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個別記事の管理2010-11-23 (Tue)

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事典 有名人の死亡診断 近代編事典 有名人の死亡診断 近代編
(2010/05)
服部 敏良

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 「本が好き!」というコミュニティサイトでの献本当選書籍。
 歴史上有名な人物達がどのような死因で亡くなったのか、医学博士でもあり文学博士でもある著者の詳細な資料と共に、その人物の人生を駆け足でたどったような読後感。以下書籍帯より内容。

明治時代以降、新しい文化の影響をいち早く受けた上流階級・知識人たちはどのように死んでいったのか。
医学史の権威が、近代の有名人の病歴と死因を検証し、略歴とともに紹介する。


 タイトルに「事典」と銘打たれているので、内容はあくまでも事実と資料に基づいたもの。
 「明治・大正・昭和初期の著名人の平均死亡年齢」や、厚生省発表の「死亡原因別の明治・大正・昭和期の国民死亡順位」などの冒頭にある資料からして興味深い。
 明治・大正期の死因は肺炎・気管支炎等の呼吸器系疾患、次いで結核が圧倒的に多く、時代が下って昭和期になると今度は脳・心臓疾患、さらにガンによる死因がこれにとって代わって上位を占めている。
 この変化はひとえに第二次世界大戦後の生活の欧米化が影響しているのでは?という、著者の見解も面白い。

 冒頭で予備知識を与えてくれた上でいざ本文に入ると、文芸・思想家・学者・政治家・軍人・実業家など多岐にわたる102人もの有名・著名人の死因が略歴とともに紹介。すぐ読めるだろうとタカをくくっていましたが、あまりにも充実な内容で思わず没頭。
 その中でも印象的だった方をいくつか。
  
滝廉太郎  結核・25歳 
 有名な「荒城の月」は円熟期の作品かと思いきや、意外にも音楽学校が募集していた中学唱歌の応募作。若干22歳時の初期作品とのこと。ドイツ留学途中に発病。そのまま帰国し志半ばで生涯を終える。
正岡子規  肺結核兼腰椎カリエス他・36歳 
「柿食えば~」の俳句で有名であり、野球とも縁のある正岡子規。「病床六尺」という自身の病状日記が紹介されていますが、読んでいてかなり辛いです。自分の病状を客観視し、詳細に綴られた日記にはある種のもの哀しさ・諦観の念を感じざるを得ない。
大隈重信  腎臓炎・85歳
 早稲田大学の創設者であり、政治家でもあった歴史上の有名人。暗殺未遂で片脚切断時に「速に裁断せよ」と担当医師団を励ましたというエピソードに感動。
野口英世  黄熱病・53歳
 幼少時に不幸な怪我をしながらも、細菌学の発展に貢献した人物。研究中に黄熱病に感染するも、自身の疾患を使って研究を続行したとのこと。本国日本よりも、アメリカや研究地エクアドルにおいて様々な名誉称号を授与されていることを初めて知った。

 さらに特筆すべきは、明治・大正天皇やその皇后等、一般ではあまり知ることのないご臨終の様子。
 読了して、一人の人間の死を知るということは、おのずとその人生をも知るということなのだと、しみじみ思った。そして、才能豊かでありながら、惜しくも志半ばで早世した人物。もし医療が発達した現代に生きていたとしたら、どんな活躍をしていたのかと想像するだけでも感慨深い。
 近代史に名を残した人物の気概・生きざまも併せて知ることができて、かなり充実の1冊だと思った。


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