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個別記事の管理2014-10-29 (Wed)

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しだれ桜恋心中しだれ桜恋心中
(2014/10/24)
松浦千恵美

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 第4回アガサ・クリスティ賞受賞作とのことで、興味深く読みました。マツオヒロミ様のジャケ画がものっそい好みです。
 以下BOOKデータベースより内容。

若手文楽人形遣いの屋島達也は、師匠・吉村松涛のもとで充実した修業の日々をおくっていた。
そんなある日、達也は怪しげな魅力を持つ花魁の文楽人形「桔梗」を見つける。桔梗は『しだれ桜恋心中』という演目専用に作られた、特別な人形らしい。だが、約60年前に『しだれ桜恋心中』が上演された際、技芸員が次々と不審死を遂げていたことを知り、達也は桔梗に近づくことを恐れはじめる。
一方、補助金削減問題に揺れる日本文楽協会は、『しだれ桜恋心中』を呪いの演目として興行し、観客を呼びこもうとするが…。一つの演目に込められた想いが引き起こす悲劇を描いた、第4回アガサ・クリスティー賞受賞作。


 私の癖として、まず先に巻末の選考評から読みました。好きなんです~選考委員の方々がどういった理由でひとつの作品を選ぶのか。そこでその作品の欠点と美点、面白さなどが簡潔にわかるので、自分が読む際にとても役立つというか。かといって決してネタバレはないから安心できるし(笑)。
 で、本作。4人の委員の方々のうち3人が推されてめでたく受賞の運びとなった、ということ。ほぼ満場一致に近い作品ということで個人的にハズレはないなと確信して安心して読み始めました。

 テーマが「文楽」。、最初、うわっ全然興味ないし! と思ったのも確か。堅苦しくて難解なのかな~などという心配も杞憂に終わりました、ハイ。はっきり言って読みやすいです。文楽知らない自分でもすらすら読めてしまうし、逆に文楽面白そう!と思ってしまうほど、噛み砕かれた分かりやすい文体でとても助かりました。ところどころ軽いかな~と思う部分もありましたが、それが却って作者様の文体の魅力というか語りのユニークさに繋がっているのかなと。

 選考評にもあった通りに、正統派ミステリーというよりはどちらかというとホラーテイストが強いかな、といった印象。横溝正史を彷彿とさせる雰囲気を纏いつつ、少しおどろおどろしい人間関係・愛憎・近親相姦等々、読み進めていくうちにずるずると物語の深淵に引きずり込まれていくような面白さ。さらに文楽界の技芸員同士の嫉妬・思惑・内情なども絡めて、本ストーリー外のエピソードも飽きることなく読むことができました。

 登場する多くの人物の中でも、自分的に一番好きなキャラは何と言っても、花魁人形の「桔梗」!
 このキャラというか人形の魅力が作品全体を牽引しているような気がしました、個人的に。メインキャラである達也とのコンビも息が合ってて微笑ましいし、なにより花魁言葉がすごくユニークで桔梗の魅力倍増といった感じ。こういうところがさすが作者様の手腕なのだと痛感。
 つんと澄ましていながら時に達也に甘えたりと小悪魔的な桔梗のキャラ設定に自分はガツンとやられました。時折挿入されるコミカルな会話も楽しく微笑ましい。
 ふと連想したのが、アニメ「ローゼンメイデン」に登場するドール・真紅。マスターであるジュンとのやりとりが、この桔梗と達也にオーバーラップしてひとりニヤニヤしてました。どうでもいいんだけどね。
 あと冒頭とラストに登場するしだれ桜の見事な色彩描写も心惹かれましたね~。桜舞い散る中での心中というか殺人シーンは幻想的。あ、ネタバレになっちゃうか(笑)

 自分的には正統派ミステリーというよりはどちらかというとホラー色・エンタメ色が強いかな、といった印象。でもそれがマイナスになっているかというととんでもない。とても楽しめる。
 作中作という構成で披露される「しだれ桜恋心中」がこれまた面白い。とても気に入ってしまったので、ぜひとも文楽で見てみたいと思うほど。
 ユニーク且つ斬新な視点の作品であるなあと。作者様の次の作品がとても楽しみです。今度は一体どんなテーマで楽しませてくれるのかと。期待します!
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* by 感動人
 お邪魔します。文楽ファンなもので、読了後、皆さんはどんな感想なのかな、と考えていろいろな感想を読んでいます。
 だいたい、おっしゃる通り感じました。アガサ・クリスティ賞よりも、横溝正史賞がーそんなのがあればーいいかな、とは思っています。
 でも、文楽世界が、フィクションとはいえ、随分、暗くどろどろした印象に感じてしまいます。作者は、文楽には愛情が無いのでは、舞台にさえ使えれば新しくていいのでは、とまで思ってしまいました。

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