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個別記事の管理2013-08-21 (Wed)
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桜庭一樹短編集桜庭一樹短編集
(2013/06/13)
桜庭 一樹

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 ツイッターで知った本。フォロワーさんが感想を呟いていて、面白そう!と思って読んでみました。以下BOOKデータベースより内容。

一人の男を巡る妻と愛人の執念の争いを描いたブラックな話から、読書クラブに在籍する高校生の悩みを描いた日常ミステリー、大学生の恋愛のはじまりと終わりを描いた青春小説、山の上ホテルを舞台にした伝奇小説、酔いつぶれた三十路の女の人生をめぐる話、少年のひと夏の冒険など。
さまざまなジャンルを切れ味鋭く鮮やかに描く著者初の短編集。著者によるあとがきつき。


このたびはとんだことで
青年のための推理クラブ
モコ&猫
五月雨
冬の牡丹
赤い犬花


 自分的には大変面白かった!短篇~中篇ばかりなので読みやすかったし。長篇も読み応えあるけれど、個人的にはこれくらいの長さが好きかなあ。
 中でも印象に残った作品をいくつか。

このたびはとんだことで
 最初ん? と思ったけれど、読み進めていくうちにははーん!と。
 すぐにネタがわかってしまったのだけれど、ひとりの男をめぐるふたりの女の執着と悲しい愛情。
 骨の欠片を飲み込む描写におお~!とちょっと衝撃。だけど、このくらいの毒も桜庭らしさかなと。

青年のための推理クラブ
 あの「青年のための読書クラブ」の「幻のパイロット版」なのだそうだ。
 テイストは変わらず、ラストは少女たちの友情譚で締めくくり。

モコ&猫
 うん、1~2を争うお気に入り作品。
 モコと呼ばれる少女と猫と呼ばれる男子との奇妙な関係。
 猫のモコへの片想いなのか、それとも淡い両想いだったのか。猫のモコに対する純情な偏愛っぷりがおかしくも切ない。
 大学~社会人になりかけの、あのさらば青春!的なノスタルジーを満喫させていただいた。

五月雨
 神保町に実在する「山の上ホテル」を舞台にした幻想譚。
 よもやヴァンパイアとハンターとの争いに発展するとは思わず。中世的なヴァンパイアはとても魅力的だったのだけど、ハンター登場で少し興味が殺がれたかなあ。←あくまで個人的に。

冬の牡丹
 30代の美女と60代の男性との、恋愛でもない奇妙な関係というかふれあいを描いた1篇。
 互いに孤独でありながら、それに満足している者同士。恋愛に発展するでもなく、互いに孤独を分け合うでもなく。
 物足りないといえばそうかもしれないけれど、不思議と読後感が良かった。

赤い犬花
 これは!猫&モコと同等の面白さだった。
 都会の少年が田舎の少年と過ごす、ひと夏の冒険譚。なのだけど、端的に言うと。
 最初、ちょっと騙されたりして。でもこれは作者サンお得意といえばそうなのかな?
 ひ弱な都会っ子が逞しくて風変わりな田舎の少年と過ごすうちに、ちょっびり成長するというね。ありがちのストーリーなのだけど、そこに人の「死」を絡めたり、姉弟の特別な想いを絡めたりと独特な味付けにしているのが桜庭流なのかなと。
 悲惨なラストではなく、清々しい印象がコレまた良し。

 ……気付いたら全部印象的な作品だった。
 ということは自分的にかなり楽しめた1冊だといえるのかな。
 印象的というと、ジャケ画もかなりなもので。なんでも会田誠氏による「あぜ道」という画なのだそうだ。
 作者サンのファンであれば、ニヤリとする1冊かもね。

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個別記事の管理2012-12-14 (Fri)
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 意外にも早く図書館から借りれたので期待値大で読了。以下BOOKデータベースより内容。

「あの日、あの瞬間がすべて。時間よ、止まれ」あたし、月夜は18歳。紫の瞳、狼の歯を持つ「もらわれっ子」。
ある日、大好きなお兄ちゃんが目の前で、突然死んでしまった。泣くことも、諦めることもできない。すべてがなんだか、遠い―。
そんな中、年に一度の「UFOフェスティバル」が。そこにやってきた流れ者の男子・密と約。あたしにはどうしても、密がお兄ちゃんに見えて―。
少女のかなしみと妄想が世界を塗り替える。そのとき町に起こった奇跡とは。

 うーむ。全体的な感想としては面白かった。どちらかというと初期作品のあの「砂糖菓子の弾丸~」とかあのあたりの雰囲気はある。けど、なんだろうか、キレがないというか。残酷すぎてないというか。巧くまとまって(まとめて)しまった感じで。
 桜庭作品でなければ、これはこれで良い作品だと思えるのだけれど、やはりもうちょっと毒というか切れ味が欲しかったなあというのが素直な感想。

 ヒロインの名前もいいんですよ、月夜とか。その彼女の最愛の義理の兄の名も奈落というセンス抜群のネーミングで。
 ただ、それだけに何だか惜しい! っていう印象がぬぐえなかった。途中から登場するゲイカップルの密と約とかもなかなか自分的には好きなキャラだったし、兄を亡くし、自分の罪に怯える月夜の心の空白を埋める密との交流エピソードもなかなか良かったしね。

 月夜と奈落は義理の兄弟となっているけれど、自分が思うに、作者は本当は実の兄妹設定にしたかったんじゃないかなと。その方がより桜庭作品っぽいというか。そうでなく義理としてしまったあたりにやはり毒が薄められた感じでしてね…。あと、重要な月夜の罪なんだけど、最初からなんとなーくわかっちゃってクライマックスの月夜の告白がイマイチ衝撃的じゃなかったし。
 ひとクセもふたクセもある、少女のひと夏の成長物語…という感じなのかなあ。読後感はものすごく清々しかったし、ラストの奈落の言葉がね、超絶感動モノでした。イカしてた!

 ちょっと長くひっぱり過ぎた感じがしないでもないけれど、前に読んだ「傷痕」よりも自分的には楽しめた。あの独特の世界観と文体は健在だったしね。

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個別記事の管理2012-10-04 (Thu)
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GOSICKVII‐ゴシック・薔薇色の人生‐ (角川文庫)GOSICKVII‐ゴシック・薔薇色の人生‐ (角川文庫)
(2011/03/25)
桜庭 一樹

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 ひさしぶりのGOSICK! 何巻まで読んだのかすっかり忘れてたし…いつも思うのがサブタイトルのセンスの良さ。今作もオシャレでありながら深ーい意味があったのねと感心。以下BOOKデータベースより内容。

クリスマス直前の気分に華やぐ聖マルグリット学園。だが、外の世界では「2度目の嵐」が迫りつつあった。父ブロワ侯爵によって首都ソヴレムに召喚されたヴィクトリカ、心配で後を追う一弥。ソヴュール王国最大のスキャンダルにして謎、王妃ココ=ローズの首なし死体事件に挑むふたりに侯爵の謀略が…。豪華劇場に過去と現在が交錯し、大いなる罪が暴かれたとき、世界はその様相を変える。ヴィクトリカと一弥の運命は―。

 面白かった! ヴィクトリカと一弥の遭遇する事件も王妃の殺人事件というスケールの大きさ。首都ソヴレムの劇場ファントムで催される芝居を舞台に、十年前に殺害されたソヴュール王妃の謎に挑むヴィクトリカと一弥。孤独で謎めいた王妃ココ・ローズを殺したのは一体誰なのか?
 謎解きの面白さに加えて今回はヴィクトリカ誕生秘話的な、母コルデリア・ギャロの詳細エピソードもあって盛り上がることこの上ない。
 自分的に謎解きの行われる終盤まではちょっと間延びしているかな、と思ったけれど、すべての謎が解明するラストには、え? そうなんだ! と思うと同時にそのトリックにも納得。ちゃんと伏線が張られていて、きちんとそれを回収しているなと。うん、お見事。

 意外な人物の意外な殺意にちと驚いたりもしましたが、陰惨なラストでなかったことにほっとした。けれど、ヴィクトリカと一弥の行く先にそこはかとない暗雲を感じさせる終わり方で、次巻は必然的に波乱万丈の予感がひしひしと。戦争の到来を何度もほのめかしているしね。
 しかし! 巻を追うごとにヴィクトリカがかわゆくなっていってるのは気のせい? 最初はもっと隙がなくてギスギスしていたような気がしたんだけどね。今じゃ完全に一弥にツンデレ状態(笑) ラストふたりでお手々繋いで歩いてゆくとか、かわゆすぎてたまらんだろ!

 で、今回巧いな~と思ったのがやっぱりサブタイトルの「薔薇色の人生」。
 完全に準主役級のココ・ローズの人生と掛けているだろう! と、そのネーミングセンスに脱帽。あと冒頭の「あかいくつ」のエビグラフとかね。もうもう細部にまでこだわりを感じて作者サンの術中にずっぽりとハマりました!

 とまあ、次巻Ⅷは上下巻とか。いよいよ完結ですね。なかなか劇的なラストだという噂は聞いているのでかなり楽しみです。ただ、いつ読めるかは皆目見当つかないけれど。バッドエンドでないことを祈るのみだ!



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少女には向かない職業 (創元推理文庫)少女には向かない職業 (創元推理文庫)
(2007/12)
桜庭 一樹

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 「傷痕」を読んで軽いショック受けたので、口直し?にコチラを。なんだかいかにも桜庭一樹っぽいタイトルもツボ。以下BOOKデータベースより内容。

あたし、大西葵13歳は、人をふたり殺した…あたしはもうだめ。ぜんぜんだめ。少女の魂は殺人に向かない。誰か最初にそう教えてくれたらよかったのに。だけどあの夏はたまたま、あたしの近くにいたのは、あいつだけだったから―。
これは、ふたりの少女の凄絶な“闘い”の記録。過酷な運命に翻弄される少女の姿を鮮烈に描いて話題を呼んだ傑作。


 面白かった! 文句なく!
 桜庭一樹の作品ってほとんど角川文庫でシリーズ化されていたので、今回もそうかと思いきや、実は創元推理文庫。といえば本格ミステリー。なのでこれはきっと一味違う作品なのではないの? と思いつつ読んでいたけれどまさにその通り!
 登場するのはかなり刺激的なふたりの少女、大西葵と宮乃下静香。このふたりの少女の関係性とか絆とか、14歳という難しい年頃の描き方とかがもうもう巧すぎて。なんたってふたりを強く結び付けるのが、葵の義父の「殺人」というのだからはっきり言って普通の友情関係なんてこの時点でブッ飛んでる。

 母親は忙しさにかまけて半ネグレクト状態。義父は身体を壊してからは呑んだくれて暴力をふるってばかり。
 そんな逃げ場もなく、どうしようもない家庭環境にいる葵の閉塞感が身につまされて仕方ない。義父への不満が悪意となり、終いには殺意と変わる瞬間の葵の心理描写がまたもうリアルすぎて……その、誰にも知られてはいけない秘密を共有することになった静香の得体の知れなさもまた不気味でありながらも、なぜか惹かれてしまうというね。

 ゴスロリファッションに身を包んだ謎めいた静香というキャラが、この作品をミステリーとして成立させている秘訣だと思う。序盤は少女達の切なくて激しい青春モノ?という印象だったけれど、中盤以降のちょっとしたどんでん返しがまた見事としか言いようがない。
 か弱きもの、無抵抗な存在というレッテルを貼られ、いざ逆襲の牙を剥いた少女達の凄まじくも痛々しい心の叫びが読んでいて切なくもあり痛くもあり、爽快でもあったなあ。
 「砂糖菓子の弾丸は撃ち抜けない」と同等、もしくはそれ以上のインパクトある作品でした。この鋭さをどうか「傷痕」に……っていい加減、しつこいよね。いやいやいや、自分的に桜庭作品の中でも1・2を争う1作でした。 夏の日の描写がものすごく鮮烈で、内容とは裏腹の突き抜けるような清々しい青空ジャケットが余計心に沁みて切なくなってしまったのでした。とあるミステリーをアレンジしたのかな?タイトルもものすごく良いよね。


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個別記事の管理2012-08-26 (Sun)

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傷痕傷痕
(2012/01/12)
桜庭 一樹

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 図書館にあったので即借り。最近作なのでいそいそと読了。以下BOOKデータベースより内容。

最愛の人を失った哀しみからの回復 この国が二十世紀に生み落とした偉大なるスターであり、「KING OF POP」と称された「彼」が急死した。彼を心から愛する娘「傷痕」の再生と自立を描く。

この国が20世紀に産み落とした偉大なるポップスターがとつぜん死んだ夜、報道が世界中を黒い光のように飛びまわった。彼は51歳で、娘らしき、11歳の子どもが一人残された。彼女がどうやって、誰から生を受けたのか、誰も知らなかった。凄腕のイエロー・ジャーナリズムさえも、決定的な真実を捕まえることができないままだった。娘の名前は、傷痕。多くの人が彼について語り、その真相に迫ろうとする。
偉大すぎるスターの真の姿とは?そして彼が世界に遺したものとは?―。


 いろいろと噂になっていたので内容はサラッと知ってはいましたが、うーん、まさにその通りであったし、ここまで肩すかし食った作品も最近ではやたら珍しい。
 なぜに「彼」を素材にしたのか? そのところの意味・意図がまったく掴めず。タイトルが「傷痕」なので娘に焦点をあてて展開するストーリーなのかと思ったら、それとも微妙に違うし。なんだか多人数視点の「彼」を巡るエピソードの羅列といった印象がぬぐえなかった。
 必定、起伏の富んだ展開は望めず、多角的に見た偉大なスターの印象をただ述べただけの小説という、正直薄っぺらな内容だったなあと。

 一体どうした? 作者サン? と疑問を投げかけたくなるようなストーリーで。ちょっとあ然。
 元ネタである「彼」のファンなら楽しめるの? いやそうでもないだろ……と想い逡巡しながら読んだので、うーん楽しめなかったなあ。
 タイトルはかなりインパクトありましたけどね。作者サンお得意のネーミングで。その「傷痕」もかなり毒と魅力あるキャラなのかなと期待していたのに…いやあ、実に残念な結果に。
 とまあ、自分的にかなり厳しい感想になってしまって自分でビックリ。まあ、読書の感想などは人それぞれ・楽しめるツボ&ポイントも各人の好みがあるので、これはあくまで個人的な意見なのですけどね。
「少女には向かない職業」を購入しているので、そっちに期待するかな! ←コラコラ! 


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* by レナ
私も以前読みましたが、同じような感想です(^-^;

マイケルが好きなので、なおさら残念でした。タイトルの響きに期待していたのですが・・・。

Re: レナ様☆ * by 惺
こんばんは!
ホントにもうビックリなストーリーでした。
残念感ハンパないというか、個人的に。
やはりマイケルを日本人として捉えるのには無理があったような…。
傷痕とどっちが主役なのかなー? と思ったり。
なんだかとっても複雑な心境にさせられる作品でした。

個別記事の管理2012-05-04 (Fri)

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GOSICKVI ―ゴシック・仮面舞踏会の夜― (角川文庫)GOSICKVI ―ゴシック・仮面舞踏会の夜― (角川文庫)
(2010/11/25)
桜庭 一樹

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 いいところで終わっちゃった前作のⅤ。続きが読みたかったので即読了! 以下BOOKデータベースより内容。

謎の修道院“ベルゼブブの頭蓋”から辛くも脱出したヴィクトリカと一弥は、豪華列車オールド・マスカレード号で、一路懐かしいソヴュールへ。
そこで出会った乗客たちは、それぞれ奇妙な名乗りを上げる。“死者”に“木こり”、“孤児”に“公妃”。やがて起こった殺人事件、三つの嘘とひとつの真実、いや、もしかしたら、すべてが…?
誰もが誰かを演じる仮面舞踏会の夜、深まる混沌にヴィクトリカの推理が冴えわたる。


 「仮面舞踏会」というタイトルの割には本当に舞踏会が行われたわれではなく──列車の名前と怪しげな乗客達が皆仮名を使ってるくらいじゃん? と最初は思っていたのだけど。実はそうじゃないことがラストでわかってなるほどなと。
 「ベルゼブブの頭蓋 」から命からがら脱出した一弥とヴィクトリカ。二人が乗り込んだ列車オールド・マスカレードで起こる殺人事件。その裏にはソヴュール国内で対立する科学アカデミーとオカルト省が密かに絡んでいて、実はそれぞれのスパイ合戦であるらしい。

 怪しげな名を騙るキャラたち。そのうちの誰かが科学アカデミーのスパイであった「孤児」を殺した犯人。中盤からはその容疑者達の告白劇を中心にして事件解決を図ろうとするヴィクトリカ。それぞれの容疑者達の告白もまた面白い。皆嘘が巧い役者でその供述に翻弄されるヴィクトリカ以外のキャラ達。いつでもどこでもオトボケ担当のブロア警部が愉快だよね~。ドリルにもますます磨きがかかって「深遠」とか言っちゃう一弥の天然ぶりといいコンビだなと。

 結局ヴィクトリカの名推理で犯人はあっけなく判明しちゃうわけだけれど、その後の展開がひとひねり。
 国に翻弄されるスパイ=大人によって運命を変えさせられる子供 という構図を明らかにひっくり返せと犯人に助言するヴィクトリカ。
 犯人が殺人を犯したのも愛する人を守りたいがため。その弱みにつけこんで殺人を唆した大人達に反旗を翻せと促すヴィクトリカにうーん、ちょっと感動。で、さりげなく一弥に対する想いを吐露する彼女にもね……そういう風に一弥を見ていたのねーと大人げなく涙目に。

 終盤になってわかる奇妙な乗客達の真の姿。皆本当の自分に仮面をつけていたのだとわかるナイスなラスト。タイトルの意味がここで活きてくるのかーと妙に納得した自分でした。ミステリーもゆるくてなんてことはないのだけど、ついつい読んでしまうこのシリーズ。ヴィクトリカと一弥のコンビが魅力的だからなんだよね、きっと。早くシリーズ最後までたどり着きたいわ、まじで。


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個別記事の管理2012-04-12 (Thu)

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GOSICKV-ゴシック・ベルゼブブの頭蓋- (角川文庫)GOSICKV-ゴシック・ベルゼブブの頭蓋- (角川文庫)
(2010/07/24)
桜庭 一樹

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 しばらくぶりに読むGOSICKシリーズ。やっと5作目。以下BOOKデータベースより内容。

“君は、わたしを捜せないかね…?”あの日の囁きが予告であったかのように、突然学園から消えたヴィクトリカ。遠くリトアニアの修道院“ベルゼブブの頭蓋”に幽閉され、ゆっくりと弱ってゆく彼女を救うため、一弥はひとり旅立った。
豪華列車で出会った奇妙な客たち、遠い戦争の記憶。謎の夜会“ファンタスマゴリア”の血塗られたショー。かつてこの地で何が起こったのか。そして、一弥とヴィクトリカの運命は―。

 冒頭から登場する「ベルゼブブの頭蓋」の印象的なプロローグに一気に妖しげで幻想的な世界に惹きこまれてしまった。
 今作は囚われのヴィクトリカ編というべきか。父親の手によってソヴュールの要塞であった島「ベルゼブブの頭蓋」へと幽閉されてしまった彼女を助けるべく、一弥が単身乗り込んでゆくというもの。
 ちらつくヴィクトリカの母親の影、ソヴュール国内で対立するオカルト省と科学アカデミーとの確執、謎めいた「ファンタスマゴリア」、奇術の中で発生する連続殺人事件──と興味惹くエッセンスがたくさん散りばめられてます。

 何と言っても今回はヴィクトリカと一弥の距離がぐっと縮まった感じが。一弥は全面的にヴィクトリカを心を許しているのに、ヴィクトリカはなかなか素直じゃないからね。ツンデレ具合が相変わらず。けれど、幽閉されながらも必死に一弥が救出してくれると信じて待っているところなんか……もうもうかわゆいじゃないの!

 ミステリー部分はもう自分的にはどうでもいいかなー? っていうカンジで。←コラコラ!
 悔しいことにラスト! 気になるところでちょうど終わってしまっているのがね……もう……否が応でもⅥを読みたくなるような終わり方で。巧すぎでしょ、作者サン! まだまだヴィクトリカをめぐる謎は解決していない&一弥との絡みが今後どうなってゆくのかとっても気になって仕方ない。
 自分的にはなんとなーく悲劇になりそうな予感が……戦争の影がちらついているものね……。
 世界的規模で怒涛のラストになりそうな気がして、早くシリーズ読破したいな、まじで。


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同感です * by 風竜胆
>ミステリー部分はもう自分的にはどうでもいいかなー? っていうカンジで
いや、ほんとにそんな感じで、二人を見守っているという気持ちですね(笑)

Re: 風竜胆様☆ * by 惺
こんばんはー!
そうなんです! もうここまできたら親心?ってなもんで。
読んでてもどかしすぎるふたりの距離感!
はやくどうにかなっちゃいなさい!! ←コラコラ!
って思っているのはきっと自分だけじゃない…はずだと…(>_<)
TBありがとうございました!
自分もさせていただきます。

個別記事の管理2011-12-29 (Thu)

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赤×ピンク (角川文庫)赤×ピンク (角川文庫)
(2008/02)
桜庭 一樹

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 今年最後の読書はこの作品になりました。角川文庫の桜庭一樹シリーズは結構好きなので期待して読了。以下BOOKデータベースより内容。

東京・六本木、廃校になった小学校で夜毎繰り広げられる非合法ガールファイト、集う奇妙な客たち、どこか壊れた、でも真摯で純な女の子たち。
体の痛みを心の筋肉に変えて、どこよりも高く跳び、誰よりも速い拳を、何もかも粉砕する一撃を―彷徨のはて、都会の異空間に迷い込んだ3人の女性たち、そのサバイバルと成長と、恋を描いた、最も挑発的でロマンティックな青春小説。

File.1 "まゆ十四歳"の死体
File.2 ミーコ、みんなのおもちゃ
File.3 おかえりなさい、皐月


 登場するのは皆女子ばかり。21歳のまゆ、共に19歳のミーコと皐月。共通しているのは少女から女性に変わろうとしている微妙な年齢だということ。
 これって最初はラノベレーベルで発表されたんだよね? でもその割にはちょっと重い内容もはらんでいるかと。特にFile.3の皐月のエピソードなんかは特に。
 FtM(性同一性障害)をテーマに盛り込んでいて、もちろんわかりやすいストーリーにはなっているけれど、その自分の性に悩み苦しむ皐月の葛藤なんかは一般文芸作品としても読み応えあるんじゃないかなって思った。

 舞台は六本木の廃校となっている小学校。そこで連夜行われる非合法のキャットファイト→興行としての女子同士の取っ組み合いの喧嘩。
 その奇妙な世界に迷い込んでしまった心のどこかに傷を負うワケありの少女たち。大勢のギャラリーの視線に晒され八角形の檻の中で繰り広げられる格闘。その戦いの瞬間だけは「素」の自分に戻ることができるという彼女たち。キャットファイトと似たような傷を持つ少女たちを通じて「自分」とは一体なんなのだろう? と問い質し、過去を乗り越え、未来に向かって突き進んでゆく姿がものすごく潔い。

 どの少女のエピソードもものすごく凝っていて面白い。ヤンデレ系・女王様系・少年系と、それぞれ個性的なキャラクター配置もなかなかのもの。その彼女達が負う心の傷も親の虐待・優等生・FtMと様々で「抑圧」というのが共通項なのかな。その彼女達が互いにリンクしあって影響を与えながら、次第に心を解放してゆく──という展開がやたら清々しかった。なまぬるい友情モノではもちろんなくて、皆痛い。痛くて妙にサバサバしている。けれどそれこそが若さであって、傷ついても後に引かない柔軟さなのであり、前へ進もうとする原動力なのだと思った。

 キャットファイトとか、指名料とか、SMとか。扱っている素材はかなり刺激的だけど、基本は少女から大人への脱皮・成長がテーマなのだと思って読んだ。
 タイトルの「赤×ピンク」というのも、赤=オトナ、ピンク=子供。
 なので、自分の中で少女と女性が戦い、葛藤している姿を表現しているのかなー? と、勝手に解釈させていただきました。ほぼ10年前の作品だけど、ちっとも古臭くないねー。充分今でも通用するなと。それほど作者サンのセンスが良いのね、と改めて感心してしまったのでした。


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Re: 鍵コメ様☆ * by 惺
こちらこそお世話になりました!
鍵コメ様は自分にとって心のオアシスです。
癒しと言ってもよいかと。
お忙しいのにご訪問くださってありがとうございます!
ご自身も体調崩さぬようお気をつけください。

良いお年を * by 風竜胆
こちらこそ色々お世話になりました。
来年も引き続きよろしくお願いします。
ところで、桜庭一樹、私もだいぶ読んでいますが、レビューの書けてない物がたくさんあります。面白いかどうかに関わらず、私にとってレビューを書きやすい作家と書きにくい作家がいるようで、桜庭さんは後者のようです。作品は大好きなのですが。

Re: 風竜胆様☆ * by 惺
こんばんは!

>レビューを書きやすい作家と書きにくい作家がいるようで、
わかります~。自分もいます。
読んでしまった後でいつも唸る、困る、悩むんです。
ムリムリ書いちゃいますけど…(>_<)

本が好き! ではいつも楽しませていただいてます。
来年もどうぞよろしくお願いいたします。

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