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個別記事の管理2011-01-31 (Mon)

ご訪問ありがとうございます☆

四畳半王国見聞録四畳半王国見聞録
(2011/01/28)
森見登美彦

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 森見登美彦の新作。といっても個々に発表された短篇を1冊にまとめたといった趣。以下BOOKデータベースより超・簡単なあらすじ。

狭小な正方形上に、無限に広がるこの王国。純然たる四畳半主義者たちによる7つの宇宙規模的妄想が、京都の町を震わせる! 阿呆らしくも恐るべき物語。

四畳半王国建国史
蝸牛の角
真夏のブリーフ
大日本凡人會
四畳半統括委員会
グッド・バイ
四畳半王国開国史……の阿呆らしい7篇収録。

 タイトルを見てもしや…とは思っていましたが、やはり作者サンお得意の四畳半ワールド全開のハナシでした!
作者サンの他の作品、特に四畳半神話体系新釈 走れメロス 他四篇(天狗とか樋口とか出てきたからこのハナシだよね?)と夜は短し歩けよ乙女の3作とビミョ~にリンクしている部分があるので、これらの作品を読んでいないと面白さ半減?かもです。
 詭弁論部や魚肉ソーセージ、自転車にこやか整理軍(あったよね?)等の重要アイテムはここでも登場。クスッと笑わせてくれるサービス精神!

 真面目にレビューなんてどうしても出来ない…いや、真面目にするのは野暮というもの。
 自分のお気に入りは以下の2作品。
真夏のブリーフ
 日傘を持つ、黄色地に紫の水玉模様のブリーフ一丁の男性を見かけた三浦サンと、その彼女の友人以上恋人未満の鈴木クンとの、おバカなやりとりと一日。
 「水玉ブリーフ一丁で立つ男」というだけで、どうしてこんなバカげたハナシが書けるのか、呆れるよりもむしろ尊敬の域。
 約40ページの中に水玉ブリーフもしくはブリーフという単語が約50回登場。換算すると1ページに必ず1回以上はお出ましになるということで……。限りないブリーフの連発に、もうこうなると自分の脳は刷り込みに近い状態で、男子見ただけで(水玉)ブリーフ連想しそう……。
大日本凡人會
 凡人を目指す非凡人の集いである「大日本凡人會」の面々が活躍するバカげた、それでいてほっこりしたハナシ。
 数学氏・モザイク先輩、凹氏、マンドリン吟遊詩人・丹波氏、無名君の5人が1人の美少女・初音に翻弄される様が珍妙で何故か感動。
 ムチャな導入部から一体どんな展開になるんだ~? と思っていたら、意外や意外、ちょっぴりファンタジックなラストを迎えたことにビックリ! さすが、作者サン!!

 四畳半を住処とする男子の妄想炸裂の青春が読んでいて清々しい……のか?
 冒頭とラストの2篇、四畳半王国建国史四畳半王国開国史が格調高い文体のクセに内容は限りなくバカバカしい。そのギャップも笑わせてくれます。


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Theme : 今日の一冊 * Genre : 本・雑誌 * Category : 森見登美彦
* Comment : (8) * Trackback : (1) |

おおーっ * by 道楽猫
これは是非読みたいんだけども、やっぱり先に他の森見本を読んでおいたほうが楽しめそうですね。
今後のお楽しみにとっておくこととします。

天狗とか樋口とか!! * by 読書系女子
これは!おもしろそう!!
しかし森見版走れメロスが先のようですね。

水玉ブリーフ?(バク)

Re:道楽猫 様☆ * by 惺
こんにちは~☆
他作品とリンクしているモノが多いので、森見作品って。
ある程度読んでからコレにとりかかった方が良いかなあ?
そういう意味ではちょっと不親切かも…作者サンi-229

Re:読書系女子様☆ * by 惺
こんにちは~☆
樋口も天狗もほん~っのちょっとしか出てこないから、
知らなくても読めることは読めるけど……。
あの、小道具?たちは健在ですよん☆

>水玉ブリーフ?(バク)
読み終ってしばらくブリーフ地獄(大げさ!)でした~e-263

読みたい~!! * by 本読み人M
3作全て読んでいますが、『走れメロス』はちょっと内容を忘れかけてるかも…v-356
再読してから『四畳半王国見聞録』読んでみまっす!

Re: 本読み人M 様☆ * by 惺
こんばんは~♪
いつもの森見ワールド全開でした!
なんか、もっと他の作品ともリンクしているようで……。
奥深いのか、内輪ネタなのかよくわからない阿呆らしさでした☆


おぉ!もう読まれたんですか! * by チルネコ
こんにちわ^^僕が風邪でバタンしてたときに記事UPされてたようなので読み逃してましたが、もう読まれたんですね!もちろん、僕も積んでますが、『ペンギン・ハイウェイ』ん時登美彦氏の積読ストックがないと人生の楽しみが一つ減った気になっちゃったので、これはまだ温めてます(笑)でも惺さんの記事が僕を煽る~~ww

Re: チルネコ様☆ * by 惺
こんばんは~☆
風邪大丈夫ですか?
完全復帰されたのなら、なによりです♪

またしても森見パワーにヤられました。
あの世界にあ然としながらも、どうしても読んでしまう妖しい(怪しい?)魅力i-176にとり憑かれてしまって……。
チルネコさんもどうぞゆっくりとご堪能くださいませ!

個別記事の管理2011-01-30 (Sun)


 いつもこのブログを覗いてくださる皆さま。拍手や応援ぽちしてくださる皆さま。楽しいコメント・有益な情報くださる皆さま。そして、リンクしていただいている管理人の皆さま。
 ご訪問、本当にありがとうございます! 


 めっきり寒くなりました。自分の周囲でもインフルエンザやノロウイルスなどが流行の兆し。体調管理をしっかりとしてなんとかこの冬を乗り越えたいと思っています。
 で、いきなりですが、1月後半に読んだ本です。

【山猫】  ランペドューサ
主人公、ドン・ファブリツォの「滅びの美学」を堪能しました。格調高い世界観と文体にもう惚れ惚れ。
【残念な人の思考法】  山崎将志
自己啓発本かと思ったら、ビジネス本でした。思いっきり勘違い。でも読んでみたら、なかなか面白かったです。仕事で役立つかどうかは別として。
【優しい関係】  フランソワーズ・サガン
スタイリッシュで読みやすい。時代を感じさせないセンスは流石だな~と。
【世界幻想名作集】  澁澤龍彦
書店で一目ボレしてしまった本。内容も充実! 自分好みの書籍でした。
【君のそばで会おう】  銀色夏生
コチラも一目ボレしてしまった本。なんだか切ないモノが読みたくなって(どうした?自分!!)即座に購入。案の定切なくなってしまいました。
【しずかな日々】  椰月美智子
この方の著作を一度読んでみたくて購入。次は「るり姉」を読もうかと。
【KAGEROU】  斎藤智裕
むむむ……次の作品で真価が問われるよね~と、自分を含め読了済みの周囲の人間の弁。
【ジーキル博士とハイド氏】  スティーブンソン
有名作でありながら未読でした。きちんと読んでみてやはりその面白さと人間の表裏を描くという作者の着眼点に瞠目。
【ネバーランド】  恩田陸
いやいや~、意外にも壮絶な?内容でした。少年達の禁断の世界を垣間見た思い。←ウソ! 
う~ん、青春っていいな~!!
【デッドエンドの思い出】  よしもとばなな
こちらもなかなか壮絶。特異な環境・状況下にあってもたくましく成長してゆく少女達に感動。
【アンドロイドは電気羊の夢を見るか?】  フィリップ・K・ディック
面白かったですね~。SFなのに分かりやすかったのが何より。アンドロイドの悲哀がなんとも。
【スコーレNO.4】  宮下奈都
こ、これは自分的にはちょっと……な1冊でした。期待しすぎたかなあ? 
【水晶栓】  モーリス・ルブラン
ラストはルパンで。どの作品も自分にとって文句ない面白さ! 今作は敵があっぱれ!

 1月は当たり外れが多かったような気がします。2月も面白い本が読めるといいな~。
      
                    ***********

で、実は今日1月30日でこのブログを始めて丸1年となりました。
 熱しやすくて冷めやすい自分が、こんなに長期間続けられたコトが信じられません!!
 これもひとえに、ご訪問してくださる皆さまのおかげと思っております。

 それまでは何かと忙しくて自分の時間が取れなかったのですが、やっと自分の生活に余裕が出来て、専用のPCも購入できたので、これはブログでも始めるか~と思ったのがちょうど1年前でした。
 最初はな~んにも考えずに、ただ記事をUPすることが楽しかったのですが、次第にコメントなどをいただくようになってから、ドツボにハマってしまいました。
 自分の書いたモノをどなたかが読んでくださり、反応してくれる……このことがとても嬉しくて、1年間続けられたのかな? と思っております。
 リンクしていただいたり、他のブロガー様のところへお邪魔したり、訪問者様やブロガー様からいろいろ面白い本を教えていただいたり、感想をいただいたり……と、ブログを始めた頃には考えられないことでした。
 1冊の本がきっかけとなって交流の輪が広がって知り合えたブロガー様・訪問者様とのご縁を大切にしていきたいな~と思ってます。
 これからもどうぞおヒマな折りには、このブログ覗いてやってくださいませ。
 来月もヨロシクお願いします!


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 最近よく聴くのは妖精帝國!!
 この妖しげ(怪しげ?)感がなんともツボ☆

Baptize

    


rebellion anthem

    
 ボリューム小さいな~

Return

Theme : 読んだ本の紹介 * Genre : 本・雑誌 * Category : ★ひとやすみ ~駄文です~
* Comment : (6) * Trackback : (0) |

祝・1周年☆ * by semicolon?
惺さんの読書を楽しんでいる様子が楽しいのです。

まさかの女性ボーカル・アニメ声ににんまり。

Re: semicolon? 様☆ * by 惺
こんばんは~♪
わ~い! ありがとうございます!!
このような交流があるからブログやめられません☆

> まさかの女性ボーカル・アニメ声ににんまり。
ドラム・ギター全開、PVの雰囲気もゴシック調!!
さあ、いざボーカル…といったところで、思いっきり外してくれます。
あの声のギャップもまたオツなものです。

祝! * by まいまい
1周年おめでとうございます。v-308
このハイレベルなレビューを毎日毎日1年間!
頭が下がります。
ここにおじゃまするようになってから,
読みたい本が増えちゃって(^^)

これからも楽しみにしています。がんばって下さい。

Re: まいまい様☆ * by 惺
こんばんは♪
ブログを始めてなにより良かったな、と思ったのは、
まいまいサンを始め、本を通じて交流する方ができたことです。
ホントにありがたいことだと思ってます☆
自分もまいまいサン・こがねえむしサンのブログにおじゃまして、
スポーツの楽しさを堪能させていただいてます!
嬉しいお言葉、ありがとうございました☆

祝☆祝☆祝 * by ひいち
一周年おめでとうございまーす☆
惺さんのブログにお邪魔し始めたのは、夏ごろからですが、
あっという間に夢中になって、
毎日見ずにはいられない(>∀<)って状態です(笑)

これからも、よろしくお願いします☆☆

妖精帝國・・・ふふふ♪
妖しげでいいですねー。衣装とかPVが好みだわ~♪

Re: ひいち様☆ * by 惺
こんにちは~あんどさんきゅ~!!!
こちらこそ☆ ひいちサンのブログは目からウロコでした!
いろいろな情報や刺激♪もらってます!!
これからも仲良くしてやってくださいね☆

> 妖精帝國・・・ふふふ♪
> 妖しげでいいですねー。衣装とかPVが好みだわ~♪
最近コレばっかりです。
既に重症e-263 

個別記事の管理2011-01-29 (Sat)

ご訪問ありがとうございます☆

水晶栓―ルパン傑作集〈6〉 (新潮文庫)水晶栓―ルパン傑作集〈6〉 (新潮文庫)
(1960/08)
モーリス ルブラン

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 も~、どうしてこのシリーズはこうやって読者を楽しませてくれるんだッ!! マジ、外れナシ!! 今作は感動という面ではそれほどでもないですが、スリルとサスペンスと謎解きという面では図抜けた面白さでした! 以下文庫裏表紙よりあらすじ。

無実の罪で死刑を宣告された子分の命を救うため、アルセーヌ・ルパンが立ち上がった!
事件のカギを握るのは、代議士ドーブレックの別荘から盗み出した、金色に輝く<水晶栓>。そこへ、かの「パナマ運河事件」を思わせる疑獄事件と、美女クラリスをめぐる恋の恨みが複雑に絡み合い、代議士の策謀が天才怪盗を翻弄する。
スリルの果ての逆転劇があざやかな、ルパン、生涯最大の難事件。


 今まで読んだ中で最強の敵、代議士・ドーブレック。彼の悪役っぷりが見事! 最後の最後までルパンを出し抜き、翻弄し、裏をかき苦しめる、完璧な悪役!
 対するルパンは今回はラストまで窮地の連続。冒頭からして仲間(手下)の裏切りから始まり、可愛がっていた若い手下・ジルベールが逮捕されてしまう。
 ルパンを裏切った手下が狙っていたのは代議士・ドーブレックの所有する水晶栓。特注されたその栓の中には、とある事件に絡む27人の名簿が隠されていた。
 その27人の秘密の名簿を強請りのタネとしていた悪徳の権化・ドーブレック。その水晶栓をめぐりルパン、ドーブレック、謎の美女・クラリス、警視総監・プラビル、侯爵・アルビュフェ等個性豊かな人物達が絡んで、抜き差しならない展開に突入!

 ルパンを尊敬し、絶対的な信頼を寄せるジルベールが実はクラリスの息子であることが判明。その彼が冤罪の濡れ衣を着せられ死刑が確定されるや否や、クラリスに想いを寄せるルパンは彼女のためにもジルベール救出に躍起になる……が、そのジルベール冤罪劇にもドーブレックの策略が見え隠れし、刻一刻と死に迫るジルベールを助ける術は、ただひとつ。水晶栓を手に入れ、ドーブレックの悪事を断罪するしかない。

 ジルベールの死へのカウントダウンが物語をさらにスリリングにさせる。そして鬼気迫るルパンとドーブレックとの熾烈な闘い。何度も水晶栓とその中に隠された名簿に近づきながらも、裏をかかれ失敗を繰り返すルパン。挫折し、負傷しながら、何度も諦めかける彼。しかし、最後の最後までルパンを奮い立たせる原動力となるのは、自分に対する絶対的な自信と不屈の精神力と、ジルベールとクラリスに向けられる、愛する者への優しさなのだ。

 ジェットコースター的な展開にもうハラハラドキドキ。心臓に悪いです。ギリギリまでドーブレックに翻弄され、よもや絶体絶命! というところで、ルパンの逆襲が始まる…という展開も唸るほどの巧さ! 
 そして、無事ルパンの掌中に収まったかに見えた水晶栓。それも実はドーブレックが周到に用意したダミーであったことも判明。真の水晶栓は実はとっても意外なモノなのでした。もちろん、ルパンは謎を解き、ソレを手にしたことは言うまでもありません。

 無事、ジルベールを救出したルパンですが、彼が本当に欲しかったクラリスの愛だけは手に入れることは出来ず。
ラスト、語り手である「僕」に、所詮自分は堅気の人間ではないのだ、と寂しく語りかけるルパンがとても印象的。
 怪盗である自分に対して絶対的な自信を持っているルパンだけれど、どこか心の一端でそんな自分を冷静に見つめている……そんな複雑なキャラ造形も魅力のひとつであるのだな、としみじみ思いました。
 とにかく面白すぎる!! 次は「八点鐘」にしようかな~。


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Theme : 推理小説・ミステリー * Genre : 本・雑誌 * Category : モーリス・ルブラン
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個別記事の管理2011-01-28 (Fri)

ご訪問ありがとうございます☆

スコーレNo.4 (光文社文庫)スコーレNo.4 (光文社文庫)
(2009/11/10)
宮下 奈都

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 何かと目にする機会が多い書籍。もしかして話題作? と興味を持って読了。以下文庫裏表紙よりあらすじ。

自由奔放な妹・七葉に比べて自分は平凡だと思っている女の子・津川麻子。
そんな彼女も、中学、高校、大学、就職を通して4つのスコーレ(学校)と出会い、少女から女性へと変わっていく。そして、彼女が遅まきながらやっと気付いた自分のいちばん大切なものとは……。
ひとりの女性が悩み苦しみながらも成長する姿を淡く切なく美しく描き上げた傑作。


 ヒロインは骨董屋を営んでいる津川家の長女・麻子。一つ違いの妹七葉は彼女とは似ても似つかない美少女。麻子はこの七葉に大変……というか、容姿はもとより性格などすべてにおいて異常なまでのコンプレックスを抱いていて、それが彼女の成長過程における葛藤となっているのだけれど……。
 その妹に対する複雑な想いが良い方に昇華されれば面白いのだけど、自分の印象としては単なる嫉妬としか思えなかったな。常に妹と自分を比べて自分を必要以上に卑下している、ヒロインのその閉鎖的な性格設定がどうも自分には終始馴染めなかった。

 中学・高校・大学・就職、そして結婚へと、一人の少女から女性へと成長してゆくハナシ。
 こうやって書くととても大河ドラマ的で感動的なのだけれど、自分的には正直イマイチでした。丁寧な情景描写・麻子の丁寧な心理描写等々、技術的には申し分なく読ませてくれるのだけれど、キャラクターの魅力といった点では、どのキャラクターも好感持てなかったです。
 まず第一にヒロイン・麻子にまったく魅力を感じなかった。自分と正反対の性格・容姿を持つ妹に対するコンプレックスをいつまでも引きずり、成長の4段階の過程で出会う男性達にあっけなく恋するわりには自分からはなんのアクションも起こさない。常に受動的なヒロインに、読んでいて半ばイラッとしてしまったし。まあ、それがヒロインの個性とされているならば、仕方ないのですが。

 唯一面白く読めたのはN0.3の就職したあたりかな。新人の麻子がで突然現場に立たされて、戸惑いながらも仕事を覚えていく件はとってもリアリティがあって良かった。
 靴に関する知識も詳細に述られていて、この章だけが唯一ヒロインが活き活きと描かれていた気がする。

 転じてNO.4ではまたも残念な展開に。←あくまで自分的に。
 たった一度の海外勤務で、見る見る間に周囲から認められて…という、この展開がいかにも出来過ぎていてどうにもご都合主義っぽい。そして、ここでもまた麻子は簡単に同じ会社の人間と恋に落ちてしまうわけなのだけど、この相手の茅野というキャラクターもとってつけたよう。
 ラストはハツピーエンドになるんですが、とても感動するには至らず、どちらかというと消化不良気味でした。

 と、ちょっと辛口になってしまいましたが、期待していた分、残念感がハンパなかったということで。
 一人の女性の成長譚としては申し分ない作品。きっとお若い女子が読むにはとても良い作品だと思います。ただ、いいトシをした自分にはちょっと合わなかったかな~という印象でした。


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個別記事の管理2011-01-27 (Thu)

ご訪問ありがとうございます☆
アンドロイドは電気羊の夢を見るか? (ハヤカワ文庫 SF (229))アンドロイドは電気羊の夢を見るか? (ハヤカワ文庫 SF (229))
(1977/03/01)
フィリップ・K・ディック

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 「ニューロマンサー」に代表されるサイバーパンクの先駆け的存在の作品。自分は観ていないのですが、映画「ブレードランナー」の原作でもあるそうです。
 タイトルがインパクトありますよね。以下文庫裏表紙よりあらすじ。

第三次大戦後、放射能灰に汚染された地球では、生きている動物を所有することが地位の象徴となっていた。
人工の電気羊しかもっていないリックは、本物の動物を手に入れるため、火星から逃亡してきた<奴隷>アンドロイド8人の首にかけられた莫大な懸賞金を狙って、決死の狩りを始めた!
現代SFの旗手ディックが、斬新な着想と華麗な筆致をもちいて描きあげためくるめく白昼夢の世界!

 バウンティ・ハンター(賞金稼ぎ)VSお尋ね者アンドロイドというわかりやすい構図に引き込まれた! あんまり難しいSF世界を展開されてしまうと??になってしまう自分ですが、今作は比較的面白く読めましたね。時代設定がなんと、1992年! ちょっと愛着感じました。
 ヒーローのリックは警察に所属するバウンティ・ハンター。どうしても生きた動物が買いたくて仕方が無い。それには大金がかかる…ということで、逃亡アンドロイドの始末を請け負うことに。8人のうち、2人は先輩ハンターが処理済み。なので、彼の担当は残り6人。しかも最新型の「ネクサス6型脳ユニット」が内臓されている手強いアンドロイド。対するリックの武器はレーザー銃のみ!

 ……というと、スピード感ありアクションあり、のスリリングな展開を期待したいところですが、いやいや、意外なことにもっと哲学的な思想が流れてました。
 逃亡中のアンドロイドを追跡していくうちに、彼等の個性に気付いてゆくリック。例えば人間社会の警察組織に紛れ込んでいたり、高名なオペラ歌手になりすましていたり。
 アンドロイド達の能力は高く、ともすれば人間以上。特にリックはオペラ歌手・ルーバに心惹かれてしまう。彼女はアンドロイドでありながら、人間以上に人間らしく、才能と感情豊か。その彼女も同業の他のバウンティ・ハンターに狩られてしまうのだが、その瞬間、アンドロイドの彼女に同情してしまったリックは自分自身に疑いを抱き始める。自分は一体何者なのだ? 自分も実はアンドロイドなのではないか、と。

 人間同様感情豊かなアンドロイド、アンドロイドのように無感情で冷酷な人間。リックは追跡途中、様々な人間・人造人間に出逢ってふと考える。人間とアンドロイドの違いは一体何なのか。
 ラスト、リックが最大最強のターゲットに相対する時、パートナーとして選んだのがこれまたアンドロイドの少女・レイチェル。そのレイチェルを愛してしまった彼は、もうアンドロイドハンターとしては生きてゆけないことを自覚する。

 人間VSアンドロイドというのは思いっきりの比喩で、実は見知らぬ他人同士、紛争ある国家間、どのシチュエーションにも置き換えられる構図だな、というのは個人的感想。
 どちらも一歩歩み寄れば理解できるのに。理解し合おうと思えばそう出来るはずなのに。どうしてもその一歩が踏み出せない。
 今作で重要なアイテムとして「他者への共感の度合いを測定するテスト」というモノが登場するのですが、まさにコレが現代社会には必要なのではないかな~。
 まあ、綺麗事・理想論と言ってしまえばそれまでなのだけれど。そんな意味合いもこの作品に隠されているのではないかなと、ふと、そんなことを思ってしまいましたね。

 SFではありますが、実はメッセージ性豊かなヒューマンドラマといった読後感でした。「電気羊」の暗喩するモノが未だに分からない自分。癒し・救い・安らぎなのかなあ? 
 そういった部分も含めて、非常に考えさせられる作品でした。


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Theme : SF小説 * Genre : 小説・文学 * Category : フィリップ・K・ディック
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おじゃまします。 * by まいまい
この作品、題名がものすごく有名なので
すっかり読んだ気でいましたが、
読んでなかったみたい(笑)

人間vsアンドロイドが比喩だっていうご意見、
鋭いとこ、ついてる感じですね。
読みたい本が増えちゃって困りました。(^^)

Re: まいまい様☆ * by 惺
こんばんは~☆
> この作品、題名がものすごく有名なので
> すっかり読んだ気でいましたが、
> 読んでなかったみたい(笑)
インパクトありますよね~。
最初、コメディなのかと思ったe-263

> 人間vsアンドロイドが比喩だっていうご意見、
> 鋭いとこ、ついてる感じですね。
わ~、あくまで個人的意見。
ホントはまったく違うと思うんだけど…。
SFはムズカシイので、敬遠しがちなんですが、
この作品はわりと読みやすくて良かったですよ~i-176


NoTitle * by キヨハラ
「読書予定の本」にあるのを見てレビューを楽しみにしていました。むか~し、ブレードランナーを見たので。

レビューを面白く読ませていただきました。

Re: キヨハラ様☆ * by 惺
こんばんは♪
いいな~。
ブレードランナー観られたんですね。面白そうですよね。
コレ読んだら俄然観たくなってしまったし。
恥ずかしながら、自分はアスリート達のハナシなのかと思ってましたi-229
「ランナー」ってあるからてっきり……重度の残念な人です。

個別記事の管理2011-01-26 (Wed)

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デッドエンドの思い出 (文春文庫)デッドエンドの思い出 (文春文庫)
(2006/07)
よしもと ばなな

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 久しぶりのよしもとばなな。しかも比較的最近作。初期作品からどのように変化しているのかとても楽しみにしておりました。以下文庫裏表紙よりあらすじ。

「幸せってどういう感じなの?」
婚約者に手ひどく裏切られた私は、子供のころ虐待を受けたと騒がれ、今は「袋小路」という飲食店で雇われ店長をしている西山君に、ふと、尋ねた……。
つらくて、どれほど切なくても、幸せはふいに訪れる。かけがえのない祝福の瞬間を鮮やかに描き、心の中の宝物を蘇らせてくれる珠玉の短篇集。

 やはりスゴい、よしもとばなな! というのが読了後の素直な感想。
 初期作品のように、あのゆったりとした作風はそのまま。なのに、語られるテーマが俄然重くなっているのに驚きました。幼児虐待・裏切り・心中等々、作中に登場するキーワードはかなり刺激的。けれど、陰湿さはまるで感じられず、淡々と、1歩1歩踏みしめながら心に迫って来る……そんな静かな感動がありました。

幽霊の家
友人同士であった男女がそれぞれの道を歩むため、恋愛感情をもちながらも別れてゆく。その別れ際の2人の心情描写がとても切ないけれど、それぞれの道を選び取った強さが潔い。悲恋に終わるのかとおもいきや、実はハッピーエンド。
「おかあさーん!」
 勤務先の社食で毒を盛られた「私」の、幼少期のトラウマ脱却の話。ずっと心の奥底に封印していた悲惨な過去を、恋人や祖父母の愛情によって徐々に癒されてゆく過程が感動的。虐待した母親をようやく赦せるようになった「私」の心の変遷描写が秀逸。
あったかくなんかない
 自分的に一番好きな話です。小説家・みつよの哀しい初恋の話。仲良しのみつよとまこと。かけがえのない2人きりの大切な時間と心の交流……けれど、ある日まことくんは大人の理不尽な世界に巻き込まれて突然生命を落としてしまう……。成長してからまことくんを偲ぶみつよの想いが哀しい。
ともちゃんの幸せ
 個性的すぎるともちゃんが求める幸せとは? ちょっと異色の作品かも。
デッドエンドの思い出
 婚約者の手ひどい裏切りに遭ったミミの失意と再生の話。失意のどん底にあった彼女をさらりと救い出す西山君。彼のおかげでミミは心の元気を取り戻してゆくのだが。互いに惹かれ合いながらも、それぞれ別の道を選び取る。ミミの生涯において西山との思い出は強烈で一生忘れられないものとなる。

 どの作品も泣かされました。静かなる感動というのでしょうか。
 登場キャラクターは皆かなり悲惨な状況に置かれています。けれど、その状況からどのようにして再生してくるのか、どのように相手を癒してあげるのか。その部分の描写がとてつもなく巧くて唸ります。
 キャラクター達(特に女子)はあまりにもクールすぎてリアリティに欠けるかな? と思うフシもあるけれど。それを補ってあまりある、あのふんわりとした語り口が絶妙です。
 冒頭にも書きましたが、作風・味わいは昔のまま。けれどさらに進化していて、ココロにぐっと迫る! あらすじにもあるとおりに、「珠玉」という言葉がぴったりな短篇集でした。


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Theme : 今日の一冊 * Genre : 本・雑誌 * Category : よしもとばなな
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読んだのに… * by 読書系女子
この本がでた頃読んだのに…内容、すっかり忘れていますv-12
タイトルにもなっている「デッドエンドの思い出」、なかなか良さそう☆

Re: 読書系女子様☆ * by 惺
こんばんは~☆
もうね~、カンド~!!
初期作品以外を初めて読んだんだけど……。
やっぱいいわ~、としみじみ思ってしまいました!
「デットエンド~」良いよんi-176

個別記事の管理2011-01-25 (Tue)

ご訪問ありがとうございます☆

ネバーランド (集英社文庫)ネバーランド (集英社文庫)
(2003/05/20)
恩田 陸

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 最近通うブッ○○フ。通称・黄色いお店。廉価で綺麗な本がたくさんあって目下お気に入りスポット。そこで見つけたこの書籍。タイトルに一目ボレ。以下文庫裏表紙よりあらすじ。

舞台は、伝統ある男子校の寮「松籟館」。
冬休みを迎え多くが帰省していく中、事情を抱えた4人の少年が居残りを決めた。
ひとけのない古い寮で、4人だけの自由で孤独な休暇がはじまる。そしてイブの晩の「告白」ゲームをきっかけに起こる事件。日を追うごとに深まる「謎」。
やがて、それぞれが隠していた「秘密」が明らかになってゆく。
驚きと感動に満ちた7日間を描く青春グラフティ。


 最初このあらすじを読んだ時、ミステリーものなのかな、と。男子寮で起こる連続殺人事件! みたいなモノを想像していましたが、まるっきり違ってました。見事な青春小説で大変面白かったです!
 主要4人の少年達がとっても個性豊かで魅力的。
 語り手の美国・その美国になんだかんだとちょっかい出してくる寛司・図抜けた天才のクセにテンション高すぎて浮きがちな統・翳りを帯びて大人っぽい光浩。彼等4人が過ごすクリスマス・イブから年明けまでの7日間。しかも男子校の寮という閉ざされた特殊な空間!
 何かこう、禁断のかほり漂う、シチュエーション的にはとってもオイシイ展開を期待してしまう(自分だけ?)のですが、そこは恩田陸、一筋縄ではいきません。

 表面的には普通の男子高校生でありながら、実は皆それぞれ屈折した苦い想いを心の裡に潜ませている。
 例えば、母親が自殺した現場を目撃してしまったり、父親の愛人に誘拐されたことがきっかけで女性恐怖症だったり、両親が離婚の危機に陥っていたり、養母に強姦されたり……と、皆凄まじくも恐ろしい過去を持っている。そのことが、長期休暇でありながら、自宅に帰省せず寮に残っているという理由にもなっているのだけれど。

 普段の学校生活では知りえない友人の本当の姿。共同生活をすることによって嫌でも分かってしまう個々の本質。
 他愛ないゲームによって偶然知ることとなった友人の心理と過去と秘密。似たような心の痛みを知っているからこそ理解できる彼等たち。その過程を湿っぽくなく、陰湿でなく、さらりと描いて逆に爽快。
 相手が語る壮絶な過去の体験をまるごと受け止めて吸収し、新たな友情へと昇華させてしまう少年達の柔軟さと爽やかさがとても羨ましく感じられたし。

 二度と戻らない、かけがえのない彼等の青春の在処・ネバーランドは、老朽化甚だしい「松嶺館」であり、そこで過ごした貴重な7日間という時間でもあるのね~、としみじみ。
 メインキャラ・美国はこう語ってます。
 この一見乱雑でどうしようもない世界では誰もが対等だ。それでいて、親も教師も侵すことのできない聖域なのだ。この学校に、松籟館に一歩足を踏み入れた瞬間にだけ現れる、どこにもない国──。文庫p152より引用。

 あとがき読むと、作者サンが目指したのは「トーマの心臓」だったとのこと。
 う~ん!! なるほどッ!! 雰囲気出てる! 特に美国と死んでしまった岩槻とのエピソードなんか、まんまオマージュっぽい。三島由紀夫の「仮面の告白」も登場したりして、遊びゴコロも感じられたし~。

 ちょっとしたBLテイストもあったりして、作者サマのサービス精神を感じさせる少年達の成長譚。
 これが黄色いお店で105円だったんです。なんともおトクではないですか~。激安感と共に、内容も充分堪能させていただきました!


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Theme : 今日の一冊 * Genre : 本・雑誌 * Category : 恩田陸
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NoTitle * by 瀬川レナ
男子寮で4人の少年が居残り・・・ってとこからトーマの心臓連想してました(笑)

表紙がほのぼのしてるし、「ネバーランド」という題名からも こんな凄まじい内容だと想像してませんでした。

黄色いお店サイコーですよね!

Re: 瀬川レナ様☆ * by 惺
こんばんは~♪
> 男子寮で4人の少年が居残り・・・ってとこからトーマの心臓連想してました(笑)
トーマの心臓を知ってる?  かな~り昔のコミックなのに?
よしッ! 同士がここにもいたし!!
自分はまったくピンとこなくて(鈍e-263)、あとがき読んでから気付いた残念なヤツ…。

> 表紙がほのぼのしてるし、「ネバーランド」という題名からも こんな凄まじい内容だと想像してませんでした。
刺激的ですよ~。揃いも揃って4人とも!

> 黄色いお店サイコーですよね!
ホントにサイコ~です。ありがたいよ~!!

こんばんは☆ * by まいまい
お,これはおもしろそうですね。
恩田陸さんって著作が多いので何を読もうか迷います。
「トーマの心臓」と聞いては読むしかない(笑)
恩田さんがかなりのマンガ好きって本当なんですね。

Re: まいまい様☆ * by 惺
こんばんは~♪
> 恩田陸さんって著作が多いので何を読もうか迷います。
そうそう!
それにブ厚い著作ばかりでちょっと…と思っていたのですが、コチラの作品はちょ~ど良い薄さ!
とても読みやすいです。

> 「トーマの心臓」と聞いては読むしかない(笑)
> 恩田さんがかなりのマンガ好きって本当なんですね。
みたいですね~i-176
自分は鈍なのであとがき読んでわかりましたが、
じっくり読むとまんま「トーマ~」のかほりが漂います☆

NoTitle * by ひいち
こんにちは♪
恩田陸さんの描かれる、若者のお話って、私とても好きです。
色々なものを抱えている、陰のある若者なんて、
もうドキドキしちゃって(笑)

こちらも、なんだかもう一度読み返したくなっちゃったなぁ。
惺さんのレビューを読むと、読んだことのある本もまた全部読みたくなっちゃって、大変~(>∀<)きゃー☆☆

こんにちは! * by 本読み人M
登場する男の子たちがいいですよね~。
べたべたしてない距離感もいいv-353
「男の子って、いいなぁ」と憧れずにはいられませぬ。

『夜のピクニック』は割合万人に支持されていますが、
こちらはどちらかというと女子人気の高い作品のような気がしますねぇ。
『トーマの心臓』は未読なのですが、ぜひ読んでみた~い!
『半神』以来、萩尾望都が高まっていますのでw

Re: ひいち様☆ * by 惺
こんばんは~☆
> 恩田陸さんの描かれる、若者のお話って、私とても好きです。
> 色々なものを抱えている、陰のある若者なんて、
> もうドキドキしちゃって(笑)
ホントだよね~。
どうしてこのような魅力満載キャラを描けるのでしょう?
自分はもしドラマ化するなら誰がどのキャラかな~?
などと妄想して遊んでしまいました☆ ←アブないな~e-263

Re: 本読み人M 様☆ * by 惺
こんばんは~♪
> 登場する男の子たちがいいですよね~。
> べたべたしてない距離感もいいv-353
> 「男の子って、いいなぁ」と憧れずにはいられませぬ。
おっしゃる通りでござりまする。
いわゆるこれが「萌え」というものござりましょうか? ← アヤしいな~e-263

> 『トーマの心臓』は未読なのですが、ぜひ読んでみた~い!
> 『半神』以来、萩尾望都が高まっていますのでw
おおっ!
ではではぜひとも(初期)最高傑作との評判高い「ポーの一族」と「11人いる!」も併せてどうぞ!

こんばんは * by 道楽猫
恩田陸って、実は私は何故かニガテなんですが、「トーマの心臓」とくれば、ちょっと興味が…(笑)。

「トーマの心臓」といえば、そのまんまのタイトルで、森博嗣が小説を書いてるんですよね。
こっちも未読なんですけど、こう考えると、色んな人に影響を与えている萩尾望都ってほんとすごいなと思います。
で、「ポーの一族」はいつかレビューを書いてみたいという野望をもっていますが、む、難しそうです。

Re:道楽猫 様☆ * by 惺
こんばんは♪
> 恩田陸って、実は私は何故かニガテなんですが、「トーマの心臓」とくれば、ちょっと興味が…(笑)。
この作品に限ってはそんなにクセも無かったし、わりと読みやすかったですよ~。
 
> 「トーマの心臓」といえば、そのまんまのタイトルで、森博嗣が小説を書いてるんですよね。
知ってる~!! 気になりつつも、男性作家にあの世界観が理解できて表現できるのかな~と、ちょっと不安で読むのがコワい。

> で、「ポーの一族」はいつかレビューを書いてみたいという野望をもっていますが、む、難しそうです。
是非書いてくださ~い!!
ソッコーで読みにいきます☆ 楽しみにしてます!

個別記事の管理2011-01-24 (Mon)

ご訪問ありがとうございます☆

ジーキル博士とハイド氏 (新潮文庫)ジーキル博士とハイド氏 (新潮文庫)
(1967/02)
スティーヴンソン

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 以前読んだ「世界幻想名作集」にも収録されていましたが、それはかなり端折られたモノだったことが判明。
 オリジナルはとても詳細で(当たり前ですが)感慨深かったです。悲惨でいたしかたない結末に納得しつつも何故か寂寥感が。以下文庫裏表紙よりあらすじ。

医学・法学の博士号を持つ高潔な紳士ジーキル氏の家に、いつのころからかハイドと名乗る醜悪な容貌の小男が出入りするようになった。
ハイドは殺人事件まで引起す邪悪な性格の持主だったが、実は彼は薬によって姿を変えたジーキル博士その人だった──。
人間の心にひそむ善と悪の闘いを二人の人物に象徴させ、゛二重人格゛の代名詞として今なお名高い怪奇小説の傑作。

 タイトルとおおまかな内容は漠然と知っていましたが、きちんと読んでみると、自分が思っていた部分と若干相違がありました。
 まず、ジーキルからハイドに変身する時って、薬品が用いられていたんですね~。知りませんでした。どちらかの意志で簡単に変身できるものだとばかり思っていたので。
 その薬品が容易に調達出来た頃までは善と悪、二人の入れ替えはスムーズに行われていたけれど、それが次第に困難になるにしたがってジーキル博士の精神の均衡は崩壊してゆく……それはすなわち、悪の権化であるハイドの力が強力になり、人格が彼に乗っ取られてゆくことを示唆している。

 ハナシの展開としてはジーキル博士の長年の親友である弁護士・アタスン視点で語られているところがとても巧いなと。何も知らない第三者の印象として語られるジーキル博士の不可解な行動、ハイドの不気味で謎めいた素性、著名人の殺人事件など。少しばかりミステリー仕立てとなっていて一気に小説世界に引きこまれ、飽きずに読み進めることが出来た。
 このハイドというキャラクターが負の魅力全開。まさに悪の権化といったカンジで、読んでいて本当に嫌悪感を抱かせる。それがまた巧い具合に仁徳者ジーギルとのコントラストとなっていて、人間ならきっと誰もが持っている裡に秘めた善と悪の二面性を非常に分かりやすく具現化している。

 善良なジーキルが次第にハイドに乗っ取られてゆく恐怖。何度悔い改めようと自戒しても悪への誘惑を抑制することが出来ない苦悩。それらジーキルの心情が訥々と語られた最終章「ジーキルの詳細な陳述書」が秀逸。
 前半部で語られたジーキルとハイドの不可解な行動の謎が一気に明かされてゆく展開が一気に読ませます。
 人格者であったジーキルの実は強烈な悪への憧れと欲求の吐露。その結果、自ら望んで生み出したハイドの暴走によって自己を乗っ取られるという恐怖と苦悩が読んでいてやるせない。
 唯一人格制御可能であった薬品が入手不可能と知るや、落胆しつつも必死にそれを求めるジーキルの姿はあたかも現代の麻薬中毒者のよう。

 ハイドに飲み込まれ悪徳の道へ進むか、それとも最後の理性を振り絞ってハイドを死へと導くか。それはジーキルの自殺に他ならないのだけれども。一体ジーキルとハイド、どちらの意志がより強固でどちらの人格が打ち勝つのか?
 結果は早々にあっけなくわかってしまうのだけど、沈痛なジーキルの独白ともいえる最終章を読むことによって、さらに感動が増すことは必至です。


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Theme : 海外小説・翻訳本 * Genre : 小説・文学 * Category : ジーキル博士とハイド氏
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薬品? * by 読書系女子
薬品が出てくるんでしたっけ?
昔読んで感動した記憶があるけど、詳細はすっかり忘れています^^;

紳士って生きづらいのでしょうか?
時代を超えて読み継がれる小説って、やっぱり深いようですね☆

Re:読書系女子様☆ * by 惺
こんばんは~♪
> 薬品が出てくるんでしたっけ?
そうそう。
ジーキル博士が自分で作ったクスリを飲んでハイドに変身!するんです。

> 紳士って生きづらいのでしょうか?
世間体とか体裁とかいろいろあるみたいですね~。
重度のストレス…と言ったカンジかな。大変e-263

> 時代を超えて読み継がれる小説って、やっぱり深いようですね☆
ホントですね~。深いし面白い☆
コメントありがとですi-176

ジーキル博士とハイド氏 * by 風竜胆
こんばんは
ハイド氏、もっと大悪党だという先入観があったのですが、読んでみると意外に小悪党で、ちょっとがっかりしました(笑)

Re: 風竜胆様☆ * by 惺
こんばんは~☆
> ハイド氏、もっと大悪党だという先入観があったのですが、読んでみると意外に小悪党で、ちょっとがっかりしました(笑)
良い子のジーキル君をいじめる困ったチャン! 
と言ったカンジですかね♪
昔の名作も読み返してみると、あらら? 思っていたのと違うわ~!
と新たな発見がありますね☆

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