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個別記事の管理2011-06-04 (Sat)

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精霊の守り人 (新潮文庫)精霊の守り人 (新潮文庫)
(2007/03)
上橋 菜穂子

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 評判高く以前から気になっていた作品。なかなか手が出ませんでしたが、一念発起して読んでみました。もとは児童文学でありながら重厚。読み応えありました! 以下文庫裏表紙よりあらすじ。

老練な女用心棒バルサは、新ヨゴ皇国の二ノ妃から皇子チャグムを託される。精霊の卵を宿した息子を疎み、父帝が差し向けてくる刺客や、異界からの魔物から幼いチャグムを守るため、バルサは身体を張って戦い続ける。
建国神話の秘密、先住民の伝承など文化人類学者らしい緻密な世界構築が評判を呼び、数多くの受賞歴を誇るロングセラーがついに文庫化。

 す、スゴイです……あらすじにもありますが、小説世界の構築がハンパなくリアリティありすぎでした。読み始めて、あ、なんか今まで読了したファンタジーモノとは違うな! と思ったのも確か。
 古代中国か神話時代の日本を思わせるような舞台設定に、西洋のヒロイックファンタジーを巧くミックスしたような世界観。小道具やアイテムなどがいちいち凝っていて、いやいや、凝り過ぎるほど。凝り過ぎていて、自分的に何だか良く分からなくなってしまった部分も多々ありましたが、完璧な上橋ワールドに舌を巻きました!

 冒頭から登場する女用心棒のバルサってとってもいいですねー! 腕っ節は強く戦闘能力も高くて、その精神も逞しい。けれど、なんと30歳という設定。作中に中年発言も飛び出したりして。スーパーヒロインではないってトコロがね、なんとも親近感湧いてしまいます。
 その彼女と皇子チャグムとの運命的な邂逅。出逢いのシーンはまるで映像を観ているようでとても印象的!
 もちろんバルサだけではなく、その相棒のタンダや妖しげな呪術師トロガイ、敵方?のチャグム捕獲を目論む狩人たち……等々、登場キャラクターも個性豊かで魅力的。

 ただ、チャグムが何故父帝から追われてしまうのか、ソコの部分がちょっと回りくどい設定だったかなと。前半部分は小説世界・設定の説明が多いような気がして、自分的にちょっと読み進めるのが辛かったかも。
 ただ、チャグムの体内に宿る精霊の卵が次第に成長してゆく中盤以降はグイグイと惹きつけられて一気読み!
 自分独りでは何もできなかったチャグムがバルサやタンダとの旅の中で精神的にも体力的にもみるみる成長し、いかに自分が無力であったのかを知ってゆく。ラスト近くでバルサに向かって自分の感情を素直に、そして激しくぶつけるシーンなんかはとても活きいきとしていて別人のよう。そして漂泊の旅を通して自由を知った彼がラスト、皇太子となって皮肉にも再び籠の鳥のごとく宮廷へと帰ってゆく運命と、バルサたちとの別離がなんとも悲しかった。

 皇国の歴史改竄や父帝による息子の暗殺計画等々、なかなかリアルな宮廷の暗部の設定にも瞠目。そしてなにより素晴らしいなと思ったのが、チャグムの精霊の卵の孵化シーンとクライマックスの戦闘シーン!まるで映像を観ているような幻想的な孵化の描写と、バルサの真骨頂たるアクションシーンがなかなか作者サマ見事だなと。
 しっかりとしたバックボーンを持った小説といった印象。もはや児童文学ではないような。オトナでも充分堪能できるからこそ、数々の賞を受賞し読み継がれているんでしょうね。次巻にも期待しちゃいます。上質のファンタジーだと思いました。


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Theme : 今日の一冊 * Genre : 本・雑誌 * Category : 上橋菜穂子
* Comment : (6) * Trackback : (2) |

こんにちは * by 道楽猫
これ私も興味あるんだけど、読めていないのよねぇ。「狐笛のかなた」は読みましたが。
やっぱり面白そうですね。
このシリーズと、あと「獣の奏者」も気になってます。
NHKで途中まで観ててとても面白かったので。

* by ひいち
わー。惺さんどんどん読んで、私の読みたい本リストをじゃんじゃん増やしてやってくださーい(笑)
これも、気になっていたのですよねー。

あ。そうそう右にポール・ギャリコの「ジェニィ」がありますね。私惺サンのポール・ギャリコ記事を見て、「トマシーナ」を見つけたので借りてきました。
こちらを先に読みたかったな☆☆

こんにちは! * by 本読み人M
おおう!タイムリー♪
ちょうど「守り人シリーズ」を読了したところです。

>前半部分は小説世界・設定の説明が多いような気がして、自分的にちょっと読み進めるのが辛かったかも。
うーん、これは私も思いました。
ファンタジーの宿命ですねぇ。
世界観がしっかり構築されていれば、なおさら。

>もはや児童文学ではないような。
確かに!
読んでる途中で「・・・これ、子供たちは理解できるのかな?」と心配になったりしますw
でも「本物」だからこそ、世代を問わず支持されているんでしょうね!


Re: 道楽猫様☆ * by 惺
こんばんは(^o^)丿
この方、いろいろなシリーズがあるんですねー。
本屋に行ってビックリしました…それほど作者さんについて無知な自分。
一番メジャーなコレにしたけれど、さすが巧いです~。
けれど、コレもシリーズ長そうなので全部読破できるか不安だわ(>_<)
しっかり安定した作品といった印象でした。面白ス!

Re: ひいち様☆ * by 惺
こんばんは(●^o^●)
有名作なんで挑戦してみました。
なかなかしっかりした作品だなっと!
ちょっとムズカシイ部分もあったけど、なかなか面白かったー☆

> あ。そうそう右にポール・ギャリコの「ジェニィ」がありますね。私惺サンのポール・ギャリコ記事を見て、「トマシーナ」を見つけたので借りてきました。
「トマシーナ」ってタイトルからして面白そう!
興味興味☆
「ジェニイ」はチラッとあらすじ読むと、猫ちゃんのハナシみたいですよ!
猫好きのひいちサンにぴったりかも。

Re: 本読み人M 様☆ * by 惺
こんばんはヽ(^。^)ノ
> ちょうど「守り人シリーズ」を読了したところです。
ホントだ! スゴイ偶然!
思っていたよりずっと重厚なハナシだったのでビックリしました~。
本格ファンタジーといった趣ですよね!
次巻がものすごく気になっているんだけど……、
バルサとチャグムはまたタッグ?を組むのかなあ?
あの2人のハナシはこれでおしまいなのかしらー?

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