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個別記事の管理2011-06-30 (Thu)

ご訪問ありがとうございます☆

ファウスト(上) (講談社文芸文庫)ファウスト(上) (講談社文芸文庫)
(2003/01/09)
ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテ

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 以前から読んでみたかった作品。とっても難解なんだろうなーと思いつつ躊躇していましたが、読んでみたら意外や意外、わかりやすくて面白かった!! 以下BOOKデータベースより内容。

(ファウスト)俺の喜びはただこの大地から生まれこの世の太陽だけが俺の悩みを照らすのだ。
(メフィスト)それならためらうことはない。さあ契約だ。……地上にある限りの日々……人間がまだ見ぬものを見るのです。
神ならぬ人間の身で世界のすべてを究めたい欲求に憑かれたファウストは、悪魔メフィスト―フェレスと契約を結ぶ。
文豪ゲーテ畢生の対策が柴田翔の躍動する新訳で甦る。


献げる言葉
舞台での前狂言
天上の序曲
悲劇第1部

 ファウストとかメフィストーフェレスとか、名前だけはどこかで聞いたことあるかと思います。が、その出自がゲーテの作品というところまではなかなか辿りつかないですよね。それほどまでにネーミングが有名で独り歩きしている感が。ファウスト(善・人間)とメフィスト(悪・悪魔)との契約と葛藤の物語……と書くと、やっぱりアニメとかミュージカルとかドラマとか、いろいろなメディアのテーマ(素材)になりそうな作品かなと。

 このハナシ、作者ゲーテのまったくの創作というわけではなく、

15世紀から16世紀頃のドイツに実在したと言われるドクトル・ファウストゥスの伝説を下敷きにして、~略~ このファウスト博士は、錬金術や占星術を使う黒魔術師であるという噂に包まれ、悪魔と契約して最後には魂を奪われ体を四散されたという奇怪な伝説、風聞がささやかれていた。~略~ そうしてこうした様々なファウスト伝説に取材し、彼を主人公とする長大な戯曲を仕立て上げた ~ウィキより引用~


 とのことで。意外でしたね、こんな伝説が存在していたということが。

 作品はまず印象的な 献げる言葉 から始まります。もうこのイントロダクションからして雰囲気抜群。グイグイと作品世界に引き込まれ、さらに 舞台での前狂言 で一気にのめり込む。全文韻文(ある一定のリズムのある文)の戯曲風であるため、この前狂言はとっても効果的。で、次の 天上での序曲 でようやく本編に突入。その登場キャラも豪華なことこの上ない!

 まずは、神。そして大天使ラファエル・ガブリエル・ミヒャエルと、この作品の重要キャラである悪魔メフィスト。その彼と神との間で交わされる会話。人間でもっとも徳が高いと評されているファウストをめぐる賭けの描写がなかなか面白い。この作品の発端となる部分ですが、いくらメフィストがファウストを誘惑しようと神は彼に絶対的な信頼を置いている。
「心ばえ秀でた人間は 暗くおぼろげなる衝動のうちにあっても 自分の踏むべき道を忘れることは決してないものだと」
 そう神から信頼されているファウストが一体これからどうなってしまうのか? メフィストの誘惑に乗って悪魔との契約をしてしまった彼のその後は?

 悲劇第1部。ファウスト最愛の女性・マルガレーテの母と兄を殺害し、さらに彼女と自分の子供を不幸の淵に落としてしまった彼の苦悩。それの彼を俯瞰して眺めているメフィストの冷酷なキャラクター造形が秀逸です。まさに悪魔!
 下巻も図書館に予約してるんですが、なかなか順番がこない~!! もどかしく思いつつもじっと我慢して待つことにします。 
 壮大なスケールの古典の名作。続きが楽しみです。


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Theme : 海外小説・翻訳本 * Genre : 小説・文学 * Category : ゲーテ
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* by nao
おっ・・読まれましたか・・。
自分の周りには、この古典読んだヒト、ひとりもいないのでありました。
柴っちの新訳・・(この文庫)少しのぞいてみましたが、読み易そう!

第一部と第二部・・まるで話が違ってきますが(壮大にスケールアップ!)、
惺さんはどんな感想もたれるのであろうか?
第二部の一章の終わり、ヘレナ(ヘレネー)登場の場面の、
ペ・ファウスト(?)の暴走ぶりなど・・ある意味、驚きますぜ。
なんにしても、80過ぎて第二部を完成させたGさん、
恐るべしであります。

Re: nao 様☆ * by 惺
こっんばんは!
> おっ・・読まれましたか・・。
読みましたッ!!

> 柴っちの新訳・・(この文庫)少しのぞいてみましたが、読み易そう!
ものすご~く読みやすかったです!
戯曲なのに違和感まるでナシっでした☆

> 第一部と第二部・・まるで話が違ってきますが(壮大にスケールアップ!)、
> 惺さんはどんな感想もたれるのであろうか?
> 第二部の一章の終わり、ヘレナ(ヘレネー)登場の場面の、
> ペ・ファウスト(?)の暴走ぶりなど・・ある意味、驚きますぜ。
ううう…楽しみすぎて早く読みたいです…。
ファウストくん、暴走しちゃうんだ…。どーした?
メフィストくんも自分的にかなりツボなんだが…。

> なんにしても、80過ぎて第二部を完成させたGさん、
> 恐るべしであります。
元気だのう…。老人パワー侮るべからず!
この名作残してくれたことにひたすら感謝ですう☆
それにしてもnaoサン、かなり読まれてますよね!
尊敬です(●^o^●)

個別記事の管理2011-06-29 (Wed)

 いつもこのブログを覗いてくださる皆さま。拍手や応援ぽちしてくださる皆さま。トラックバック・楽しいコメント・有益な情報くださる皆さま。そして、リンクしていただいている管理人の皆さま。
 ご訪問、本当にありがとうございます!管理人、感謝の気持ちでいっぱいです☆


 毎日暑くて嫌になります……体調崩さずに乗り越えたいものですが……先は長いって! 夏本番はこれからだというのに、どうなるんでしょう? 節電も気になります。この状態で何時間かでも電力供給不可能状態になったら……考えるだに恐ろしいです(´Д`)
 などと……前置きはさておき、6月後半に読んだ本です。

【NO.6 #9】 あさのあつこ
 でへへへへ……もうもう溺愛中のこの作品!! ただでさえ締り無いカオがさらに緩くなるという……延期に延期を重ねた発売日。やっと読めた喜びでもうもう感・激!!
 ネズミと紫苑のあの別れのシーン!! アレはアレでいいんです!! あさのセンセの読者サービスです!! アクセス数もスゴイです!! ぜひとも再会編・外伝・番外編を熱望しますッ!!
【図書館危機】 有川浩
 人気作。ハードカバーで前2作所有だけど、廉価に負けて文庫版を購入。文句ない面白さ。郁と堂上……もう勝手にしてくれ!
【池袋ウエストゲートパーク】 石田衣良
今まで未読だったのが不思議でした。デビュー作ということなので荒削りさは否めないけど、面白かった! 先日行った美容院のファッション誌に石田衣良氏がモデルのお姉さんと一緒に登場してた! 作品もオシャレだけど、作者もオシャレだわー☆
【アルゼンチンババア】 よしもとばなな
 薄さとタイトルの強烈さで購入した1冊。独特のゆっくりとした家族再生のハナシは健在。安心して読める!
【裏庭】 梨木香歩
 好きですー、梨木香歩。ちょっとヘビーな少女の成長譚。ずっしりと胸に迫りました。
【空の中】 有川浩
 あ、有川浩が2作も。初期作品とは思えないほど読ませる手腕にオドロキ。文句なく面白かったし。宮じい→神キャラ! 武田三尉→自分的にツボキャラでした。
【改造版 少年アリス」】 長野まゆみ
 初めての作家サン。素敵なジャケットに惹かれました!! ファンタジーですね、思いっきり。もっと他の作品も読みたくなりました。
【ルパン対ホームズ】 モーリス・ルブラン
 後半初めての洋モノ作品。久しぶりのルパンシリーズ! 宿命のライバル同士の対決はやっぱり面白い! 互角で引き分けというオチもいいよね。
【箱庭図書館】 乙一
 こちらも久しぶりの乙一氏。ホラー&ミステリー作品しか読んでなかったので、ハートフル作品群に目からウロコ!! 別の一面・作風を堪能しました!
【僕僕先生】 仁木英之
 こちらも初めての作家サン! もうもうほっこり系のファンタジーで楽しめました。僕僕先生と王弁のカップルがほのぼのしててもう最高!

 というワケで10冊。その他音楽ネタが2つ。クラシックと真逆のニコ動→ボカロのカバー曲。チャイコフスキー・ピアノコンチェルト1番と七色声?赤飯のベスト盤。分裂してますがどちらも好きなんです。
 来月はもう7月。暑さがさらに厳しくなると思いますが、ご訪問くださる皆様のご健勝をお祈り申し上げます!
Theme : こんな本を読んだ * Genre : 本・雑誌 * Category : ★ひとやすみ ~駄文です~
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個別記事の管理2011-06-28 (Tue)

ご訪問ありがとうございます☆

僕僕先生 (新潮文庫)僕僕先生 (新潮文庫)
(2009/03/28)
仁木 英之

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 職場の同僚に「何かおススメの本ない?」と訊いて貸してくれたのがこの本。いやいやいや、大変面白かったです。いろいろな方からのおススメ本ってハズレがありません。以下BOOKデータベースより内容。

時は唐代。
若き王弁は父の財産に寄りかかり、学ばず、働かず、娶らず、ひたすら安逸を貪っていた。そんなある日、父の命で黄土山へと出かけた王弁は、そこでひとりの美少女と出会う。
自らを僕僕と名乗るその少女、なんと何千何万年も生き続ける仙人で…不老不死にも飽きた辛辣な美少女仙人と、まだ生きる意味を知らない弱気な道楽青年が、五色の雲と駿馬を走らせ天地陰陽を大冒険。


 第18回ファンタジーノベル大賞受賞作とのこと。なるほど~!! 「後宮小説」をなんとなく思い出してしまったし。気楽に読めるけれど、本格派というのが読了後の印象。
 何故に気楽に読めるのかというと、コレ、ラノベにしてもおかしくない設定だから。なんたってツンデレ美少女仙人・「僕僕」と何ごとにもやる気の起きないニート青年・王弁のカップリングがまさにラノベ的。さらに強気の女子が気弱な男子をグイグイ引っ張っていって、紆余曲折・冒険の後に2人は結局ラブラブに……という、わかりやすく言えばお約束のハナシ。さらに極めつけが、その美少女仙人がナント、ボクっ娘なのでした!

 けれど、いわゆるラノベとの決定的な差がその時代背景と考証の精緻さ。大唐帝国を舞台にし、あの有名な玄宗皇帝を登場させて小説世界に現実味を持たせている。特に終盤の蝗害のエピソードなんかは史実に忠実ですよね。駆除に奔走した実在の人物なども登場させたりして、フィクションとノンフィクションとのコラボも絶妙!

 そんな硬派(?)な一面もあるかと思えば、僕僕先生と王弁との微妙な恋心の描写もねー、良いですわ。意外なことに、王弁の僕僕に対する煩悩!! は早々にバレてしまい(あたりまえか、仙人サマは人間の心が読めるらしい設定なので)、開き直る王弁と、彼の自分に対する恋心を知っていておちょくる僕僕先生とのやりとりがまた萌えポイント!
 プラス、2人が様々な土地で繰り広げる冒険譚は読んでいて文句なく楽しい。それを盛り上げる小道具──例えば僕僕先生が乗る雲とか王弁が操る名馬とか、ファンタジーの雰囲気を巧く醸すアイテムも健在。

 美少女仙人に時に守られながら、次第に自分の進むべき道を見出してゆく王弁。今まで自分が知らなかった生きる力を開花させ、恋愛も知ることととなった彼の成長がゆっくりまったりと綴られてゆく。
 闊達な美少女によって触発され成長を促される無気力な主人公──という図式。一歩間違うととんでもなくありふれて(GOSICKのヴィクトリカと一弥もこんなカンジだよね?)没個性的な関係になりそうだけど、今作においては僕僕先生はツンデレでありながら時折見せる仙人としての達観具合もまた見事という、複雑で且つ超キュート。王弁は成人済みながらも無欲で純な性格設定という、嫌味にならないなんとも魅力的なキャラクターが大成功! ← あくまで個人的意見。

 ラスト、ちょっとだけホロッときます。切ないシーンもあくまでさらりと。これも僕僕先生の魅力ですね。けれど、最終的なハッピーエンドに大満足!!
 次巻は新キャラ登場とのことなので期待値大。フフフ……実は既に借りているのだ。読むのが楽しみだ! プラス特筆すべきは装画・挿画の三木謙次氏のイラスト。ほのぼのとしていて超超超・カワイイです!!


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Theme : ファンタジー小説 * Genre : 本・雑誌 * Category : 仁木英之
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* by ひいち
わぁい(^∀^*)
これは絶対に探し出す!!読みたいっ☆

惺さんのつぶやき見て、速攻で調べたら、
挿画も可愛かった♪ほのぼの系~☆好きです。

長野まゆみさんの本も色々読んでいますが、
ボーイズラブなんだけれど、不思議世界で・・・
結構好きです~☆
「少年アリス」ってすんごーっく昔に読んだきりなので、
再読しよう~っと☆☆

Re: ひいち様☆ * by 惺
こんばんは(●^o^●)
面白かったよ~!!
キャラもとっても良かったし、ハナシも本格&ほのぼのといったカンジで。
おススメです♪

> 長野まゆみさんの本も色々読んでいますが、
> ボーイズラブなんだけれど、不思議世界で・・・
> 結構好きです~☆
そうなんだ!
BL系なんだあ。知らなかった。でも独特の世界が良いです~。
他の作品も読んでみたいなあ…。

チャイニーズ・ファンタジー! * by nao
ニッキーの僕僕シリーズですな(ニッキー=仁木の愛称・・のつもり)。
作中、王弁が「吉良」(老馬・・実は!)にてこずっている折、
僕僕は釣ったなまずを料理しますが・・旨そうなでありましたよ。
(全然、物語の展開に関係しないトコでありますが・・)

ところで、ファンタジー大賞「後宮小説」(!)・・あれはすばらしかったなぁ。
歴代(?)の受賞作にあって(自分の読んだ中)、最高のもののひとつです。
次巻「薄妃の恋」・・愉しみですなぁ(自分は未読)。

おっ!ファウスト発見!・・VSメフィスト星人。

Re: nao 様☆ * by 惺
こんばんは!
そうです、僕僕シリーズ初挑戦!
まさかチャイニーズ・ファンタジーとは思いませんでした!

> ところで、ファンタジー大賞「後宮小説」(!)・・あれはすばらしかったなぁ。
> 歴代(?)の受賞作にあって(自分の読んだ中)、最高のもののひとつです。
あれは良かったですよね!よくできた作品だと思います。
あの作品以降、チャイニーズ・ファンタジーというジャンルが
メジャーになった気がする。酒見賢一スゴイぞ。

> おっ!ファウスト発見!・・VSメフィスト星人。
以前から読みたかったんですよねー。
楽しみです!

個別記事の管理2011-06-26 (Sun)

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箱庭図書館箱庭図書館
(2011/03/25)
乙一

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 なにげに好きな乙一氏の作品。新作なのでソッコー図書館に予約入れてやっと読めました。以下BOOKデータベースよりあらすじ。

少年が小説家になった理由。コンビニ強盗との奇妙な共同作業。ふたりぼっちの文芸部員の青くてイタいやりとり。謎の鍵にあう鍵穴をさがす冒険。ふと迷いこんだ子どもたちだけの夜の王国。雪の上の靴跡からはじまる不思議な出会い。
集英社WEB文芸「RENZ ABURO」の人気企画「オツイチ小説再生工場」から生まれた6つの物語。


小説家のつくり方
コンビニ日和!
青春絶縁体
ワンダーランド
王国の旗
ホワイトステップ の感動の6篇収録。

 それぞれの作品はすべて別の方が書いた元ネタがあります。読者のボツ作品を乙一氏がリメイクするという、集英社のWEB文芸「RENZABURO」の企画モノだそうです。
 オリジナルの作品も読んでみましたが、まったくテイストが違います。さすがプロ、見事な作品に生まれ変わっていました。
もう、6篇共すべて良かったんだけど、特に印象に残っているのが、「青春絶縁体」・「王国の旗」・「ホワイトステップ」かな。

青春絶縁体
 高校1年の自意識過剰で人見知りが激しい山里秀太。彼は明るい高校生活を夢見て文芸部に入部するけれど、そこにいるのはたった独りの部員、1年先輩の小山雨季子のみ。毒舌で超個性的な彼女。
 そんな彼女の前でだけは、秀太は素の自分を出すことが出来る。対人恐怖の気があってクラスで孤立しかけている彼にとって文芸部と雨季子だけが唯一の居場所であったはずだけれど、ふとしたきっかけで雨季子と喧嘩をしてしまう。以来、部に来なくなってしまった彼女。失ってみて初めて知る雨季子という存在の大切さ。彼女と仲直りをするために彼は一歩を踏み出す──という、ひとりの少年の精神的成長譚。
 思春期真っ只中の痛い2人の心理状態が見事に描写されていて、思わず共感。こういう時期ってだれでもあるよなあ、とひとり納得。
王国の旗
 まるで「ハーメルンの笛吹き」のよう。一種のファンタジーとして捉えても良いかも。
 好きでもないクラスメイトと自分の心を誤魔化して付き合っている早苗。ある日ミツという不思議な少年と出会って彼が運営しているという「王国」に招待される。
 そこは大人への反発を潜ませた子供だけの王国。夜になると親元を離れて少年少女が集まって来る。
 「王国」とはいわゆる夢の場所=現実逃避。そこにとどまってくれとミツから懇願された早苗だけれど、現実社会と向き合うことの大切さに気付いた彼女はきっぱりと拒否。こちらも少女がオトナへと成長する話を一種のファンタジーテイストで。
ホワイトステップ
 雪面に描かれる死者からのメッセージ。最初はパラレルワールドを扱ったSFテイストなのかな?と思いきや、とってもハートフルなハナシでした。交通事故で亡くした娘と母親の切ない交流を雪という巧い小道具を使っているところが秀逸。ちょっとほろっときてしまいました。

 自分にとって乙一氏はミステリーかホラー作家という印象強いんですが、今回認識改めました。元ネタはあるにしろ、それらバラバラだった6篇をうまくリメイクし、それぞれのハナシ(世界)をリンクさせて1つの小説世界を創りあげているトコロに激しく感動しました。そしてやはりプロの仕事というのに感心させられました!
 乙一氏、コワいだけじゃなくて、ココロに染みいるハナシもお上手なのね、とつくづくつ思い知らせれました。面白かったです。


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Theme : 今日の一冊 * Genre : 本・雑誌 * Category : 乙一
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こんばんわー * by チルネコ
乙一さん、突然なんでこの名義に戻したんでしょうね?ちょっと行動の意図が読めないですね(苦笑)まぁそれは置いておいても、乙一さんはぞくっとするものと、切ないものが特徴的ですから、本書は本領発揮という感じでしょうか。巷では黒乙と白乙って言われてますね^^

Re: チルネコ様☆ * by 惺
こんばんは!
> 乙一さん、突然なんでこの名義に戻したんでしょうね?ちょっと行動の意図が読めないですね(苦笑)
いろいろな筆名使い分けてるというハナシは聞いていましたが…
しばらくこの筆名使ってなかったんですか?
自分、イマイチ疎くて…。

> 巷では黒乙と白乙って言われてますね^^
おおっ! そうなんですね。
どっちも巧いですよね! 今回初めて白乙を読了。
こんなハナシも書くのね!と目からウロコでした☆

こんにちは! * by 本読み人M
>読者のボツ作品を乙一氏がリメイクする
すごい企画ですね!!
思いつきを形にできるか否かが、プロと素人の違いというわけでしょうか。うわー面白そうーv-353

>コワいだけじゃなくて、ココロに染みいるハナシもお上手なのね
そこがまた魅力ですよね。
『さみしさの周波数』とか『失踪HOLIDAY』とか…『ZOO』や『GOTH』を書いた人とは思えないですv-356

Re: 本読み人M 様☆ * by 惺
こんにちは☆☆
面白かったですよ~、この本!!
やっぱプロは巧いなあ…としみじみしてしまったし!!

> 『さみしさの周波数』とか『失踪HOLIDAY』とか…『ZOO』や『GOTH』を書いた人とは思えないですv-356
黒乙と白乙というのがあるそうで。
これはいわゆる白乙に属するらしいんですが、
自分も黒乙しか読んだことなかったので、目からウロコでした。
こんなハートフルなハナシ書くんだ~!!
とひたすらビックリ(>_<)
Mサンもよろしかったらどぞッ☆

個別記事の管理2011-06-26 (Sun)

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EXIT TUNES PRESENTS SEKIHAN the BEST【数量限定オリジナルストラップ付き】EXIT TUNES PRESENTS SEKIHAN the BEST【数量限定オリジナルストラップ付き】
(2011/02/02)
赤飯

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 あ~、もう今回は(も)まったくシュミの記事なので興味ない~、ええ~またなの加減にしてッ!! という方は完全スルー推奨です。
 音楽続きでスミマセン……前回は正統派クラシックだったのですが、今回は真逆。サブカルミュージック発信地・ニコニコ動画で火がついた歌い手サン(某人気女性アーティストの実兄とのウワサあり)・赤飯氏。
 その彼のベスト盤です。

1. マトリョシカ
2. 骸Attack!!
 これと7・13がメタル曲。シャウトする声もV系バンドのヴォーカルっぽい。基本歌巧いんだね!!
3. 結ンデ開イテ羅刹ト骸
4. キャンディアディクトフルコォス
 これぞ神ヴォイス!! 1曲すべて女声。しかも萌え声!! 昔のモー娘。を彷彿させるね~。病んでる女子の雰囲気良くでてる!!
5. ヴェノマニア公の狂気
 まるでダークファンタジーのミュージカルのよう。ストーリー仕立ての詞と曲。そして登場する5・6人の男女声を歌い分ける赤飯氏の神業にもう唖然・呆然。
 悪魔声・(美)少女声・(美)青・少年声すべて別人に聴こえる恐るべきヴォイス!! オリジナルのカイトより赤飯氏の方が良いゾ!
6. 悪ノ召使
7. オトナのオモチャ
8. 円尾坂の仕立屋
9. Just a game
 まるでケミストリー的な(古い?)。曲はJPOP風だけど、歌いこなしてます~。デュオのようだけど、独りで歌ってるんだよ~。
10. 鏡音八八花合戦
11. 心中じゃぱねすく
12. Hurt
13. 害虫
14. Mrs.Pumpkinの滑稽な夢
 これも一体何人登場しているの? というくらい多人数の声を歌い分けてます。スゴイよ!! この曲がまさに真骨頂なのかな?
ハロウィンをテーマにして、雰囲気はまるでTDLのホーンテッド・マンション!!
15. サン・パライーソへの道 ← 笑える1曲!!
16. 蟻 (BONUS TRACK)  の悶絶&驚愕の16曲収録。 2.4.5.9.14クリックすると曲に飛びます。是非聴いてみてください!! 自分的におススメは5.9!!

 なんたってものすごいんですよ、彼、赤飯氏。メガネ男子で一見ビジュアル系?的な外見。ですが、そのヴォイスはスゴい!! 両声類・7色の声などと表される通り、その音域・声域はまさに神……というか自分的に驚異的!!
 ニコニコ動画という素人投稿動画サイト ← 自分もよくわかってません。ボーカロイドの初音ミクはおもにココに生息。
 で大ブレイクしたとのこと。このアルバムもオリコン初登場6位という快挙とか。
 作曲している方々もニコ動では有名な方なのかしら? 自分はまったくそちら方面疎いのでわかりませんが、ボカロ曲がほとんどとのこと。
 何曲かはオリジナルのボカロで聴いたけど、やっぱ赤飯氏の方(つまり人間)が歌っている方が断然良いね、個人的には。

 曲は超・個性的なんで好き嫌い分かれると思いますが、赤飯氏のミラクルヴォイスは一聴の価値あるかと。特に女声はスゴイですよん。遊びゴコロ溢れた1枚。老け声・イケメン声・美少女声・シャウト声?・渋声…等々、赤飯氏の多才ぶりと作曲者サンたちの個性的な曲が堪能できるアルバムでした! 
 なんてマジメにまとめてますが……どうもこのテのモノに弱い自分。好きなんだよね~(>_<)
 完全シュミ・自己満記事をここまで読んでくださった方、ホントありがとうございましたー☆


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Theme : おすすめ音楽♪ * Genre : 音楽 * Category : ★音楽
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個別記事の管理2011-06-25 (Sat)

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 リンクしていただいている 四畳半読書(猫)系 Ver.2.0 のチルネコさんに触発されて聴いているチャイコフスキー・ピアノ協奏曲第1番。ツイッターで日夜繰り返されるアツいチャイコ・クラシック談義☆
 クラシック……思いっきり自分のガラではないのですが、実は好きなんです。特にチャイコことチャイコフスキー。バレエを観る機会があるので自然とチャイコ好きになってしまったんですが、彼はバレエ音楽だけではないんですね。ピアノ・バイオリン協奏曲、さらに交響曲なども手掛けていてその多才ぶりに改めて敬服!

チャイコフスキー:ピアノ協奏曲第1番 他チャイコフスキー:ピアノ協奏曲第1番 他
(2009/05/20)
マーゼル(ロリン)

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 指揮:ロリン・マーゼル×演奏:エミール・ギレリス。
 このアルバムではないのですが、自分所有の1枚がこのギレリス。チルネコさんによると鋼鉄のピアニストだそうで。なるほど力強く、パワー全開! といった印象。迫力ものスゴイです。

チャイコフスキー:名演集チャイコフスキー:名演集
(2000/12/20)
カラヤン(ヘルベルト・フォン)

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 指揮:ヘルベルト・フォン・カラヤン×ピアノ:ラザール・ベルマン。
 図書館から借りてきたのはコレではないのですが、こちらはなんとも女性的。まず、ギレリス盤と決定的な差がテンポ! ギレリス盤と比べるとゆっくりなんですよ~。なので必然的に優雅で華麗で繊細な印象が。
 同じ曲でありながら指揮者と演奏者が違うとこうも曲の印象が変わるのか! と驚きと共に新たな発見も。

 「さよならドビュッシー」「船に乗れ!」「ケッヘル」「聖夜 School and Music」などなど。これらの作品読むと俄然クラシック聴きたくなります。が!! 名曲たくさんあるのに如何せん、長いのがネック(>_<)
 時間のある時に、読書しながら聴くのもまたオツなもの。← 自分も何度かトライしましたが、かなりな確率で秒睡……。
 でも、癒されますよん。


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Theme : クラシック * Genre : 音楽 * Category : ★音楽
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お早うございます * by Medeski
私も最近、クラシックを追うようになったのですが、どこから聴いていいのか分からないまま、交響曲で追うようになりました。チャイコフスキーのピアノ協奏曲には未だ辿り着いていませんが、動画を見て思わず「これかー!」と一人驚きました。交響曲の次はピアノ協奏曲で行こうと思いました。

管理人のみ閲覧できます * by -

わぁ!チャイコだ!w * by チルネコ
ご紹介してただいて光栄です!チャイコ談義楽しいですねー^^w
チャイコはいいですよね。聴き始めとしても知ってる曲多いですし、人気ですしいろんな振り方や弾き方のヴァリエーションが多くて聴き比べも楽しい~^^ピアコン1に関してはリヒテルよりギレリスのほうが力強くてあってるように思えてきてます(笑)でもオケ的にはカラヤンの方が好きかも^^。
チャイコフスキー:名演集にはピアコン1だけ入ってるんでしょうか?チャイコとラフマは好きで集めてて交響曲4、5(2種類)、6、ピアコン1(4種類)、3大バレエ持ってますが、ピアコン1でヤンドって人が弾いてるものは全く好きになれません(苦笑)ホント演者によってガラッと曲が変わりますよね^^;UPされてるルービンシュタインもいいなぁ^^
クラシックネタの小説いいですね!読みたくなってきてます(笑)積んでるブラバンでも読もうかな^^

* by ひいち
あ~!これねっ♪
私もクラシックは好きで、聞きますが、気軽にしか聞かないので、題名などぜんぜん確認してないです・・・(恥)

確かに読書とのコンビは眠気をさそうかも(笑)

Re: Medeski 様 * by 惺
こんにちは!
> 動画を見て思わず「これかー!」と一人驚きました。
わかります~!
自分も最初聴いた時は嬉しいオドロキでした☆
タイトルと作曲家ってまず一致したためしがない(>_<)

>交響曲の次はピアノ協奏曲で行こうと思いました。
交響曲も良いのたくさんありますよね。
「モルダウ」が好きです♪

Re: こんにちは(●^o^●) * by 惺
v-83コメ様☆
> チャイ子さん
いやいや、ギャリ子さんと共に自分的に大ウケ!!
大好きです~。密かに使用させて頂いております。

ロ系の音楽=ファンタジーって激しく同意!!
やっぱりバレエの影響は大ですよね。
花ワルとか、白鳥の情景とかもうもうあんな乙女でファンタジックな音楽何故に創れるのか?
スゴイっす。

> オペラがあってこそのモーやん、ワグっち。
そーだ、そーだ!
モーやんのオペラも良いですが、ピアノ曲もめっちゃ好きですわ。
特にレボリューション!! 
ワグっちは未開拓です。精進します~!

Re: チルネコ様☆ * by 惺
こんにちは!
ついついブログネタにしてしまいまいた…スミマセン!!
クラシック好きサンと語れた嬉しさでついつい(´・ω・`*)

> チャイコはいいですよね。
ハイ! 良いです。あの多才さがツボです。

>でもオケ的にはカラヤンの方が好きかも^^。
言えてますね。聴き比べしてわかりましたが、カラヤンの方がゴージャスだった。
オケの規模にもよると思いますが☆

> チャイコフスキー:名演集にはピアコン1だけ入ってるんでしょうか?
スミマセン、自分の表記がいい加減で。
図書館で借りたのはコレではありません。ツイしたとおりグラモフォンなので。記事修正してあります。
このアルバムにはピアコン1だけではなく、シンフォニー4・5・6と3大バレエ音楽、ヴァイオリンコンが入っているようです。

>UPされてるルービンシュタインもいいなぁ^^
掘り出しモノ?でした。

> クラシックネタの小説いいですね!読みたくなってきてます(笑)積んでるブラバンでも読もうかな^^
作者サン、渾身の描写がスゴイです。
青春モノであったり、ミステリーであったり、面白いです。
また良い曲あったら教えてください!

Re: ひいち様☆ * by 惺
こんにちは☆
> あ~!これねっ♪
そうッ、コレです。
やっぱりどこかで聴いたことありますよね!!

> 私もクラシックは好きで、聞きますが、気軽にしか聞かないので、題名などぜんぜん確認してないです・・・(恥)
タイトル長いものね…自分も覚えられません。
第何楽章の何番とか…意識的に覚えないとサッパリです(>_<)

> 確かに読書とのコンビは眠気をさそうかも(笑)
未だに両立できた試しがありません!


* by semicolon?
聞き比べ楽しそうですね。
私はクラシックをCMで使うのはやめてほしいと願っています。なんいうか台無しと思ってしまうので(笑)。CM効果恐るべし!です。

Re: semicolon?様☆ * by 惺
おはようございます!
> 聞き比べ楽しそうですね。
同じ曲でも指揮者・演奏者でまったく印象が変わってしまうのにビックリでした。
semicolon?サンもクラシックお詳しそうですよね!!
おススメありましたら是非教えてください♪

> 私はクラシックをCMで使うのはやめてほしいと願っています。なんいうか台無しと思ってしまうので(笑)。CM効果恐るべし!です。
あ、同感です。
あと、ドラマやアニメのBGMに使うのも止めて欲しいなあ。

個別記事の管理2011-06-23 (Thu)

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ルパン対ホームズ (新潮文庫―ルパン傑作集)ルパン対ホームズ (新潮文庫―ルパン傑作集)
(1960/06)
モーリス・ルブラン

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 久しぶりのルパンシリーズ。大抵の傑作・代表作を読了してしまったので何にしようか迷っていたところ、おもしろそうな作品発見。タイトルからしていかにも興味そそられます!以下文庫裏表紙よりあらすじ。

フランス一の人気を誇るアルセーヌ・ルパンに、イギリスの名探偵シャーロック・ホームズが勝負を挑んだ!
悪徳富豪を次々と襲う一方で、貧しい者にはやさしく、苦境に立つ婦人には捨て身の犠牲も厭わぬルパン。イギリス紳士らしく、道義正しいホームズの冷徹な頭脳。
決死の攻防の果て、勝利の栄冠を手にするのは……? 世紀の一騎打ちをスリリングに描く人気シリーズ。


 日本では堂々とシャーロック・ホームズの名を冠していますが、オリジナルではパロディーキャラ「エルロック・ショルメ」となっているようです。シャーロック・ホームズのスペルのアナグラムとなっているようですが、やはり有名キャラクターをそのままズバリ使用するのは何かと物議を醸すようで。
 が、日本ではそんなややこしい気遣い無用ですね、そのまま「シャーロック・ホームズ」で通用してるからね。

 で、宿命の対決!! の内容ですが、これがまた面白かった!
 相次ぐルパンとその仲間である金髪の婦人による盗難事件に悩んだとある富豪が、頼りにならないフランス警察に愛想を尽かせて、世界的に有名なあの名探偵・シャーロック・ホームズに事件を依頼する──というところから、2人の対決は端を発します。
 ルパンが狙うは青ダイヤの指輪。まんまとルパンの掌中に落ちたそのダイヤを追ってホームズの頭脳戦が始まる!
 ……と言ったカンジなのですが、やはり本編のホームズとは印象が違いますね。切っても切れないワトソン君はウィルソン君と名を変えてやはりホームズをサポートしますが、ちょっと情けない役回り。けれど、そのウィルソン君の犠牲をムダにせず、ホームズは沈着冷静さと頭脳をもってして建築トリックの謎を解き、遂にはルパンを追いつめ、青ダイヤを奪還するが……。

 まあ、お互い互角の戦いぶり、と言っていいかな。してやったりと思いきや、実は裏を書かれていたりとか。例えばホームズが無理やり本国・イギリスに帰国させられたり、ルパンがホームズの策略にハマって逮捕の窮地に陥ったりとか。けれどちっともドロドロした感じではなく、あくまでいいライバルといった様相。
 第1ラウンドのラストは互いに潔く引き分けを認め、ナント、ルパンはホームズとの別れをわざわざ告げに来るという洒落た幕引き。

 第2ラウンド「ユダヤのランプ」もなかなか読みごたえあります。
 盗まれた「ユダヤのランプ」。一体犯人は誰なのか?
 ラストはなかなか悲劇的。しかし、やはりルパンとホームズは良きライバル同士、といった結末に落ちつきます。ホームズという人気キャラクターに敬意を表した作者サンの精一杯のオチなのかな? 特別にルパンに贔屓している感は無かった上に、アウェーのホームズを活躍させているし。そして船上で静かに迎える粋で洒落たラストに思わずニヤリ。やっぱり、作者・ルブランの読者を楽しませよう、というサービス精神をひしひしと感じました。う~ん、次はどの作品にしようかな。


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個別記事の管理2011-06-23 (Thu)

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改造版 少年アリス改造版 少年アリス
(2008/11/20)
長野 まゆみ

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 以前から読みたかった作家サン・長野まゆみ。図書館でちょうどこの本が書架にあったのと、素敵な装丁に惹かれて借りてしまいました。以下BOOKデータベースより内容。

夜の学校をのぞいてごらん。今夜も少年たちが夜空に星をぬいつけているよ。ラストを含め大幅改稿!あの『少年アリス』が改造され生まれ変わった。

 改造前のオリジナル「少年アリス」を知らないのでなんとも言えないのですが、これはこれでとても楽しめました。タイトルにもあるように「不思議の国のアリス」をモチーフにしているのかと思いきや、まったく別世界の不思議ワールドが展開。
 「アリス」という名で少年、というのもかなりインパクトありますが、そのアリスの友人も「蜜蜂」というこれまたインパクト強すぎるネーミング。けれどそのおかげで現実感を喪失した、幻想的な世界へと誘ってくれるのだからなかなか巧いなあ、と。

 兄から借りた本を学校に忘れた蜜蜂に付き合って、夜の学校に忍び込むアリスと蜜蜂。日常とは違った高揚感に煽られてそのまま理科室へ探検に行ってしまうけれど、そこで2人が見たのはあり得ない光景! なんと、人知れず授業をしている教師と生徒がいたのだ。彼等に見つかり、逃げ遅れたアリスは何故だか一緒に授業を受けるハメに。
 そしてその授業もなんともユニーク。三日月を作ってさらにそれを紺色の天幕に星とともに縫い付けたりと、アリス少年はとまどうばかり。それもそのはず、アリスはいつのまにか鳥になってしまっていて、授業を受けたクラスメイトは皆鳥だったという……。

 一種のファンタジーなんですが、さまざまな植物がさりげなく紹介されるうえ、夜のしっとりとした幻想的な情景描写が秀逸。さらに終盤、鳥(クロツグミ)になってしまったアリスを何とかして人間に戻そうとする蜜蜂の頑張りと、2人の少年の友情がとっても微笑ましいし。さらにこの終盤部分で、ちょっとしたミステリーのエッセンスがあるのにもなるほどなと。

 お洒落な装丁、ファンタジックな作風。読了後も不思議な余韻が残る、自分にとって稀有な作品。オリジナルの「少年アリス」の方も読みたくなってしまいました。


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Theme : 今日の一冊 * Genre : 本・雑誌 * Category : 長野まゆみ
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相互リンク * by Medeski
有難うございました。これからも宜しくお願い致します。

この作品、典型的な幻想小説ですよね。私もこの改造版は読んだことがあるのですが、何といっても一行目に目を洗わされました。作品自体は好きではないのですが、あの一文だけで読んで良かったな、と思っています。

Re: Medeski 様 * by 惺
こんばんは!
こちらこそ相互リンクさせていただきありがとうございます。

> この作品、典型的な幻想小説ですよね。私もこの改造版は読んだことがあるのですが、何といっても一行目に目を洗わされました。作品自体は好きではないのですが、あの一文だけで読んで良かったな、と思っています。
昨日ツイートしていらっしゃいましたよね?
なかなか魅力的な文が散りばめてあって素敵です。
内容としてはホント他愛ないファンタジーなんですが、
独特の雰囲気に惹かれてしまいました。

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