感じなのですが。
 同じ「島」をテーマにしていながらもまったく違う趣。こちらは極彩色の幻想楽園──しかも犯罪の臭いがプンプンするような島ですね。
 おおまかに言ってしまうと一人二役のミステリー。極貧の主人公・廣介が自分とうりふたつの富豪・菰田と入れ替わりその財産を使って自分の妄想の産物である「パノラマ島」を実現させてしまうというもの。

 ミステリー的にはどうなのかな? 廣介と菰田の入れ替わりシーンなんかはうーん、ちょっと出来過ぎ? などと思ったり。まあ、入れ替わりが巧くいかないと後の展開に支障をきたすから仕方なしとして。本作はミステリー部分よりも、舞台となった「パノラマ島」の描写が主軸なのだなとしみじみ。自分的にああ、これは今でいうテーマパークなのだなと。狂気のテーマパーク的な。

 唯一スリリングと感じた部分は、亡くなった菰田の妻・加代の存在。周囲の人間は巧く騙せても、菰田と一番身近であった加代にいつ自分の正体がバレてしまうのか。廣介の焦燥と疑念という点はハラハラして読んでいたけれど。
 極貧生活と決別して偽りの富を手にした廣介の計略もそうそう長続きはしないだろうなと思っていたが、そのとおり。菰田の妹の依頼を受けた刺客の如き探偵役の北見の推理はお見事! 廣介の悪の計画(!)のボロを巧く掴んでやすやすとその悪事を断罪するお手並みは素晴らしい。ラストその廣介のとった最期も幻惑のパノラマ島らしい行動でやられたな感が。グロテスクと耽美が入り混じった怪作といった感じ。

 同時収録の石榴
 これもまた一人二役を題材にした完全犯罪。被害者=犯人(あ、ネタバレだ!!)というトリック。探偵役の完璧と思われた推理をラスト心憎いまでに翻す悪魔的な犯人像がこれまたお見事でした。

 いやいやいや、乱歩作。ここ最近続いたけれど、やっぱ惹かれる不思議な魅力があるよね。だって面白いし。時代を経ても名作は名作なのだと実感。


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* by 面白半分
エドガー・アラン・ポー『アルンハイムの地所』『ランダーの別荘』

谷崎潤一郎『金色の死』

江戸川乱歩『パノラマ島奇譚』
なんていう流れがあるみたいです。
読んでみたいな『金色の死』

Re: 面白半分様☆ * by 惺
こんばんは!
その流れ!なんて豪華な!
確かに谷崎は読んでみたいですね!

個別記事の管理2012-10-10 (Wed)
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孤島の鬼 (創元推理文庫―現代日本推理小説叢書)孤島の鬼 (創元推理文庫―現代日本推理小説叢書)
(1987/06)
江戸川 乱歩

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 ツイ友さんのご紹介で知った作品。あの江戸川乱歩の長編小説。いやー、短篇は読んだことありましたが、長編は初挑戦でした!以下BOOKデータベースより内容。

密室状態での恋人の死に始まり、その調査を依頼した素人探偵まで、衆人環視のもとで殺された蓑浦は、彼に不思議な友情を捧げる親友諸戸とともに、事件の真相を追って南紀の孤島へ向かうことになった。だが、そこで2人を待っていたのは、言語に絶する地獄図の世界であった…!
 
 いやいやいや、大変面白うございました! さすが乱歩! と絶賛してしまうなー。
 もちろんミステリーです。時代的に推理小説というの? 前半は確実にミステリーの様相を呈していて。
 2つの殺人事件が起きるのだけれど、1つ目は完全密室、2つ目は衆人観衆の下で行われる殺人事件。この真逆の殺人事件をテーマとしているところがさすがの巧さ!

 巻き込まれ型の主人公蓑浦は20代後半のおそらくイケメン。その彼の恋人である初代が何者かによって殺されたことから猟奇的な殺人事件に巻き込まれてしまう。復讐を誓う蓑浦に協力するのは2人の男子。
 ひとりは深山木。彼は天才的な探偵的頭脳を駆使してすぐに事件の真相にたどり着いてしまうのだけれど、犯人を蓑浦に告げることなく殺されてしまう。途方に暮れる蓑浦。その彼の前に救世主のように現れたのが、医学をたしなむ頼もしい諸戸。彼も初代の死に不信感を抱き独自に事件を調査しており、蓑浦とタッグを組んでこの難解で恐るべき事件の解決に挑んでゆく──。

 というカンジでかなり面白くて読み始めたら留まるところを知らず。
 で、この作品の何と言っても特徴的なのが、メインキャラの一人である諸戸がゲイだということ。彼は蓑浦に激しくも切ない愛情を抱いていて、彼のためにこの殺人事件を解明しようとする。ま、最初の動機はそうだったんだけれど、次第に諸戸の生い立ちも絡んだとてつもない怒涛の展開へと発展してゆく……という、前半は明快なミステリーだったのに、舞台をとある孤島に移した後半は一気に猟奇的な冒険譚へと変貌。
 一粒で二度おいしいこのストーリー展開はさすが乱歩といった印象。

 ドロドロとした人間関係に、初代の意外な出生の秘密と謎めいた孤島の恐るべき秘密のダブルパンチ!もう秘密秘密のオンパレードでドキドキワクワクさせてくれます!
 プラスお宝探しという冒険譚も盛り込んで、まるでルパンシリーズを読んでいるようだわとしみじみ。
 実際作中にも出てくるけれど、ポーの作品をかなり意識しているようで。さらに前半部分の殺人実行犯などはクイーンのYの悲劇を連想してしまったしね(多分時代的には違うのだけど)。さまざまなミステリー作品を彷彿とさせながらも乱歩独特の世界観に仕上げているのはさすがの巧さ。

 蓑浦と諸戸の同性愛をベースにし、正統派ミステリーと幻想的猟奇的冒険譚がコラボした作品。
 ラストは大団円となるのだけれど、その諸戸だけはとてつもなく哀愁というか寂寥感が漂って哀しすぎる。このゲイの諸戸の魅力が本作の成功の一端を担っているのではないかな。
 とある一部の方々の間では絶対今でも人気でそうな作品だなと。さすが乱歩。男性が描く同性愛の世界というのはなかなか珍しいと思うのだけれど、まったく嫌みなくストーリーに盛り込んだ手腕はさすがというか先見の明があるというか。ご自身はこの設定に渋っていたというエピソードもありますが。
 時代的に差別用語がふんだんに登場しますが、それもまた当時の哀しい認識というか偏見の名残でもあるのかなという印象持ちました。しかし、名作でありすぐれた作品であることに変わりはないなと思います。


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面白いですよね!! * by はとこ
惺さま、こんにちは!

孤島の鬼、いいですよね~(*´д`*)
とある一部の読者層なので(笑)色々な意味で大変好きな作品です。

色々と時代を感じる表現がありますが、そこも含めての作品かなーと思いますね。

ラストの諸戸が切ないです…。

Re: はとこ様 * by 惺
はとこ様、こんばんはー!

>とある一部の読者層なので(笑)色々な意味で大変好きな作品です。

とある一部の読者層…なんて意味深な。わかっておりますよん!
これはもう意外というか乱歩様さすがというかやってくれたね乱歩様というか!
こんな名作が埋もれていたとは←いや、自分が知らなかっただけだ!
あの時代背景じゃないとある意味成り立たない作品ですよね。
諸戸がね…蓑浦受け止めてやれよ!
ってずっと叫んでました、心の中で 笑


個別記事の管理2011-12-25 (Sun)

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江戸川乱歩傑作選 (新潮文庫)江戸川乱歩傑作選 (新潮文庫)
(1960/12)
江戸川 乱歩

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 又吉氏の「第2図書係補佐」に載っていた本。とっても面白そうでどうしても読みたくなったんですよねー。以下BOOKデータベースより内容。

蜃気楼とからくり屋の覗きめがねからあらわれる怪かしの世界―押絵と旅する老人、椅子の中に息をひそめる職人、少女人形に盲目的な愛をささげる青年、無数の微細な虫たちに蝕まれる屍体、飾りつけられた女の首、歪んだ鏡像たちの乱舞する異形の楽園。
乱歩が想像力の極限から生み出した、美しくもグロテスクな幻想短篇を一冊に集大成。

二銭銅貨
二癈人
D坂の殺人事件
心理試験
赤い部屋
屋根裏の散歩者
人間椅子
鏡地獄
芋虫
 の9編収録

 面白かった! どの作品もそれぞれ趣向が違って楽しめる~!! 初めて江戸川乱歩作品を読んだのですが、自分的にはどうもあのお子様向け「怪人二十面相」のイメージが強かったんですが──認識改めました。
 読了して思ったのが、探偵小説となっているけれど、単なる謎解きではなく作者はどちらかというと心理的作用を重要視していたのかなあと。ただ単なる上っ面の事実を並べただけの謎解きではなく、犯人もしくは被害者の心理にまで迫って謎解きをする……という展開がかなり専門的で面白かった。あ、適度なユーモアもなかなかよろしいかと。
 で、印象的だった作品をいくつか。

二銭銅貨
 デビュー作でもあり、暗号解読を用いたトリック。「南無阿弥陀仏」を使った暗号とか、なるほど純和風! ユーモア溢れるラストにニヤリ。
二癈人
 夢遊病をテーマにした短篇。夢遊病の自分が発作の最中、殺人を犯してしまったと思い込んでいた男の悲劇と驚愕。次第次第に真実が判明してくるラストが巧すぎる!
D坂の殺人事件
 これはタイトルだけは知ってました! 有名だよね?
 あの有名な明智小五郎探偵初登場! D坂のとある古書店で起きた殺人事件。その謎に一青年と明智小五郎が挑む! 
 覆される推理と、予想外の犯人とその耽美?な動機。これが江戸川乱歩の世界なのか、と瞠目。あ、D坂って書くとお洒落だけど、コレって実は団子坂のことなんだよね? 違ったっけ? 
心理試験
 完全犯罪を狙った犯人を完全屈服させるまでの明智小五郎の手腕がさすが。心理学を巧く使った攻め方になるほど。
赤い部屋
 赤い部屋で行われる秘密の会合。揺れる燭台のろうそく──などなど雰囲気バッチリ。その妖しげな部屋で語られる驚愕の犯罪とは?
人間椅子
 これもある種の耽美的な作品。椅子の中に入りこんでしまった椅子職人の倒錯的な愛情。予想外のラストにおおっと、こうきたか! 
芋虫
 グロテスク&猟奇的&倒錯的……と言っていいのか。読了後、カフカの「変身」を連想。世にも奇怪な夫婦の尋常ならざる愛情が哀しい。

 すべての作品が面白かったんですけどね。江戸川乱歩がなるほど個性的な作家であることがよくわかりました。嫌いじゃないな! むしろ良いかも。
 他の作品もぜひ読んでみたくなりましたね。明智クンの活躍がもっとみてみたいゾ!


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