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個別記事の管理2011-04-09 (Sat)

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忍びの国 (新潮文庫)忍びの国 (新潮文庫)
(2011/02/26)
和田 竜

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 ひさしぶりの時代モノ。しかも新進気鋭の作家サン。「のぼうの城」・「小太郎の左腕」と読みましたが、小が大を打ち負かすというテイストでは、どっちかというと「のぼうの城」似かな?という印象。以下文庫裏表紙よりあらすじ。

時は戦国。忍びの無門は伊賀一の腕を誇るも無類の怠け者。女房のお国に稼ぎのなさを咎められ、百文の褒美目当てに他家の伊賀者を殺める。
このとき、伊賀攻略を狙う織田信雄軍と百地三太夫率いる伊賀忍び軍団との、壮絶な戦の火蓋が切って落とされた──。
破天荒な人物、スリリングな謀略、迫力の戦闘。「天正伊賀の乱」を背景に、全く新しい歴史小説の到来を宣言した圧倒的快作。


 「天正伊賀の乱」というと、織田信長登場の、伊賀国がメッタメタ・殲滅の危機にさらされてしまう「第二次・天正伊賀の乱」の方が有名かと。
 ですが、今作の舞台となっている「第一次・天正伊賀の乱」というのもあったんですね。しかも伊賀軍が勝利していたとは。その史実を踏まえた虚実織り交ぜたエンタメ作品。

 面白かったです、意外とさらりと読めて。最初、キャラクターがあれよあれよとたくさん登場するので、一体誰がメインキャラクターなの? と混乱してしまいましたが、後に現れる、伊賀国随一と謳われ「その腕絶人の域」と評される忍者・無門であると判明。
 その彼も天才的な腕を持っていながら、普段はグータラで、とある国のやんごとなき姫だった恋女房・お国に頭が上がらないという、ちょっと情けないキャラ設定。そのギャップがまたいいんですけどね。他に伊賀軍サイドには、のちの石川五右衛門となる文吾、百地三太夫等々、有名ドコロの歴史上の人物が登場。
 対する伊勢軍サイドは、偉大なる父・織田信長の存在に葛藤する敵将・織田信雄。彼に仕える日置大膳等々、伊賀軍と対照的な骨太で勇壮な武将達が登場して対比の妙を感じさせます。

 そんなバラエティに富んだキャラクター達を随所に散りばめて繰り広げられる伊賀国を舞台にした攻防戦なんですが……実は序盤から中盤にかけてがちょっと読んでいてキツかった。史実に忠実になるあまり、解説的・説明的な記述ばかりが目立って、なかなかキャラクター達に感情移入できず。が、しかし!! 伊賀の「敵を欺くには、まず味方から」という凝りまくった戦術がわかりかけた終盤から、俄然面白くなりましたね~。
 特にクライマックスの伊賀VS伊勢の戦闘シーンが秀逸! 特に伊賀から脱出しようとする無門がお国の心情を思い量って、金に弱い伊賀者達を名器・小茄子で釣って窮地に立った伊賀国に加勢に向かうという展開がね、なんとも痛快! さらに無門と大膳との迫力の一騎打ちも読ませるし。

 プラス、高貴な出自である妻・お国を愛するあまり、彼女の言うがままにならざるを得ない無門がなんともいじらしい。その彼の原動力がすべてお国であるというのも、ある意味面白い設定ではあるかなと。ただ、欲を言えば、もっとお互いの絆・愛情の描写があれば、ラストの悲劇的結末もさらに効果的だったかな~と。

 計算しつくされた歴史エンタメという感強し。ただ、自分的にちょっとだけ難を言うと、やはり、軽い。読ませどころはたくさんあるけれど、人間の心情描写が弱い気がしました。特に女性キャラの描写がね。もしかして、作者サン女性描くの苦手なのかな~? と思ってしまったし。お国も、キャラ的には面白いけれど、類型的。ちと、ココロに訴えかけるような人物ではなかったなあ……というのが唯一残念だった。

 やっぱ自分ごひいきの柴錬(柴田錬三郎)や山風(山田風太郎)と比べてしまうんだよな~。いかん、いかんとは思いつつも。エンタメ性+本格派という点では、この作者サン、往年の時代モノ大作家の作風に一番近いのでは? と自分的に思っているので、いつか必ず偉大なる先人達を凌ぐ作品を読んでみたいですし、期待値大の作家サンでもありますね!


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Theme : 歴史・時代小説 * Genre : 本・雑誌 * Category : 和田竜
* Comment : (4) * Trackback : (0) |

* by 塩枝
私も気になっていた作家さんなので感想興味深く読ませていただきました^^
歴史モノ、おもしろそうです
ただ歴史モノって基礎知識必要なのがむずかしいんですよね

すみませんが、私のブログも本の感想や好きな音楽とかの記事かいてるんですが相互リンクいたしませんか?

Re: 塩枝 様☆ * by 惺
はじめまして!
> 私も気になっていた作家さんなので感想興味深く読ませていただきました^^
和田竜、人気ですよね~。
やっぱ登場するキャラが魅力的なのが良いですね!

> 歴史モノ、おもしろそうです
> ただ歴史モノって基礎知識必要なのがむずかしいんですよね
ホントです。
知らなくても読めるのだろうけど、なかなか理解しにくいし。
ある程度知識あった方が、より楽しく読めるのかなあ?

> すみませんが、私のブログも本の感想や好きな音楽とかの記事かいてるんですが相互リンクいたしませんか?
こんなブログで良ければ、どうぞヨロシクお願いいたします。
ご訪問ありがとうございました!

しのび~~~ * by 道楽猫
しのびと聞くと目がらんらんと輝きます。
歴史モノは敷居が高いけど、エンタメ作品なら楽に読めますね。
見つけたら読んでみます。
ご紹介ありがとう♪

Re: 道楽猫様☆ * by 惺
こんばんは☆
> しのびと聞くと目がらんらんと輝きます。
わかるわかる~。自分的に「しのび萌え~」です。

> 歴史モノは敷居が高いけど、エンタメ作品なら楽に読めますね。
本格時代小説はとてもとてもムズカシイけど、ホント、エンタメ系は楽しめます。
この作者サン、どのハナシも結構面白くて読みやすいですよん☆

個別記事の管理2010-06-08 (Tue)

ご訪問ありがとうございます☆

小太郎の左腕小太郎の左腕
(2009/10/28)
和田 竜

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 予想以上に楽しめました。以下書籍帯よりあらすじ。

1556年。戦国の大名がいまだ未成熟の時代。勢力図を拡大し続ける戸沢家、児玉家の両雄は、もはや開戦を避けられない状態にあった。
後に両陣営の命運を握ることになるその少年・小太郎のことなど、知る由もなかった─。

 タイトルからするといかにも小太郎が主人公のようですが、そうではないようです。
 戸沢家猛将、林半右衛門がそうなんじゃないかと自分では勝手に思い込んでますが……。
 冒頭から戸沢家と児玉家の激しい戦闘場面が繰り広げられ、おのずと目が離せない。敵方でありながら、半右衛門の良きライバル・信頼おける友となる児玉家の猛将、花房喜兵衛との運命的な出会いが、戦いの中であっても妙に爽快。
 そして一度は児玉方に敗れ、負傷した半右衛門を助けるのが、彼の生涯に多大な影響を与えることとなる小太郎。純粋な魂を持つ彼は鉄砲傭兵集団、雑賀衆の一人。その火縄銃を扱う技術は天賦の才に溢れ、その才能を巡って戸沢家と児玉家の決死の争奪戦が始まってしまう。

 この小太郎というキャラが瑞々しくて純粋で秀逸。百発百中のスナイパーとして作中において圧倒的な存在感を放ってます。紆余曲折あって、祖父と友の復讐のためにひたすら火縄を撃ち続ける彼の真摯さ、素直さがなんとも切ない。
 小太郎の唯一の理解者であるはずの半右衛門でさえ、小太郎の射撃技術の魔力に堕ち彼を利用してしまう。
 そしていよいよクライマックスというところで、慙愧の念と良心の呵責に耐えられない半右衛門が、小太郎のためにとった行動に思わず涙。

 小太郎も充分魅力的ですが、それ以上に半右衛門の人物的魅力・その生きざま・一人の女性を生涯想い続ける純な心、それらがこの作品の大きな魅力となっていることをあらためて実感。
 そしてオノ・ナツメ氏の挿画がイメージぴったり。
 自分的には「のぼうの城」に匹敵するくらい面白かった!


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Theme : 時代小説 * Genre : 本・雑誌 * Category : 和田竜
* Comment : (4) * Trackback : (1) |

要チェック! * by 伊織
「のぼうの城」も「小太郎の左腕」も面白そうなので、只今どちらを先に読もうか検討中です!
「のぼうの城」は映画化されてましたよね・・・?

噂によると「小太郎の~」はラノベチックとも聞き及んでいるのですが。
う~ん、まだしばらく検討中が続きそうです(汗)

Re: 是非要チェックしてください! * by 惺
> 伊織様e-398

どっちも面白いですが、やっぱデビュー作の「のぼうの城」からがベターなんでしょうかね。
「小太郎~」は、そう言われてみればラノベとしても読めるのかなあ? どっちかというと、本格時代モノとの中間という印象。わりと読みやすいことは確かです☆
「のぼう~」は映画化されちゃったんだ~。これからかと思ってた。どうも映画に疎くて……。

コメントありがとうございました!

* by 藍色
これまでの2作に負けないくらい面白かったです。
読んでいるうちに不思議と物語に引き込まれていく、そんな印象が強く残ります。
トラックバックさせていただきました。
トラックバックお待ちしていますね。

Re: 藍色様 * by 惺
こんばんは。
自分的には和田作品の中で一番好きな話なのです、実は。
大人の思惑に踊らされる小太郎が可哀そうですよね。
トラックバックさせていただきます。

個別記事の管理2010-05-25 (Tue)

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のぼうの城のぼうの城
(2007/11/28)
和田 竜

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 久しぶりに時代小説を購入しました。読了後じわじわと感動が押し寄せる~!
 忍城モノは山田風太郎の「風来忍法帖」で唯一知っていましたが、同じ題材を扱っていながら、そちらとはまた違う余韻と感動。以下ウィキよりあらすじ。

周囲を湖に囲まれ、浮城とも呼ばれる忍城(おしじょう)。領主・成田家一門の成田長親は、領民から「でくのぼう」を略して「のぼう様」と呼び親しまれる人物であった。
天下統一目前の豊臣秀吉は、関東最大の勢力北条氏の小田原城を落城せんとしていた。豊臣側に抵抗するべく、北条氏政は関東各地の支城の城主に篭城に参加するよう通達。支城の一つであった忍城主の氏長は、北条に従うように見せかけ、裏で豊臣側への降伏を内通し、篭城作戦に参加していた。
「武州・忍城を討ち、武功を立てよ」秀吉にそう命じられ、石田三成は成田家が降伏しているとは露知らず、戦を仕掛けんとする。城はすぐに落ちるはずだった。開城か戦か、成田家に遣わされた軍使が問うと、総大将の長親は「戦」を選択。当主・氏長より降伏を知らされていた重臣たちは混乱するが、かくして忍城戦は幕を開ける。
総大将たる長親には、将に求められる智も仁も勇もない、正にその名の通り、でくのぼうのような男。主だった将兵は小田原へ赴いていた。三成率いる二万超の軍勢に、百姓らを徴発して二千強の成田氏。果たして勝機はあるのか。


 でくのぼう呼ばわりされるのんびりゆったりな城主と、ワキを固める個性豊かな臣下達の掛け合いがオモシロい。冒頭の各キャラ紹介部分は半分居眠りしながら読んでいたけど、長親が開戦を布告したあたりからシャキッと目が覚め、そのまま一気に読了。
 臣下や農民達が「仕方ねぇな~盛りたててやっか~」的なノリにさせてしまう、この長親のキャラに激しく感情移入。なんたって開戦の動機が、ほのかに想いを寄せる姫を、秀吉の側妾にさせないためっていうのも、カッコいいじゃないすか~! のぼうだなんて、いやいや立派なオトコだよ~!

 そして対する石田光成もあっぱれな敵役でした(水攻めフェチは怖いけど)。正々堂々と武士のプライドを賭けて闘い、敗北したならば潔くそれを認める。ある意味、総大将同士の男と男のガチンコ勝負を見た感じでとても気持ち良かった!
 クサイ言い方ですが、戦を通して芽生えた友情ってヤツですかね? 敵ながらあっぱれ! みたいな。

 さすが話題にもなり、映画化もされるという作品。納得です!
 山田作品が忍者を扱った動のエンタメとするなら、和田作品は静のエンタメといえるかなァ。
 さりげな~くラブロマンスも入ってたりして、作者サマのサービスにちょこっと喜んでしまいました~! 加えて坂東武士の底ヂカラも充分に見せてもらいました。
 


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Theme : 読んだ本。 * Genre : 本・雑誌 * Category : 和田竜
* Comment : (4) * Trackback : (0) |

No title * by のびんこ
こんばんわ~

気になっているのにまだ読んでいないのですが、やっぱりおもしろそうですね!!
惺さんのレビューを読んで、やっぱり読もう!と思いました。

>さりげな~くラブロマンスも入ってたりして
そんな感じなんですか?!
なんか、意外。
楽しみです。

Re: いらっしゃいませ☆ * by 惺
> のびんこ様e-398

ラストあたり、ほんっのかすかな? 三角関係チックな場面アリです。
酒巻 靱負というイケメン系のキャラが出てくるのですが、彼が憎らしいほどイイヤツです。
もし、お読みになるのでしたら、是非チェックしてみてくださ~い!


先日はありがとうございました^^ * by 美夜。
こんにちは!
先日はこちらのブログに遊びに来て下さいまして、ありがとうございました。

「のぼうの城」と同じく忍城攻防戦を扱った作品に風野真知雄著「水の城 いまだ落城せず」という本があります。
のぼうよりは少し硬い雰囲気(といっても歴史物としては軽いと思いますが)で、私はそちらの方が好きだったりします。
機会がありましたらぜひ♪

美夜。

Re: いらっしゃいませ☆ * by 惺
>美夜様e-398

忍城舞台にした作品、他にもあるんですね~!
風野真知雄の名は知っていましたが、作品読んだことがありませんでした。
読んでみたいと思います☆

美夜サンは歴史モノ詳しそうですね。他にもおススメありましたら教えてください。
またお邪魔させていただきますね~!


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