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個別記事の管理2012-09-30 (Sun)
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 9月30日現在、台風17号関東接近のため非常に荒天候です。紫苑のように窓を開けて大声で叫びたいくらいですが、そんなことしたら部屋中水浸し必至。おまけにネズミも侵入してこないし。←コラコラ!
 最近仕事が忙しくてなんだか本読む時間がありません。しかし! 時間は自ら作るもの!! というコンセプト(!)の下、日々読書に励んでおります。時間が無い時に限って、どうしてだかブ厚い本ばっかり手許にあるんだよなー…と既にグチ入ってます。失礼しました(*´ω`*)
 どうでもいい前置きはさっさと斬り捨てて、9月後半に読んだ本です~♪

アラビアの夜の種族 (文芸シリーズ)アラビアの夜の種族 (文芸シリーズ)
(2001/12)
古川 日出男

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いやいやいや、すっかり作者サンに騙された作品でした。
 練りに練られた構成、魅力的なキャラ、幻想的な雰囲気等々、すべてにおいて大満足な1作。古川日出男版・千夜一夜物語を思う存分楽しませていただきました。

パイロットフィッシュ (角川文庫)パイロットフィッシュ (角川文庫)
(2004/03/25)
大崎 善生

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前作のアラビア~から一気に現代日本にトリップ。その落差たるやもうなんとも。おぢさまの密かな願望を透明感ある文章で綴った話なのだなあ…と自分的に納得させて読了しました。

夜毎に石の橋の下で夜毎に石の橋の下で
(2012/07/25)
レオ・ペルッツ

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消化不良気味の前作から一気にお腹いっぱい的な大満足作品に!
 お気に入りの国書刊行会サンの本とあって、期待値代で読んだのだけれど、期待を裏切らず!
 時系列がバラバラの15の短篇がそれぞれリンクしあって1作の長編となる、壮大で幻想的な作品でした。

ワイルドピッチワイルドピッチ
(2012/07/19)
蓮見 恭子

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以前読んだ「本の雑誌」に紹介されていた作品。なかなか高評価だったので期待に胸躍らせて読みました…が、もうもう期待通りの面白さ。高校野球とミステリーとのコラボが絶品でしたー!読後感はとっても爽やかだよん!

禁色 (新潮文庫)禁色 (新潮文庫)
(1964/04)
三島 由紀夫

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とっても爽やかな前作とは打って変わった、濃厚すぎる話!さすが三島、三島の真骨頂だろう、まさに三島!っていう言葉が脳内絶えず駆け巡りながら読んでました。当時の風俗も興味深いですが、ゲイをテーマにした本格小説はさすが文豪!読ませます!

希土類少女希土類少女
(2012/04/28)
青柳 碧人

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ゲイからSFへ一気に飛びます。ま、SFと言ってもほとんどラブロマンスなんですけどね。少女がレアメタルを生成する、という設定はユニークで斬新。

ソードアート・オンライン〈1〉アインクラッド (電撃文庫)ソードアート・オンライン〈1〉アインクラッド (電撃文庫)
(2009/04/10)
川原 礫

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久々のラノベ。「魔法科高校の劣等生」以来かな? アニメも人気らしく、ちょくちょくタイトルを耳にしていたので挑戦。ゲーム素材のサイバーパンク的なテイスト。わかりやすくてなかなか面白かった!

不連続殺人事件 (角川文庫)不連続殺人事件 (角川文庫)
(2006/10)
坂口 安吾

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ラノベから一気に文豪の作品へ!我ながらホント統一性無いし、雑食だなあ…としみじみ。ま、好きだから良しとしてww これは読むのが久しぶりに辛かった作品。なんたって登場人物が29人とか!!! 誰が誰だか途中でわけわかんなくなったし。しかし、その入り組んだ人間関係&人間ドラマをきちんと収斂させる作者はさすが。文豪ってスゴイのだわ…と改めて感心したのでした。

 とまあ、後半は8冊だったか。ブ厚い小説ばっかりでちょっとしんどかったけど、名作ばかり読めて自分的にはものすごく楽しめたかな。で、前半が雑誌を入れて11冊だったので9月は計19冊。
 10月は小説以外の本も読んでいきたいなあ。ビジネス書とかバイオグラフィーとか。YAとか児童書も良いよね!
 すでに何冊か手許にあるので読むのが楽しみです~♫
 明日から10月ですね。またおヒマなおりにはこのブログ、どうぞ覗いてやってくださりませ!


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Theme : こんな本を読んだ * Genre : 本・雑誌 * Category : ★ひとやすみ ~駄文です~
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個別記事の管理2012-09-29 (Sat)
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不連続殺人事件 (角川文庫)不連続殺人事件 (角川文庫)
(2006/10)
坂口 安吾

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 坂口安吾…久しぶりです。タイトルがインパクト強すぎて超絶面白そうだったので挑戦してみました。以下BOOKデータベースより内容。

戦後間もないある夏、詩人・歌川一馬の招待で、山奥の豪邸に集まったさまざまな男女。
作家、詩人、画家、劇作家、女優など、いずれ劣らぬ変人・奇人ぞろい。邸内に異常な愛と憎しみが交錯するうちに、世にも恐るべき、八つの殺人が生まれた!
不連続殺人の裏に秘められた悪魔の意図は何か?鬼才安吾が読者に挑んだ不滅のトリック!多くのミステリ作家が絶賛する、日本推理小説史に輝く傑作。


 内容にもあるとおり、ミステリ作家絶賛の作品なのだとか。
 ある意味わかる気もしますね。総勢29人にも及ぶ登場人物。老若男女それぞれ皆個性的でひとクセもふたクセもある超特徴的な人物ばかり。一人も無駄なキャラがいなかったのは確かかも。
 語り手は矢川という作家。最初自分はこの人物が犯人なのかなーと疑ってみたり。違ってましたけどね。ミステリーにおいて重要な探偵役が若き童顔?の巨勢博士。いかにも探偵的な頭脳を有した洞察力優れた人物。その彼が挑むのは招かれた歌川邸で繰り広げられる、8人もの犠牲者を出した殺人事件。

 とにかく登場人物が多くて四苦八苦! 名前と特徴を覚えるだけでもかなり辛かった。探偵役のちょっとイケメン巨勢博士もあんまり特徴ないというか、ラストの謎解きまでほとんど活躍しないしー。
 残る人物達による人間模様・葛藤や確執の描写にほぼページ数をとられていたような気がする。ま、上質な人間ドラマと捉えればそれはそれで素晴らしい作品だと思うのだけれど、ミステリーとして読むと自分のキャパいっぱいいっぱいで楽しむ余裕がなかったというか。推理する醍醐味・探偵の活躍に胸躍らせるなどの高揚感があまりなくて残念だったなあ。

 でも、なんだろ、西洋的なテイストはかなり感じた。いわゆる江戸川乱歩や横溝正史のような純和風ミステリー的なおどろおどろしさは皆無で、人間ドラマに重点をおいて推理劇に仕立てているところはなかなかセンスが良いなと。
 自分的にはバークリー作品を連想してしまった。「第二の銃声」とか「ジャンピング・ジェニィ」とか。全然似ても似つかない内容なのだけど、大勢の人物が(しかも皆個性的)集まる邸で発生する殺人事件──という設定と雰囲気がなんとなく似ている気がして。
 次々と発生する殺人事件の手口も動機も判然としない。何の共通点も連続性もなく、まったくバラバラの状態のまま繰り返される殺人事件。これがタイトルである「不連続殺人事件」の意味なのだとか。

 一体この人物達の中から犯人は捕まるの? その動機は? と最初うんざり&心配していたけれど、さすが納得の犯人と動機とトリック(はイマイチ苦しかったかな…)でラストまで読み切れました…でもちょっと疲れたかもね、この作品…って、いやいやいや、きっと自分の理解力と読みこみが足らんせいだったのだな。きっとそうだ!


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好みかも * by 矢神工房
初めて知る本です。でも自分好みの本のような気がします。是非読んでみたくなりました。

Re: 矢神工房様☆ * by 惺
こんばんは。
坂口作品の中ではマイナーっぽいですよね。
自分も最近知り興味津々で読了しました。
かなり人間関係入り組んでいて読むの苦労しました。
お好みとあらば是非是非!
読了後は感想をお聞きしたいです。
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個別記事の管理2012-09-28 (Fri)
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ソードアート・オンライン〈1〉アインクラッド (電撃文庫)ソードアート・オンライン〈1〉アインクラッド (電撃文庫)
(2009/04/10)
川原 礫

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 以前から興味があって読みたかった本。アニメは未視聴ですが、OPを聴いてひたすら興味! なので原作ラノベに挑戦してみました。以下BOOKデータベースより内容。

クリアするまで脱出不可能、ゲームオーバーは本当の“死”を意味する―。
謎の次世代MMO『ソードアート・オンライン(SAO)』の“真実”を知らずにログインした約一万人のユーザーと共に、その苛酷なデスバトルは幕を開けた。SAOに参加した一人である主人公・キリトは、いち早くこのMMOの“真実”を受け入れる。そして、ゲームの舞台となる巨大浮遊城『アインクラッド』で、パーティーを組まないソロプレイヤーとして頭角をあらわしていった。
クリア条件である最上階層到達を目指し、熾烈な冒険を単独で続けるキリトだったが、レイピアの名手・女流剣士アスナの強引な誘いによって彼女とコンビを組むことに。その出会いは、キリトに運命とも呼べる契機をもたらし―。


 予想以上に面白かった!
 予備知識全くなしで読んだのだけど、最初はああ、ありがちなゲーム系のサイバーパンク小説かー。と思っていました……実際そうなんだけどね、なによりわかりやすくて読み易いのがよかった。

 ストーリーはどちらかというとまあ、やっぱりありがちかなと。次世代高性能?ゲームソフト「ソードアート・オンライン(SAO)」にログインしたユーザーがその内部に取り込まれログアウトできずに戦い続ける。熾烈極まりないゲームの舞台は百層ある巨大浮遊城「アインクラッド」。城の頂上(第百層)にいるラスボスを倒せばゲームクリアとなり取り込まれたユーザー全員がログアウト可能になるという──。
 で、そのユーザーは自らの意思ではログアウトできない=現実世界に戻れないという設定がこの作品のポイントというかツボなのかな。で、必然的に全ユーザーは生き残るためにゲームを続けるしかないという極限状態に陥るわけなのだけど、これがまた結構平和的なのがラノベの良いところ。

 ヒーローのキリトはやはりお約束で強くてさらに最強の裏ワザ所有者。パーティーを組むのを得意とせずに単独で行動するソロプレイヤー。そんな彼に突然コンビを組みたいと申し出る美少女でありながら最強剣士であるアスナも登場してラブラブカップル(ブッ)となるわけですが、この展開もなかなかお約束。ラノベに登場する女子はなぜか弱気男子ヒーローの主導権を握りがちだけど、このアスナも典型的。とある組織の副団長をしていて普段はかなりクールなのだけど完全なツンデレ属性。キリトの前ではかなりデレていて、そこが自分的には納得いかんのだが……しかし、このキリトとアスナのラブロマンスも良いアクセントになっていたと思うな。さらに実は次作への伏線となっているところも巧いなと。

 意外な(というか半分は予想出来ちゃうんだけど)ラスボスの正体。その彼とキリトとのラストバトルはなかなか迫力の描写。キリトはラスボスを倒して「ソードアート・オンライン」をクリアできるのか。取り込まれたユーザーを無事ログアウト(=現実世界に戻る)させられるのか。
 自分はまったくゲームしないのだけど、雰囲気はかなり楽しめた。アイテムなんかも読んでいて楽しいしね。設定はリアルだけど小難しくないのがいいなと。2巻まで持っているのでちょっと楽しみだな。キリトとアスナがオフラインで出会うことができるのか? 早く読みたい―。


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まさかのSAOレヴューに * by Medeski
衝撃を受けました。ちょっとした事件だぜ!てな感じで、思わずコメントをば。私はこれ、アマチュア時代から友人が読めよ、読めよ、イケてるYO!としつこく催促されたのも影響してか、自前の点数こそ高いのですが、斜に構えて読んでしまいました。特にラスト、―――こわっ!これ、こわっ!と戦慄さえ走る始末。でも、私の読み方、少数派でした―――誰か、誰か俺の見方はいないのか!?

Re: Medeski 様☆ * by 惺
こんばんはー!
いやいやいや予想してたよりずーっと面白かったです。
ちょっと先が読めてしまうストーリーだったのだけど、
読みやすいですね、この作者サン!
ラストもまあ、あれしかないのではないかなーと思いつつ(笑)
ラスボス登場がちいっとばかり早かったような気がしてね…。
アニメも面白いとのことで。そっちも気になるなー。

個別記事の管理2012-09-26 (Wed)
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希土類少女希土類少女
(2012/04/28)
青柳 碧人

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 以前ダ・ヴィンチに紹介されていた本。タイトルとジャケ画に惹かれて借りてしまいました。以下BOOKデータベースより内容。

「コミュニティ・マヒトツ」―独立行政法人・日本レアメタル機構の設立とともに造られたこの施設は、“レアメタル生成症候群”の少女たちが暮らす場所。脇腹からジスプロシウムを生成する少女・冴矢は、その境遇と、死ぬまでの運命が決まってしまったことを呪い、半ば自暴自棄な日々を送っていた。
一方、施設の職員である中年男の江波は、そんな彼女に、施設で起きたある事件の参考人として、協力を依頼することになる。次第に距離が縮まってゆく二人だったが、やがて、お互いの人生、ひいてはコミュニティすべての命運を左右する大きな決断を迫られることになるのだった―。


 うーむ、SFです。
 10代前半のローティーンから24,5才までの特定の少女達の体から金属─レアメタルが採取できるという設定、「レアメタル生成症候群」からして奇抜すぎるなと。
 希少な鉱物を生成する彼女たちは国家ぐるみで保護され、「コミュニティ・マヒトツ」という場所に隔離されて生活している。体から鉱物を生み出すために短命である彼女たち。半ば自分の運命を諦め、それでも受け入れて健気に明るく暮らしている。けれど、どうしてもその生活になじめない少女冴矢がメインキャラクターとなって、コミュニティの職員江波との切ない恋愛譚となっている。

 「レアメタル生成症候群」というガジェットがなければホントに普通の恋愛小説みたいだなと。コミュニティ・マヒトツはある意味学校の女子寮みたいだし。そこに生活する少女達も個性豊かで、生成する鉱物になぞらえたキャラになっているのも洒落てるし。
 ただ、うーん、なんだろう? SFっていうカンジが今一つしない。タイトルにもあるとおり、レアメタル・レアアースについての薀蓄はかなり詳細でわかりやすいんだけど、それが巧く作品と絡んでいるかというと、うーん、なんだかこじつけっぽい感じは否めないかなあ。
 翳のある主人公冴矢と22歳年上の江波との恋愛もなんかこうイマイチしっくりこないというか……。

 冒頭はいいカンジでグイグイと一気に読めてしまうのだけどね。中盤あたりからちょっと中だるみ感がひしひしと。家族の崩壊や人工授精・親の子に対する虐待等々、扱うテーマはかなり重いもの、ありきたりなものもあってちょっとラノベ的。ラストもやっぱり重く救われないのだけどね。それでもあまりドロドロしないで読み進められるのは、冴矢というキャラがいいカンジにドライだからかなあ。
 すんなり感動した、という作品ではないけれど、自分的にはものすごく斬新なテーマでありストーリーだったかな。こんな設定もアリか!と正直驚いた作品でありました。


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個別記事の管理2012-09-25 (Tue)
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 ツイッターのフォロワーさんから教えていただいた作品。ひさびさの三島作品。しかもかなり濃いという噂で。以下文庫裏表紙より内容。

一生を女性に裏切られてきた老作家檜俊輔は、美青年南悠一が女を愛することのできない同性愛者であることを知り、この青年の美貌と肉体美を利用して、恨み深い現実への復讐を企てる。
俊輔の計画は、かつて自分を苦しめた女たちを破局に追いつめることに成功するが……。
男色を素材にして、心理小説の世界に<ルネッサンス的ヘレニズムの理想>を造形化した異色長編。


 内容を読んでのとおり、テーマは「男色」……なんだか時代がかった表現で。今なら「ゲイ」だよね。
 読了後の感想はこれぞ三島由紀夫の真骨頂なのだなと(笑)

 過去三度も女性に裏切られ、彼女たちに屈折した思いと憎悪を抱く作家の檜俊輔。彼は自分の容貌にひどくコンプレックスを抱いており、ある日出会った美青年悠一に無性に惹かれてしまう。その彼の個人的性癖である同性愛嗜好を知ってしまった俊輔はとんでもなく悪辣な策謀をめぐらせる。
 それは悠一を利用して、自分を不幸にしてきた三人の女性達に復讐するということ。報酬額につられた悠一は俊輔の悪だくみの片棒を担ぐことを承諾する──というのが今作の骨子。

 まあ、なんといっても主人公悠一の美青年っぷりが凄いです。老若男女、一目見ただけで誰もが悠一に惚れてしまうというその美貌。また三島由紀夫の描写も凄く巧みで思わずため息。その彼が俊輔のいいなりとなって女性達に不幸をもたらしてゆく小悪魔ぶりがなかなか魅力的。
 当時(1950年代)としてはかなりセンセーショナルな内容であり小説であったのではないかと。今読んでもあまり古臭さは感じないし、ゲイキャラクター達もなかなか個性的で面白い。
 超絶美の悠一を取り巻く醜悪でシビアな人間模様が濃密に語られているのも読ませるし、当時の風俗小説として読んでも面白い。男色小説(!)であるから登場するのは男性ばかりなのかというと、実はそうではない。
 貞淑で利発な若妻に姑、金持ちのご婦人とさまざまな女性たちが彩を添えているし、その心理の書き分けは見事でとても魅力的。
 作者自身も気に入っているという鏑木男爵夫人などは、夫と悠一の不倫(?)を目撃しながらもその関係を理解してしまう……という愛すべき人物で自分も結構気に入ったキャラだった。

 当時のゲイ風俗が詳細に書かれているけれど微塵も醜悪さは感じさせない。さらに屈折した小説家俊輔の復讐譚としてもスリリングに読むことができるし、複雑な女性心理も丁寧に書かれている。中でも悠一と彼のさまざまな恋人達の刹那的な関係はなかなか惹かれる部分でもあるし。
 ラスト俊輔の屈折した復讐は悠一をもってして達成することができるのか。そして図らずも自ら悠一を愛してしまった俊輔はどうなってしまうのか。
 などなどエンタメ性も抜群だし、もちろん純文としての重厚さも兼ね備えている作品。
かなりボリュームあったのでほとんど1日がかりでした。ラストは意外なハッピーエンドで自分的にはちょっと拍子抜けかな。
 しかし、これぞ三島! 的な作品。文学史的に彼の印象を決定付けたのは「仮面の告白」とこの作品なのだろうな…と読了後についしみじみ思ってしまったのでした。さすがセンセーショナルな作家さん。作品もかなり刺激的でした!


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個別記事の管理2012-09-23 (Sun)
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ワイルドピッチワイルドピッチ
(2012/07/19)
蓮見 恭子

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 以前読んだ「本の雑誌」で紹介されていた本。なかなか高評価だったので読んでみました。以下BOOKデータベースより内容。

高知・海晃学院高校は野球の名門校として知られ、三年生のピッチャー・高橋武蔵はマスコミからも注目されていた。だが、武蔵は肘を痛めているなかでの甲子園出場だった。
そのころ、過去に起きた野球部内の不祥事が明るみに出そうになる。武蔵は告発文書の送り主を捜そうと、苛めの被害者である二年生の部員・鈴川大樹の母親に会いに上京する。
一方、東京・八丈島付近では、スーツケースに押し込められていた身元不明の死体が発見される。そこには新たな謎が…。注目の新鋭作家が挑んだスポーツ&社会派サスペンス。


 これは……自分的に予想以上に面白かった。ジャケ画も内容もほぼ高校野球を題材にした青春スポーツものでありながら、実はミステリーであるという。最近読んだサクリファイスと似た感じかも。しかし、こちらはどちらかというと社会的病理をテーマとしていて考えさせられる部分もあったかな。

 とある野球の名門校で起きた野球部のイジメ事件。ネットに書きこまれ内部告発の様相を呈するけれど、公になることはなく表面上は落ち付きを取り戻す。事件の渦中の人物である次期有望なピッチャー大樹と、彼の先輩であり投打共に天才的な選手である武蔵との友情と絆。その武蔵はピッチャーとして致命的である肘を負傷。甲子園出場を果たし優勝を目指す野球部レギュラーメンバーとの確執と和解──等々これまた王道の青春モノとしても充分楽しめる。

 しかし、平行して展開するのがその野球部の内部告発を発端とした殺人事件。
 格差社会・他人への嫉妬・イジメ・当たり屋などなど、殺人事件へとつながる様々な負の要素・要因が巧く組み合わさって、大樹の母・真奈美は犯人の仕組んだ罠に囚われてゆく。
 犯人を追う刑事、事件解決の一端を担うこととなる武蔵。さまざまなキャラクター達があますところなく活躍し、それでいて煩くなく小気味よい。特に主人公である武蔵のキャラ造形は秀逸で、「気は優しくて力持ち」を地でゆく魅力的な人物だった。母親が事件に巻き込まれ、自分の後継者となる大樹を励ます後半の甲子園でのシーンは感動のクライマックスで思わず涙腺が崩壊しそうになった。

 さらにセレブな生活を羨む人間心理、特に女性心理描写はさすがに巧みで、他人の家に住み付き、個人の日常を崩壊させてゆく件は思わずゾッとしてしまったし。
 ミステリーとスポーツの融合というカテゴリーがあるならば、またひとつ秀作が登場したなという印象。どちらも本格的で読ませるし感動する。ホント面白くて一気読みしてしまいました。自分的にお気に入りキャラは「日本一不細工なバッテリー」の木下と武蔵かな。
 少年達の成長譚でもあるし、ひとりの母親の子離れの話でもある。さまざまなテイストを盛り込みながら破綻なくきっちりと締めくくっている作者の手腕に脱帽。爽やかな読後感で予想外の名作でした。満足。


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* by ひいち
こんにちはー☆

次々と面白そうな本紹介されていてわくわくしています。
惺さんのレビューを読むたびに、読書メモのページが増えるわっ!


Re: ひいち様☆ * by 惺
こんばんは!
なにをおっしゃいます!
ひいちさんが借りてくる本もかなり面白そうですよ!
自分も図書館で予約した本が次々と来るので、
読書の秋を満喫したいなあと思ってます☆

個別記事の管理2012-09-22 (Sat)
ご訪問ありがとうございます☆

夜毎に石の橋の下で夜毎に石の橋の下で
(2012/07/25)
レオ・ペルッツ

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 自分ご贔屓の国書刊行会の本ということで超絶期待して読了。ジャケ画も良いカンジ! 以下BOOKデータベースより内容。

1589年秋、プラハのユダヤ人街を恐るべき疫病が襲った。
墓場に現れた子供の霊は、この病は姦通の罪への神の怒りだと告げる。
これを聞いた高徳のラビは女たちを集め、罪を犯した者は懺悔せよと迫ったが、
名乗り出る者はなかった……。
神聖ローマ帝国の帝都プラハを舞台に、皇帝ルドルフ2世、ユダヤ人の豪商とその美しい妻、
宮廷貴族、武将、死刑囚、錬金術師、盗賊団、道化、画家らが織りなす不思議な愛と運命の物語。
夢と現実が交錯する連作短篇集にして幻想歴史小説の傑作。

ユダヤ人街のペスト禍
皇帝の食卓
犬の会話
サラバンド
地獄から来たインドジフ
横取りされたターレル銀貨
夜毎に石の橋の下で
ヴァレンシュタインの星
画家ブラバンツィオ
忘れられた錬金術師
火酒の壺
皇帝の忠臣たち
消えゆくともし火
天使アエサル
エピローグ

 これは読了後にじわじわくる話だった。もちろん面白いのだよ!
 ものすごく凝った構成の小説で、1回読んだ限りではまーったく理解できなかったけど、2度目読んだらすとんと落ちた。ある意味独立した15の短編集で各話がリンクしあってひとつの長編小説になっている……っていうカンジですかね。
 各短篇の時系列はバラバラで、読むのになかなかてこずるかもしれないけれど、重要なのは第一話「ユダヤ人街のペスト禍」!
 すべてはこの話から始まる!みたいで。←ココ重要!(笑)

 幻想小説にカテゴライズされると思うのだけれど、ベースは純粋な恋愛譚と静かな復讐譚。
 主要キャラクターは皇帝ルドルフ・ユダヤ人富豪マイスル・高徳のラビ(ユダヤ教における宗教的指導者)とマイスルの妻であり、ルドルフの精神的愛人であるエステル。
 高徳のラビが石の橋の下に植えた薔薇とローズマリー。それがラビの秘術によってルドルフとエステルの化身となる。夢の中でしか会えないふたりは、夜毎に石の橋の下で純愛を交わす。その愛情がこの話の縦糸で、妻の精神的不貞を知った義人である夫のマイスルの復讐が横糸となり、さらに象徴的・幻想的なエピソードが織り込まれて読者を独特の世界にさらっていってくれる!

 ルドルフと密接な関係のあったユダヤの豪商マイスルや天文学者ケプラー等実在の人物も多く登場させ史実を巧みに織り交ぜてゆく。さらに、やられたなと思ったのが、実はマイスルの子孫の教え子による回想形式で語られる話だということが、中盤あたりから次第にわかってくるという仕掛け。

 特異な皇帝ルドルフの華麗な生涯が書かれているのかと思っていた自分には嬉しい誤算。ルドルフを通して、そして彼を取り巻く様々な人物達が繰り広げる幻想世界。なによりルドルフとエステルの純愛、そして重要なワキキャラであるマイスルの鮮やかで洒落た復讐譚が爽快だった。
 そのマイスルの子孫であるヤーコプの教え子の「わたし」がラスト、初代マイスルがそのありあまる富で造り上げたユダヤ人街の崩壊の様子を寂寥感たっぷりに語るシーンがとても印象的。ノスタルジーと共にと余韻が残る。自分は皇帝ルドルフについて予備知識無かったので、知っていたら余計に楽しめたかも。あ、もちろん知らなくても充分に楽しめるけどね。個人的に名作でした!


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ほしねずみ様 * by 惺
はじめまして!
ご訪問ありがとうございます☆
どうぞどうぞ、いつでもお好きな時に遊びにいらしてくださいね!
拍手コメントありがとうございました^∇^

個別記事の管理2012-09-20 (Thu)
ご訪問ありがとうございます☆

パイロットフィッシュ (角川文庫)パイロットフィッシュ (角川文庫)
(2004/03/25)
大崎 善生

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 薄さとジャケットの爽快感で購入。文学賞も受賞しているとのことなので期待値大で読了。以下BOOKデータベースより内容。

かつての恋人から19年ぶりにかかってきた一本の電話。アダルト雑誌の編集長を務める山崎がこれまでに出会い、そして印象的な言葉を残して去っていった人々を追想しながら、優しさの限りない力を描いた珠玉の青春小説。
人は、一度めぐり合った人と二度と別れることはできない―。午前二時、アダルト雑誌の編集部に勤める山崎のもとにかかってきた一本の電話。受話器の向こうから聞こえてきたのは、十九年ぶりに聞く由希子の声だった…。
記憶の湖の底から浮かび上がる彼女との日々、世話になったバーのマスターやかつての上司だった編集長の沢井、同僚らの印象的な姿、言葉。現在と過去を交錯させながら、出会いと別れのせつなさと、人間が生み出す感情の永遠を、透明感あふれる文体で繊細に綴った、至高のロングセラー青春小説。


 うーむ。想像していた話とはまったく違ってちょっとビックリ。感動して涙ボロボロするような作品を予想していたのだけど、逆になんだかとっても違和感を抱いてしまった。
 主人公は41歳のアダルト雑誌の編集長・山崎。その彼が過去に出会った、恋人を含めた大切な人々とのエピソードを綴ってゆく──のだけれど。
 なんだか自分的には物足りなかったです。
 というかあんまりな男性視点(まあ、作者サンが男性なので仕方ないのですが)・ご都合主義展開に驚き。
 喫茶店で泣き崩れる最初の彼女との出逢いエピソードからしてとってもリアリティなくて、ウソだろ? 的なツッコミが。その彼女と別れてからさらに、同じ彼女から十九年後に突然電話がかかってくるとか。
 風俗店勤務のかわゆいNO.1の女子が突然家に来ちゃってそのまま一緒に暮らしてしまうとか、その後紆余曲折を経てできた彼女が19歳とか20歳とか……うーん、もうおじさまの密かな願望を透明感ある文章で綴った話なのだなあ……とラストではあきらめと悟りの境地。

 途中で気付いたのが、村上春樹氏にとっても似ているということ。文体とか、作風とか。いきなりエロいシーンに突入しちゃうとこなんかも酷似だなあと。ま、そんなことはどうでもよいのだけど。この一作しか読んでいないのでなんとも言えないのですが、男子一人称の過去回想物語……残念ながら自分には合わなかったようです、ハイ。
 タイトルのパイロットフィッシュというのは「水槽内の水質を正しい方向へ導く熱帯魚のこと」だそうで。そのタイトルと内容との関連性もイマイチわからなかった鈍い自分なのでした。かなり消化不良で残念な1作でした……。


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