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個別記事の管理2013-02-21 (Thu)
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アルジャーノンに花束を (ダニエル・キイス文庫)アルジャーノンに花束を (ダニエル・キイス文庫)
(1999/10)
ダニエル キイス

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 有名作ですよね。挑戦してみました。BOOKデータベースより内容。

32歳になっても幼児の知能しかないパン屋の店員チャーリイ・ゴードン。そんな彼に、夢のような話が舞いこんだ。大学の偉い先生が頭をよくしてくれるというのだ。この申し出にとびついた彼は、白ネズミのアルジャーノンを競争相手に、連日検査を受けることに。やがて手術により、チャーリイは天才に変貌したが…超知能を手に入れた青年の愛と憎しみ、喜びと孤独を通して人間の心の真実に迫り、全世界が涙した現代の聖書(バイブル)。

 感動しました。いろいろな意味で。もっとボロ泣きするかな? と思いきや意外とそうでもなく。
 主人公のチャーリィーの一人称で話が展開するのでとてもわかりやすかった。全編、手術前後の「経過報告」というチャーリィーの手記設定という構成がとても良いなと。知能の進退具合が読者に如実にわかる方法というのがね、スゴイなと思うと同時に辛くもあり…。
 正直読んでいてしんどかったです。感動したけれど、確かに一人の人間の尊厳を謳いあげる感動作であることは理解しているのだけれど、自分的にどうにも釈然とせず…自分が苦手なジャンルなのかなとも思ってみたり。

 知性を手にしたチャーリィーが過去の自分の境遇の惨めさを理解していくあたりがシビアだなと。
 仕事先での自分に対する虐めや同僚の不正、自分の存在自体が元となる両親の不和・母親の精神的圧迫等々に気づいてゆく過程。果たして彼は事実を知って良かったのか否か。知性を手に入れるに従って周囲から親しい人間が離れてゆく。精神的に成熟できぬまま「社会」に放り出された彼にとって当然の結果だといえるのだけど。あれほど手に入れたがっていた知性。それを手に入れればすべてはうまくいくと、幸福になれると信じて疑わなかったチャーリィーに新たな不幸が降りかかる。

 彼にとっての真の幸福って何だったのだろう?
 被験体ネズミ・アルジャーノンの経過がおもわしくなく、結果、絶望的だと知ったチャ―リィ。自分の運命をアルジャーノンに重ね合わせた時の彼の心情を推し量るとやるせない。手術前の何も知らなかった自分を懐かしむような記述もあったけど、自分が思うにチャーリィーは決して退行したくはなかったのだと思う。知性を持ち存分にその力を発揮していた時にも人間関係・女性関係で悩んでいたりとあまり幸福ではなさそうに思えたし。
 ある意味一種の神々しいまでの諦念かな?とも思う。自分が被験者となった研究&論文を後続の研究の為に、自分と同じ境遇にある人々の為に活かせるように結果を残せたこと。それが唯一「彼」が存在した証であり、真の幸福だったのではないかなと。あと、家族との(特に妹)との前向きな接触にも救われたかな。

 あー、もうね。なんだかじわじわと殺されてゆく感(精神的にね)がして手放しで感動できなかった。
 某レビューを読んでああ、ものすごくわかるなあって思ったのがあって。これは上から目線の物語なのだなって。そういう読み方もわかる。けれど、多くの人々が絶賛しているような読み方も理解できる。
 この小説をどう読み、理解するか。ある意味とても難しい作品なのだなと思った。そして意義ある作品だなとも。←いまさら自分が言うまでもないが。
 なんだか書いてることまとまりがないですが(いつものことだ)、自分にとってものすごくインパクトある作品でした。過去映画化もされたのね。邦題が「まごころを君に」っていうのがものすごく良いと思った。

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Theme : 今日の一冊 * Genre : 本・雑誌 * Category : ダニエル・キイス
* Comment : (7) * Trackback : (1) |

* by まいまい
レビューありがとうございました。
昔読んだ時はこの知能の変化がわかる文体に感心した覚えがあります。
「幸福」って何か、しみじみ考えますよね。
一般的には、高い知性を持っている方が幸せに思えて、うらやんだりするわけだけど、実際はそうとばかりは言えない。自分が信じ込んでいるものは決して絶対的な価値ではないと思い知らされます。

チャーリイが知性を失っていく過程は、ものすごい恐ろしく感じられるけれど、すべて失ったチャーリイに「アルジャーノン」を思いやるきれいな心が残されているのが、切ないけれど救いになっているのかなと思います。

Re: まいまい様☆ * by 惺
こんばんは!
まいまいさん!やっと読み終えました!
とても複雑な気持ちで…なんとも言えないですね。
どうしてもチャーリィーには幸せになって欲しかった。
いや、ある意味あのラストもチャーリィーにとっては幸せだったのかもしれないけれど。
自分はアルジャーノン=チャーリィーの分身またはミニチュアと思えてしまって、
ラストでアルジャーノンに捧げる花束がすなわち自分が死んだ後にも誰かに花束を捧げてほしいという、
隠れた願望だったのかなと思えてしまって仕方なかったのです。

>すべて失ったチャーリイに「アルジャーノン」を思いやるきれいな心が残されているのが、切ないけれど救いになっている

これはホントそうですよね!
自分が窮地に陥りながらも他人を思いやる気持ち。
映画の邦題「まごころを君に」というのがまさにこの小説のテーマなのかなと。
1冊の本をめぐっていろいろな感じ方をして語れることはとても嬉しいです。
コメントありがとうございました!ものすごく考えさせられる小説でした。

* by まいまい
しつこくスミマセン。

>アルジャーノン=チャーリィーの分身またはミニチュア と思えてしまって、ラストでアルジャーノンに捧げる花 束がすなわち自分が死んだ後にも誰かに花束を  捧げてほしいという、 隠れた願望だったのかなと思 えてしまって仕方なかったのです。

さすが:惺さん!本当にそうですね。
なかなか果たせないのですが、
もう一度読んでみたくなります。
最近パワーがなくて、こういう重いテーマの本は
とんとご無沙汰です。

承認待ちコメント * by -

Re: まいまい様☆ * by 惺
こんにちは!
ひさしぶりに考えさせられるテーマの本を読んで…。
難しいですね。
でもものすごく作品に感情移入してしまったのもひさしぶりで。
やはり名作なのだなあ…と思います。
ホント、名作読むにはパワー必要ですよね!

* by ゆきき
私は、ぼろ泣きしました。
でも内容はすっかり忘れきっていましたが、惺さんのポイントを押さえたレビューを読んで、どんな話だったか思い出せました。ありがとうございます。

Re: ゆきき様☆ * by 惺
こんばんは!
自分もぜったいボロ泣きすると思ってました!
ハンカチの準備までしてたのですが…笑。
感動のあまり思ったままをそのまま書きなぐったので
かなり意味不明な内容でホントすみません><




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