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個別記事の管理2010-05-21 (Fri)

ご訪問ありがとうございます☆

火車 (新潮文庫)火車 (新潮文庫)
(1998/01)
宮部 みゆき

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 再読なんですが、時代を感じますが、やっぱりスゴイです、宮部みゆき。
 もう完璧すぎて、スゴイとか面白いとかっていう陳腐な言葉しか出てきません。以下ウィキよりあっさりとした概略。

社会問題としての消費者金融のありかたをテーマとしており、サラリーマン金融やカード破産などの借財に翻弄される女の生き様を、彼女のことを追い求める刑事の視点から描く。

 犯人は新城喬子。対する刑事は本間俊介。
 喬子は作中において一切自分の口で言葉を語ることはありません。
 作中の彼女はある意味、姿も曖昧で幻のようなモノ。果たして実在しているのかいないのか。
 そのおぼろげな実像を、休職中の刑事、本間がまるで取り憑かれたように追い求めてゆく姿に、否が応でものめり込んでしまう。
 冒頭で弁護士によって語られるカード破産の実情・被害の実態がうまいぐあいに読者への説明と、物語の伏線となっていて、ラスト近くで活きてくる。
 喬子が自分の身を護るために、生きてゆくために、幸せになるために、どうしても罪を犯さなければならなかったその哀しみが、追いつめる本間によって次第に明らかにされてゆくところが、何とも辛く痛ましい。
 ヒロインに一言も語らせることなく、周囲の伝聞、または本間の推理から彼女の心情を徐々に炙り出してゆく作者の手腕にもう唸りっぱなし!

 タイトルの意味は、冒頭のエピグラフによると、
火車【かしゃ】 火がもえている車。生前に悪事をした亡者をのせて地獄に運ぶという。ひのくるま。
 とのこと。
 できるなら、たとえ罪深い喬子であってもこの車に乗って欲しくない。。
 何故なら、不法な金利による過酷な取り立て、サラ金地獄といういわゆる社会悪の、彼女もまた一人の犠牲者だと思うから。
 罪を犯し責められるべき・憎むべき人間であるはずなのに、思わず彼女に同情と憐憫の情を抱いてしまう。あくまで勝手な想像だけど、自分と同じ想いを本間も抱いていたんじゃないかな? だからこそあんなにも喬子に固執していたんだと思う。 

 カード社会への警鐘を鳴らす作者のメッセージをしっかり受け止めて、クレジットカード、使いすぎないようにしよう。

 ……と、優等生的な発言で締めようと思いましたが、実際はムリです……。ああ、今月も請求書見たくない。


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Theme : 推理小説・ミステリー * Genre : 本・雑誌 * Category : 宮部みゆき
* Comment : (4) * Trackback : (0) |

お! * by 伊織
こんばんは~☆
「火車」、宮部さん作品のなかでも傑作と名高い作品ですね!
私は中学か高校のころに読んだんですが、そのころは何せ親の庇護下におったんで、「怖い世界もあるんやなぁ~」と思っただけでした。

・・・今なら切実にその怖さがわかりますが(x_x;)
大人になるってぇことは恐ろしいですな。世の中、「ごめんなさい」ですまないことは多々あると知った(アブラの乗りきった)お年頃な伊織でした(〃 ̄ω ̄〃ゞ

Re: へへッ! * by 惺
>伊織様e-398

コワイよ、コワイよ~!
毎月来るクレジットの請求書がコワイよ~!
きちんと宮部を読んで反省したつもりなのに、リボ払いしちゃう自分が一番コワイよ~e-263

年はだけは食ってるが、全然成長していない自分が情けないで~す☆

いつも楽しいコメントありがと~e-466

読んだことはないけど * by Friday
こんばんは
昔,2時間サスペンスものでやっていたのを見ましたよ.
原作と同じかは分かりませんが,すごくインパクトが強くて,結構面白かった気がします.
あまり,細かいところまでは覚えていませんが...

Re: 読んだことはないけど * by 惺
> Friday様e-398

え? ホントですか? 全然知りませんでした!
原作も面白いですよ。気が向いたら是非一読をおススメします。
推理小説とは違って経済小説としても読める、と解説に書いてありました。
カード使うの怖くなっちゃいます。
と、言いつつ使い放題の自分ですが。

コメントありがとうございました☆

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