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個別記事の管理2011-02-07 (Mon)

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赤い影法師 (新潮文庫)赤い影法師 (新潮文庫)
(1963/03)
柴田 錬三郎

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 久しぶりの時代モノで忍者モノ。好きなんです、柴錬の研ぎ澄まされた文体が。以下文庫裏表紙よりあらすじ。

寛永の御膳試合の勝者に片端から勝負を挑み、風のように来て風のように去る不敵、非情の忍者“影”。
拝領の太刀に秘められた謎をめぐり、柳生宗矩、真田幸村、伊賀の頭領服部半蔵がまんじ巴となった一大闘争の中で、皮肉な出生の秘密を背負う“影”は忍者として悩むのだった。

 既読なのですが、確かもっと薄かったような……それを期待して借りたのだけど、いざ手にしたら、結構なブ厚さ。え?どうしよう……と思いながら読了。さすがベテラン芸! といった印象でした。

 完全なるエンタメ作品です。
 あらすじを読んでも戦国の豪華キャラクター勢ぞろい。さらに徳川家光や春日局、チラッと宮本武蔵なども登場して楽しませてくれます。
 舞台は寛永御前試合という史実を踏まえ、それに謎の忍者「影」親子が絡む。
 その「影」親子が狙うのは、御膳試合の勝者への褒美である、豊臣家由来のいわくつきの太刀。全十試合で勝者に渡される太刀も計十振。その中の一振にはなんと、平家の財宝が隠されているという。
 「影」親子を裏で操り、その平家財宝を狙うのは一体誰か? 

 御前試合で対決する各剣豪のエピソードもかなり読ませます。対戦相手の妙、その闘いぶり、心理描写などなど、史実と作者の創造が巧いこと融合されて面白い。
 なにぶん、昔の作品なので、今と比べると展開のスピードに欠けるかなあ、という感は無きにしも非ずですか。それでも絶妙なアイデアに唸ります。

 冒頭の服部半蔵と「母影」の邂逅シーンが華麗です。一気に作品世界に惹きこまれ、さらにその半蔵と「母影」の子供である「若影」の活躍が秀麗な文体で綴られて鮮やか!
 闘いばかりの殺伐としたシーンばかりではなく、柴錬お得意の母と息子との耽美なシーンも用意されてます。ここらあたりは「眠狂四郎」や「真田幸村」でもおなじみ。母親と息子の妖しい関係を描写したら、柴錬の右に出る者はいないんじゃないでしょうか? 時代モノ・忍者モノという架空の設定なので、あくまでロマンティック。これが現代小説だったら、かなりヤバいかもね。

 その「若影」と遠藤由利との恋と母親への葛藤・「母影」と服部半蔵との複雑な愛も絡ませて、ラストは真田幸村VS徳川方の壮大な決戦へとなだれ込む。←あ、幸村も存命設定なのよね。かなり老人設定だけど。

 壮大な虚実織り交ぜた忍者・剣豪小説。柴錬の作風は山風(山田風太郎)のドロ臭さとは対極の冷徹な上品さを感じさせます。そこがまた良いんですけどね~。
 ものすごい懐かしさと共に、作品世界を充分に堪能させていただきました。


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