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医学探偵ジョン・スノウ―コレラとブロード・ストリートの井戸の謎医学探偵ジョン・スノウ―コレラとブロード・ストリートの井戸の謎
(2009/07)
サンドラ ヘンペル

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 以前読んだ「面白い本」に紹介されていた本。ものすごーく面白そうなので挑戦してみました。以下BOOKデータベースより内容。

19世紀にロンドンに大流行を見たコレラの発端がブロード・ストリートの井戸であることを疫学的手法で探ったストーリーを英国のジャーナリストが描いた。

 以前読んだ(こればっかだな!)「解剖医ジョン・ハンターの数奇な生涯」を彷彿とさせるノンフィクション。自分的にスリリングさと奇抜さ、キャラの破天荒さではジョン・ハンターに軍配が上がるけど、緻密な調査、人類の貢献度に関しては、こちらのジョン・スノウの方がすごいなと。

 サブタイトルが「コレラとブロード・ストリートの井戸の謎」というものでして。いわずもがな、コレラをテーマにした医学モノといいましょうか。堅苦しくなく、ジョン・スノウを探偵役としてミステリーとして読めちゃう面白さが秀逸!
 19世紀ロンドンを襲ったコレラの大流行の謎を突きつめてゆくという内容なのだけれど、当時のロンドン市民、特に下層市民の生活の様子・状況がリアルにわかってもう怖い。
 衛生状態なんぞ、そんな観念があるのか? と疑いたくなるような恐ろしい有様。いったい国家は何をしているのか? と疑問を投げつけたくなるほどの酷い状況で。上下水の整備もままならず、食生活は最悪な状況。
 突然発生したコレラ患者に対して当時の医師達は成す術もなく。特に怖いと思ったのが、コレラそれ自体ではなく、医師たちの知識の無さ。
 瀉血至上主義の概念から抜けきれずに、衰弱した患者に対して行うこの行為。さらに酷く、もはや医療行為とはいえない手当?をまるで手探り状態で瀕死の患者に試してゆく─というね。まるでモルモット状態の患者達があまりに悲惨で悲劇的。

 そんな無知な人々の中で唯一医師ジョン・スノウだけは淡々と緻密にこの恐ろしい病魔について調査し、その原因を究明してゆく。
 血液の病気説・瘴気説等いろいろ憶測される中、井戸の中の飲料水、しかも汚染されたそれを人間が摂取することによってコレラが蔓延してゆく─という真実を突きつめ、コレラが「菌」であることを発見する。
 しかし、当時の人々は彼の説を一切信じずに否定するのみであり、ごく少数の人々が彼の死後その偉大なる業績を讃えてゆくというね。
 猛威をふるったまさに殺人鬼コレラの恐ろしさもそうだけれど、さらに恐ろしいのが人間の無知と非寛容・無理解なのだなとつくづく思い知らされた。

 このジョン・スノウ氏、偉大な発見をしたにもかかわらず、ホント知名度低いのね。日本版ウィキにはなかったし。疫学の創設者なのだということも初めて知りました。
 恐るべき感染病を防ぐ手立ては、その病原元を解明するだけでなく、国家ぐるみで予防をすることが重要なのだなと本書を読んで思い知らされた次第。
 いやあ、19世紀のロンドンって本当に凄まじく汚かったのね…飲用水に平気で下水が混入していたりとか(ヒィー)、水道会社も知っていてその事実を隠ぺいしていたとか。これはもう現在で言う企業ぐるみの犯罪といっても過言じゃないでしょうに。
 哀れなのは、コレラはもとより、無知な医師による治療と称する拷問、さらには企業による隠ぺいによって犠牲になった多くの人たち。
 現代人として同じ過ちを繰り返したくないよね。怖かったけど、最高に面白い1冊でした!

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