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個別記事の管理2013-04-23 (Tue)
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新装版 とらんぷ譚 (1) 幻想博物館 (講談社文庫)新装版 とらんぷ譚 (1) 幻想博物館 (講談社文庫)
(2009/12/15)
中井 英夫

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 職場の友人のおススメで読んでみました。初・中井英夫。以下BOOKデータベースより内容。

日常的な人間世界を超え、あるいは離脱して、幻視者たちが存在する。彼らが視るものは反地上的な夢、濃密な幻想である。それを蒐集して構築される幻想博物館の妖美さ。著者が熱愛する短篇形式への供物として捧げた十三の幻想譚は、手作りトランプのように装飾にみち色鮮やかに語られる。

火星植物園
聖父子
大望ある乗客
影の舞踏会
黒闇天女
地下街
チッペンデールの寝台もしくはロココふうな友情について
セザーレの悪夢
蘇えるオルフェウス
公園にて
神の春
薔薇の夜を旅するとき
邪眼


 まさに自分好みの作風と内容で。13の短篇どれもが濃密でレベル高い。短篇集でありながら全体的にゆるやかにリンクしていて、一種の連作短篇集なのかな。そういった仕掛けも巧みで唸りました。
 流薔園という精神病院を舞台に、そこに収容された患者達の妄想と幻覚を披露してゆく──という構成。健常者が決して見ることのない、できない別の世界、それは患者達が見る幻想の世界。13人によって語られるそんな狂気な幻想譚。印象的だったものをいくつか。

火星植物園
薔薇の根へ過剰な偏愛を捧げるひとりの男の手記。過剰な偏愛はついに自分の皮膚に薔薇の根を共生させるに至る─妄想と現実が重なるラストのオチにやられた。
大望ある乗客
5人の乗客を乗せたバス。それぞれの乗客の抱く危険な殺人計画。男女から子供に至るバラエティに富んだ殺人動機とラストのオチにやはりニヤリ、というかこうきたか!とあっけに取られた。
影の舞踏会
美貌の女性・城館・ビリヤード・美青年…なにやら妖しげな雰囲気たっぷりの序盤からラストは一気に狂気の世界へ。すごい。
黒闇天女
華族末裔の老女と縁続きの伊月。その彼が老女の財産を狙って企む殺人。しかし老女の方が遥かにしたたかで上手だったという。狐のばかし合い的な面白さ。
蘇えるオルフェウス
類まれな美青年の死をめぐる謎。書簡形式での謎解きが面白い。切ない近親愛が余韻に残る。
薔薇の夜を旅するとき
最初の作品「火星植物園」とキャラがリンク。妄想の中の復讐譚ともいうべきか。

 等々、どれも秀逸の13篇。地下街はあの澁澤龍彦絶賛の作品だということで。とある夫婦の妄想とも幻想ともつかない、歪んだ狂気の愛情が印象的だったかな。
 自分的にドグラ・マグラを連想。雰囲気がちょっと似ているかなと。
 濃密でありながらわかりやすい幻想譚。読了後、斬新な感動で余韻残りましたよ。好きな人にはたまらないかもです。

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