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個別記事の管理2011-02-04 (Fri)

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推定少女 (角川文庫)推定少女 (角川文庫)
(2008/10/25)
桜庭 一樹

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 角川文庫の桜庭一樹シリーズは面白すぎる! ジャケットセンスの良さもポイント高い。今作も一気に読んでしまいました。以下文庫裏表紙よりあらすじ。

とある事情から逃亡者となった“ぼく”こと巣籠カナは、逃げ込んだダストシュートの中で全裸の美少女、白雪を発見する。
黒く大きな銃を持ち、記憶喪失を自称する白雪と、疑いつつも彼女に惹かれるカナ。
2人は街を抜け出し、東京・秋葉原を目指すが……。


 もう冒頭からラストまでハンパないスピード感!! 自分を「ぼく」と自称するカナと、謎めいた美少女・白雪との逃避行が縦糸となって、グイグイとハナシを牽引してゆく。もうその凄まじいパワーに圧倒されっぱなし!
 やむにやまれぬ事情で、ダストシュートで初めて出逢う2人。全裸で気を失っている白雪が手にしているはデザート・イーグルという名の拳銃。それを見てとまどうカナ……というエピソードも最高に洒落ていて、否が応でも作品世界に引き込まれてしまう!

 義父から性的暴行を受けそうになったカナはその義父を矢で射ぬいてしまう。そして見知らぬ男に誘拐された白雪は手にした銃でその男を撃ち殺す。
 共に犯罪人の2人の一種のクライム・ストーリーとも言える展開に最後までハラハラドキドキ!
 その抜き差しならない展開に、思春期特有の大人への反発と潔癖さ。それと将来に対する漠然とした不安など、女性作家ならではの繊細な心理描写が巧く混在されていて、お見事としか言いようがありません!

 なぜに作者サンはこんなにも的確に思春期少年少女の心理状態を描けるのでしょう?
 無理解なオトナに対する怒り、やるせない焦燥感等々、読んでいて痛いくらいにジンジンと伝わってきて、感情移入は必至! 原宿や秋葉原など、逃亡先の舞台設定もなかなか凝ってるな~と。そして、カナと白雪の2人の少女をさりげなくサポートする千春少年もイイ味出してます。
 愛やら恋やら、そんなドロッとした感情をはねつけて、ひたすらオトナ社会から、シビアな現実から逃亡する女子2人の姿が潔くて清々しい。

 実は多分にSF要素が絡み、白雪の正体がイマイチ釈然としなかったんですが……そんなこたぁ、もうどうでも良くなってます。
 角川文庫版には3通りのエンディングが用意されていて、この趣向もなかなか洒落てるな~と。3通り読んでみて、自分はEnding1の「放浪」のバッドエンディングが良かったですね~。
「俺たちに明日はない」のボニーとクライドを彷彿とさせるようなカナと白雪。どこまでも突っ走って、大嫌いなオトナから永遠に逃げ続けて欲しいよ~と、切に願います。


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Theme : 今日の一冊 * Genre : 本・雑誌 * Category : 桜庭一樹
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