01≪ 2017/03 ≫02
12345678910111213141516171819202122232425262728293031
個別記事の管理-------- (--)
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
* Category : スポンサー広告
|
個別記事の管理2013-05-04 (Sat)
ご訪問ありがとうございます☆



 ツイ友さんのご紹介で知った本。ヘッセの小説は初めてかも。以下BOOKデータベースより内容。

ラテン語学校に通う10歳の私、シンクレールは、不良少年ににらまれまいとして言った心にもない嘘によって、不幸な事件を招いてしまう。私をその苦境から救ってくれた友人のデミアンは、明るく正しい父母の世界とは別の、私自身が漠然と憧れていた第二の暗い世界をより印象づけた。
主人公シンクレールが、明暗二つの世界を揺れ動きながら、真の自己を求めていく過程を描く。


 タイトルからしてホラーではありません。←どうでもいい。
「善と悪・光と影(あるいは闇)・男性と女性・自己と他者・神と悪魔」という二元論をベースにした世界観。それを強烈なバックにして、なおかつ、そのキリスト教に疑問を投げかけているのが本作のテーマのひとつであるのかなと。(違うかも…)
 主人公であるシンクレール少年。家庭的に恵まれ、常に「光と善」に包まれた生活を送っていた彼が、ふとしたきっかけから悪友に弱みを握られ恐喝されることから、「影と悪」の世界に踏み込むこととなってしまう。
 エスカレートする恐喝に精神的に衰弱した彼を救ったのは、謎めいた少年・デミアン。同じ年頃でありながら達観した佇まい、キリスト教を絶対視しないその独特な思想。神と悪魔を統合した神、神でもあり悪魔でもある「アプラクサス」を崇拝するその信条。
 そのデミアンにシンクレールは心酔・影響されてゆく。

 悪を知ったシンクレール。無意識化で惹かれてゆく影の世界・第二の世界。
 光に満ちた世界(キリスト教)・家族を含め、通常の人々が住む世界に激しい違和感を抱き、強い孤独と葛藤を抱えたシンクレール。酒に溺れ人生から堕落しかけた時に必ず現れるデミアン。彼は迷えるシンクレールを心的に導きさらなる高み(自分の信じる宗教)へと連れ出そうとする。

 自己とは何か? 何を信じればよいのか? 他者とは? 生きる意味とは?
 常に問い続けるシンクレールはその答えを追い続け求め、時に心の師であるデミアンやピストーリウスに救われながら長く苦しい精神の旅を続ける。
 そしてその終着点で見つけたものは、愛する人と精神的充足。

鳥は卵の中からぬけ出ようと戦う。卵は世界だ。生まれようと欲するものは、一つの世界を破壊しなければならない。鳥は神に向かって飛ぶ。神の名はアプラクサスという。

 本書において有名な一節。
 自己を発見するものは自己を覆う硬い殻を破壊しなければならない──という意味で自分は理解。「鳥」を自己と捉え、卵は古くからの因習・考え、あるいはまさに自己の殻とも解釈。自分の真に信ずるものに進むがよい。というメッセージが込められているのかなと。

 シンクレールとデミアンの切っても切れない絆。
 終末思想がそこはかとなく感じられて、ラストは戦争勃発=旧態世界の破壊という衝撃的なもの。
 もちろんふたりも徴兵されるのだけれど、戦地で重症を負ったシンクレールの許に訪れたデミアンとの、夢ともうつつともつかない最後の交流。
 既にこの世のものでないデミアンの魂が最後の導きを示しにシンクレールの許に訪れたのか。ラストのふたりのシーンがやたら切ない。

 謎めいたデミアンはもうひとりのシンクレールであり、シンクレールのもうひとつの自己であるとも解釈できる。
 難解だけれど、内容は深い。哲学的に読むならば自己とは何か? 宗教的に読むならば善と悪とはなにか? その境界とは? といったところ。
 そんな読み方は小難しくてつまらん! と仰るならば、ぜひBL的な読み方をおススメする。デミアンとシンクレールの危うい魂の交流とラストの別れのキスがなんともたまらん! ←コラコラ!
 ……と、おカタい古典作も視点を変えて読むとなかなか楽しく読了できるのだと、今作で知りました。興味ある方は是非。名作です。

人気ブログランキングへにほんブログ村 本ブログ 書評・レビューへblogram投票ボタン
いつも応援ありがとうございます☆
スポンサーサイト
Theme : 考えさせられる本 * Genre : 本・雑誌 * Category : ヘッセ
* Comment : (2) * Trackback : (0) |

* by レナ
こんなストーリーだったのですね!これは読まねば!
ちなみにこの間ヘッセの『知と愛』という作品を読んだのですが、読み応えがあって良かったです。こちらも二元論的な構造でした。

ヘッセの作品ってなんだか、BL臭がしますよね・・・笑

Re: レナ様☆ * by 惺
こんばんは!
「デミアン」はちょっと難しかったです。
が、主役2人の少年が魅力的だったので読むことができましたけど。
自分も読んでいてああ、なんとなくBL的だなと。
特にラストはちょっと驚きでした。
全体的にBLっぽいのかな? ヘッセ作品って。
「知と愛」ってタイトルからすると、ちょっと哲学的!
面白そうですねー。チェックします!



上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。