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個別記事の管理2012-09-23 (Sun)
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ワイルドピッチワイルドピッチ
(2012/07/19)
蓮見 恭子

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 以前読んだ「本の雑誌」で紹介されていた本。なかなか高評価だったので読んでみました。以下BOOKデータベースより内容。

高知・海晃学院高校は野球の名門校として知られ、三年生のピッチャー・高橋武蔵はマスコミからも注目されていた。だが、武蔵は肘を痛めているなかでの甲子園出場だった。
そのころ、過去に起きた野球部内の不祥事が明るみに出そうになる。武蔵は告発文書の送り主を捜そうと、苛めの被害者である二年生の部員・鈴川大樹の母親に会いに上京する。
一方、東京・八丈島付近では、スーツケースに押し込められていた身元不明の死体が発見される。そこには新たな謎が…。注目の新鋭作家が挑んだスポーツ&社会派サスペンス。


 これは……自分的に予想以上に面白かった。ジャケ画も内容もほぼ高校野球を題材にした青春スポーツものでありながら、実はミステリーであるという。最近読んだサクリファイスと似た感じかも。しかし、こちらはどちらかというと社会的病理をテーマとしていて考えさせられる部分もあったかな。

 とある野球の名門校で起きた野球部のイジメ事件。ネットに書きこまれ内部告発の様相を呈するけれど、公になることはなく表面上は落ち付きを取り戻す。事件の渦中の人物である次期有望なピッチャー大樹と、彼の先輩であり投打共に天才的な選手である武蔵との友情と絆。その武蔵はピッチャーとして致命的である肘を負傷。甲子園出場を果たし優勝を目指す野球部レギュラーメンバーとの確執と和解──等々これまた王道の青春モノとしても充分楽しめる。

 しかし、平行して展開するのがその野球部の内部告発を発端とした殺人事件。
 格差社会・他人への嫉妬・イジメ・当たり屋などなど、殺人事件へとつながる様々な負の要素・要因が巧く組み合わさって、大樹の母・真奈美は犯人の仕組んだ罠に囚われてゆく。
 犯人を追う刑事、事件解決の一端を担うこととなる武蔵。さまざまなキャラクター達があますところなく活躍し、それでいて煩くなく小気味よい。特に主人公である武蔵のキャラ造形は秀逸で、「気は優しくて力持ち」を地でゆく魅力的な人物だった。母親が事件に巻き込まれ、自分の後継者となる大樹を励ます後半の甲子園でのシーンは感動のクライマックスで思わず涙腺が崩壊しそうになった。

 さらにセレブな生活を羨む人間心理、特に女性心理描写はさすがに巧みで、他人の家に住み付き、個人の日常を崩壊させてゆく件は思わずゾッとしてしまったし。
 ミステリーとスポーツの融合というカテゴリーがあるならば、またひとつ秀作が登場したなという印象。どちらも本格的で読ませるし感動する。ホント面白くて一気読みしてしまいました。自分的にお気に入りキャラは「日本一不細工なバッテリー」の木下と武蔵かな。
 少年達の成長譚でもあるし、ひとりの母親の子離れの話でもある。さまざまなテイストを盛り込みながら破綻なくきっちりと締めくくっている作者の手腕に脱帽。爽やかな読後感で予想外の名作でした。満足。


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Theme : 推理小説・ミステリー * Genre : 本・雑誌 * Category : 蓮見恭子
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* by ひいち
こんにちはー☆

次々と面白そうな本紹介されていてわくわくしています。
惺さんのレビューを読むたびに、読書メモのページが増えるわっ!


Re: ひいち様☆ * by 惺
こんばんは!
なにをおっしゃいます!
ひいちさんが借りてくる本もかなり面白そうですよ!
自分も図書館で予約した本が次々と来るので、
読書の秋を満喫したいなあと思ってます☆

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