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個別記事の管理2010-08-06 (Fri)

ご訪問ありがとうございます☆

        TS3R00900001.jpg 銀河忍法帖 (角川文庫)
 
 久しぶりに時代モノ。好きな山田風太郎作品です。以下BOOKデータベースよりあらすじ。

徳川幕府を支える稀代の天才・大久保長安。サイエンスを駆使し、女精酒を飲み、佐渡金山開発に力を注ぐ。そんな彼の前に現れた無頼者・六文銭の鉄。長安麾下の伊賀者と愛妾を次々に佐渡の地で殺していく、鉄の正体は。そして狙いは。

 あらすじ、これだけではこの作品の魅力を伝えきれてません……。山田忍法帖の中ではかなりマイナー中のマイナー作品だと思うのですが、自分にとっては5本の指に入るくらいの贔屓作品です。
 アマゾンに画像も無いくらいだから、そのマイナーぶりも知れるというもの。ちなみに、この画像は自分所有の大昔のモノです。

 メインキャラクターは(徳川政権のブレーンだったんですか? イマイチ詳しくなくてスミマセン)大久保長安と謎の無頼漢「六文銭の鉄」。舞台は金山として名高かった新潟県は佐渡。
 敵役はその科学的知識豊富の長安と、最先端の武器を操る彼の5人の妾たちと伊賀忍者。それに対する六文銭の鉄は飄々としながらも恐るべき体力と技を持って、たった独り長安一味に立ち向かう。そこに大阪方の女忍者・朱鷺も絡んで壮絶なバトルが展開されてゆく……というのは、山田忍法帖ではある意味お決まりのパターンであります。

 ただ、この忍法帖シリーズがいわゆるマンネリ・ワンパターンに陥らないのが、キャラクター造形の妙だと思うんです。
 今回もこの怪しげな人物「六文銭の鉄」のあっけらかんとしながらも、ケンカが強く隙が無い。朱鷺に一目ボレして、いわゆる色で釣られて彼女の用心棒に成り下がってしまうが、愛する彼女を全力で守ろうとする一途さが、なんとも魅力的。
 その朱鷺も最初は自分の任務のために彼を利用しようとするが、その一途さ天衣無縫さに次第に心惹かれていってしまい、自ら戸惑いを隠せない。
 そんな2人の微妙な関係を時として微笑ましく、またある時はハラハラさせながら描写し、最後まで読ませてしまう作者の手腕にはいつもながら脱帽です。

「──正体を知られれば、討ち果たさねばならぬ宿縁、討ち果たさずにはおけぬ女と交わるわけにはゆかぬ。そう思わせたほど──わしの恋したただ一人の女であったが、ああ、天命!」
 ラスト、謎の無頼漢であったはずの鉄の正体が明かされ、つかの間心通い合った2人に襲いかかる悲劇。
 自分の任務遂行のために朱鷺を欺き、おバカを装っていた鉄の、唯一、真の心情吐露のシーンにまたも涙。

 おそらく多大な資料を基にして創りあげた大久保長安のクレイジーっぷりも素晴らしい描写ですが、山田風太郎、悲恋も極上です。
 MADな大久保長安と陰と陽の二面性を持つ六文銭の鉄。この2人のキャラクターがこの作品の成功のカギだと思ってます。思いっきり個人的に。
 スカッと胸がすくようなバトルにちょっとした(かなりの?)エロティックにユーモア。そして切なくなるような悲恋が読みたいッという方は是非どうぞ。


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Theme : 歴史・時代小説 * Genre : 本・雑誌 * Category : 山田風太郎
* Comment : (2) * Trackback : (0) |

コメントありがとうございます。 * by ruru
URLなかったですけどこちらで間違いないですよね?^^;

オススメの山田風太郎面白そうですね。
今度読んでみます!

またお邪魔させていただきます。

Re: コメントありがとうございます。 * by 惺
> ruru様e-420

わざわざありがとうございます。
こちらで間違いないです。めんどくさがりでURLも残したり残さなかったりで……e-263
迷わせてしまってスミマセンでした!

時代モノは好きなんですが、あまり読めていないのです。もっといろいろな作品を読みたいので、ruruさんのレビューを是非参考にさせていただきたいと思います☆
コメントありがとうございました!

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