07≪ 2017/08 ≫09
12345678910111213141516171819202122232425262728293031
個別記事の管理-------- (--)
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
* Category : スポンサー広告
|
個別記事の管理2010-08-15 (Sun)

ご訪問ありがとうございます☆

清朝十四王女―川島芳子の生涯 (ウェッジ文庫)清朝十四王女―川島芳子の生涯 (ウェッジ文庫)
(2007/10)
林 えり子

商品詳細を見る

 今日は終戦記念日。戦後65年になるそうです。自分が所有しているごく少ない戦争関連の書籍といったら、やはり満洲関係のモノになりますね。この作品もそのうちの1冊です。以下内容。

清朝最後の王女として生まれた少女は、辛亥革命の勃発により日本に渡り、川島芳子と改名する。清朝の復興を夢見る一方で、恋愛にあこがれる美貌の女性に育った芳子に、やがて戦乱が襲いかかる。
日中の狭間で歴史に翻弄され、"男装の麗人"と呼ばれたひとりの女性の数奇な運命を活写する。芳子の生涯を辿ることは、日本の現代史を振り返り、日本人の平和観を問い直すことである──。


 清朝十四王女とは、あの川島芳子のことです。以前読んだ上坂冬子の「男装の麗人 川島芳子伝」と内容はほとんど被ります。
 ただ、こちらの作品の方が多少小説仕立てとなっていて、読みやすいことは確か。
 清朝の王女として生まれながら、日本人の養女として来日し、その後男装の麗人として日本軍に操られスパイとして奔走する。そして最後には中国の漢奸(裏切り者)として国民党に射殺されてしまう──という彼女の生涯を虚と実を巧みに取り入れながら、史実に忠実に著してます。
 特に瞠目に値するのが、彼女が何故男装するようになったのか。上坂冬子サンの著作でもそのあたりは多少ぼかした記述だったのだけれど、この作品ではかなり断定的に書かれているのが特徴的。

 ただ少し残念なのは、全体的に尻切れトンボの印象が拭えない。国民党による逮捕から処刑までの、彼女の肝心な局面がまったく描かれていないのが残念と言えば残念かも。終章「二人のヨシコ」と題して、彼女の最期を山口淑子(李香蘭)からの伝聞という形で終えているのに、少し物足りなさを感じてしまいました。
 いずれにしろ日本軍部に踊らされ、戦乱の中、日本にも中国にも居場所を失くしてしまった独りの数奇な運命の女性の一生に、複雑な想いを抱かざるを得ませんでした。

満洲帝国―北辺に消えた“王道楽土”の全貌 (歴史群像シリーズ (84))満洲帝国―北辺に消えた“王道楽土”の全貌 (歴史群像シリーズ (84))
(2006/03)
不明

商品詳細を見る

 豊富な写真資料満載の、満洲に興味ある人にとってはビジュアル面でも価値ある1冊(だと思う)。
 現在の新幹線の前身ともいえる、幻の超特急「あじあ号」の折込付き。他に巻頭カラーとして、宣伝政策用の満洲国ポスターや満洲写真帖として、各有名都市の写真などを掲載。
 内容としては、3部構成。
第1部  日本の大陸進出として、馬賊・満蒙独立運動・関東軍などについての詳細なレポートが記載。
第2部  満洲帝国の盛衰として、満洲建国とメディア・満洲帝国と溥儀・リットン調査団について。
第3部  満洲帝国の崩壊と戦後として、"満洲人脈"と戦後日本・満洲関連人物事典など、興味深いレポート多数あり。

 この書籍を読んでいくと、満洲国というのは実験国家だったというのが何となくわかります。満洲国があったからこそ、戦後日本の経済・国家建設等々の著しい成長が遂げられたと言ってもいいのかな、という印象も受けました。実際、満洲帰りの著名人は戦後日本において政治的・経済的にも重要なポジションに就かれている人物も多いらしいし。
 そんな、世にも稀な傀儡国家は第二次大戦の終焉と共に、わずか13年で姿を消します。不安定な土台の上に建ったいびつな国家の辿る運命としては当然なのかも知れないですが、その多大なツケを払わされたのが、そこに住んでいた一般人だと思うと……何とも。

 満洲国なんて今ではその存在を知る人も少なくなっているかと思いますが、戦争の記憶と同時に忘れてはならない日本の負の遺産だと自分は思います。
 ……なんてちょっと個人的趣味に走ってしまったレビューとなりました。まったく興味の無い方、スミマセン


にほんブログ村 本ブログ 書評・レビューへ

blogram投票ボタン
関連記事
Theme : 考えさせられる本 * Genre : 本・雑誌 * Category : ★川島芳子関連
* Comment : (2) * Trackback : (0) |

おりえ * by -
 こんばんは!!!
川島芳子さんは「知ってるつもり」で特集されていたのを見た事があります。
 あまりもうよく覚えてはいないのですが、ただ処刑間際の彼女は相当な人間不信で飼っていたペットのサルにしか心を開かれなかったというエピソードが印象的でした(もしかしたら間違って覚えているのかもしれませんが)。

>>日本にも中国にも居場所を失くしてしまった
これはお気の毒だなあと思います。勿論彼女自身に全く落ち度がなかったとは言えないのですが、それでもあまりにも過酷なラストは切な過ぎます。

Re: おりえ * by 惺
> おりえ様e-398 
>
>  ただ処刑間際の彼女は相当な人間不信で飼っていたペットのサルにしか心を開かれなかったというエピソードが印象的でした(もしかしたら間違って覚えているのかもしれませんが)。 ← よく覚えていらっしゃいますね~! このエピソードはどの書籍にもあるので本当らしいです。でも心許せるのがサルだけなんて、かなり可哀そうですよね…。

まったく趣味のレビューだったんで、コメントいただけるとは思っていませんでした…思いもかけぬ嬉しいコメント、ありがとうこざいました!!

コメント







管理者にだけ表示を許可する

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。