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個別記事の管理2013-01-24 (Thu)
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ねじの回転 (光文社古典新訳文庫)ねじの回転 (光文社古典新訳文庫)
(2012/09/12)
ヘンリー ジェイムズ

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 図書館の新刊ということで借りてみました。何の予備知識なかったんですが、かなり有名作なんですね。知らなかった―! 以下BOOKデータベースより内容。

イギリスの片田舎の古い貴族屋敷。そこに、両親と死別してひっそり暮す幼い兄妹。二人の家庭教師として赴任してきた若い女性が、ある日見たのは、兄妹を悪の世界に引きずり込もうとする亡霊の姿だった……。
典型的な怪談のシチュエーションを用いながら、精緻な心理描写と暗示に富んだ文体で人間の恐怖を活写した、“心理主義小説"の先駆者ジェイムズの代表作である。


 いやいやいや、もっと現実的なテーマを題材とした小説なのかと思いきや、なんと! 実はゴシックテイスト溢れる幽霊譚だったとは!
 冒頭の謎の会合シーンから引きこまれて一気読み。クリスマスイブの古い屋敷に集まった複数人がそれぞれ怪談を持ち寄って披露する…という展開で雰囲気は抜群! その中の一人、ダグラスという男性が披露する手記を語り手である「私」が書き写したものとして出席者に披露される…という、ちょっと複雑な構成。

 その手記のヒロインは20才の若き家庭教師の「わたし」。雇われた主の男性からは一切の援助もせず金輪際関わりを持たないという条件で雇用される。
 赴任先は田舎の屋敷。そこに生徒である少女・フローラとその兄のマイルズ。ふたりとも天使と見紛うばかりの美しい子供達。そんな二人を教育できると知った「わたし」は当初充実した日々を過ごすが、ある日現実にはあり得ない男女の亡霊を見たことから恐怖の生活が始まる…という内容。

 いろいろと解説本があるんですね。まさに謎のオンパレードで。一筋縄ではいかない作品なのだと実感。一般的には亡霊に魅入られた美しい兄妹を救いだそうとする若き家庭教師の物語。なのだけど、一貫して家庭教師の一人称で描かれているので、はたしてすべて真実であるのか否か? 実は性的に抑圧された家庭教師の妄想であった──というのが最も多い説らしい。

 自分的にはちょっとそれはどうかな? って気も。やはり子供達と亡霊達はかなり親密な関係を築いていて(この部分もものすごーくセクシャリティ要素感じる描写なのだけどね。いわゆる性的虐待的な)、堕落の一途にあったんじゃないかなと。加えて、長年屋敷に住み子供達の面倒を見ているグロースさんと家庭教師の「わたし」がやけに緊密なところもちょっと違和感あったり。つまり同性愛的関係を匂わせる表現とか。
 深読みすると謎が次から次へと出てきてものすごく不思議な作品だなと。単なるゴシック作品ではないような。
 ラスト亡霊に憑かれていたと思われるマイルズは家庭教師によってその体内から亡霊を追い払うが、既に彼はこと切れていたという…この部分、「わたし」のマイルズへの激しい愛の告白と読んでしまったのだけれど…。

 さらに自分的に疑問に思ったのが、この話の紹介者ダグラス=マイルズなのでは?ということ。ダクラスには妹がいたし、その妹にも家庭教師がいて、彼は仄かに想いを寄せていたらしいし。で、自分をモデルとした創作話を皆に披露していたとか?
 などと、エヴァ並みに謎が謎を呼んでもうヤバいです。きっとこれが作者ジェイムズの罠なのだと思うのだけどね。面白いです。
 ゴシック小説と見せかけたホラー?そして心理小説。ものすごく不思議な読後感で1回読んだだけでは理解不能。本作だけでなく、ネット上の考察を併せて読むのもまた楽しいかも。

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Theme : 今日の一冊 * Genre : 本・雑誌 * Category : ヘンリー・ジェイムズ
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* by まいまい
これは、気になっていながら読んでいない作品。
何だか怖そうだな~と。
昔、漫画家山岸凉子さんがイラスト入りでこの本を紹介されてたことがあって、たぶんそのせいですね。

でも惺さんが紹介されるとやっぱり興味がわきます。
幽霊?妄想?サイコホラー?おもしろそうです。

Re: まいまい様☆ * by 惺
こんにちは!
自分もものすごく真面目な普通の小説家と思っていたら…。
全然違っていたのでビックリというか、おトクだったというか。
ホラー&サスペンスにみせかけて、心理小説なのだとか。
ものすごく謎っぽくて一気に読んじゃいました。
そんなに怖くはないですよー笑。
よろしかったらぜひ!

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