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個別記事の管理2012-04-30 (Mon)

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桐島、部活やめるってよ (集英社文庫)桐島、部活やめるってよ (集英社文庫)
(2012/04/20)
朝井 リョウ

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 文庫化されて読みやすそうだったので挑戦してみました。以下BOOKデータベースより内容。

バレー部の「頼れるキャプテン」桐島が突然部活をやめた。
それがきっかけで、田舎の県立高校に通う5人の生活に、小さな、しかし確実な波紋が広がっていく。
野球部、バレー部、ブラスバンド部、女子ソフトボール部、映画部。部活をキーワードに、至るところでリンクする5人の物語。
桐島はどうして部活をやめたのか? 17歳の彼らは何を抱えているのか?
物語をなぞるうち、いつしか「あの頃」の自分が踏み出した「一歩」に思い当たる……。

菊池宏樹
小泉風助
沢島亜矢
前田涼也
宮部実果
菊池宏樹
東原かすみ~14歳


 有名作ですよね。夏に映画化とか。破竹の勢いってヤツでしょうか。
 自分的にはかなり楽しく読めましたね。リアルな青春モノというか。作者19歳の時の作品ということですが、きっとこの年代でしか書けないストーリー&文体だなと。賛否両論あるみたいだけど、期間限定の瑞々しい感性と若さが作中に注入されたなかなか得難い作品だと思うのですけどね。

 男子バレー部のキャプテン・桐島が辞めたことによる、五人の高校生男女の群像劇。個人名が作品タイトルとなっていて、それぞれがリンクしているというなかなか面白い構成。各人が所属する部活動を背景に悩める高校生活・17歳の「今」を切り取ってゆく──などと、帯の惹句のようなまとめになりましたが、自分的にはそんな印象かな。
 一番面白かったのが 前田涼也 ですかね。
 本人とその友人も地味でクラスでは目立たない存在。けれど大の映画好きで所属する映画部ではとある賞に入賞するほどの熱心さ。その彼が抱くある意味鬱屈した思い。
 高校では生徒がランク付けされている。「上」か「下」か。
 目立つ生徒は「上」で目立たない自分は「下」だ、とか。
 ……これって自分が学生だった時もあったなあ……とちょっと感情移入。学生時代ってある意味今よりも人間関係がシビアで複雑で難しかったような気がする。まだまだ人間的に未熟だし世界も狭いしね。各キャラ達のそんな辛さ苦さが巧く描写してあってなるほど巧いなあと。

 それとやはり女子の心理描写もなかなかだなと。ブラバン部・亜矢の話は結構好きかも。それと女子ソフト部・宮部実果の話も。かなり複雑な母子関係下の実果の鬱々とした気持ちがよく伝わってきたし。 
 ところどころに登場するその時流行りの曲とか思い入れある映画とか。ちょっと陳腐な感じも否めないけれど、そこもまた若さかなと。
 予想していたよりも面白く読めたので自分的には好きな作品かも。各キャラ達のテンポよい会話も好きかな。
 映画化は神木クン主演か~。どんな作品になるのかな?


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個別記事の管理2012-04-29 (Sun)

  いつもこのブログを覗いて下さる皆さま。 コメント・拍手・トラックバックしてくださる皆さま。リンクしてくださっている管理人の皆さま。
ご訪問本当にありがとうございます!

 最近過去記事にたくさんの拍手をいただきまして本当にありがとうございます。自分でも「おお! こんな記事を書いていたのか!! と懐かしむとともに大変感謝しております。ダラダラと締りのない駄文を読んでくださりとても嬉しく思っています。
 で、巷ではもうGW突入ということで。自分はあまり関係ないのですけどね…(>_<) 最近は公私共に多忙になりつつありましてちょっと不定期更新気味です。いかんいかん!! と思いながらなるべく定期更新頑張りたいですねー。読みたい本はいっぱいあるので^^
 では4月後半に読んだ本です。

【功利主義者の読書術】佐藤優
 前に読んだ「野蛮人の図書室」と同じ著者。こちらの方も評判良かったらしいので挑戦してみました。なかなか鋭い視点で読み解く作品の数々に目からウロコでした。
【南極点のピアピア動画】野尻抱介
 これはまったく予備知識無しで読んだモノ。ジャケ買いかなあ…かなり評判もよろしかったのでまたも挑戦。
 自分的にはハズさなかったなー。某笑顔動画&ボカロキャラがこーんなSF作になるとはね!! と驚いた1作。
【おじさん図鑑】なかむらるみ
 なぜか自分の周りで人気☆ 
 みんなが知ってるおじさん達をネタにお昼の休憩時間に盛り上がる盛り上がる~!!
 車内広告もあって、自分の図書館では予約3ケタ……! 密かなベストセラー?
【超訳百人一首 うた恋い。3】杉田圭
 これも感動感涙のシリーズ!!
 表紙からはコミック? と思うけれど(いやいやほとんどそうなんだけど)実は違ったりして…←だよね?
 今回は清少納言がメインキャラで魅力全開! 楽しくて泣かせてくれます~。
【負け犬の遠吠え】酒井順子
 一時期話題となった本。スゴイですね。話題性抜群!
 自虐ネタっぽいかなっていう印象がなきにしもあらずだけど、逆説的にエールを送るという発想が素晴らし~!
【あさのあつこ完全読本】
 こ、これは完全シュミ本です。かなり以前のムックなので記事的には古いかなと。しかし、あさのあつこ×三浦しをんの対談は豪華すぎた!
【歪笑小説】東野圭吾
 久しぶりの東野作品でした。すごいですねーブラックだけど自分的には笑えた1冊。
 何かで「メタ作品」という感想を読んでそっか、なるほどなと。このシリーズってみんなこんなカンジなのかなあ?
【死の迷宮】フィリップ・K・ディック
 後半唯一の外国作品。「アンドロイドは電気羊の夢を見るか?」で有名な作者の比較的マイナー作かと。
 だけど予想に反してとっても面白かった! SF+ミステリー+サスペンス的なノリで、ラストのオチなんかもう……!
【綺譚集】津原泰水
 個人的に好きな作家。耽美・背徳・禁断・幻想・日常・ホラー・グロテスク等々、なんでもござれの秀逸短篇集。
 斬新&衝撃的な作品でありました、しつこくあくまで個人的に。
【まほろ駅前多田便利軒】三浦しをん
 ラストは有名作で。さすがの面白さでした!
 多田と行天、メインの2人がとっても良いよね。もう何も言いますまい。楽しめました!

 とまあ10冊。ちょっとシュミに走りすぎた読書だったかなあ?
 図書館に予約している本はいつになったらお迎えできるのかしらー? 我慢ができなくてついつい購入しちゃうのよね…で、今日も「僕僕先生」の最新刊が欲しかったんだけと、てっきり文庫だと思ってたらハードカバー(当たり前だよね)&売り切れとか…(泣) 仕方ない、お値段も張るし、図書館に予約入れるかー。

 と、くだらないことをうだうだと。来月はもう5月。おヒマなおりにはこのブログ覗いてやってくださりませ。


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個別記事の管理2012-04-28 (Sat)

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まほろ駅前多田便利軒まほろ駅前多田便利軒
(2006/03)
三浦 しをん

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 やっと読んだ! 普通三浦しをんの著書っていうとここから入っていく方が多いのではないかと思うのだけど(あ、今なら「舟を編む」かな)、自分は真逆の爆笑エッセイから入ったので三浦しをんってやっぱりスゴい作家サンなんだ~という印象がさらに強くなった。以下BOOKデータベースより内容。

東京のはずれに位置する‘まほろ市’の駅前にある便利屋「多田便利軒」に舞いこむ依頼はどこかきな臭い。多田と行天コンビの魅力満点の連作集!

 映画化もされて直木賞も獲った超・有名作。文句なく面白かった。最初タイトルがなかなか覚えられなくて一体なんの話なんだろう?ってものすごく不思議だったのだけど、読了したら一発でタイトル理解できました。便利屋サンのお話なのね。いろいろなお仕事をネタにして素晴らしい作品に仕上げる職人芸の巧みさにはもうもう感嘆するばかりー!

 ワケあり男子の多田と行天。高校の同級生だったという二人がと年明け早々に偶然出会ってしまったことから、奇妙なコンビを組むことに。
 見事多田の居候と化した行天。彼の経営?する便利屋・多田便利軒でゆるく仕事を手伝いながらも舞い込んでくるさまざまな珍妙なお仕事&事件。
 それらを解決しながらお互いの心の闇と過去が露わになってゆく──という展開が巧すぎる。
 最初は謎多き行天の過去が次第に分かってくるのだけど、それに対して妙な同情や憐れみを示さない多田のドライなところがとっても心地よかった。
 湿っぽくなりがちな二人の関係をあくまでカラッとさりげなく、それでいて心の交流と絆が深まってゆくのがわかる流れがいいよね。

 二人に絡む個性的なワキキャラたち。重要なアイテム?のハナことチワワ! その引き取り手のなるルルとハイシーとか。最初、ルルはてっきりオカマさんなのかと思ってた(笑) 小学生のマリちゃんも健気で可愛いし、高校生・青海もサバけてるくせに友達思いっていう設定にも泣かされるし。生意気小学生・由良公もなぜか憎めない。こういう人物造形が確かなのもこの作者の魅力だと思う!

 で、ラスト。依頼された仕事をきっかけに多田自身の過去が炙り出されてゆくという展開もね、巧いでしょ!
 心の奥底に隠していた自分のブラックな部分とか、家族に対する(特に子供)複雑な心情を行天に告白することによって、その傷が癒されていくのが比較的すんなりと理解できてさらにじんわりと感動。
 そしていつの間にか自分の心の大部分を占めていた大切なパートナーである行天を失ってみてわかる、彼の存在の大きさ。最後に二人があの場所で再会っていうのはもうもうお約束で絶対そうくるな~と思っていたけれど。ちょっとベタすぎるラストもまあ、良しとして。

 個人的な感想としてはかなりマンガ的。というか映像向きの作品だなと。映画もどうだったのかな? かなり面白かったのではないのかなと。続編?もあるのだよね? いやいやいや、個人的にハズレ無し! のさわやか読後感の作品でした。


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* by KKGT-R
来年、テレビ東京で映画そのまんまのキャスト(瑛太・松田兄、高良健吾他)でドラマ化決定だそうですよ。

Re: KKGT-R 様 * by 惺
こんばんは!
ホントですか?
未だに人気なのですね! わかるような気がする。
前にKKGT-Rの記事で映画の感想を読んで(書いていらっしゃましたよね?)面白そうだなあと思っていたので嬉しいです。
情報ありがとうございます!

個別記事の管理2012-04-27 (Fri)

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綺譚集綺譚集
(2004/08/05)
津原 泰水

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 「バレエ・メカニック」で俄然お気に入り作家となった津原泰水。他の作品も読んでみたくて評価の高いこちらの作品を読了。以下BOOKデータベースより内容。

天使へと解体される少女に、独白する書家の屍に、絵画を写す園に溺れゆく男たちに垣間見える風景への畏怖、至上の美。生者と死者、残酷と無垢、喪失と郷愁、日常と異界が瞬時に入れ替わる。―綺の字は優美なさま、巧みな言葉を指し、譚の字は語られし物を意味する。本書収録の十五篇は、小説技巧を極限まで磨き上げた孤高の職人による、まさに綺譚であり、小説の精髄である。

天使解体
サイレン
夜のジャミラ
赤假面傳
玄い森の底から
アクアポリス
脛骨
聖戦の記録
黄昏抜歯
約束
安珠の水
アルバトロス
古傷と太陽
ドービニィの庭で
隣のマキノさん


 圧倒的な筆力とバラエティに富んだ素材・切り口に個人的に感動しっぱなしの15作でした。
 おそらく幻想・耽美小説にカテゴライズされるのかなあ。かなりグロテスクな作品もあったりしたかと思うと、日常の断片を切り取ったような作品もあったりして。自由自在に代わる文体と作風。ただただ素晴らしいなあ……とため息モノ。印象に残った作品をいくつか。

天使解体
 惹かれるタイトルとは裏腹にかなりグロテスク。車で轢いてしまった少女の死体を天使に見立てて損壊してゆく話。男子二人の狂気が凄まじい。
夜のジャミラ
 どちらかというとホラー譚。自殺した少年が語り手。学校に巣くう救われない魂の少年少女たちが繰り広げる恐ろしい世界。語りが可愛らしいだけに逆にゾッとすること請け合い。
黄昏抜歯
 親知らずの痛みにを通してとある女子の心象風景を。彼との行き詰った関係と鬱屈した真理。ラストに垣間見る心の明るさが救い。まったりとしたテンポが心地よい。
約束
 死んだ少年の霊が愛した少女の生涯を見守る話。切なく哀しく美しい。
アルバトロス
 とある国の戦時を背景に背徳・禁断の愛情を淡々と描写した作品。過激なシーンの連続なのに少しもくどくなく流麗。抑圧され切羽詰まった状況下の歪んだ愛情が哀れを誘った。

 他にもまだまだあるんですが、かき切れない~(>_<) 
 時に精緻で気品を感じさせる文体であったり、まるで舞城王太郎のような句読点がほとんどなくクセのある文体であったり、日常のまったりとした文体であったりと、技巧・技術の限りを尽くした作品の数々。もちろん飽きることなくページをめくる手がとまらなかった。
 生と死・日常と非日常が自然に絡み濃厚なエロティックさも感じさせながら展開する作品群。男性作家でありながらこの濃くて繊細なテーマと描写は素晴らしいなと。少しだけ皆川博子を彷彿とさせる感も。しばらくぶりに全作読破したくなると思った作家でした。ジャケ画も素敵すぎです!


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* by ひいち
こんにちはー☆

前回紹介されていた、「バレエ・メカニック」も興味シンシンでしたが、こちらも良さそうですねー☆☆
装丁も好み(^-^)

Re: ひいち様☆ * by 惺
こんにちは!
おかえりなさいませ☆
ホントに装丁きれいすぎで…(>_<)
個人的に好きな作風なのでものすごーく楽しめました!
ちょっと(かなり?)個性的な作家サンなんだけどね…フフ

個別記事の管理2012-04-26 (Thu)

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死の迷宮 (1979年) (サンリオSF文庫)死の迷宮 (1979年) (サンリオSF文庫)
(1979/05)
フィリップ・K.ディック

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 「アンドロイドは電気羊の夢を見るか?」で有名なフィリップ・K・ディックの作品。自分所有のモノは幻のサンリオSF文庫版。わりとマイナー作が収録されているというある意味貴重な代物。以下BOOKデータベースより内容。

目的も知らされず、未開の惑星デルマク・Oに送り込まれた14人の男女。使命を告げるはずだった通信はメッセージの受信中に途切れ、やがて一人また一人とメンバーが殺されはじめた…。謎めいた建造物が聳え、物質をコピーする生物が俳徊する、この星に閉じ込められたまま、彼らは狂気に蝕まれてゆくのか。ディックがつむぐ、逃げ道なしの悪夢世界。

 予想外の面白さ! 内容にあるとおり、目的も知らされずに謎の惑星デルマクー0に送り込まれた14人の男女が繰り広げる人間模様。外界との通信手段は断絶し孤立無援の状態に陥った彼ら達がとった行動とはなんと殺人!
 まるでバトルロワイヤルの様相を呈していくのだけど、そこに謎の建造物が絡んだり絶対的神の存在としてのスペクトスキーと、その著作「ザ・ブック」が効果的に使われたりしてガジェットの妙が冴える。まるで聖書のようなその書物を心の拠り所として、デルマクー0の謎に挑んでゆく14人──。

 次々に殺されてゆく仲間達。一体誰が誰を殺してしまったのか? 
 疑心暗鬼に怯えながらも少ない手がかりを頼りにデルマクー0の謎とそれに絡む地球の真の目的を解明しようと奔走する。SF+ミステリー+サスペンス的要素が詰まって飽きさせない。展開のスピードとしては少しもたつく感じも否めないのだけど、個性的なキャラクター達(これがまた皆ダメダメ的な……)がまた愉快で思わずページをめくっちゃう!

 終盤、生き残ったメンバーは半分以下となってしまい、いよいよ謎の建造物の秘密が明かされようというその瞬間、なんと驚愕の天変地異が起こって(もちろん事前にプログラミングされていたのだけど)全員がお亡くなりになってしまうとか……!
 で、さらに驚愕のラストにはもうもうこうきたか~と目がウロコ。今で言う、まるでゲーム展開なのでした。詳しくは申しませんが。
 すべてが明らかになる謎。長年抑圧された集団の深層心理の恐ろしさをなんとか食い止めようと編み出された手段。心理学的な要素もちょこっと含んで、鮮やかな、それでいて読後感よろしいオチに驚いてしまったのでした。
 ちょっと珍しいマイナー作? しかし、予想外の面白さに満足な1冊でした。


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個別記事の管理2012-04-24 (Tue)

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歪笑小説 (集英社文庫)歪笑小説 (集英社文庫)
(2012/01/20)
東野 圭吾

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 久しぶりの東野作品。巷で話題になっているので読んでみました。以下BOOKデータベースより内容。

新人編集者が目の当たりにした、常識破りのあの手この手を連発する伝説の編集者。自作のドラマ化話に舞い上がり、美人担当者に恋心を抱く、全く売れない若手作家。出版社のゴルフコンペに初参加して大物作家に翻弄されるヒット作症候群の新鋭…
俳優、読者、書店、家族を巻き込んで作家の身近は事件がいっぱい。ブラックな笑い満載!小説業界の内幕を描く連続ドラマ。とっておきの文庫オリジナル。


伝説の男
夢の映像化
序ノ口
罪な女
最終候補
小説誌
天敵
文学賞創設
ミステリ特集
引退発表
戦略
職業、小説家


 うーん、面白かった! どの作品もブラックユーモア満載で。中にはほろっと感動させられる話もあったりして。もちろん多少ののディフォルメはあるにしろ、小説業界の内輪話を読んでいるような気がして考えさせられた&クスッと笑えた!
 全12作で共通しているテーマが自分的に「勘違い」なんじゃないかなあと。
 自作が映像化されると知った作家が、友人家族を巻き込んで繰り広げる願望&妄想・美人編集者に一方的な想いを寄せる新人作家・会社に居場所をなくし一念発起して作家への道を歩もうとするサラリーマン・作品に恵まれず埋もれた作家の引退記者会見に翻弄される編集者達……などなどちょっとズレて勘違い甚だしい人達を巧く題材にして作品にしてしまうところがさすがだなと。

 サラリーマン生活とおさらばしたくて作家を夢見る中年男性。応募作があわや最終候補に残るかも……というところまでいき、舞い上がる夢と理想。けれど厳しい作家生活の現実を知り、現実逃避の手段として「作家」を目指していたけれど、落選をきっかけにしっかりと「現実」と向き合おうとする 最終候補 が印象に残ったかな。従来ならば作家となってご都合主義的なハッピーエンドになる展開が多いのに、この作者は甘いラストを用意せずにシビアな生活を選ばせる。リアリティあって思わずそうだよなあ……と頷いてしまった。

 他にも 伝説の男 はひたすら笑わせてくれる! 売れる作品&作家のためなら恥も外聞もかなぐり捨てて奔走する伝説の編集者。その壮絶&愉快なエピソードがてんこもりのこのストーリーには脱帽。ホントにいるんかいな、こんな編集者……。

 などなど、どれもひとひねりある作品群。シリーズ4作目なんだそうで。思わず1作目から読んでみたくなったし。東野作品はシリアス長編も面白いけど、こんなユーモアある短篇集も愉快なのね。そういえばエッセイも面白かったし。さすが人気作家! と納得の1冊なのでした。ラストの 巻末広告 爆笑モノ!! こういうお遊びもいいよね~(笑)


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個別記事の管理2012-04-22 (Sun)

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あさのあつこ完全読本 (KAWADE夢ムック)あさのあつこ完全読本 (KAWADE夢ムック)
(2005/12/14)
三浦 しをん、金原 瑞人 他

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 休日に何気なく図書館の蔵書検索をしていて見つけた本。思いっきりシュミ本です(>_<) 2005年初版発行なのでちょっと昔ですね。「NO.6」読んで以後俄然気になる作家となったあさのあつこ。YA向きの完全読本です。以下BOOKデータベースより内容。

「バッテリー」「NO.6」「The MANZAI」など全作品の裏話、裏設定を作者みずから徹底解説。
三浦しをんとの特別対談「関係性マニアの作家たち。」や書き下ろし短篇「我よ、青き河口に至れ」なども収録。

スペシャル対談! 三浦しをん×あさのあつこ 関係性マニアの作家たち。
Chapter1【人生のこと。】
作品の舞台をめぐる
あさのあつこが選ぶ、とっておきの本たち
きっと、一人でも書いていた。
証言、アバウト、あさのあつこ
自分で書く年表。(思い出写真館つき)
Chapter2【おはなしのこと。】
あさのあつこ全作品自作解説
評論
あさのワールドへ旅立つためのAtoZ
気になるシーンの裏話完全公開!
森絵都からのながいながい手紙/あさのあつこからのながいながいお返事
書きおろし小説 我よ、青き河口に至れ ──とびらをくぐれば


 各タイトル見るからにお腹いっぱい盛りだくさんの内容。自分的に特に目玉特集だったのが巻頭の 三浦しをん×あさのあつこスペシャル対談! これに限るでしょ!
 おふたりのグラビア?満載の豪華対談! これだけでも読む価値アリ!の貴重さ。しかも共に「関係性マニア」とか(笑)
少年×少年・男子×男子のストーリーには定評のあるおふたり。同性同士の微妙な関係を書くのがお好きという、アツい語りに思わず熟読。
 「バッテリー」「NO.6」はもちろん福音の少年、「蘭」シリーズにまで話が及び、なかなか興味深い豪華対談でありました。

 他には作家デビューとなった同人誌「季節風」時代のエピソードや児童文学作家・後藤竜二との出会いなど、今ではなかなか知ることのない逸話になるほどなと。さらになんと!ご自身の幼少時代からのお写真までご披露なさっていて、もうもう貴重すぎる~!

 年代的にほとんど「バッテリー」中心の話題なのだけど、ちらほら自分ごひいきの「NO.6」ネタもあったりして。なるほど、作者はこう思いながら「NO.6」を書いていたのか!と新たな発見も。「安易なハッピーエンドにしたくないし、死や滅びで締めくくりたくない」とのコメントが。うんうん、今でこそ頷ける。確かに!あのラストはもうここで漠然と構想されていたのね~と、勝手に妄想&興奮。

 児童文学界の重鎮であり師である前述の後藤竜二や森絵都のコメント、金原瑞人による作品解説なども面白い。作者による各作品の裏話や、証言、アバウト、あさのあつこ での関係者によるこぼれ話などもね、楽しめた!
 ここまで読み返してみて…スミマセン、今回はかなりシュミ濃厚のネタとなってしまいました。長々と読んでくださった方、ホントにありがとうございました!


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負け犬の遠吠え負け犬の遠吠え
(2003/10/28)
酒井 順子

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 過去かなり話題騒然だったようで……なんでも社会現象にまでなったとか。興味津々で読了。以下BOOKデータベースより内容。

嫁がず 産まず、この齢に。
どんなに美人で仕事ができても、30代以上・未婚・子ナシは「女の負け犬」なのです。――著者
連載時から大反響の問題エッセイついに刊行。
「負け犬にならないための10箇条・なってしまってからの10箇条」等全女性必読の書。


 うーん、面白かったです……というか、今更自分が言うまでもないことなのですが、この酒井順子サンってホント頭の良い方なのだなと感心。挑発的なタイトルといい内容といい俄然読みたい気持ちにさせる。でもってまったく肩すかしを喰らわない内容の濃さ。
 発行されてかなり経つのでちょっと時代を感じるところもあるかなというのは個人的感想。やはりエッセイなので多少ディフォルメ&過度な表現を感じたりしたけれど、それがまた適度なユーモアを感じさせてくれてなるほどと思ったり。

 自分的にはいわゆる勝ち犬と呼ばれる方々がすべて幸せだ。とは思わないのだけどね……実際そうじゃない人も知っているので……結婚&出産できた方々のどこが勝ち犬なのか? 大前提からしてうーん、イマイチよくわからなかった。人様の人生はそれこそいろいろだしね。
 ……ってそんなことを言っていたらこの本読めないじゃん! ってことで、あくまでライトな気持ちで読了しました。一昔前までは結構「負け犬」とされている立場は肩身の狭い思いあったしね。その「負け犬」たちに対しての逆説的・自虐的エールなのだわと解釈。そして逆に「勝ち犬」とされている立場の方々へのそれとない・さりげない反撃なのかな?と思ったりも。←反撃っていうと言葉が強すぎだな。あげておいて実はやんわりと落としてる?っていうのがしっくりくるかなあ…語彙がないのがツライ(泣)

 やはり女子たるもの結婚に憧れるものよね。(もちろんそうじゃない人もいるよ~価値観いろいろ)それが「負け犬」たちのネックになっているのだものね。その結婚できないのは決して「負け犬」だけが悪いのではなく、男子の方にも問題がある!! という見解になるほどなと。いわゆる「オスの負け犬」とか! 
 オタ夫(二次元にしか興味が持てない)・ダレ夫(面倒くさがり)・ジョヒ夫(根本には男尊女卑思想)・ブス夫(まったくモテない)・ダメ夫(暴力・マザコン等々性格・志向に致命的欠陥がある)と、詳細に分析。ものすごい洞察力だなと感心しながら読んだ。参考になるよ……。

 この本を読んでものすごく不快に感じる・納得する・笑い飛ばす・特に何も感じない──等々いろいろな感想持つ人がいるだろうなあと。かなり衝撃的でありながら説得力あるしもちろんそれらをユーモアに包むことも忘れていない。巧いなあ……とひたすら感心。個人的には「負け犬」だろうが「勝ち犬」だろうが「オスの負け犬」だろうが、本人が納得して人生歩んでいればそれで良いのかなと。
 ひたすら自己完結の感想になってしまいましたが、一読の価値はあるかと。第20回(2004年)講談社エッセイ賞受賞だって。テーマの切り口といい話題性といい納得だな~。


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こんばんは! * by 瀬川レナ
今ちょうど家庭科の時間に「結婚したいかしたくないか」なんて話をしていて、この本は未読ですがとても面白そうで是非読んでみたいです!
オタ夫・ジョヒ夫・ダレ夫・ブス夫・ダメ夫・・・なんてネーミングセンス笑

Re: 瀬川レナ様☆ * by 惺
こんばんは!

> オタ夫・ジョヒ夫・ダレ夫・ブス夫・ダメ夫・・・なんてネーミングセンス笑
もうもう著者サンの深すぎる洞察とユーモアにビックリの1冊でした。
なるほど…この本を参考にして「結婚」を考えるのも良いのかも。
「オスの負け犬」には気をつけなきゃならんなあとしみじみ思ったし。
ネーミングセンスは抜群ですね、脱帽ですフフフ笑

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