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個別記事の管理2011-06-07 (Tue)

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ジェニィ (新潮文庫)ジェニィ (新潮文庫)
(1979/07)
ポール・ギャリコ、古沢 安二郎 他

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 本屋で見つけて即買い。「7つの人形の恋物語」でギャリコの作品世界がとても好きになったので。以下文庫裏表紙よりあらすじ。

突然真っ白な猫になってしまったピーター少年は、大好きなばあやに、冷たい雨のそぼ降るロンドンの町へ放り出された。
無情な人間たちに追われ、意地悪なボス猫にいじめられ──でも、やさしい雌猫ジェニィとめぐり会って、二匹の猫は恋と冒険の旅に出発した。
猫好きな著者ギャリコが、一匹の雌猫に永遠の女性の姿を託して、猫好きな読者たちに贈る、すてきな大人の童話。


 ギャリコって好きだなあ。ファンタジックでありながら、鋭い諷刺・洞察を作品に投影していたりして。寓話的な作風がなんとも良い味だしているかと。
 で、この作品。もう~、泣きました。感涙の嵐でした。自分的に面白い作品・そうでない作品の見分け方がつい最近わかったんですが、それは読んでいる最中に居眠りしないこと。面白い作品はうとうとしているヒマなんか無い! グイグイと作品世界に惹きこまれていってしまうッ! ということですね。
 なので、この作品も居眠りどころじゃありませんでした。一気に読んじゃいましたよん!

 まず主人公のピーター少年が交通事故で意識不明の重体に。そして気がつくとその身体は純白の毛に覆われた猫に変わっていた!!
 ここからが猫化したピーター少年の辛く過酷な冒険の始まり。人間からは邪険に扱われ、路頭に迷い、ボス猫からは瀕死の暴力を受ける──ある意味猫社会の洗礼をいきなり受けてしまった訳ですが……そんな彼を助けるのは、心優しい雌猫ジェニィ。
 このジェニィのキャラ造形がもうもう、サイコーでしょッ!! かつて人間に捨てられたことがトラウマとなって、決して人間に心許さない。強靭な心と体力を持った素敵な彼女が、人間の心を宿したままのピーターに猫社会で生き抜く術を伝授し、そして始まる新たな冒険。

 その冒険譚もものすごく読ませます。ジェニィのルーツであるグラスゴウへ行くため、船に密航する件が楽しい!
 ここでもピーターはジェニィからネズミの捕獲の仕方を教わったり、人間とココロを通わせたり……そして何と言っても白眉のシーンが、海に落ちたジェニィをピーターがなりふり構わずとび込んで救出するトコロ!! その姿に感動した船員たちがたった2匹の猫のために救出ボートを差し向ける……というココロ温まるエピソードがね~、もう読んでいて泣きそうでした。

 その出来事がきっかけとなって人間に対して信頼を回復し、自分を助けてくれたピーターに対して愛情を寄せてゆくジェニィ。対するピーターもジェニィという愛すべき・守るべき存在を得たことによって心身ともにめざましく成長してゆく様が読んでいてものすごく心地良い。
 お互いがお互いにとって唯一無二のかけがえの無い存在となって絆を深めていくあたり、ああ~、こんな純粋な関係っていいなー! とココロの中で叫んでました。

 が、あくまでもこの作品はファンタジーです。まったくの個人的見解ですが、作者がもっとも痛烈に作品に込めたメッセージはラストの章「大団円」にあるのではないかと。
 それまでのファンタジー色は一気に払しょくされ、ピーターはお約束通り人間の姿へと戻ってしまいます。
 彼の大切な存在であったジェニィは、そのまま普段あまり接点の無かった彼の母親への愛情と限りない思慕の情が具現化された姿だったのだと思い知らされると共に、人間に対する愛玩動物への接し方の痛烈な批判・皮肉も込められており、少年ピーターの見事な成長譚として極上のラストだと思った。唸った&泣いた&感動的結末でした。

 あああ……久しぶりにアツくなってしまいました。脈絡ない箇所がありましたら謹んでお詫び申し上げます。
 猫好きな作者サン・猫好きサンを狙って書かれた本書とのこと。自分は特に猫好きでも(愛玩)動物好きでもないのですが、この作品を読んで生きとし生けるものに捧げる無上の愛情の素晴らしさ、逆に彼等から享受する計り知れない癒しや慰めを羨ましく思ってしまいましたね!で、この作品、もっと子供向けバージョンがあっても良いと思う。オトナだけが楽しむのはもったいないゾ!


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Theme : 今日の一冊 * Genre : 本・雑誌 * Category : ポール・ギャリコ
* Comment : (6) * Trackback : (0) |

わわわわわ * by 道楽猫
表紙に超超超そそられます!
表紙絵だけのために買ってもいいなぁと思うほど。
お話もとっても良いんですね。
これはゼヒ読みたいと思います。

Re: 道楽猫様☆ * by 惺
こんばんは!
> 表紙に超超超そそられます!
> 表紙絵だけのために買ってもいいなぁと思うほど。
> お話もとっても良いんですね。
> これはゼヒ読みたいと思います。
全部良いです!キッパリ!
楽しくて切なくてそれでも読後感爽やか。
プラス人間への痛烈な皮肉も込められてました。
機会があればぜひご一読を☆

永遠のジェニィ・・ * by nao
オッサンの身でありながら、かの「ジェニィ」について
コメントなどするというのは、どうかと思いましたが・・短く。
自分などは、ジェニィに対して、「ティファニーで朝食を」のホリーを連想してしまい、
ほとんど憧れの女性像を重ね見るおもい・・となるのでありました・・。

カンガルーの話「マチルダ」(長編)、かなり永く放置状態にあるなぁ。
もうそろそろ読まなニャくてはいかんニャ・・。

こんー^^ * by チルネコ
おぉ~ジェニィは猫小説の傑作のひとつですよね~。あまり子供の頃読書縁がなかったんですが、これだけは読んで本に涙のあとはついてたくらいです(苦笑)
ギャリコは他にも『猫後の教科書』も猫好きにはたまらなかったですし、『トマシーナ』も猫の話でジェニィの○○ですから読んで見てください(笑)

Re: nao 様☆ * by 惺
こんばんは!
> オッサンの身でありながら、かの「ジェニィ」について
> コメントなどするというのは、どうかと思いましたが・・短く。
いえいえ、好きな作品を語るのに年齢・性別は一切関係ない!
というのが自分のスタンスです。

> 自分などは、ジェニィに対して、「ティファニーで朝食を」のホリーを連想してしまい、
> ほとんど憧れの女性像を重ね見るおもい・・となるのでありました・・。
なるほど、わかりますね~! 
自分は憧れの女性プラス母親の面影を重ねてしまいました!

> カンガルーの話「マチルダ」(長編)、かなり永く放置状態にあるなぁ。
> もうそろそろ読まなニャくてはいかんニャ・・。
ギャリ子サンはいろいろ名作が多いようで。
自分もこれからゆっくりと読んでいこうっと!
超・面白いですよね~☆

Re: チルネコ様☆ * by 惺
こんばんは☆
> おぉ~ジェニィは猫小説の傑作のひとつですよね~。あまり子供の頃読書縁がなかったんですが、これだけは読んで本に涙のあとはついてたくらいです(苦笑)
子供の頃からこんなブ厚い本を??
す、スゴイです~(尊敬!)

> ギャリコは他にも『猫後の教科書』も猫好きにはたまらなかったですし、『トマシーナ』も猫の話でジェニィの○○ですから読んで見てください(笑)
「トマシーナ」は他のプロ友サンから情報がありまして……なかなか、面白そうですよねえ……フフフ。
「猫後の教科書」もチェックしますね☆
情報ありがとうございました!

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