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ビジネス書は普段あまり読まないのですが、個人的に嫌いじゃない。自己啓発になる部分もあるし、働く上での刺激にも参考にもなったりする。
本書は巨大企業でもあり、トップブランドでもあるあの「富士通」をテーマにしているので興味深く読了しました。以下BOOKデータベースより内容。
挑戦し続け、「成し遂げる」ためには何が必要なのか?
熱きリーダーたちの姿に、その答えがある。2011年のスーパーコンピューターTOP500ランキングで2期連続世界一を獲得した「京」をはじめとする、8つのプロジェクトに誇りと信念を持って「挑む」、富士通のリーダーたちの物語。
第1章 絶対にNO.1を目指す スーパーコンピューター「京」
第2章 覚悟を決めて立ち向かう 株式売買システム「アローヘッド」
第3章 妄想を構想に変える すばる望遠鏡/アルマ望遠鏡
第4章 誰よりも速く 復興支援
第5章 人を幸せにするものをつくる 「らくらくホン」シリーズ
第6章 泥にまみれる 農業クラウド
第7章 仲間の強みを活かす 次世代電子カルテ
第8章 世界を変える志を持つ ブラジル/手のひら静脈認証
ビジネス書に関してはほとんど素人なので、あくまで自分が思ったこと感じたことを率直に述べてゆくというスタンスで。高度な考察・見解などはとてもできないので、ゆるーい視点で読んでくださるととてもありがたい。
まず、読了後の印象が、かなり読みやすいということ。まるで小説を読んでいるような、各プロジェクトを推進してゆくリーダー達の奮闘ぶりに思わず感情移入してしまい一気に読んでしまった。
「富士通」ブランドはあまりにもメジャーであり、かくいう自分のPCも富士通FMV BIBLOを使用している。身近な存在でかなり親近感を抱いていたのだけれど、今回本書を読んで驚いたのが企業としての事業がPCメーカーだけではないということ。
各章のタイトルを見ていただければわかるとおり、第1章ではスパコン「京」を開発し、2011年6月と11月の2期連続で世界NO.1の演算性能を達成したという偉業を成し遂げた。その偉業までの長くてシビアな道程を担当された2人のリーダーの奮戦記がとても刺激的。
第2章においてはあの東証の株式売買システムの開発秘話。以前から東証とタッグを組んだシステムを運用していたが、たび重なるシステムダウンに苦慮した東証は新システム開発のベンダーを募集するという屈辱を喫する。しかし、ここで負けてならじと再度応募し、受注を獲得。この執念に自分は頭が下がる思いがした。
第1・2章に共通するのは「世界最高・NO.1」を目指すという理念。それを見事成し遂げた企業努力とそれにまつわる人的努力。システムは世界を動かすけれど、企業を動かすのはあくまで「人の力」なのだということを痛感させられた。
さらに読んで驚いたのが、第4・5・6・7章。
自分の富士通イメージからはほど遠い、復興支援・携帯電話・農業・医療事業の各分野への参入という事実に目からウロコ。
具体的な仕事として何をしたのかは本書を読んでいただければわかるのだが、復興支援と農業事業に対してどのように富士通という企業が参加していたのか初めて知るとともに、このような形での企業参加もあるのだなと深く納得した次第。
復興支援ではいち早く担当者がアクションを起こし、震災当日の電車内で企画書を起こすという素早さ。それを上層部が即座に承認し具体的支援に企業として参加するという、個人と組織の見事な連係プレーに富士通の企業的価値を見た思いがした。
各事業を担当するリーダー達。年齢層はさまざまであるが、共通しているのは向上心の高さと素早い行動力。そして働く人間と企業がコラボした気持ちよいほどの上昇志向。
各章で紹介されたリーダー達はプロジェクトを推進する上でそれぞれ困難にぶつかったことだろうが、それをも自らの糧にしてしまう強さを感じ取ることができた。ひたすら羨望のまなざしを投げるとともに、そんなリーダー達を育てている企業「富士通」に、個人的にさらに親近感を抱いてしまうなあと、しみじみ思った。
ビジネス書とはいえ、変に小難しくなくサクサク読めてしまう本書。最後の寄稿や解説、受け継がれてきた言葉などはなるほど強烈です。
レビュープラス様 からの献本でした。ありがとうございました。
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