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個別記事の管理2013-06-26 (Wed)
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グラン・ヴァカンス―廃園の天使〈1〉 (ハヤカワ文庫JA)グラン・ヴァカンス―廃園の天使〈1〉 (ハヤカワ文庫JA)
(2006/09)
飛 浩隆

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 ツイ友さんからのご紹介本。初めての作家さんでした。本格SF。以下BOOKデータベースより内容。

ネットワークのどこかに存在する、仮想リゾート“数値海岸”の一区画“夏の区界”。南欧の港町を模したそこでは、人間の訪問が途絶えてから1000年ものあいだ、取り残されたAIたちが、同じ夏の一日をくりかえしていた。だが、「永遠に続く夏休み」は突如として終焉のときを迎える。
謎のプログラム“蜘蛛”の大群が、街のすべてを無化しはじめたのである。こうして、わずかに生き残ったAIたちの、絶望にみちた一夜の攻防戦がはじまる―仮想と現実の闘争を描く『廃園の天使』3部作、衝撃の開幕篇。


 タイトルとジャケットからしてとっても平和で洒落たSFなのかと思いきや……実はとってもヘヴィな内容でありました。
 常夏のリゾート地をイメージしたネット上の仮想空間である「数値海岸」が舞台。登場人物はすべてAI(人工知能)。人間はひとりも登場することなく、さまざまな個性のAIたちが物語を牽引してゆく。

 端的に言うと、まさに終焉の物語。
「ゲスト」と称するネット上の訪問者を迎え入れるための空間であるはずが、殆ど来訪者のいない在る意味捨てられた空間。しかし、そこにもAIたちはふだんと変わりなく平和な日常を送っているわけで。
 そんな平和な日々に突然ピリオドが打たれる。突如として不気味な「蜘蛛」がAI達に襲いかかってきたのだ。

 黒幕は一体誰なのか? 突如として出現した謎の人物ランゴーニとは何者か? その彼の目的は? さらにこの仮想空間の謎とは?
 ゆったりとしたイントロから徐々に不気味な様相を呈してくる展開にちょっとハラハラドキドキ。
 蜘蛛によって街の半分以上が殲滅され、住人達の唯一の砦が街一番の歴史を誇る「鉱泉ホテル」。そして敵に対する唯一の対抗策がそのホテルに造られた「罠のネット」に「硝視体」。等々、SFとしてのガジェットもなかなか面白く楽しませてくれる。

 特にメインキャラである少女ジュリーと少年ジュールの存在感が圧巻!
 次々と残酷な手段で消滅してゆく住人たちの中で、ラストまで生き残るのが彼等なのだけど、その痛々しいまでの透明感が際立っている。
 最後に解き明かされるこの小説のキーパーソンであるジュールの謎とジュリーとの関係性。一抹のノスタルジーを感じさせる余韻が残るラストなど。
 ストーリー的にはかなり救いがなくて残酷。総てが「無」に帰趨してゆくような展開にかなり驚いた。

 かなりボリュームがあるのでなかなか読み進めるのが辛いですが、一風変わったSF作品としてとても貴重かなと。まるで海外小説のような冒頭から絶望的な中盤、そして静かなラスト─と、自分的にとても斬新な作品でした。

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Theme : SF小説 * Genre : 本・雑誌 * Category : 飛浩隆
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* by ひいち
あれ?これ・・・何年か前に読んだことがあって・・・
グラン・ヴァカンスとラギット・ガールは読んで、
あともうひとつってまだ出てないのかな?
もう出てるのかな?3部作なのですよねー(^^;)
惺さんのレビューを拝見して、
また読み返したくなっちゃった♪
私は好きなタイプの本でした♪

Re: ひいち様☆ * by 惺
こんばんはー!
さすがひいちサン!
自分は最近この本の存在を知ったばかりで。
廃園の天使というシリーズものなんだってね。
3部作中の最後の話はまだ出てないみたい。
フォロワーさん情報によるとなんと「ダンス化」されるんだとか。
…一体どんな風になるんだろう。
ラキット・ガールも読んでみようかなあ。

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