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個別記事の管理2011-02-18 (Fri)

ご訪問ありがとうございます☆

太宰治全集〈8〉 (ちくま文庫)太宰治全集〈8〉 (ちくま文庫)
(1989/04)
太宰 治

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太宰治全集〈9〉 (ちくま文庫)太宰治全集〈9〉 (ちくま文庫)
(1989/05)
太宰 治

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 引き続き太宰作品ですが……面白いです! 最初はね、いかにも文芸作品といったカンジで食わず嫌いでしたが、読んでみたらナント! 意外にも敷居が低くて(?)読みやすかった!
 今回は全集第8巻(昭和20年~22年発表作品)・第9巻(昭和22年~23年)から、自分のシュミ作品をセレクト。

貨幣
 百円紙幣を擬人化(しかも女子!)して語り手に。ここからがもうユニークすぎる!
 戦時中の陸軍大尉と呑み屋の酌婦との対比が面白い。当時一番名誉職であるはずの将校と、最も蔑まされるべき職業の酌婦。人間としてどちらが崇高なのか?
 百円紙幣の皮肉っぽい語り口が笑える。
チャンス
 端的に言うと、作者の恋愛観についてのエッセイ。「恋愛はチャンスではなく個人の意志である」と断言しているところが素晴らしい。
 さらに、「片恋というものこそ常に恋の最高の姿である」とは作者の弁。恋多き作者の経験から出た名言ですな。ものすごく説得力あります。
ヴィヨンの妻
 一体この作品は何なの? が第一印象。シリアスなのかコメディなのか判別しかねた。タイトルの「ヴィヨン」というのが放蕩詩人らしく、これは作者を投影した姿らしい。
 そのヴィヨンこと、大谷の妻「さっちゃん」のトボケていながらもある意味冷めた、飄々としたキャラクターと語り口が絶妙。壊れた夫婦だな~という印象。ある意味ちょっとコワかった。
斜陽
 傑作です。母と姉弟を通して、没落してゆく華族の悲惨な末路を描く。
 結核で死んでゆく母親、華族としての誇りを持てず、かと言って庶民にもなりきれず自殺した弟。一方で男の愛人になろうとし、その子供を得ることで逞しく新時代を生き抜こうとする長女の強さ。この対比が読んでいて唸った。特に弟に作者自身を投影しているような気が。
 タイトルとは裏腹に、闇の中、一条の光が射し込んだような清々しい読後感でした。
桜桃
 こ、これはもう作者自身の感情の吐露作品なのでは?
 はっきりと「夫婦喧嘩の小説なのである」と言い切っているところが、おかしくもあり、自虐的でもあり。
 夫婦仲もギクシャクし、生活に行き詰った作者。仕事どころではなく、自殺ばかり考えているという……切々と伝わるどうにも身動きのとれない心情が読んでいて身につまされる。

 やはり、初期作品とは雰囲気がガラッと変わって重いモノが多かったような。自殺をほのめかすような描写や、その行為に及んでしまうキャラクターも多くなってきたような。
 秀逸はやはり「斜陽」ですね。「山猫」にも通じる作品のテーマといい、最後に強く生き延びるのはやはり女性キャラであったりとか、共通点が多いな~。
 まだまだたくさん面白い作品あるんですけどね。気長に読んでいきたいな~。もっと暗くおどろおどろしい作品が多いのかと思いきや、実はその正反対の作品が多い事にビックリ! ユーモア溢れる作品あり、キリスト教思想を背景にした作品あり、そのバラエティ豊かな作品群に大満足でした!


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関連記事
Theme : 今日の一冊 * Genre : 本・雑誌 * Category : 太宰治
* Comment : (4) * Trackback : (0) |

☆はじめまして☆ * by あき
初めまして☆
いま三島由紀夫の「お嬢さん」を読んでまして、なんとなく検索してみたところ、こちらに辿り着きました^^

昔の記事にコメントしてスミマセン(>_<)
私も読書好きで、太宰は中でも好きな作家です◎
ほんとに太宰は人間失格だけではない!と私も言いたいです(笑)
短編が素晴らしいと個人的には思ってます☆
惺さんの文章が素晴らしくて・・・私は自分の気持ちを文章にするのが苦手なので^^;

他にもエッセイ的な「津軽」や女語りの「女生徒」などオススメです♪
いきなり失礼しました~





Re: あき様 * by 惺
はじめまして!

> 昔の記事にコメントしてスミマセン(>_<)

いえいえ、とんでもないです!
とっても嬉しいです~(*´ω`*)

あきさんは純文学がお好きなのですか?
自分も以前はわりと敬遠していたのですが、
太宰や三島を読むようになってからなんだかとっても親しみやすく感じて結構読むようになりました♪
特に太宰にはビックリです。
おっしゃる通り短篇を中心に素晴らしく、実にバラエティに富んだ作品を残していてその多彩ぶりにもうもう……!
おススメいただいた「女学生」はとっても興味があって、
一度挑戦したいと思っていたのです。図書館予約入れてしまおう、この際に!

ご訪問とコメント、さらにお褒めの言葉までいただきまして
本当にありがとうございました。
これからもよろしかったら覗いてやってくださいね。

* by あき
お返事ありがとうございます^^

私も何でも読むのですが、おもに好きなのは近代文学かもしれません◎
今とは違った言葉づかいや街の描写が、分からないけれど懐かしい・・・でもどこか現代の私にとってはファンタジーのような。そんな魅力があります。

気まぐれでフランス、ドイツ、アメリカ文学にハマった時もあります^^;

太宰の短編面白いですよね~!太宰はサービス精神旺盛な作家だったと思います。「お伽草子」などを読むとよく分かります☆
「女生徒」は読み易いし、オススメです!あとは「トカトントン」もオススメです◎

惺さんの他の記事も読ませて頂きました☆
最近はあまりマンガを読まないのですが、好きなマンガ家さんが萩尾望都と吉田秋生で、レビューたくさんあったので楽しく読ませて頂きました(*^_^*)

私は「トーマの心臓」でガツンとやられまして、泣きました(笑)
世代ではないのですが、マンガも本もどこか古いものが好きなのかもしれません。どーでもいいですが映画も古いのが好きなんです◎

長文失礼しましたm(__)m
またお邪魔させて頂きますね♪


Re: あき様☆ * by 惺
こんにちは♫
あきさんも相当本を読んでいらっしゃるようですね!
嬉しいです~本読みの輪が広がってゆく~☆

マンガも最近のモノはあまり知らなくてなかなか読む機会が無いのですけど、
萩尾&吉田はもうもうハズせませんね~(笑)
トーマも良いですよね! あとポーの一族も好きなんです!
海外作品も面白いのがたくさんあって、最近は結構そっち方面が多いかも……。
太宰の女学生はぜひぜひ読んでみたいと思います!
楽しいコメント&記事を読んでくださりありがとうございました☆
いつでもお越しくださいね。お待ちしております♡

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