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個別記事の管理2010-08-17 (Tue)

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不道徳教育講座 (角川文庫)不道徳教育講座 (角川文庫)
(1967/11)
三島 由紀夫

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 三島作品2作目! 出先で暑さ避けとヒマ潰しで寄った本屋で見つけた1冊。今はどこの出版社でも文庫本の夏フェアをやっていて、それを見ているだけでも楽しい。このアマゾンさんの画像は古いです。今はもっとカワイイ女子が表紙ですよ~☆
 ……ということで、強烈なタイトルに惹かれて購入。以下文庫裏表紙より内容。

「大いにウソをつくべし」「弱い者をいじめるべし」「痴漢を歓迎すべし」等々……世の良識家たちの度肝を抜く命題を並べたてた"不道徳のススメ"。
大西鶴の『本朝二十不孝』にならい、著者一流のウイットと逆説的レトリックで展開される論の底に、人間の真実を見つめる眼が光る。
エスプリ溢れる人間学的エッセイ集にして、現代倫理のパロディ。自らの死と、その先の未来へ視線を投げかけた、不滅のロングセラー!

 クソ真面目なエッセイかと思ってたんです。だってタイトルが「不道徳教育講座」……で、あの「仮面の告白」の三島サン。なので、ものすごく構えて読み始めたら……予想外のブッちぎり大爆笑の渦!! 自分の中の三島由紀夫のイメージが良くも悪くもガラガラと音をたてて崩壊していきました。
 三島氏のエッセイなんて珍しいな~(いや、自分が知らないだけだ)と思いながら読み進めたのは、69もの多様なテーマ。一部を抜粋すると。

「知らない男とでも酒場へ行くべし」・「人に迷惑をかけて死ぬべし」・「処女・非処女を問題にすべからず」・「『殺っちゃえ』と叫ぶべし」・「おわり悪ければすべて悪し」

 等々、ものすごい刺激的タイトルとテーマです。うおおおおッ~引いちゃうよ~! と思いきや、読んでみるとコレみんな逆説的論法なんです。三島氏が講師となって我々読者(対象は主に女子らしい)に講座を開講する、というコンセプトでこのエッセイが始まるトコロからして、もうグイグイ引き込まれる!
 もう、愉快すぎて気になるページ折っちゃったんだけど、当時の男性のナンパの文句が「腹が空いたろう。茶漬でも食おうよ」──!! 茶漬でナンパ! ちなみにこのエピソードが載っているのは「処女・非処女を問題にすべからず」という、何だか顔を赤らめちゃうテーマに於いてなんですが、もう、爆笑モノの理論の展開。

「文弱柔弱を旨とすべし」では、
平和主義とか、戦争絶対反対とかいう見地からは、本当は体位向上なんかヒンシュクすべきもので、現代の青少年一人のこらずフニャフニャの柔弱児になり、ゲイ・ボーイみたいにシャナシャナ歩き、つつけばよろけるような奴ばかりになったら、それこそ、万世の泰平ここにあり、ともいえましょう。~ 本文P94から引用~
 ……と、文化国家を希求する作者の、ものすごいこじつけ的な論理の展開。笑えます。到底あの「仮面の告白」と同一作者とは思えません!

 このようにめくるめく爆笑の世界へと導いてくれた三島氏ですが、ラスト「おわり悪ければすべて悪し」ではこうも述べています。
自殺するくらいなら、人を殺すか、人に殺されたほうが、ましというものです。そのために他人がいるのです。そのために世界があるのです。~略~ 自殺の究極の形は、この地上に自分以外の人類が死に絶えてしまい、たった一人で、どうしようもなくて、自殺する場合でしょうが…… ~本文P335から引用~

 こう著しておきながら、彼のとった末路にとても複雑な想いも抱いてしまったのも確か。大いに笑わせてくれ、そのエンターティナーぶりを堪能させて貰った後に読んだこの数行に、彼の複雑な人間性を垣間見た気がしました。
 69のテーマそれぞれを鋭く鮮やかに斬り、手を変え品を変え読者を楽しませてくれる。天才作家と謳われたその実力を存分に堪能させていただきました!
 多面体、三島由紀夫の別な一面を知りたい方にはもってこいの1冊だと思います。


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Theme : エッセイ * Genre : 小説・文学 * Category : 三島由紀夫
* Comment : (4) * Trackback : (0) |

おじゃまします * by まいまい
実は三島由紀夫の作品は数えるほどしか読んでません。
あまりに有名なので、つい天の邪鬼ゴコロが・・。

この作品は名前も知りませんでした。
何もかも逆説的に書くのはもしかしてミシマらしいのでしょうか?

読んでみたいと思いました。

Re: こんばんは~☆ * by 惺
> まいまい様e-339

自分も三島作品コレとあと1作しか読んでないので、ミシマらしいかどうかは何とも言えないんですが、この本に関して言うと、ずばりギャグ☆です!
自分が読んだ「仮面の告白」が大真面目な名作?だったので、あまりにも落差が激しすぎてビックリでした。
人によって好みがあるとは思いますが、なかなか楽しめる1冊だと思うんですが。
いつもコメントありがとうございます! 嬉しいです~☆


NoTitle * by レイア
三島由紀夫さん、自殺についてそんな事言ってたのですか。
どういう心境の変化か、不思議ですね~。
三島作品は一、二冊くらいしか読んでないので、
もう少し読んでみたいと思います。

ところで、川端康成氏は、慣れないガスの操作を誤ったのであって
自殺ではないという説もあるそうですね。

Re: NoTitle * by 惺
> 三島由紀夫さん、自殺についてそんな事言ってたのですか。
> どういう心境の変化か、不思議ですね~。

ホントに、この書籍のテンションの高さからいくと、とてもあのような大それたコトをするようなカンジではないんですが……e-263
人間て、よくわかりません。

> ところで、川端康成氏は、慣れないガスの操作を誤ったのであって
> 自殺ではないという説もあるそうですね。

もし本当に自殺ではなく事故だったら、ご本人はさぞ無念だったでしょうね。
コメントありがとうございました!

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