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個別記事の管理2011-01-25 (Tue)

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ネバーランド (集英社文庫)ネバーランド (集英社文庫)
(2003/05/20)
恩田 陸

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 最近通うブッ○○フ。通称・黄色いお店。廉価で綺麗な本がたくさんあって目下お気に入りスポット。そこで見つけたこの書籍。タイトルに一目ボレ。以下文庫裏表紙よりあらすじ。

舞台は、伝統ある男子校の寮「松籟館」。
冬休みを迎え多くが帰省していく中、事情を抱えた4人の少年が居残りを決めた。
ひとけのない古い寮で、4人だけの自由で孤独な休暇がはじまる。そしてイブの晩の「告白」ゲームをきっかけに起こる事件。日を追うごとに深まる「謎」。
やがて、それぞれが隠していた「秘密」が明らかになってゆく。
驚きと感動に満ちた7日間を描く青春グラフティ。


 最初このあらすじを読んだ時、ミステリーものなのかな、と。男子寮で起こる連続殺人事件! みたいなモノを想像していましたが、まるっきり違ってました。見事な青春小説で大変面白かったです!
 主要4人の少年達がとっても個性豊かで魅力的。
 語り手の美国・その美国になんだかんだとちょっかい出してくる寛司・図抜けた天才のクセにテンション高すぎて浮きがちな統・翳りを帯びて大人っぽい光浩。彼等4人が過ごすクリスマス・イブから年明けまでの7日間。しかも男子校の寮という閉ざされた特殊な空間!
 何かこう、禁断のかほり漂う、シチュエーション的にはとってもオイシイ展開を期待してしまう(自分だけ?)のですが、そこは恩田陸、一筋縄ではいきません。

 表面的には普通の男子高校生でありながら、実は皆それぞれ屈折した苦い想いを心の裡に潜ませている。
 例えば、母親が自殺した現場を目撃してしまったり、父親の愛人に誘拐されたことがきっかけで女性恐怖症だったり、両親が離婚の危機に陥っていたり、養母に強姦されたり……と、皆凄まじくも恐ろしい過去を持っている。そのことが、長期休暇でありながら、自宅に帰省せず寮に残っているという理由にもなっているのだけれど。

 普段の学校生活では知りえない友人の本当の姿。共同生活をすることによって嫌でも分かってしまう個々の本質。
 他愛ないゲームによって偶然知ることとなった友人の心理と過去と秘密。似たような心の痛みを知っているからこそ理解できる彼等たち。その過程を湿っぽくなく、陰湿でなく、さらりと描いて逆に爽快。
 相手が語る壮絶な過去の体験をまるごと受け止めて吸収し、新たな友情へと昇華させてしまう少年達の柔軟さと爽やかさがとても羨ましく感じられたし。

 二度と戻らない、かけがえのない彼等の青春の在処・ネバーランドは、老朽化甚だしい「松嶺館」であり、そこで過ごした貴重な7日間という時間でもあるのね~、としみじみ。
 メインキャラ・美国はこう語ってます。
 この一見乱雑でどうしようもない世界では誰もが対等だ。それでいて、親も教師も侵すことのできない聖域なのだ。この学校に、松籟館に一歩足を踏み入れた瞬間にだけ現れる、どこにもない国──。文庫p152より引用。

 あとがき読むと、作者サンが目指したのは「トーマの心臓」だったとのこと。
 う~ん!! なるほどッ!! 雰囲気出てる! 特に美国と死んでしまった岩槻とのエピソードなんか、まんまオマージュっぽい。三島由紀夫の「仮面の告白」も登場したりして、遊びゴコロも感じられたし~。

 ちょっとしたBLテイストもあったりして、作者サマのサービス精神を感じさせる少年達の成長譚。
 これが黄色いお店で105円だったんです。なんともおトクではないですか~。激安感と共に、内容も充分堪能させていただきました!


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Theme : 今日の一冊 * Genre : 本・雑誌 * Category : 恩田陸
* Comment : (12) * Trackback : (1) |

NoTitle * by 瀬川レナ
男子寮で4人の少年が居残り・・・ってとこからトーマの心臓連想してました(笑)

表紙がほのぼのしてるし、「ネバーランド」という題名からも こんな凄まじい内容だと想像してませんでした。

黄色いお店サイコーですよね!

Re: 瀬川レナ様☆ * by 惺
こんばんは~♪
> 男子寮で4人の少年が居残り・・・ってとこからトーマの心臓連想してました(笑)
トーマの心臓を知ってる?  かな~り昔のコミックなのに?
よしッ! 同士がここにもいたし!!
自分はまったくピンとこなくて(鈍e-263)、あとがき読んでから気付いた残念なヤツ…。

> 表紙がほのぼのしてるし、「ネバーランド」という題名からも こんな凄まじい内容だと想像してませんでした。
刺激的ですよ~。揃いも揃って4人とも!

> 黄色いお店サイコーですよね!
ホントにサイコ~です。ありがたいよ~!!

こんばんは☆ * by まいまい
お,これはおもしろそうですね。
恩田陸さんって著作が多いので何を読もうか迷います。
「トーマの心臓」と聞いては読むしかない(笑)
恩田さんがかなりのマンガ好きって本当なんですね。

Re: まいまい様☆ * by 惺
こんばんは~♪
> 恩田陸さんって著作が多いので何を読もうか迷います。
そうそう!
それにブ厚い著作ばかりでちょっと…と思っていたのですが、コチラの作品はちょ~ど良い薄さ!
とても読みやすいです。

> 「トーマの心臓」と聞いては読むしかない(笑)
> 恩田さんがかなりのマンガ好きって本当なんですね。
みたいですね~i-176
自分は鈍なのであとがき読んでわかりましたが、
じっくり読むとまんま「トーマ~」のかほりが漂います☆

NoTitle * by ひいち
こんにちは♪
恩田陸さんの描かれる、若者のお話って、私とても好きです。
色々なものを抱えている、陰のある若者なんて、
もうドキドキしちゃって(笑)

こちらも、なんだかもう一度読み返したくなっちゃったなぁ。
惺さんのレビューを読むと、読んだことのある本もまた全部読みたくなっちゃって、大変~(>∀<)きゃー☆☆

こんにちは! * by 本読み人M
登場する男の子たちがいいですよね~。
べたべたしてない距離感もいいv-353
「男の子って、いいなぁ」と憧れずにはいられませぬ。

『夜のピクニック』は割合万人に支持されていますが、
こちらはどちらかというと女子人気の高い作品のような気がしますねぇ。
『トーマの心臓』は未読なのですが、ぜひ読んでみた~い!
『半神』以来、萩尾望都が高まっていますのでw

Re: ひいち様☆ * by 惺
こんばんは~☆
> 恩田陸さんの描かれる、若者のお話って、私とても好きです。
> 色々なものを抱えている、陰のある若者なんて、
> もうドキドキしちゃって(笑)
ホントだよね~。
どうしてこのような魅力満載キャラを描けるのでしょう?
自分はもしドラマ化するなら誰がどのキャラかな~?
などと妄想して遊んでしまいました☆ ←アブないな~e-263

Re: 本読み人M 様☆ * by 惺
こんばんは~♪
> 登場する男の子たちがいいですよね~。
> べたべたしてない距離感もいいv-353
> 「男の子って、いいなぁ」と憧れずにはいられませぬ。
おっしゃる通りでござりまする。
いわゆるこれが「萌え」というものござりましょうか? ← アヤしいな~e-263

> 『トーマの心臓』は未読なのですが、ぜひ読んでみた~い!
> 『半神』以来、萩尾望都が高まっていますのでw
おおっ!
ではではぜひとも(初期)最高傑作との評判高い「ポーの一族」と「11人いる!」も併せてどうぞ!

こんばんは * by 道楽猫
恩田陸って、実は私は何故かニガテなんですが、「トーマの心臓」とくれば、ちょっと興味が…(笑)。

「トーマの心臓」といえば、そのまんまのタイトルで、森博嗣が小説を書いてるんですよね。
こっちも未読なんですけど、こう考えると、色んな人に影響を与えている萩尾望都ってほんとすごいなと思います。
で、「ポーの一族」はいつかレビューを書いてみたいという野望をもっていますが、む、難しそうです。

Re:道楽猫 様☆ * by 惺
こんばんは♪
> 恩田陸って、実は私は何故かニガテなんですが、「トーマの心臓」とくれば、ちょっと興味が…(笑)。
この作品に限ってはそんなにクセも無かったし、わりと読みやすかったですよ~。
 
> 「トーマの心臓」といえば、そのまんまのタイトルで、森博嗣が小説を書いてるんですよね。
知ってる~!! 気になりつつも、男性作家にあの世界観が理解できて表現できるのかな~と、ちょっと不安で読むのがコワい。

> で、「ポーの一族」はいつかレビューを書いてみたいという野望をもっていますが、む、難しそうです。
是非書いてくださ~い!!
ソッコーで読みにいきます☆ 楽しみにしてます!

こんばんは * by こはる
この本、読みました。

結構、ぞくぞくオカルトチックなところもあり、
面白くて、あっという間に読んでしまいました。

読んだ後は、黄色いお店へ売りました(笑)

Re: こはる様☆ * by 惺
こんばんは~♪
> 結構、ぞくぞくオカルトチックなところもあり、
> 面白くて、あっという間に読んでしまいました。
そうですよね~。
他にもミステリー・BL(ほんのり)・青春…といろんなモノがつまってて、
ものすごく面白かったです!

> 読んだ後は、黄色いお店へ売りました(笑)
フフ…自分も売るのも買うのもお世話になってます、黄色いお店☆

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