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個別記事の管理2013-04-27 (Sat)
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戦争を演じた神々たち(全) (ハヤカワ文庫JA)戦争を演じた神々たち(全) (ハヤカワ文庫JA)
(2000/02)
大原 まり子

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 何か面白いSFがないかなあ…とツイッターで呟いたら、フォロワーさんが教えてくれた作家サン。お名前だけは存じていたけれど、未読なので興味津々で作品を選んでみました。過去日本SF大賞を受賞したそうで。以下BOOKデータベースより内容。

破壊する創造者、堕落した王妃、不死の恐竜伯爵、男から女への進化、完全なる神話学的生態系、等々。
生命をめぐるグロテスクで寓意に満ちたイメージが、幻視者、大原まり子のゴージャスかつシンプルな文体で、見えざる逆説と循環の物語として紡ぎあげられた。現代SF史上もっとも美しくもっとも禍々しい創造と破壊の神話群。
第15回日本SF大賞受賞作とその続篇を、著者自ら再編成しておくる、華麗で残酷な幻惑の輪舞。


 11作収録の短篇集。かなり読み応えがありましたねー。作者サン、こんな作風だったのねと驚き。かなりハードでグロい表現が飛び出す飛び出す!正直ちょっと意外だったし。ジャケ画と作品タイトルからはものすごくファンタジックなSF作品を想像していたから余計に。
 戦争と創造と愛憎と神話的エッセンス配合のバラエティに富んだ作品ばかりだった。
 印象に残ったものをいくつか。

天使が舞い降りても
 身重の妻を捨て宇宙船船長となった男。彼には仕事上のパートナーである同性の愛人がいる。
 その彼の船に一人の迷惑な老人の客が乗りこんでくる。異臭を放ち汚物を撒き散らす彼にてこずる船長。しかし その迷惑な老人との不可思議な対話・問答によって、捨てた妻への葛藤と対峙することに。そして明らかになる老人の真の姿。妻と愛人との奇跡的な融合の発見。神話的で読後感の良い1篇だった。
宇宙で最高の美をめぐって
 ギリシア神話のトロイ戦争のエピソードがモチーフとなっているらしく。
 語り手が名前の無い人造美少女。その彼女を巡る争奪戦と宇宙戦争。争うことの愚かしさと滑稽さを少女のドライな語りで読ませる構成。グロい描写が際立ちながらも、ラストちょっとした虚しさが。
楽園の想いで
 白雪姫がモチーフかと。
 とある国の王女アンジェリカ。その彼女の結婚といわれなき理由から国外追放へ。聖から俗へと突き落とされた彼女の漂流譚。戦争と革命を背景に七人の男たちと共に逞しく生き延びるアンジェリカの生涯。
戦争の起源
 現在の(発表時1993年)ネット社会を暗示(予感)しているような作品。
 ネットの仮想現実が現実に取って替わり、現実の人間がネットに取り込まれ神話となってしまう皮肉。この小説の背景となっている巨大な宇宙戦争の起源がここで明かされる。「戦争とSMこそがわれわれの文化だ」という主人公のセリフが刺激的。

 短篇集でありながら、ラストまで読むと総てがリンクした、実は長篇作のような構成となっているのが巧いなと。テーマが戦争・男女間の愛憎・神等々、抽象的なものが多いせいか、きっちり考証に基づいたガチガチのSFというのではなく、むしろ感覚的というかファンタジックというか少女マンガ的という印象だった。が、かなり毒のある描写がキましたね。こういうSF作品もあるのか!となかなか刺激的な作品でありました。今度はハイブリッド・チャイルドを読んでみたいな。

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Theme : SF * Genre : 本・雑誌 * Category : 大原まり子
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