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個別記事の管理2013-02-08 (Fri)
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谷崎潤一郎フェティシズム小説集 (集英社文庫)谷崎潤一郎フェティシズム小説集 (集英社文庫)
(2012/09/20)
谷崎 潤一郎

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 以前から読みたかった1冊。犯罪小説集はものすごく面白くて谷崎潤一郎の別な一面を見た思いだったけど、こちらはまさに真骨頂といったカンジ。以下BOOKデータベースより内容。

女郎蜘蛛の入れ墨を背に彫り込まれた娘が、自らの裡にひそませる欲望を解き放ち、あざやかな変貌をとげる「刺青」、恐怖に取り憑かれた男の禁断の快楽を描いた「悪魔」、女の足を崇拝する初老の男と青年が、恍惚の遊戯に耽り、溺れていく「富美子の足」など、情痴の世界を物語へと昇華させた、谷崎文学に通底するフェティシズムが匂い立つ名作6篇。

刺青 / 悪魔 / 憎念 / 富美子の足 / 青い花 / 蘿洞先生

 濃いです。どれもみーんな。凄かった。
 いつものごとく中でも印象に残った作品をいくつか。

刺青
 これってかなり有名な作品だよね。だけど、こんなに短篇とは思わなかった!
 刺青師の男が長年あこがれ続けた理想の女性──に念願の刺青を施すまで。
 まだあどけない十六・七の少女が男によって彫られるうちに自らの裡の「女」に目覚めるという──。
 男の心理もさることながら、刺青によって精神的にも肉体的にも鮮やかに変貌を遂げた少女が怖くもあり美しくもあり。
悪魔
 自分的に終盤まではどうでもいい(コラコラ!)。白眉なのがラスト。主人公佐伯が美女照子の鼻をかんだ手巾を愛でて愛でまくる(!)描写がスゴい。
 リアリティある傍目にはちょっとキモチ悪いくらいの執拗さがいかにも谷崎らしいというか。フェティシズムの真髄を見た思いがひしひしとしました、ハイ。
憎念
 これはどちらかというと嗜虐性(あ、いわゆるSね)の目覚め?的なストーリーで。
 安太郎少年が成長と共に自分の本質・(性的?)嗜好を自覚してゆく様が淡々と描かれていて、却って怖くなる。
富美子の足
 これ、どこかで一回読んだことがあるような。
 美女富美子の「足」に憑かれた青年・宇之吉と老人の異様で独特な愛情関係。
 老人の愛人である富美子がSであるなら、老人はまぎれもなくMかな。さらに足フェチでもあるという。
 病魔に侵され身体がままならなくなった老人が、宇之吉の顔面を富美子に踏ませて歓びを得る──という背徳的でありながらも官能的なシチュエーションとフェティシズム描写の極みに思わず拍手を送りたくなった。圧巻!

 自分は犯罪小説集を読むまで谷崎作品殆ど読んでいなかったのだけど、これはその犯罪小説集とは明らかに作風も世界もまったく違う。そのことが余計、谷崎天才!って思ってしまったのだけどね。最初江戸川乱歩と似ているなあ…なんて思っていたけれど、いやいやいや、まったく違う。より洗練されていて描かれる狂気(というと過激だけど)も洗練されていて美意識高い。
 いやホント、お耽美で濃厚な谷崎ワールド堪能させていただきました。撫子凛様のジャケ画も素晴らしく素敵です!ごちそうさまでした。

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Theme : 今日の一冊 * Genre : 本・雑誌 * Category : 谷崎潤一郎
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* by レナ
これは読まなくては・・・! ザ・谷崎ワールドって印象ですね。

Re: レナ様☆ * by 惺
こんばんは!
かなーり濃かったですよ!
これぞ谷崎!ていう気がしました。さすが足フェチ 笑。
よろしかったら是非ご一読を^∇^

個別記事の管理2012-09-13 (Thu)
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谷崎潤一郎犯罪小説集 (集英社文庫 た 28-2)谷崎潤一郎犯罪小説集 (集英社文庫 た 28-2)
(2007/12/14)
谷崎 潤一郎

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 ジャケットのくまおり純サンのイラストがとても印象的。しっとりとしていながらほんの少しの狂気というか恐怖を感じさせる少女がとても作品とマッチしていて良いなあと。以前から気になっていた1冊でした。以下BOOKデータベースより内容。

仏陀の死せる夜、デイアナの死する時、ネプチューンの北に一片の鱗あり…。偶然手にした不思議な暗号文を解読した園村。殺人事件が必ず起こると、彼は友人・高橋に断言する。
そして、その現場に立ち会おうと誘うのだが…。懐かしき大正の東京を舞台に、禍々しき精神の歪みを描き出した「白昼鬼語」など、日本における犯罪小説の原点となる、知る人ぞ知る秀作4編を収録。


柳湯の事件
途上

白昼鬼語


 面白かったです、ものすごく。
 谷崎潤一郎は実はコレが初めてまともに読んだ作品。
 スゴいです。圧倒的な筆力というかねっとりとした描写力というか。この本は谷崎潤一郎の作品の中でも犯罪小説に特化した作品を主に収録してあるのだけれど、読了後の印象は江戸川乱歩をもっと濃縮したカンジ。乱歩がとっても薄く感じてしまったほど、濃密で独特の世界観でもう驚き!

 時代的には谷崎潤一郎の方が早いのですね。知らなかった。ということは、江戸川乱歩の方が谷崎に影響を受けていたとしてもおかしくないということで。両者共とても作風が似ているなあと。
 4作収録なのだけれど、どれも素晴らしく凄かった(笑) 探偵小説というのではなくあくまでも犯罪小説。決まった謎解き役=探偵が登場するわけではない、読者と共に謎を解いてゆくといった趣向のすごく臨場感ある作品ばかりだった。

柳湯の事件
 ひとりの男の狂気が犯罪を招いてゆく話。
 自分の妻に対する妄想から暴力に走るひとりの男。虐待のあまりその妻を殺してしまったと思いこむ男の狂気の世界がリアルにねっとりと描写されていて正直濃すぎる。男の脳内の壊れぐあいが真に迫って恐怖。結末の潔さというか、妻の証言による男の真実の姿がさらりとわかるラストが秀逸。
途上
 これもなかなかの展開。ひとりの男をめぐる妻殺害真相究明譚。
 何気ない会話から次第に妻殺しの真実が明るみになる手腕に脱帽。一体どんなラストとなるのか? グイグイと引きこまれるストーリー展開はスゴいです、ホント。

 一種の叙述トリックだと思う。
 一人称で語られる「私」をうまく利用したストーリー。自分的には最初からわかってしまったので少し残念感が。しかし、本格推理小説顔負けの読者騙しのテクは素晴らしい。
白昼鬼語
 中篇作。長いだけあって読み応えも一番。
 精神的に病んでいると思われる友人が偶然知ったとある人物の殺人計画。それに振りまわされる男の体験記のような筋立てなのだけれど、ラストのどんでん返しに驚くやらニヤリとするやら。完全に騙されました。ヒロインの美貌に関する描写のしつこさ、巧みさは圧巻!

 探偵小説・推理小説というカテゴリがまだ日本で確立されていなかった時代なのではないかなあ。乱歩もまだ登場していなかったと思われるので。
 それなのに充分推理モノとして読むに耐えうる作品を生み出していたことに、やはり他に谷崎潤一郎はタダモノではない作家なのだなあと実感。
 自分的に耽美派作家という印象が強いのだけれど、今作にも充分そのテイストが盛り込まれてました。推理+耽美の豪華饗宴という贅沢さ!
 うーん、ますます気になる作家となってしまった谷崎潤一郎。他の作品も読んでみたいゾと。


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* by レナ
惺さんも 読まれたのですね!:。ヾ(o・ω・)ノ゚.+

「臨場感ある」って、まさにそうですよね。
私もまだ数冊しか読んでませんが、ぜひ谷崎のほかの本も!

Re: レナ様☆ * by 惺
こんばんは!
実はレナさんのブログを拝読してからずっと読みたいと思っていたのですよ!
面白かったー♫
初・谷崎だったので他の作品もぜひぜひ読んでみたくなりました!
面白い谷崎作品探しましょー☆

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