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個別記事の管理2012-06-27 (Wed)

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いつかパラソルの下で (角川文庫 も 16-5)いつかパラソルの下で (角川文庫 も 16-5)
(2008/04/25)
森 絵都

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 児童文学ではない森絵都作品。自分的にはどちらかというと大人向け作品はイマイチなのだけれど、この作品は面白くて一気に読了。以下BOOKデータベースより内容。

病的なまでに潔癖で、傍迷惑なほど厳格だった父。四十九日の法要が近づいたこ、私は父の生前の秘密を知ってしまう。
大人たちの世界を瑞々しい筆致で綴ったハートウォーミング・ストーリー。


 20歳を越えた3兄妹がメインキャラクター。ヒロインはその中でも長女の野々になるのかと。
 性格的にはどちらかというとだらしない系。仕事はフリーターで男づきあいも転々として、性格もおおざっぱ。その兄も似たような性格で、唯一まともなのが妹の花。兄姉を反面教師として育ったのか、生真面目な堅物。
 そんなユニークな個性の3兄妹が、急逝した実の父親の一周忌に向けて話し合いの場を持つことになる。そこから露わになる父の真実の姿。
 不倫が発覚し、家族の誰もが知らない過去が明らかになるにつれ、子供達は父親とは一体どんな人間だったのか? と疑問を抱くようになる。子供達に対しては異様なまでに厳しく偏執的であった父の知られざる過去を知るために、故郷である佐渡へと旅立ってゆく──。

 というのがメインストーリーなのだけれど、実のところ3兄妹の自分探しの旅でもあるのだなと。
 兄妹それぞれが心に何らかの悩み葛藤トラウマを抱え、知らぬふりをしてそれまで過ごしてきた。けれど、父親の死という現実に直面して、今まで知っているようでまったく知らない、切っても切れない肉親の真の姿を知ることによって、改めて親を一人の人間として認識しなおし、さらに「自分」という存在価値・意義を再確認することとなる。
 所詮「親」という存在も自分と同じ一個の愚かな人間なのだなあと理解することで、またひとつ成長することができる。そんな個性豊かな3兄妹たちの成長物語として楽しく読めた。

 さらに野々とその彼達郎との微妙な関係の行く末にも気をもんだりして。「結婚」という人生のひとつの重大なテーマを前に、思い悩み揺れ動く野々の心情描写も巧みで読ませてくれる。
 秀逸なのが、父親の故郷である佐渡のシーン。
 いろいろと現実生活に疲れた兄妹がここの素朴な環境と人々によって癒されてゆくのだけれど、慣れない土地に戸惑いながらも興味を抱き心を開いてゆく過程が丁寧に描かれていて面白い。特にヒネたいとこの愛の存在はピカイチ。

 父親の死と不倫によって一度は壊れかけた家族が再度互いの認識を新たにし、再生する。
 ストーリーの流れとしては至って単純なのだけれど、それに至る過程とキャラのユニークさ等々が巧い具合にミックスされた清々しい1作でした。


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個別記事の管理2012-04-02 (Mon)

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気分上々気分上々
(2012/03/01)
森 絵都

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ひさびさの森絵都作品。短編集ということで興味津々。以下BOOKデータベースより内容。

「自分革命」を起こすべく親友との縁を切った女子高生、家系に伝わる理不尽な“掟”に苦悩する有名女優、無銭飲食の罪を着せられた中二男子…、人生、単純じゃない。だからこんなに面白い。
独特のユーモアと、心にしみる切なさ。森絵都の魅力をすべて凝縮した、多彩な9つの物語。


ウェルカムの小部屋
彼女の彼の特別な日 彼の彼女の特別な日
17レボリューション
本物の恋
東の果つるところ
本が失われた日、の翌日
ブレノワール
ヨハネスブルグのマフィア
気分上々

 どの作品ももれなく面白かった! オトナ向きあり・少年少女モノあり……のバラエティに富んだ大満足の作品群。森絵都さんは短篇がとっても巧いなあとしみじみ。
 自分的に印象に残った作品をいくつか。

彼女の彼の特別な日 彼の彼女の特別な日
オトナの男女の出会いと恋に落ちる瞬間とその前後のエピソード。
彼と彼女の別視点で描かれているところがちょっと斬新。
シチュエーションはとあるバーのカウンター。そこで偶然隣り合わせた男女の微妙な心理描写がさすが。
17レボリューション
作者の本領発揮ともいうべき作品。高校生をヒロインとした青春モノ。
イキのいい「自分」になろうと革命を起こす女子高生の奮闘というか空回りぶりが秀逸。
自分にとって一番大切なものは何なのか? かけがえのない存在って何なのか? を考えさせられる。
本物の恋
あ。そうなんだ! という予想外の展開とオチが面白かった作品。まさかのBLネタ?←すみません、ちょっとネタバレ(>_<)
「再会」というシチュエーションが今作には多いけれど、これもその一つ。
いいかげんな恋と生き方をしてきた少女が知る初めての本当の恋。
東の果つるところ
 作品自体は自分的にはイマイチだったかな。
 一人の女優の隠された秘密。自分の出生と一族の奇妙な因習にまつわる短篇。
 出色はなんといってもシンメトリーな家系図! 圧巻です。それを見て作家さんてすごい~と思ってしまった一瞬。
ヨハネスブルグのマフィア
 これも素敵だった作品。オトナですね、思いっきり。
 四十路を目前にして落ちたつかの間の激しい恋。長続きするはずもなく十年が過ぎて思わぬ場所で再会する。
 懐かしさと穏やかさの入り混じったノスタルジーを感じさせる男女の別れが粋です~!
気分上々
 一番好きな作品かな。
 中学2年の男子がメインキャラ。横浜中華街を舞台にしたエロと無銭飲食と恋が絡んだ森絵都お得意の青春ストーリー。
 中国人ヒロインや片親というガジェットを取り入れて、それまでの青春モノとは少し進化した、ほろ苦くて切なくてそれでも清々しいストーリーに涙腺がヤバかったです。 タイトルの意味もなんだか笑ってしまったね!

 ひさぶりに読んだ少年少女のストーリー。やっぱりコレだなって自分的にとても満足。9作ともすべて読み応えのあって、読んで損はないゾと。お腹いっぱい楽しめました。

 で、私事で大変申し訳ないのですが……。
 実は自分専用PCが入院いたしまして……退院予定が約1週間後という(>_<)
 この記事は家族のPCで作成しているのですが、なかなか毎日使いづらくて……(泣)
 しばらく更新が滞ったりするかと思いますが(再度設定とか時間がかかるので……もうイヤ……)、来週には通常運転できると思いますので、ゆる~く見守っていてくださいませ!!

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個別記事の管理2011-11-02 (Wed)

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 ひさびさの森絵都サン。最近児童書は書いていらっしゃらないのかな。今作は女性のなかなか鋭い視点で書かれた掌~短篇集。以下BOOKデータベースより内容。

やっぱり罠にはまった。そんな気がする。ふとした光景から人生の可笑しさを巧妙にとらえる森絵都マジック。
たとえばドバイのホテルで、たとえばスーパーマーケットで、たとえば草野球のグラウンドで、たとえばある街角で…。
人生の機微をユーモラスに描きだすとっておきの11篇。


架空の球を追う
銀座か、あるいは新宿か
チェリーブロッサム
ハチの巣退治
パパイヤと五家宝
夏の森
ドバイ@建設中
あの角を過ぎたところに
二人姉妹
太陽のうた彼等が失ったものと失わなかったもの


 各タイトルからしてバラエティ豊富。一見しただけではどういう内容か見当つかないです。でも読んでみるとなかなか鋭い洞察力で、あるあるこんなこと! と思ってしまったり。
 中でも印象に残った作品をいくつか。

架空の球を追う
 少年野球チームの練習風景と、それを見守る母親達の心理描写が巧み。グダグダな子供たちの練習を見守る母親達の会話がなんともリアル。
 今はドヘタでも「将来は大物選手に!」と我が子の将来を夢想する母親達の、滑稽でありながら我が子への確かな愛情を確信する一瞬。その描写が巧いなと。
銀座か、あるいは新宿か
 久しぶりに女子会を開く三十路を越えた4人。それぞれの辿ってきた人生は様々。離婚直後の一人を励まそうとするけれど、何故か会話が空回りしてしまったり、会合の場所を決める際の不毛な議論シーンなどは思わずあるある! とついつい感情移入。
チェリーブロッサム
 うーん、これはなんとも……若い夫婦にまつわる短篇なのだけれど、父親となった青年がついつい奥さん以外の他の女性に気を取られてしまうという……なかなか男子の本音を衝いていて鋭い視線だなと。
二人姉妹
 これ、なんだかわかるなー。自分も姉妹なので思わず感情移入しながら読んだ。姉妹とはいえ、やっぱりその関係に亀裂が入ることってあるんだよね。葛藤とか。けれど、その修復も早い。そんなエピソードを少し脚色してリアルに描いた作品。

 他にもまだまだたくさんあるんですけど、書ききれない~!
 どれも異色作というのか。「風に舞いあがるビニールシート」よりも数段パワーアップして心の機微を鋭く抉っている作品が多かったような気がする。
 今後もこの路線でいくのかな? それも大歓迎なのですが、たまには昔のようなハートフルな児童文学も読んでみたい気がしますね。


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個別記事の管理2011-07-24 (Sun)

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宇宙のみなしご (角川文庫)宇宙のみなしご (角川文庫)
(2010/06/25)
森 絵都

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 自分はやっぱり森絵都の児童文学好きです。以前から気になっていた作品。やっと読めた。以下BOOKデータベースより内容。

あなたと手をつなぐ人がきっと、いる。
真夜中の屋根のぼりは、陽子・リン姉弟のとっておきの秘密の遊びだった。やがて、思いがけない仲間がくわわって……。


 面白くて一気読みでした。主人公は未熟児で生まれたけれど、そんな過去はなんのその。元気で活発な少女・陽子。その彼女の良き理解者であり、一つ下の弟でもあるリン。この2人の姉弟がとってもほのぼのしていて読んでいて羨ましかった!! 特に弟のリンは勝気な陽子とは正反対の性格。おっとりしていて包容力ありそうで。それでいて、根っこの部分は陽子と共通の魂を持っている。

そ んな2人は退屈が大嫌い。常に何か遊びと刺激を求めて好奇心・探究心共に旺盛。両親は仕事が忙しくて不在がちなのを良いことに、2人が見つけた究極の遊びが「夜中に屋根にのぼること」。
 そんなちょっとドキドキの共通の秘密をもった2人の前に、さらに2人の変わった仲間が増えて……。
 1人はリンの誘いで陸上部に入部した七瀬。引っ込み思案な彼女はなんとか自分の性格を変えたくて悩んでいる少女。陸上部に入ったのも自分をなんとかして変えたいと思ったから。
 そしてもう一人は陽子のクラスメイトでなんだか影が薄い通称・キオスク。クラスの皆からは煙たがられていて、唯一相手をしているのが陽子。
 その2人がひょんなことから陽子とリンの秘密の遊び──一緒に屋根にのぼることによってそれまでの自分とは何か違う自分を発見してゆく。

 思春期真っ只中の難しい年頃の子供たち。学校生活でのしがらみや葛藤で閉塞感を覚えていた4人は非日常の体験──屋根をのぼることによって、自身の胸の奥でくすぶっていた複雑な想いを発散し、友人に吐露してゆく。それで生まれる新たな友情。それぞれの子供たちの個性も豊かで、その年頃の心理が何故こんなに理解できるの? と驚くくらい詳細に描写されていて、やっぱり巧いなあと思ってしまう。

 自分的に一番印象に残っているのがラスト。四人でさえない他人の家の屋根にのぼりながら、今は辞めてしまった元・担任の言葉をしみじみと語るシーン。

ぼくたちはみな宇宙のみなしごだから、宇宙の闇にのみこまれないように、自分の力できらきら輝かないといけないんだよ。

 この台詞に参りましたね。他人にながされることなく、自分の意志を持つこと。どんなに日常生活が辛くても立ち向かってゆく勇気を持つこと。そんな意味がこの台詞にこめられているのかなあと。さらにこんな言葉も。

 頭と体の使い方次第で、この世界はどんなに明るいものにも、さみしいものにもなるのだ。

 これはさまざまな遊びを体験した末に陽子が悟る、宇宙に飲み込まれない方法なのだそうだ。
 これは大人にも言えることだな、と。ココロの持ちようでもの事良くも悪くもなる、という意味でもあるのでは?
 児童書だけれど、子供が読むだけではもったいない。生きにくい世の中をどうやって巧く生き抜いてゆくか? そのヒントを作者サンは子供たちに与えているように思えましたね。

 数々の賞を受賞した作品。納得の内容でした。大人が読んでも充分面白い作品だと思います。


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拍手コメお礼☆ * by 惺
嬉しいコメントありがとうございます!
この作品、森絵都のお得意モノ?っていうカンジですよね。
ぜひぜひ再読おススメします~☆
ご訪問&コメント本当にありがとうございました(●^o^●)

個別記事の管理2011-05-26 (Thu)

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この女この女
(2011/05/11)
森 絵都

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 好きな作家のひとり森絵都の新作とあって即買い! 期待値大で読了。以下BOOKデータベースよりあらすじ。

甲坂礼司、釜ヶ崎で働く青年。二谷結子を主人公に小説を書いてくれと頼まれる。
二谷結子、二谷啓太の妻。神戸・三宮のホテルに一人で住み、つかみ所がない女。
二谷啓太、チープ・ルネッサンスを標榜するホテルチェーンのオーナー。小説の依頼主。
大輔、甲坂礼司に小説書きのバイト話を持ってきた大学生。礼司に神戸の住まいを提供。
松ちゃん、釜ヶ崎の名物男。礼司が頼りにし、なにかと相談するおっちゃん。
敦、二谷結子の弟。興信所経営。結子のためなら何でもする直情型の気のいい男。震災前夜、神戸と大阪を舞台に繰り広げられる冒険恋愛小説。

 ああ~、もう森絵都作品のそれまでの印象をガラッと変える作品でした。ビックリです。それだけでも読む価値はあるかと思いますが、作品的に良いか、感動するか、といったら自分的にはちょっと疑問かも。

 舞台は大坂・釜ケ谷地区。いわゆる日雇い労働者達が多く住む場所(あいりん地区)。そこに生活する礼司を主人公にしているところからして、もう異色。
 その彼がとある若きホテルチェーンの社長から、妻の半生を小説にしてほしいというバイトの依頼を受けたことから、数奇な運命と冒険に巻き込まれてゆく……というものですが。
 全編大坂弁で綴られていることにまず驚き。
 ホテルチェーン社長の妻・結子が今作のヒロイン。いわゆる奔放で蓮っ葉な女性設定。作者サンにしてみたらこのようなヒロイン像はかなり珍しいのですが、なかなか巧く描けているかも、といった印象。
 ただ、その彼女と礼司が何故心通わすようになったのか? そこの部分がちょっと説得力不足だったかも。

 「作中作」という凝った構成でなのですが、それもちょっとわかりづらい部分があったかなあ。気まぐれで、掴みどころがなくて、魅力的な結子に無意識の裡に惹かれていく礼司。その彼女をどうしても描ききりたくて執拗に小説の完成に固執する礼司の粘りと熱意。そして、依頼主である社長の釜ケ谷地区をめぐる土地買収計画。隠された礼司の秘密等々、なかなかに凝った仕掛けとエピソードを用意してはいるのですが、それがうまくかみ合っていたのか? というと、決してそうではないような。

 あらすじには「恋愛冒険小説」となっているけれど、果たして結子と礼司の間に明確な「恋愛」があったのかどうかもちょっと疑問。
 で、なにより驚いたのが、児童文学を手掛けている作者サンが、少女虐待シーンを描写していること。従来のイメージを破るという意味では成功しているのではないかなと思います。まったく違った魅力を見た思いがしましたし。

 時代設定が阪神大震災前ということで、当時の風俗や社会問題も登場します。が、それがストーリー上、有効に活かされていたかというと、う~ん、自分的にはイマイチかなと。
 ラストもすっきりとしたものではなく、良く言えば余韻が残るといったトコロでしょうか。冒頭を再読してああ、そうなんだ! と理解できるかな。

 内容としては個人的に物足りなさを感じましたが、作者サンの従来とはまったく異なった別な一面、力量を感じるには充分な1冊だったと思います。


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* by まいまい
出版されたばっかりなんですね。
森絵都さん、新境地開拓って感じでしょうか。

個人的には爽やかさや前向きさを失って欲しくないような気もしますが、
違う森絵都にも興味をひかれます。

Re: まいまい様☆ * by 惺
こんばんは!
> 出版されたばっかりなんですね。
> 森絵都さん、新境地開拓って感じでしょうか。
ホントですね。
「風に舞い上がる~」は同じ文芸作品でも正統派っていうカンジだったのだけど、
こちらはちょっとダークな一面が垣間見れるかな?といった印象でした。
その大胆な挑戦には拍手を送ります!!
ただ、作品的にはどうなんだろ?
賛否両論ってトコなのかしらー。
いろいろな引き出しがあってスゴいです。
やはり奥深い作家サンです。

こんにちは * by 道楽猫
これも気になりますねぇ。
全編大阪弁というのは、いい方に転ぶととても効果的なんですが、少しでも違和感があると、私としては全く受け付けなくなるのですよ^^;
興味あるけど、ちょっと怖い…て感じです。

Re: 道楽猫様☆ * by 惺
こんばんは!
ちょっと語弊があったかな。
会話部分のみ大阪弁なんです。
自分は関東住みなのでわからないんですが、
本場の大阪の人が読んだらやっぱり違和感抱くのかな。

今までの森絵都の印象がガラッと変わった作品でした。
新たな一面を見ることができて自分はより好きになりました!

個別記事の管理2011-03-28 (Mon)

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ゴールド・フィッシュ (角川文庫)ゴールド・フィッシュ (角川文庫)
(2009/06/25)
森 絵都

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 以前読んだ「リズム」の続編。「ゴールド・フィッシュ(金魚)」っていうタイトルに最初は?と思ったけれど、読了してその意味がわかりました! 以下文庫裏表紙よりあらすじ。

中学3年になったさゆきは、高校受験をひかえ揺れていた。
大好きないとこの真ちゃんは、音楽で成功するという夢のために東京へ出て行った。幼なじみのテツは、めっきり大人びて、自分の進む道を見つけている。
それに引き換え、さゆきは未だにやりたいことが見つからない。そんなある日、真ちゃんのバンドが解散したという話を聞き…。

 今作のテーマは「夢」なのかなと。さゆきと真ちゃんとテツ、それぞれが抱くそれぞれの未来と夢。
 バンドを組んで音楽をやるという、3人の中でいち早く夢を見つけた真ちゃん。その夢の実現のために東京へと旅立った、大好きな真ちゃんの夢の実現がさゆきの唯一の夢……だったはずなのに、まさかのバンド解散で夢破れる真ちゃん。現実の厳しさを嫌というほど味わう彼に、さゆきの心中も穏やかではない。自分のココロのリズムを見失って揺れるさゆき。

 そんな不安定なさゆきとは裏腹に、テツはしっかりと自分の夢を見つけてそれに向かって着実に歩み始めている。そんなテツを見て焦燥感を抱くさゆきの心情描写がとてもいいな、と。受験と大好きな真ちゃんを想うココロと自分の夢を見出せないさゆきの不安定な気持ちが痛いくらいに伝わってくるし。思春期真っ只中の少女特有の気持ちを巧く切り取って描写している作者サンはさすがの巧さ!

 大人の立場からの代弁者として真ちゃんの父親が登場するのだけれど、その彼が発する言葉もまた真実。定職を持たず、ひたすら夢を追い続ける息子を案ずる父親の心情も痛いくらいよくわかる。息子のことばかり心配して自分のことが疎かになっているさゆきに対して発した優しくも厳しい言葉 ──さゆきちゃんはさゆきちゃん夢を、自力で作っていくんだ。
 自分に向けられたこの言葉をきっかけにさゆきの裡で何かが変わってゆく。それは今まで漠然としていた自分の夢、自分の将来、自分の未来についてやっと具体的なヴィジョンを抱くきっかけとなった、さゆきにとってとても大切な言葉。

 タイトルであるゴールド・フィッシュというのは、結局さゆき自身のことなんだなあと。立派な名前はついていないけれど、一番自分にふさわしいと、さゆき自身が自覚している。そんな等身大の今の自分を大切にしながら、できることを楽しみながらやっていく。それが最終的にさゆきが見つけた小さな、それでも大切な夢。
 それに気付かせてくれた真ちゃんやテツ、そして真ちゃんの父親──周囲の様々な人との関わり合いによって、ゆっくりとした自分のリズムを刻んで成長してゆくさゆきの姿がとても清々しい。

 短篇だけど、難しい年頃の少女の葛藤を描写する作者サンの巧さに毎度唸ります。ラストをさゆき宛ての真ちゃんの手紙で締めくくるあたりも、う~ん、やるなあ、と思ってしまいました!


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こんにちは! * by 道楽猫
リズムに続編があったのですか!
ていうか、この本はタイトルは知っていたのですが
リズムの続編とはつゆ知らず。
早速探してみますね。
ご紹介ありがとうございます。

Re: 道楽猫様☆ * by 惺
> リズムに続編があったのですか!
そうなんですよ~!!
自分も図書館行って何も知らずにこの本借りたら、
偶然にも続編だったという…。
最初タイトル見た時に「ゴールドラッシュ」と読み間違えてて、
金を探しに行くハナシなのかと思ってたバカモノですi-229

個別記事の管理2011-02-27 (Sun)

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つきのふね (角川文庫)つきのふね (角川文庫)
(2005/11/25)
森 絵都

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 久しぶりの森絵都。今のところ自分的にハズレ無しです! 今回はいままでと少し違ったテイストで新たな魅力発見といったカンジでした。以下文庫裏表紙よりあらすじ。

あの日、あんなことをしなければ……。心ならずも親友を裏切ってしまった中学生さくら。進路や万引きグループとの確執に悩む孤独な日々で、唯一の心の拠り所だった智さんも、静かに精神を病んでいき──。
近所を騒がせる放火事件と級友の売春疑惑。先の見えない青春の闇の中を、一筋の光を求めて疾走する少女を描く、奇跡のような傑作長編! 第36回野間児童文芸賞受賞作。

 いつもの、あの柔らかい登場人物と作風とはまったく違います。
 ヒロイン・さくらは過去に万引きをした、ひとクセある少女。親友の梨利とは、その万引き事件で彼女を裏切ってしまった苦い経験から仲違い中。その梨利は次第に外見も行動も派手になり、終いには売春疑惑で警察のお世話になってしまう。
 そして、もうひとりの風変りな友達・勝田クンは病的なほどの寂しがり。ストーカーのごとくさくらにつきまといながらも、その世話好きな性格のために彼女も何度か助けられる。
 さらに、ふとしたきっかけで知り合った、孤独なさくらの唯一の理解者であり友達でもあった智さん。いつでも優しくさくらや勝田クンを受け入れ、2人の心の拠り所であったはずなのに、次第に彼も心の病に侵されてゆく。

 ……と、主要4人のキャラクター達は皆、なにかしら心に傷を負ってます。さくらは自分で盗人を自称しているし、勝田クンは寂しがりを、梨利は自分の心の弱さを、そして智さんは心の病を、それぞれが自覚していながら、どうすることもできずに日々を生きている。
 将来に希望が持てない梨利は「未来なんか来なければいい」と言うし、智さんは地球から(自分の苦しい現状から)逃げ出すために一生懸命宇宙船の設計図を描いている。そして、さくらも人間関係に疲れ果てて「植物になりたい」と思っている──。
 そんな彼等の姿はとても苦しそうで、生きにくそうで、読んでいてとても切なくなる。ある意味救いようのない4人の、ヒリヒリとした心の葛藤が痛いくらい伝わってくるし。

 時折起こる放火事件を見事な伏線として、怒涛のラストシーン! 紆余曲折あって、その放火現場にいる智さんを救出に行くさくら・勝田くん・梨利たち。生死にかかわる緊迫した状況の中、仲違いをしていた3人がようやく素直に心を開き、一致団結して智さんを助け出すシーンが感動です!!
 いつものあの優しい作風とは打って変わった強烈な作品……と言っていいのかなあ? 悩める青春真っ只中の少年少女達の葛藤と友情がココロ打ちます。
 で、タイトルとなっている「つきのふね」というのは、自分的に4人のかけがえのない友情・絆のことなのではないかな~と思ってしまいましたね。


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またまたこんばんは * by 道楽猫
森絵都さんはいいですよねぇ。
私もコレ大好きです。
確か感想も書いた…と思ったら「本が好き」だけに投稿してて、自分ちには未掲載でした(汗)。
惺さんほどしっかりした書評ではないけど、後で載せておくのでトラックバックさせてくださいな。

Re: 道楽猫様☆ * by 惺
こんばんは~♪
> 森絵都さんはいいですよねぇ。
好きです~。森絵都i-178
コレは今まで読んだ作品とはまた違ったテイストでいいカンジです!
TBまでしてくださるのですね~!!
嬉しいですう☆
コメントありがとうございます!

NoTitle * by ひいち
森絵都さん。ここ最近2~3冊読みました。
いいですね。なんだか好き☆

つきのふねもおもしろそう(^∀^)

あの~。今、下書き中の記事に本の事載せようと思っていて、
その中で、惺さんのお名前&ブログリンク貼ってもいいですか?
記事のアップは数日後になると思いますが。
ダメだったらご連絡くださーい(^∀^)

Re: ひいち様☆ * by 惺
こんばんは~♪
森絵都サン、かなり自分的にツボです。
オトナ作品もとっても良くて……なぜか目が離せない作家サンです~i-178

> その中で、惺さんのお名前&ブログリンク貼ってもいいですか?
ううう……嬉しいです~!!
ひいちサンのブログに貼っていただけるとは!!
ぜひ、お願いいたします。ありがたや~☆

個別記事の管理2010-12-23 (Thu)

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リズム (角川文庫)リズム (角川文庫)
(2009/06/25)
森 絵都

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 巧いなァ~、森絵都。読むたびごとに感心&感動です。
 オトナ向け作品もとてもいいのですが、自分的にはやっぱり児童文学がいいな、と。
 児童向けだから読みやすくて当たり前なんだけど、作品の中にはオトナにも通じる何とも言えない寂寥感があったりして、そこがまた魅力です。以下文庫裏表紙よりあらすじ。

さゆきは中学1年生。
近所に住むいとこの真ちゃんが、小さい頃から大好きだった。真ちゃんは高校に行かず、バイトをしながらロックバンドの活動に打ち込んでいる。金髪頭に眉をひそめる人もいるけれど、さゆきにとっては昔も今も変わらぬ存在だ。
ある日さゆきは、真ちゃんの両親が離婚するかもしれないという話を耳にしてしまい…。


 さゆきの淡い初恋と成長譚。
 語り口はさゆきの一人称でとっても自然。作者の「ムリしてる」感がまったく無くてすんなりと作品世界に入っていけるところもポイント高い。
 さゆきの初恋の真ちゃんは、見た目いかにも不良チック。けれど、弱い者を放っておけないその心根はとっても優しい。さゆきはそんな真ちゃんの本当の姿を知っていて、外見がどんなであろうと、周囲の人達が何と言おうと一向におかまいなし。

 そんなさゆきも、真ちゃんの両親が離婚の危機にあると知って、すべてに無気力になってしまうほどヘコんでしまう。
 なかなか立ち直れない自分を心配してくれる弱虫のテツ・テツのお母さん・おばちゃん・三木先生、そしてケンカばかりしているお姉ちゃん等、様々な人達との触れ合いの中で、静かにゆっくりと見えてくる、様々な人たちの優しさ。

 そして何より、都会に旅立ってしまう真ちゃんの、さりげない優しさ(愛情か?)にさゆきは徐々に元気を取り戻す。
 大切なドラムのスティックと共にさゆきに託す、真ちゃんの一言がとても良い。
 自分のリズムを大切にしろよ
 周囲に流されることなく、自分自身を持て──この言葉は充分オトナにもあてはまるな~と。
 離ればなれになることでお互いを心配し、相手を思いやるさゆきと真ちゃんの、きっと自分達も気付いていない淡すぎる恋が清々しい!

 こういう、少年少女の微妙な心情を紡ぎ出せる作者のテクが素晴らしいなと思うと同時に、なんだかココロをすっと軽くしてくれる、まるで清涼剤のような1冊だな、とも思ってしまいました。


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森絵都さんは * by 道楽猫
大好きな作家さんの一人です。
とか言いつつ、感想ひとつもブログに書いてないな(--::

だけど何故かリズムは未読なんですよね。
やっぱり面白いですか。
これは、読むしかないかな。

Re: 道楽猫様☆ * by 惺
こんばんは♪
森絵都の作品って、自分にとって今のところハズレ無しなんですよね。
読む作品すべてツボにはまってます!
直木賞受賞作「風に舞いあがるビニールシート」も読みごたえ充分だったし、スポ根青春モノ「DIVE!!」もサイコ~だったし!!
読んで損はないと思いますよん☆

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