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個別記事の管理2010-04-13 (Tue)

ご訪問ありがとうざいます☆

 共通点は女性作家。しかも10代~20代前半でデビュー。皆そのデビュー作です。

キッチン (角川文庫)キッチン (角川文庫)
(1998/06)
吉本 ばなな

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 一番ファンタジーだなァと感じたのがよしもとばななのこの作品。
作者サンのデビュー当時、周りに熱狂的なファンがいて薦められて読んだけど、自分的にはイマイチ。他の作品でもかろうじていいなァと思えたのが「TUGUMI」だけ。巷で騒がれているわりにはあまり興味を惹かなかった作家サンでありました。
 が、再読して作品の良さというか味わいがほんの少~し理解できたような気が。一種のファンタジーとして読めばいいのね~と。
 全編とってもほんわかしたムードが漂っているのだけれど、ヒロインみかげを取り巻く状況は結構シビアで奇妙。祖母を亡くして天涯孤独となり経済的に苦しくなった彼女に自宅を提供するのが、同じ大学の後輩田辺雄一とその母親。ほいほいとその申し出に乗っかっちゃうみかげに?だけれど、そこはファンタジー。たちまちのうちに雄一と実はオカマの母親えり子とみかげとの不思議な共同生活が始まるわけですが、出色はオカマの母さん。いい味出してます。雄一クンも優しくておっとりしてて草食系男子。唯一の肉親を失って実はかなり心身疲れ果てていたみかげを優しく癒してくれるのは、彼ら2人と田辺家のキッチン。ですがここが自分にとって謎! 何故台所で癒されんの? これもファンタジーなの? それともこの感性を理解できない自分はもう若くないってコトなのね。(そんなこたァ重々承知してますが)
 ヒロインの実は深すぎる孤独からの再生をテーマにした、とても優しい作品なのでした。

インストール (河出文庫)インストール (河出文庫)
(2005/10/05)
綿矢 りさ

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 同じく何度めかの再読。今回が一番面白く読めた。「キッチン」とは文体も作風もまるで違うけれど、扱うテーマは似ている気が。
 まずその文体のシャープさ巧さに脱帽。加えてユーモアセンスにも。途中何度も吹き出した!
 自分を見失い高校生活から一時脱落した朝子と、家庭がちょっとばかり複雑で、しっかり者の小学生かずよしとのコンビが絶妙。
 インターネットで~、チャットで~というのはあくまでもこの作品のアクセサリーであって、主たるテーマではないです。思春期真っ只中の、あるいは入口にさしかかった少女と少年の、自己に対するふとした迷いと戸惑いからの脱却を描いた作品と、勝手に解釈させて頂きました。
 しかし、恐るべし綿矢りさ。すべてにおいて巧いな~。けど、芥川賞受賞作の「蹴りたい背中」はイマイチ。純文自体あまり読まないけれど、う~ん、あの作品でとれちゃうんだ~。単なるクラスのはみ出しモノ同士のハナシとしか読み取れませんでしたが。

平成マシンガンズ平成マシンガンズ
(2005/11/25)
三並 夏

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 3作品の中で一番読み応えがあって、とっても痛くて若さを感じた作品。きっとこの作者サンでしか書けないな~と思うことしきり。
 改行や句読点の少ない文体はどちらかというと綿矢りさと類似している。あつかうテーマもイジメと両親の離婚と、どちらかといえばありふれたモノ。だけどこの三並夏サン、何より素晴らしいのが、あくまでも客観的に冷静に突き放して作品世界を創りあげていること。一切のご都合主義や甘ったるさを感じない。
 両親の離婚によって父親の許で生活するヒロイン朋美。その父親とはすれ違いの日々。そしてその若い愛人は彼女に辛くあたる。学校においてはひょんなことからイジメに遭い、家庭にも学校にも居場所の無くなった朋美は別れて暮らす母親の許へと助けを求める。が、その母親も彼女に救いの手を伸ばすことは無い。
 夢物語は一つも無し。あるのは厳しい現実だけ。逃げ場無く打ちのめされた彼女は一体どうするのか? 
 意外にも朋美はすべての現実をありのままに受け入れることを選択する。自殺なんか論外。逃げてもどうしようもないことを悟り、精神的な強さを手に入れると同時に、現実にあまたはびこる理不尽さに対抗する手段を模索しはじめるのだ。
 作者サン、この作品で文藝賞を受賞された時、若干15歳! しばらくの沈黙の後、今年ひさかたぶりに作品を発表する予定らしい。楽しみだ!



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Theme : 読書感想 * Genre : 本・雑誌 * Category : キッチン・インストール・平成マシンガンズ
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