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個別記事の管理2011-01-07 (Fri)

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ララピポ (幻冬舎文庫)ララピポ (幻冬舎文庫)
(2008/08)
奥田 英朗

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 前回あんなにピュア(!)で清々しい少年少女の感動的なハナシ(時の輝き)を読んだのに……この作品、あまりにも真逆でした。オトナの暗部を垣間見てしまったようで……なんか~、あらすじ書くのも憚られるな~。

みんな、しあわせなのだろうか。「考えるだけ無駄か。どの道人生は続いていくのだ。明日も、あさっても」。
対人恐怖症のフリーライター、NOと言えないカラオケボックス店員、AV・風俗専門のスカウトマン、デブ専裏DVD女優のテープリライター他、格差社会をも笑い飛ばす六人の、どうにもならない日常を活写する群像長篇。下流文学の白眉!!

 下流文学の白眉……はっきりそう言っちゃいます? でもまったくもってホントにそうでした。
 あの傑作「伊良部シリーズ」を生み出した奥田英朗の作品なので、相当期待して読んだのですが……こ、これはお子様は読んではマズいでしょう!
 というのが読了後の素直な感想。あらすじ読むと一発でわかりますが、そのような方達のハナシばかりです。刺激的です。正直途中でウンザリしました~

 が、さすがの奥田英朗!! 小説の構成がものすごく巧くて、ソコの部分だけは唸りました。
 あらすじでは長篇となってはいますが、実際はリンクしあう短編集といった具合。バトン小説・リレー小説といったカンジなのかなあ?
 最初の作品に登場していたワキキャラが、次の作品でメインとなる……といったカンジで、別キャラ視点からまた別の物語が構築されていくという面白さ。
 最初のハナシがめぐりめぐってラストのハナシに繋がっていくという構成にもなるほどな、と。 そういう小説構成面では面白かったけれど、作品的にはう~む。なんとも言えませんな。

 登場するキャラクター達は皆社会と接点を失っている、あるいは失いつつある、かなり独特な方達ばかり。その心理描写などは真に迫っていてものすごい!
 最初は軽~く語られてゆくキャラ達が、終盤になるにつれて実はものすごく恐ろしい人生の闇を背負っているというのが分かってきて、ある意味怖すぎる。
 そんな強烈な個性が6篇も語られるのだから、食傷気味になること間違いなし!!

 各主人公の現実はかなりキビしいです。その現実に負けて逃げ出す者・理性のタガが外れてしまう者・それでも前向きに生きている者……等々さまざまな人間ドラマが描かれていてシビアだな~と思ってしまいます。
 その中でもチョロチョロと登場する能天気な援交コギャル達が一番幸せそうに見えてしまった。彼女達もかな~りヤバい状況で生きているというのに。
 全篇を通して、登場キャラ達に向ける作者サンのシニカルな視点がなんともツボでした。さすがです!!


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Theme : 今日の一冊 * Genre : 本・雑誌 * Category : 奥田英朗
* Comment : (4) * Trackback : (0) |

ララピポ * by KKGT-R
これ劇場公開で観てしまいました。
主役の成宮寛貴、村上知子(森三中)、皆川猿時(大人計画)、中村ゆりなど、配役も絶妙でした。
馬鹿馬鹿しすぎて面白かったです。

Re:KKGT-R 様☆ * by 惺
こんにちは~!
>主役の成宮寛貴、村上知子(森三中)、皆川猿時(大人計画)、中村ゆりなど、配役も絶妙でした。
自分が読んだのは記事と違う文庫の方だったんですが、
その文庫の表紙に出演者勢ぞろいしてたので、もしかしたら映画化してたの?
とは思っていましたが、やはりそうだったんですね。
村上知子→あ~、何の役だかすぐにわかっちゃったし~。
成宮寛貴→イケメンスカウトマンかなあ? なるほど~!!
ホント、配役ドンビシャというカンジですね。

> 馬鹿馬鹿しすぎて面白かったです。
映像化するとおもしろそう♪
オリジナルの方は、ううむ~、勝手にやってなさい、キミたち!!
という印象でしたね。かなり(ほとんど)エ○い描写もあったりして。

出遅れコメント * by 本読み人M
失礼しますv-356

私もこの作品は苦手でしたi-195
何か人間の見たくない部分がむき出しになってる感じ。
無様で滑稽で残酷。
でも映画は面白そうかも!


Re: 本読み人M 様☆ * by 惺
こんにちは~♪
結構好きな作家サンだったんで、読み終って一体どうしちゃったの?
と、ちょっと(かなり)ショックでした!
魔がさした? スランプ? とか余計なコトを考えたりして。
タイトルがおちゃめだったので、ライトなコメディ系を期待していたのですが……。

> 無様で滑稽で残酷。
まさにその通りです。救い無いですよね。
映画はまさか、まんま小説のとおりにはしないだろうから、
楽しめそうですよね~☆

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