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個別記事の管理2012-09-15 (Sat)
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展翅少女人形館 (ハヤカワ文庫JA)展翅少女人形館 (ハヤカワ文庫JA)
(2011/08/25)
瑞智 士記

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 完全にジャケ買いしてしまった本。素敵です。タイトルもかなり雰囲気あるし。以下BOOKデータベースより内容。

人類が球体関節人形しか出産できなくなって数十年。この現象の謎を探る“機関”は、奇跡的に人の姿で誕生した少女たちをピレネー山中の修道院に隔離していた。
バレエに打ちこむミラーナ、いまだ幼い泣き虫マリオン、人形細工師のフローリカ…三人の情熱と因縁のもつれが臨界に近づく頃、新たな客人が招かれる。だが、それは彼女たちの運命をより過酷にする新たな事件の幕開けだった―頽廃のゴシックSFファンタジー。


 雰囲気ありますよ~。お耽美・退廃・禁断・ゴシック等々、この作品を形容する語句はいくらでもあるんじゃないかと。とにかく独特の世界観は凄いなと。文体も敢えてそうしているのか旧字体・難解漢字多用でもうこの1冊が美術品かと思うくらい。
 一応ゴシックSFファンタジーとなっているのだけれど、どちらかというとSF色は薄目。ゴシックファンタジー或いはダークファンタジーに類されてもいいのかなあと。
 時代は17世紀を発端に多分近未来までの長きに渡る壮大なストーリーで。ちょっと萩尾望都の「マージナル」を連想しちゃったよ。
 まず、女性が球体関節人形しか産まなくなってしまう……という設定が、なるほどというか凄いというか。必然的に新生児の数が減少し、人類滅亡の危機に陥った時代の救護策として、人間として生まれた少女達をとある修道院に保護し匿い、成長させそして…という、まあ耽美な愛憎劇といった内容かな。

 おもな登場人物は少女。その少女達が織りなす愛と葛藤、修道院に隠されたとある秘密──などなどマニアックなテイストが盛りだくさんで好きな人にはたまらないガジェットがふんだんに詰め込まれている。
 重大なモチーフである球体関節人形を始め、バレエのコッペリア、リラダン「未来のイヴ」、ボードレール「悪の華」、聖書などなどお耽美なガジェットも適材適所散りばめられていているうえ、巧く内容とコラボしていて本当に独特の世界観。一種の終末思想的なものも感じられるしね。

 ボーイッシュ系・甘えたちゃん系・ドS系・正統派美少女系と少女達もそれぞれ個性的でまあまあ魅力的。ただストーリー的には緩慢な印象がしてちょっと飽きがくるかも。もう少し劇的な展開でもよかったのかなあ…と思う時もしばしば。プラスSF要素が薄めだったことも自分的には物足りなかった。
 どちらかというと百合傾向。(←わかる人にはわかる) そこの部分がちょっと好き嫌いが分かれるかもね。

 冒頭から結末まで徹底した独特の雰囲気の作品。作者のこだわりが随所に感じられて圧倒される。
 結局は少女達の自我、プライドを賭けた戦いの物語なのかなという印象も。唯一の敵対する人物が絶対的な力を持つ「機関」に所属する老人(男子)というのも面白い。少女達の長きに渡る、権力に対する穏やかで静かな戦いを描いた作品ともいえるのかと。まずまずの読後感でした。しかし、作者サンて男性?女性?自分的には女性かな?って気もするけれど、女子キャラの書き方からすると男性かな?って気もする。謎だ!


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