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個別記事の管理2012-06-30 (Sat)

ご訪問ありがとうございます☆

伝奇集 (岩波文庫)伝奇集 (岩波文庫)
(1993/11/16)
J.L. ボルヘス

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 未だかつてない難解さ。何度挫折しかけたか。前作「汚辱の世界史」はすんなりと読めたのですが……以下BOOKデータベースより内容。

夢と現実のあわいに浮び上る「迷宮」としての世界を描いて、二十世紀文学の最先端に位置するボルヘス(一八九九‐一九八六)。
本書は、東西古今の伝説、神話、哲学を題材として精緻に織りなされた彼の処女短篇集。「バベルの図書館」「円環の廃墟」などの代表作を含む。


八岐の園
プロローグ
トレーン、ウクバール、オルビス・テルティウス
アル・ムターシムを求めて
『ドン・キホーテ』の著者、ピエール・メナール
円環の廃墟
バビロニアのくじ
ハーバード・クエインの作品の検討
バベルの図書館
八岐の園

工匠集
記憶の人、フネス
刀の形
裏切り者と英雄のテーマ
死とコンパス
隠れた奇跡
ユダについての三つの解釈
結末
フェニックス宗
南部


 なんでしょうか? この難しさ!
 もうもう、前半部の八岐の園はまったくよくわからなかった。内容を味わう以前に書いてある意味がまったくわからず。訳に難あり? と思ったりもしましたが、いやいや、ほとんど自分の読解力の無さのせいだと。
 全滅の前半部にひきかえ、後半部の工匠集はなんとか楽しく読めた。復讐譚あり、ミステリーテイストあり、となかなかバラエティに富んでました。「汚辱の世界史」の中にもあった「薔薇色の街角の男」とよく似た西部劇テイストの話もあったりして。中でも印象に残った作品をいくつか。

刀の形
 アイルランド独立のため内戦が続く国内で出逢った2人の男。危機に瀕した語り手ヴィンセント・ムーンを匿い助けてくれたひとりの男。その彼を裏切り敵方に密告したムーンの告白が切なくやるせない。ラストでのちょっとしたどんでん返しが鮮やか。
裏切り者と英雄のテーマ
 祖国の英雄でありながら実は裏切り者であるというキルパトリック。その彼の死刑を巡る奇妙な画策。それは劇中で密かに暗殺するというもの。奇抜なアイデアが白眉。
死とコンパス
 若干ミステリーテイスト&復讐譚。とある犯罪人が殺された弟の復讐のために刑事(もしくは探偵?)を執拗に追い詰め、復讐を果たす。
ユダについての三つの解釈
 これもなかなか難解で……ただ、神が人間に身を落とした姿がキリストであるならば、神の弟子であるユダが身を落として密告者になった──という件はちょっと納得。
結末
 弟を殺された黒人の復讐譚。静かに穏やかに淡々と進むストーリー。視点を変えると、とある一人の男の夢物語とも思える不思議な一作。
南部
 まるで「結末」とリンクしているような作品だなと。西部劇テイストの男同士の決闘譚。対峙する男の静謐な中にもスリリングなムードが秀逸。

 等々、ホントてこずった1冊でした。できるなら、新訳で読んでみたいという……。難しすぎて訳も内容も……(泣)
 しかし、重厚且つ幻想的、そしてこの作家特有の決闘譚。自分的にかなり印象的な作品でした。あーでもでも、読むのにこんなに疲れた本は初めてかも……。


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Theme : 今日の一冊 * Genre : 本・雑誌 * Category : ボルヘス
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個別記事の管理2012-06-29 (Fri)

 いつもこのブログを覗いて下さる皆さま。 コメント・拍手・トラックバックしてくださる皆さま。リンクしてくださっている管理人の皆さま。
 ご訪問本当にありがとうございます!


 さて、今年も半分が過ぎてしまいました。早すぎでしょー(泣)
 7月……本格的な夏ももうすぐとか……信じられません! 一年って早すぎる~!!
 今のようにほぼ毎日本を読むようになってからはああ、あの時期はこの本を読んでいたなーなどと思うことも……あるか?
 などと、くだらぬことはさておいて、6月後半に読んだ本です。

【ウは宇宙船のウ】ブラッドベリ
 ご逝去というので読んでみました。萩尾望都で有名なのかな?
 短篇集だったということ、SFテイストでありながら「家族」をモチーフにした作品が多いことに驚きました。タイトルロールでもあるのかな? 『「ウ」は宇宙船の略号さ』が秀逸。泣ける!
【鋼の魂 僕僕先生】仁木英之
 待ちに待ってたシリーズ最新作。
 今作は今までとちょっと趣向が違って「男の友情」モノってカンジでした。王弁と僕僕先生との絡みがいつもほどないから、ちょっと物足りない気も……。面白いんだよ、もちろん。
【汚辱の世界史】ボルヘス
 初・ボルヘス。最近よく耳にする作家なので興味津々で読んでみた。
 世界の悪党列伝でしたねー。日本からは吉良上野介が参戦(笑)
 名前だけは知っていてもその実像はまーったく知らないという悪党サンもいて面白かった。
【太宰治文学館 (4)  女生徒】太宰治
 ご訪問してくださった方からのおススメ作品。
 以前から読みたかったのでこれを機に挑戦。いやいやいや~、大変面白く読めました。女性視点の太宰ってものすごく巧い~!! 目からウロコの1冊でした。
【蝋人形館の殺人】ジョン・ディクスン・カー
 書評コミュニティ「本が好き!」でおススメされた作品。
 2作目のカー作品は、個性的探偵バンコランシリーズでした。なかなか面白い!
 助手のジェフ君が爽やかでよろしいですな。
【ビブリア古書堂の事件手帖3】三上延
 こちらもシリーズ最新作。
 相変わらずジャケ画も素晴らしい&美しい! 内容も今まで通りのストーリー運びで栞子サンの推理も冴えてます。
 ただ、自分的にはちょっと飽きてきたかな……あわわ。
【バール・イ・ヴァ荘】モーリス・ルブラン
 大好きなルパンシリーズ!!! 月に1冊ルパンにしたいのだけど、なかなかそうもいかず。
 この文庫のシリーズは珍しいので即借りてしまった。いつにもまして恋に冒険に盗みに謎解きにと忙しい彼。
 で、今回は何を盗んだのかすっかり忘れてた……なんだったっけ? はて?
【いつかパラソルの下で】森絵都
 久しぶりの森絵都。相変わらずの安定の巧さ。
 今作は3兄妹の自分探しの旅と壊れかけた家族再生の旅ストーリーでした。
 
 その他、雑誌&コミックで KERA2012年8月号 と うた恋い。2。 特にうた恋い。は毎回のことだけど、泣く泣く! 面白すぎです~。
 ということで、前半読了本と合わせた小説のみの6月トータルが18冊。
 で、今読んでいるボルヘス「伝奇集」が未だかつてないほどのわからんちんさ。ホント、まーたく意味がわからないよー。
 無事読み終えて、感想書くことができるのか? 非常に不安&挫折しよっかなー? と虎視眈々?としてますー(笑)
 あー、まただらだらとしょーもないことを!
 7月もおヒマなおりには是非このブログ、覗いてやってくださいませ☆


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* by igaiga
本屋さんへ行くと「蝋人形館の殺人」を読みたくていつも手にとっては返し、手にとっては返しして、いまだに買ってません(笑)
この機会に読みたいです。

Re: igaiga 様☆ * by 惺
こんばんは!
この作品、かなり有名だと思うのだけど、
図書館予約しようとしたらなぜか和久 峻三氏の同名作品しかなくて…(笑)
妖しげな雰囲気プンプン漂う作品でありました。面白いですよー!

個別記事の管理2012-06-27 (Wed)

ご訪問ありがとうございます☆

いつかパラソルの下で (角川文庫 も 16-5)いつかパラソルの下で (角川文庫 も 16-5)
(2008/04/25)
森 絵都

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 児童文学ではない森絵都作品。自分的にはどちらかというと大人向け作品はイマイチなのだけれど、この作品は面白くて一気に読了。以下BOOKデータベースより内容。

病的なまでに潔癖で、傍迷惑なほど厳格だった父。四十九日の法要が近づいたこ、私は父の生前の秘密を知ってしまう。
大人たちの世界を瑞々しい筆致で綴ったハートウォーミング・ストーリー。


 20歳を越えた3兄妹がメインキャラクター。ヒロインはその中でも長女の野々になるのかと。
 性格的にはどちらかというとだらしない系。仕事はフリーターで男づきあいも転々として、性格もおおざっぱ。その兄も似たような性格で、唯一まともなのが妹の花。兄姉を反面教師として育ったのか、生真面目な堅物。
 そんなユニークな個性の3兄妹が、急逝した実の父親の一周忌に向けて話し合いの場を持つことになる。そこから露わになる父の真実の姿。
 不倫が発覚し、家族の誰もが知らない過去が明らかになるにつれ、子供達は父親とは一体どんな人間だったのか? と疑問を抱くようになる。子供達に対しては異様なまでに厳しく偏執的であった父の知られざる過去を知るために、故郷である佐渡へと旅立ってゆく──。

 というのがメインストーリーなのだけれど、実のところ3兄妹の自分探しの旅でもあるのだなと。
 兄妹それぞれが心に何らかの悩み葛藤トラウマを抱え、知らぬふりをしてそれまで過ごしてきた。けれど、父親の死という現実に直面して、今まで知っているようでまったく知らない、切っても切れない肉親の真の姿を知ることによって、改めて親を一人の人間として認識しなおし、さらに「自分」という存在価値・意義を再確認することとなる。
 所詮「親」という存在も自分と同じ一個の愚かな人間なのだなあと理解することで、またひとつ成長することができる。そんな個性豊かな3兄妹たちの成長物語として楽しく読めた。

 さらに野々とその彼達郎との微妙な関係の行く末にも気をもんだりして。「結婚」という人生のひとつの重大なテーマを前に、思い悩み揺れ動く野々の心情描写も巧みで読ませてくれる。
 秀逸なのが、父親の故郷である佐渡のシーン。
 いろいろと現実生活に疲れた兄妹がここの素朴な環境と人々によって癒されてゆくのだけれど、慣れない土地に戸惑いながらも興味を抱き心を開いてゆく過程が丁寧に描かれていて面白い。特にヒネたいとこの愛の存在はピカイチ。

 父親の死と不倫によって一度は壊れかけた家族が再度互いの認識を新たにし、再生する。
 ストーリーの流れとしては至って単純なのだけれど、それに至る過程とキャラのユニークさ等々が巧い具合にミックスされた清々しい1作でした。


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個別記事の管理2012-06-26 (Tue)

ご訪問ありがとうございます☆

バール・イ・ヴァ荘 (創元推理文庫)バール・イ・ヴァ荘 (創元推理文庫)
(1997/11)
モーリス・ルブラン

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 ひさしぶりのルパンシリーズ。どちらかというとマイナー作になるのかな? 図書館にあったので即借り! 以下BOOKデータベースより内容。

ラウール・ダヴナック子爵が深夜、自宅に帰ると一人の美しい女性が待っていた。そこにラウールをリュパンと知る青年刑事ベシゥーから電話がかかる。難事件解決のための援助を懇請してきたのだ。
不可解な事件、美しい女性、そして〈バール・イ・ヴァ荘〉の持ち主の謎に満ちた遺言。リュパンと刑事の二人組の活躍を描く傑作! 

 ラウール=ルパンが自宅へ戻るや、そこにはいわくありげな面識のない謎の美女が待っていた……なんていうイントロから俄然惹き込まれました。
 巧すぎるよねー、これじゃどうしてもその先が読みたくなるって。
 美女の名はカトリーヌ。何者かに命を狙われており、姉と共にバール・イ・ヴァ荘に暮らしている。その姉の夫が殺されたことから壮大な遺産の絡む殺人事件へと発展してゆく。

 美人姉妹に祖父から託された遺言。その秘密を知る者が次々と殺されてゆく。一体犯人は誰か?
 ルパンは救助を求めてきたカトリーヌに一目ボレ(いつものことさー!)してしまうのだけれど、今回はなんと! 未亡人となってしまったその姉のベルトランドにもホレてしまうという気の多さ! つまり姉妹との複雑な三角関係に陥ってしまうのだね、これが。
 そんな恋のさやあてを絡ませながら進む謎解き。弁護士によって明かされた、カトリーヌ・ベルトランド両姉妹の祖父の遺言には、バール・イ・ヴァ荘そのものと、周囲の土地、さらに莫大な砂金も含まれているというのだ。その砂金の在りかを示す、遺言状にしたためられた謎の数字の羅列。
 ルパンは見事にその謎を解き明かすのだけれど、犯人による命にかかわるほどの妨害等々、今回もその冒険ぶりは健在。

 特に今作において良きパートナーである、保安部班長ベシゥーとの迷コンビぶりが超絶笑える! 
 なんでもこのベシゥーとは「バーネット探偵社」での共演らしいのだけれど、今回はとっても良く息があったチームプレーで読んでいてとても爽やか。
 事件は無事解決し、犯人も解明。その犯人がちょっと小者で盛り上がりに欠けたのが残念なところ。気になるカトリーヌとベルトランド姉妹との恋の行方もまあ、当然の成り行きとなって……ネタバレになってしまうので御想像におまかせします(笑)

 ラスト、傷心のルパン(こう書くと恋の行方がどうなったかわかっちゃうか~)がヤケになって、再会したベシゥーに明らかなやつあたりするところがねー、微笑ましいというか憎めないというか。コメディタッチの幕切れでなかなか洒落てました。
 やはり面白くて一気読みしてしまうルパンシリーズ。今回は軽めの作品だったけれど、今度はもう少し重い作品を読んでみようかな。カリオストロの復讐だっけ? 終盤の代表作も気になるところ。その前に、今作の相棒ベシゥーとの出逢いが書かれた「バーネット探偵社」も面白そうだな、うん、次作はそっちにしてみよう!


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個別記事の管理2012-06-24 (Sun)

ご訪問ありがとうこざいます☆

ビブリア古書堂の事件手帖3 ~栞子さんと消えない絆~ (メディアワークス文庫)ビブリア古書堂の事件手帖3 ~栞子さんと消えない絆~ (メディアワークス文庫)
(2012/06/21)
三上延

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人気作の第3弾。相変わらずジャケ画が美麗です。まあ、ホントに人気なのですね、実感しました。なんせ自分が買ったのは書店で平積みされている最後の1冊……ギリギリセーフ! 以下BOOKデータベースより内容。

鎌倉の片隅にあるビブリア古書堂は、その佇まいに似合わず様々な客が訪れる。
すっかり常連の賑やかなあの人や、困惑するような珍客も。人々は懐かしい本に想いを込める。それらは予期せぬ人と人の絆を表出させることも。
美しき女店主は頁をめくるように、古書に秘められたその「言葉」を読みとっていく。彼女と無骨な青年店員が、その妙なる絆を目の当たりにしたとき思うのは?絆はとても近いところにもあるのかもしれない―。これは“古書と絆”の物語。


プロローグ 「王さまのみみはロバのみみ」
第一話 ロバート・F・ヤング 「たんぽぽ娘」
第二話 「タヌキとワニと犬が出てくる、絵本みたいなの」
第三話 宮澤賢治「春と修羅」
エピローグ 「王さまのみみはロバのみみ」

 前二作とテイストはほぼ変わらず。今作も栞子サンの推理はかなり冴えまくってますが……自分的にちょっと飽きがきてしまったのも確か。
 今回は栞子サンと母親との確執&切っても切れない絆(良い意味でも悪い意味でも)がかなり前面に押し出されているなあ……との印象が強かった。謎めいた栞子の母親・智恵子の人物像がだんだんはっきりし始めて、今後栞子や妹・文香との絡みがどうなってゆくのか気になるところ。特に文香が何か鍵を握っていそうな雰囲気がぷんぷんとしてしまったのですが……エピローグ読む限りでは。あまり深く考えなくて良いのかなあ? 栞子と違って文香は母親に対してあまりマイナスイメージ抱いていないようだしね。ううむ、今後の展開が気になるわ。

 ということで、今回もものすごくマニアックな古書に絡む人々との繋がりと、大切な本と人との絆が描かれてました。
 それぞれストーリーが凝っていてなるほど! と思うところも多いのだけれど、自分的にはもう少し起伏に富んだ展開を望みたいなと。
 で、ちょっと違和感あったのが第一話で、母親に良からぬ感情を抱いていたライバル古書店の井上にしても、娘にまで同じように悪感情をぶつけなくてもよいのにと思ってしまったり。本盗人の正体があまりにもええ? っと意外な人物すぎたのでうーむ、これは……ちょっとこじつけ? と思ってしまう部分も。←自分の読みが浅いのかもしれぬ。

 故人の蔵書に絡む遺産相続とか、ちょっと似たテイストの話も多くなってきたような気もしないではないし。
 ただ、やはりすごいのは稀覯本に対する知識の深さとそれを巧くストーリーに仕立ててしまう作者のアイデアにはね、もう脱帽です。
 少しずつ栞子と大輔の仲も進展しつつあるようで。そこもまたもどかしくも微笑ましいところ。4巻ではさらなるドキドキの展開を期待したいゾと。
 自分的にポイント高かったのは、見返しの栞子一家のイラスト。なるほど、こんなカンジなのか! とちょっとニンマリ。
 謎めいた母親・智恵子が今後どうビブリア古書堂に絡んでくるのかも楽しみだなー。 


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いつものことながら、過去記事に失礼します。 * by まいまい
読みました~!楽しかった!
いろんな親子がいますね~。
第2章の母親も相当だけど
後味よく終わってよかった。

宮澤賢治の「春と修羅」の本物が見てみたいです。
こんなエピソードがあるとは知らなかった。
そっちの方向で興味を惹かれちゃいますよね。

でもそろそろまとめてほしいような気もします。
自分的に、母子の確執がちょっと重いです。



Re: まいまい様☆ * by 惺
こんばんは!
この作者サンはものすごく古書に詳しいなっていつも感心&驚きです。
その知識を巧くストーリーとしてまとめてしまうのだからさすがだなって思います。
栞子と母親との確執?が今後の展開のポイントとなるのかな?
謎めいた母親に興味津々です。
「春と修羅」ってなかなかお目にかかれないですよね。
この本読んで初めて知りました。気になる~。
次作ではぜひ親子の和解?を期待したいところです!

個別記事の管理2012-06-23 (Sat)

ご訪問ありがとうございます☆

蝋人形館の殺人 (創元推理文庫)蝋人形館の殺人 (創元推理文庫)
(2012/03/22)
ジョン・ディクスン・カー

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 書評コミュニティ「本が好き!」でおススメされた本。探偵役の名前が「バンコラン」というので(パタリロ!!)興味津々。さらにカー作品久しぶりだったので挑戦してみました。以下BOOKデータベースより内容。

行方不明の元閣僚令嬢が、他殺死体となってセーヌ河で発見された。
予審判事バンコランは、彼女が最後に目撃された蝋人形館の館主を尋問したのち、その館へ赴き展示を見て回るが、そこで半人半獣の怪物像に抱かれた女の死体を発見する。頽廃の都を震撼させる異様な殺人事件の真相とは。優雅な装いの下に悪魔の冷徹さと知性を秘めたバンコランの名推理。新訳にして初の文庫版。


 いやいや、バンコランシリーズ(というのがあるのですね)初めて挑戦しましたが、超絶面白かったです。
 その探偵役フランス人バンコランのキャラがねー、悪魔的であのメフィストフェレスに例えられているのですが、うんうんなるほどそれっぽいなと。
 かなり冷徹・沈着冷静・鋭い推理力を発揮するという完璧天才型探偵。それだけでもかなり魅力的なのだけれど、自分的にはその助手的役割で語り手のアメリカ人ジェフ君に好感度大でした。

 舞台は1930年代フランス。謎めいた蝋人形館で起こった2人の美女の殺人事件……というもうこの序盤から一気に引きこまれて読了。一人は蝋人形館に入ったきり行方不明となりなぜかセーヌ川で死体となって発見。もう一人は蝋人形に抱かれたまま刺殺されて発見されるという謎めいた事件。
 その怪事件を頭脳派バンコランと行動派ジェフが解決してゆくというのが大まかなストーリー。

 現れては消えてゆく犯人候補。蝋人形館をうまくカモフラージュに使った妖しげな仮面クラブ。そこに関わる同じく妖しげな人脈……等々息をもつかせぬミステリー&ミステリーの連続技が圧巻。
 自分的にこの話はうまく二重構造になっているなと。
 特に蝋人形館を営むオーギュスタン父娘。娘のマリーはなかなかに食わせ者で父には内緒でかなり危ない二重生活を送っている。父親もそれを知っていながら知らぬふりをしているけれど、常に娘に対し深い愛情を注いでいる。
 その二人の関係を読者に提示しながらさらに、犯人と犠牲者との関係と心情を暗に象徴しているのが巧いなと。親子の愛情には幾通りもの形があるのだなと、辛いながらにも犯人の心理に同情さぜるを得ない部分がかなりあった。

 自分的にバンコランはややもすると安楽椅子探偵っぽい印象もあるのだけど、その分彼の手となり足となる助手のジェフの活躍が痛快。特に後半、バンコランの命を受けて仮面クラブに潜入調査するエピソードなどはかなりアクション&スリリング! どさくさにまぎれてまさかの人物を味方にしてしまうジェフの愛すべきキャラの一面も垣間見れたりと読み応え充分だったし。
 さらに怒涛のエンディング。見事予想外の犯人を推理したバンコラン。その説得力と伏線の回収も納得のもの。ラストのトランプでの賭けによって犯人自身に身の処し方を決めさせるというのも、洒落た演出と見事な幕引きで脱帽でした。

 1930年代パリの活写も雰囲気抜群。プラス怪奇的な蝋人形館・謎めいた仮面クラブ・悪魔的な探偵・爽やかな風のような助手……などなど完璧な舞台装置とキャラクター達。それらが渾然一体となった素晴らしい世界観のミステリーでした。もちろん、他のバンコランシリーズも読みたくなったのは言うまでもないです。ちなみにパタリロ! に登場するバンコランってこの探偵から由来しているらしいのだと噂も…ホントかな?


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個別記事の管理2012-06-21 (Thu)

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太宰治文学館 (4) (太宰治文学館 4)太宰治文学館 (4) (太宰治文学館 4)
(2002/03)
太宰 治

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 先日、このブログにご訪問くださったあき様からのおススメで読みました。久しぶりの太宰作品。大変面白かったです。以下MARCデータベースより内容。

すぐれた物語作家として数多くの作品を残した太宰治の諸作の中から、誰もが親しんで読むことができ、太宰文学の魅力を存分に味わえるものをえらんで全5巻にまとめる。大きめの活字とルビで読みやすく編集。

 ということで。自分が図書館で借りたこの日本図書センター刊のこの書籍、字も大きくてものすごく読みやすかった。
 「太宰治文学館」と称されたシリーズの第4巻目らしいのだけれど、なかなかおススメなシリーズです。
 で、この4巻目はすべて女性視点で書かれた作品ばかりを集めたとのことで。大変ユニークな1冊でした。

女生徒
 女性読者が送ってきた日記を基に書かれたそうで。
 設定年齢14歳の少女の目覚めから就寝までの丸々1日の日常と心情を描いた短篇。
 巧いですね~とひたすら感動。思春期特有の少女の微妙な心の揺れが見事に描写されてて、うーん、すごいなあ……のひとこと。父親を亡くし、姉と遠く離れ、母親とふたりっきりで暮らす少女のまだまだ甘えたい子供の部分と、母親を支えてしっかりした大人にならなければ、と自我が芽生え始めた繊細な心の動きがリアルに迫ってきた。
燈籠
 婚期を逃し、とある学生のために万引きをしてしまった女性の悲劇。
 罪を犯してしまった24歳のヒロインがあまりにも純粋すぎて……生き方下手なヒロインが家族とともにささやかな日常の幸せを噛みしめるラストにちょっと救われたかな。
皮膚と心
 晩婚の28歳のヒロイン視点で書かれる1作。
 突如として身体に原因不明の発疹ができてしまってからの彼女の婚前・後の心情描写が鋭い。
 時代のせいもあるのだろうけど、28歳で自分を「おばあちゃん」呼ばわりとは……! ちょっと自虐的な描写についていけないなーと思う部分もあったけれど、結局は夫婦の絆が確認できて良かったね……と一安心。皮膚病と夫婦の微妙な関係を絡ませたテーマは秀逸。
きりぎりす
 これも面白い短篇だった。
 個性的なひとりの女性がうだつの上がらぬ画家もどきと結婚前・後の心情の見事な変化を描いたもの。
 貧しいうちは絆も深かったはずなのに、ふとしたきっかけで夫が成功し、裕福になるにつれて露わになる夫の真の姿。
 欺瞞を見破り、真実は一体何なのかを見極めているヒロインの視点が素晴らしい。
千代女
 あー、コレは現代でもありがちな話だなと共感しながら読んだ。
 幼少時から文才があったひとりの少女。そんな彼女を周囲の大人が見逃しておくわけがなく、なんとかして作家にさせようとする悲喜劇。大人たちの身勝手で過度の期待で次第に押し潰されてゆく少女が哀しい。
おさん
 これはちょっとオトナな1作。
 戦時中、実家に疎開していた隙に旦那が浮気。その事実を知っても素知らぬふりをする妻。
 ギクシャクし始めた夫婦関係を、子供のために存続させようと奮闘する妻の心情描写がやはり秀逸。
 女子は強し! と痛感させられた作品。
饗応夫人
 これもなかなか考えさせられた作品だった。
 語り手はとある奥さまに仕える女中のウメちゃん。←このネーミングセンスがね、もうもう好き!
 その奥さまは一種の強迫神経症なのだね、現代で言うと。夫は戦争で行方不明。その留守をいいことに、夫の友人であるという男性が奥さまの屋敷に寄生しだすところから悲劇が始まる。
 財産も奥さまの健康も食いつぶされていく様子に歯噛みするウメちゃんの心理にいたく共感。

 などなど、全7篇。大変読み応えある作品でした。
 三島由紀夫にしてもそうなのだけど、文豪って女性心理を書くのが巧いなーと感心。
 特に太宰はちょっと精神的に病みがちな女性を書かせたら天下一品なのでは? と思ってしまいました。いやいやいや、なにはともあれ、大変面白かったです。


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こんにちは♪ * by あき
「女生徒」読まれたんですね^^
太宰はホント、女語りが上手すぎてちょっと引くくらいですね(笑)
「女生徒」は結びの文が好きです。「もうお目にかかりません」みたいな。

「女生徒」や「きりぎりす」は以前、BSで短編映像化されてたのですよ☆
それもなかなか面白かったです♪

太宰作品は、戦前・戦中・戦後の作風ががらっと変わるのも面白いところです。

「お嬢さん」読了しました◎
ほんとに文豪は女語りが上手いですね~
あのマッチョがね~・・・と思いながら面白く読みました(笑)

Re: あき様☆ * by 惺
こんばんは!
さっそく読ませていただきました!
面白かったですよ~。
自分が借りたのは全作女子語りばかりだったので、
よけい楽しく読めました!

いまさらながら太宰治のエンタメぶりはため息モノ。
根強いファンがいるのも納得ですね。
自分的に好きな短篇は「駈込み訴え」なのです。
まさかイエス・キリストとユダをテーマにした作品があるなんて…!
とものすごく衝撃的でした。

> あのマッチョがね~・・・と思いながら面白く読みました(笑)

わはは!
ホントですよね~。
でも彼の場合はある意味女性的な一面もあるのかな~なんて。
「仮面の告白」読んでなんとなーく思ったりして(笑)

ホント「女生徒」ご紹介いただきましてありがとうございました!

個別記事の管理2012-06-20 (Wed)

ご訪問ありがとうございます☆

汚辱の世界史 (岩波文庫)汚辱の世界史 (岩波文庫)
(2012/04/18)
J.L.ボルヘス

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 初・ボルヘス。
 幻想系の作風なのかなと、以前からちょっと気になっていた作家。以下BOOKデータベースより内容。

「無法請負人」モンク・イーストマン、「動機なき殺人者」ビリー・ザ・キッド、「女海賊」鄭夫人、「傲慢な式部官長」吉良上野介など、読者には先刻お馴染みの悪党や無法者についての史実や原話を本歌取りしたボルヘスの最初の短篇集。
「他人の書いたものを偽り歪めることで自分を愉しませていた」ボルヘスによる悪党列伝。


汚辱の世界史
ラザラス・モレル─恐ろしい救世主
トム・カストロ─詐欺師らしくない詐欺師
鄭夫人─女海賊
モンク・イーストマン─無法請負人
ビル・ハリガン─動機なき殺人者
吉良上野介─傲慢な式部官長
メルヴのハキム─仮面をかぶった染物師

薔薇色の街角の男
エトセトラ

 なかなか興味深い本でした。
 ボルヘスによる悪党列伝とのことですが、史実や原話(元ネタ?)を本歌取り(ちょっとパクった?アレンジ?)したとのことで。ま、ボルヘスによる味付けがなされている、と解釈した方がよさそうで。
 と言いつつ、自分が知っているのは吉良上野介のみだったので、後の悪党サン達の話は何処までが史実でどこまでがボルヘスによるアレンジなのかイマイチよくわからなかった。

 ですが、どの悪党サンたちの話もそれぞれ皆面白い。初めて知るエピソードばかりだったので、かなり興味深く読めた。
 特にビル・ハリガン。あのビリー・ザ・キッドとは知りませんでした。名前だけは有名だよね。その悪党ぶりと生涯がボルヘスの独特な筆致で書かれていてなるほど~と感心。

 おなじみ吉良上野介は、なかなかの感動作品。
 四十七士を主君に忠実な部下として描き、対して吉良上野介は徹底的な悪役として描いているその対比がまた鮮やか!
 外国人作家でありながら「忠義」を前面に押し出した1品となっているのが、自分的に少し斬新だったな。
 で、ボルヘスによるアレンジ部分……って、一番最後になるのかなあ? 薩摩の侍が大石内蔵助のことを誤解していたのを恥じて切腹した──というエピソード。 こんなのあったっけ? と、日本人ながらあまり詳しくない自分が少しばかり恥ずかしかったりして。

 さまざまな悪党達の生涯とその悪党ぶりを知っていれば、さらに面白く読める本だなあ、というのが読了後の感想。
 逆に、なんの予備知識無くても楽しめたのがラストのエトセトラ
 7篇の掌~短篇集なのだけれど、千夜一夜物語その他の書籍からすくいあげた秀作がどれもピリリとひとひねりあって、読んでいてやられた! との印象強かった。
 初ボルヘス。とっても個性的な作品でした。続いて他の著作も読んでみたくなりました。


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