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個別記事の管理2012-09-18 (Tue)
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アラビアの夜の種族 (文芸シリーズ)アラビアの夜の種族 (文芸シリーズ)
(2001/12)
古川 日出男

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 とある日まるで啓示を受けたように(大げさ!)ふとこの本のタイトルが頭に思い浮かびまして、即座に図書館予約して、翌日には読み始めたという偶然の代物。なにしろ二段組み約660ページというブ厚さ。思わず教典と名づけたくなったし。以下BOOKデータベースより内容。

語られるのは、存在しない物語。13世紀エジプトを舞台とした奇書の登場!
聴きたい者の前に、物語は姿を見せる。ナポレオンのエジプト侵攻をくい止めるため、奴隷アイユーブが探しだした「災厄の書」。
そして、物語が現実を浸食し始める--。

 面白かったです。もう著者の仕掛けに騙されっぱなしで、驚かされっぱなしで、心地良すぎる読後感でした! 久しぶりに読み応えがあってハラハラドキドキワクワクさせられた小説だったかな。
 登場する主人公は三人。
 魔神アーダム・魔術師ファラー・王の血を引く剣士サフィアーン。この三人の主人公達の出生から時代を超えての邂逅、そしてその活躍をミステリアスな美女ズームルッドが語る──という設定で21夜にわたって繰り広げられる壮大な物語。

 ナポレオンのエジプト侵攻を背景に、なんとかしてそれを阻止しようとするエジプト高官達。ひとりの聡明な奴隷アイユープの提示した秘策が一冊の奇書「災厄の書」をもってしてナポレオン軍勢を破滅させようというもの──。
 その「災厄の書」とは実在するのかしないのか。ズームルッドが語る壮大な物語は虚構なのか真実なのか?
 幾重にも張り巡らせれた伏線と仕掛け。三人の主人公達の破天荒な活躍と数奇な運命。陰惨で毒々しく幻想的でありながら、冒険と魔法に程よいエロティックさをすべてコラボした絶妙なストーリー展開。
 特に三人の主人公達が魅力的でユニークで最高!
 自分的には最後に登場するサフィアーンがツボなキャラだった。見方を変えればこの話はサフィアーンの一種の貴種漂流譚なのかなと。サフィアーン=ソロモンなのだそうで。賢者ソロモン王の活躍譚として読むこともできるなあと。(そういえば、アーダム=アダムと深読みもできるな!)

 クライマックスは主人公三人がようやくめぐり合っての戦闘シーン。ああ、こう来るのか! とストーリー構成の巧みさにもうもう驚くしかなかった。序盤で語られていたすべてのエピソードが一つの狂いや矛盾なくパズルのように組み合わされていく小気味よさ! とにかく読み始めたら止まらない面白さはスゴい!

 冒頭から作者サンの仕掛けに迷わされます。自分は一瞬この本翻訳モノなの? と思ってしまったし。
 そしてラスト10ページも巧妙に仕掛けられた、作者の読者に対する罠(!)なのだと理解するまでにホント時間かかった。
 過去SF大賞も受賞されているのね。でもコレSFかなあ…? などとヤボなことは言わずに。
 語り手である謎の美女・ズームルッドの正体もなるほどそうなのか! と最後の最後まで楽しませてくれるし、重要なワキキャラであるアイユープの勇敢な行動に静かな感動も。
 自分的にかなり衝撃の1冊でした。もっともっと騙されたかったなあ…。自分の心の琴線に触れるこういう本に出会えるからやっぱり読書はやめられないのかな。古川日出男版・千夜一夜物語と呼ばれているそうだけれど、まさにその通り。名作です!


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Theme : 今日の一冊 * Genre : 本・雑誌 * Category : 古川日出男
* Comment : (2) * Trackback : (0) |

* by キヨハラ
IIIまで全部読むと、真の面白さにはたどり着けけるのですね。
パズルのピースが嵌まりきる感じ、私も味わいたいです。

Re: キヨハラ様☆ * by 惺
こんばんは!
長丁場でした…。でも自分的に好きな話なので一気に読めました。
サフィアーンがとてもツボなキャラで、彼が登場してからはホント面白くて…。
最後はあっと驚く仕掛けでした。まんまと騙されました。
しかし、読むの疲れますね…笑

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