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個別記事の管理2010-10-09 (Sat)

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レインツリーの国 (新潮文庫 あ 62-1)レインツリーの国 (新潮文庫 あ 62-1)
(2009/06/27)
有川 浩

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 この本に対して少しでも予備知識があれば、こんなに衝撃受けなかったんでしょうけどね。
 まったく予備知識なかった自分にとってこの本、かなり感動モノでした。ショックと言ってもいいくらい。以下文庫裏表紙よりあらすじ。

きっかけは「忘れられない本」。
そこから始まったメールの交換。共通の趣味を持つ二人が接近するのに、それほど時間はかからなかった。まして、ネット内時間は流れが速い。
僕は、あっという間に、どうしても彼女に会いたい思うようになっていた。だが、彼女はどうしても会えないと言う。かたくなに会うのを拒む彼女には、そう主張せざるを得ない、ある理由があった──。


 有川浩の本格的なベタ甘バナシをあえて読みたいな~と思って手に取ったんです。タイトルもいかにもなカンジでしょ?
 わりと薄くて読みやすそうだったし。そして気楽な気持ちで読み始めたんです。
 で、登場するのは20代社会人男子と女子。アイテムはブログにメール。これだけで何だか甘~い展開を予想。 初っ端の二人にとって共通な話題となる、ひとみが語るラノベのあらすじなんぞは飛ばし読み。早く読みたいぞ、ベタ甘! とワクワクしていた自分は、次第に一筋縄ではいかないこのハナシにどんどんのめり込んでしまってました。

 聴覚障害を持つ人の恋愛小説。
 一言でいうならコレです。見事タカくくっていた自分はガツンと脳天殴られたような衝撃受けました。扱うテーマといい、構成の仕方といい、自分的には文句のつけようがないハナシだなと、心底感動。
 かと言ってコ難しいわけでもなく、聴覚障害の概要・種類を巧くキャラクター達に喋らせているので、かなりわかりやすい。そして障害者(ひとみ)と健常者(伸行)が理解しようとしても、なかなか上手く噛み合わないジレンマが妙に真に迫って、胃にチリチリ来ました。

 ベタ甘どころか、今作は赤裸々な戦いの様相を呈してます。← 解説にもありました。これは戦いの物語です、と。
 互いが内包する負の部分、例えばそれが障害であったり、肉親にまつわる過去の苦いトラウマであったりを、何とかして理解して欲しいとぶつけ合う。時には激しく言葉で、そして時には脳裏に染みいるようにメールでと。
 泥沼に陥りそうなほど繰り広げられるそのバトルも、決して不快でも醜いモノでもない。
 何故ならそれは相手を貶めるための争いではなく、相手を本当に理解したい、自分という人間を心底理解してもらいたい、という真摯な感情がこもっているし、真に相手を理解したいと願うなら、まっさらな自分をぶつけなければいけないよ、というメッセージを感じ取れるからだ。

 一通り読み終って、もう一度冒頭から読み始めて新たに発見!!
 最初に流し読みしていたひとみの語るラノベのあらすじ部分は、実は今作の重要な伏線となっていたのでした。
 結末を知ってから再度その部分を読み直すと、さらに深い意味が判って涙腺崩壊。巧すぎです、作者サン!

 巻末にある参考文献をざっと見てもかなりなもの。「図書館戦争」の時も思ったけれど、徹底したリアリティを感じさせるところがスゴイな、と。
 今作も恋愛小説のひとつとしてカテゴライズされるんだろうけど、ただの恋愛モノではなく、ひとみの成長譚といったところが自分的に好み。
 前向きな明るさに満ちたラストも潔く清々しかった。


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Theme : ぐっときた本 * Genre : 本・雑誌 * Category : 有川浩
* Comment : (2) * Trackback : (0) |

おじゃまします。 * by まいまい
この作者さん、一作一作挑戦でもするように、どこか違った風味の作品を出してくるんですよね。そして前向きなメッセージが込められていることが多い。読後感がいいです。理解し合うって不可能に思えるほどたいへんだけれど、その分少しでも理解し会えた時の喜びは大きいですよね。

この作品、(ご存じかもしれませんが)「図書館戦争」3部作とちょっとだけ関係あるんですよ。

Re: おじゃまします。 * by 惺
> まいまい様e-398
>この作者さん、一作一作挑戦でもするように、どこか違った風味の作品を出してくるんですよね。
 ← 激しく力量を感じます。同じシチュエーションで何作も書いている作家サンも多い中、スゴイことだと。だからこそ人気作家と言われるゆえんなのでしょうか?

>理解し合うって不可能に思えるほどたいへんだけれど、その分少しでも理解し会えた時の喜びは大きいですよね。
 ← これは現実生活でもそうですよね。あ、あの人ぜったいムリ!! と思っていてもお互いわかりあえるとものすごく嬉しいです。経験あります~。

> この作品、(ご存じかもしれませんが)「図書館戦争」3部作とちょっとだけ関係あるんですよ。
 ← 解説にそのような記述がありました! 面白そうですね~。リンクしあっているなんて。そうなると「図書館戦争」も俄然続きが読みたくなりました☆ 情報ありがとうこざいます!!

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