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個別記事の管理2013-03-20 (Wed)
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本にだって雄と雌があります本にだって雄と雌があります
(2012/10/22)
小田 雅久仁

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 ツイッターで何かと話題になっていたので読んでみた本。なるほど、「第3回Twitter文学賞国内篇第1位」とのことで。以下BOOKデータベースより内容。

大阪の旧家で今日も起こる幸せな奇跡。本だらけの祖父母の家には禁忌があった。書物の位置を決して変えてはいけない。ある蒸し暑い夜、九歳の少年がその掟を破ると書物と書物がばさばさと交わり、見たこともない本が現れた!本と本が結婚して、新しい本が生まれる!?血脈と蔵書と愛にあふれた世界的ご近所ファンタジー。

 読み始めた最初の頃、一体この本は何について書かれてるの?小説? と?マークを脳内に思いっきり飛ばして読んでました。実は自分、コレをなにを間違えたか評論系、特に書評系の本かと思ってたんですよね。予備知識全くなし!だったので、最初はまじポカーン状態で置いてけぼりくらってました。
 独特の文体というか会話調にもなかなか慣れなくて。ちょっと森見作品と似てるなあ…と思いながらも、それよりももっと濃いっていうね。読んでいて辛かった…のですが、中盤から俄然面白くなって一気読み。

 なんだろ。一応ファンタジーにカテゴライズされるの? もう一言では言い表せないストーリー。
 深井與次郎から始まる、深井家の不思議で荒唐無稽、それでいてハートフルな「幻書」を介して伝わる家族の秘密と歴史と未来。與次郎から曾孫・恵太郎に至るまでの奇しき因縁。ファンタジーでありながら、SF的要素もあるなあ…とその構成の見事さに読了後呆然としてしまった。
 與次郎の孫である博のボケた語り口は絶妙で、時にくだらないギャグに萎えたりするけれど、軽快なテンポで飽きさせない。その語りも作者の見事な技というか、「騙し」というか。中盤のクライマックス、謎が殆ど解明される戦時中のエピソードの真摯な文体には思わず涙腺が緩む緩む!
 召集されボルネオでマラリアに罹り生死を彷徨う與次郎。半死半生状態で彼が会ったのは同じく戦争中で行方不明となった弟の秀典。この兄弟の幻想的なエピソードがものすごく良くて、家族愛・兄弟愛がひしひしと感じられて白眉なシーンだと思った。

 すべてのカギはボルネオにあり! 的な。死後の世界に存在するという「ラディナヘラ幻想図書館」。死者が代々司書を務めるというその発想にもう脱帽!その幻想図書館の存在を初めて知った與次郎の神秘体験シーンはすぐれたファンタジーだと思う。悲惨な戦争と幻想的なファンタジーの見事なコラボに目からウロコ。加えて登場するすべてのキャラが個性的で愛すべき人物ばかり。ひとりとして無駄なキャラがいないという適材適所の配置が見事。

 すべての謎が解決され、安心してハッピーエンドだ!と思いきや、またもラストにビックリのエピソードが。
 過去から現在、そして確実に未来へと繋がっている家族の歴史と愛情。ホント、読んでみないとわからないよ!というしかない良書だと思う。
 最初カオスだったジャケ画も読み終わるとそうだよ、コレなんだよ!とものすごく納得!
 読後ほっこりしながらも、なぜか物哀しくなるのは何故なのかな。トボケた語り口と作風の中に巧みに取り入れられた悲惨な「死」のイメージが散らばっているからなのかな?と個人的に思ったのでした。面白かった!

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Theme : 今日の一冊 * Genre : 本・雑誌 * Category : 小田雅久仁
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