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個別記事の管理2011-08-29 (Mon)

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クロイツェル・ソナタ/悪魔 (新潮文庫)クロイツェル・ソナタ/悪魔 (新潮文庫)
(1974/06)
トルストイ

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 文豪トルストイ作ということと、意味もわからず素敵なタイトルに惹かれて購入。以下BOOKデータベースより内容。

嫉妬のため妻を殺した男の告白を通して、惨劇の理由を迫真の筆に描き、性問題に対する社会の堕落を痛烈に批判した『クロイツェル・ソナタ』、実在の事件に自身の過去の苦い経験を交えて懺悔の気持をこめて書いた『悪魔』。
性的欲望こそ人間生活のさまざまな悪や不幸、悲劇の源であるとして、性に関するきわめてストイックな考えと絶対的な純潔の理想とを披瀝した中編2作。

 う~ん、記事を書くのにとても困った内容の本でした。
 トルストイさん、「光あるうち光の中を歩め」もかなり宗教色の強い作品でしたが、こちらもかなりシビアな内容でした。特に女性にとってはね。
 一読した限りではなんて前時代的な物事の考え方の主人公なんだッ!! という思いがひしひしと。
 扱っているテーマはズバリ性愛問題・禁欲、といったトコロでしょうか。
 男性に対する女性の隷属・男性に対する女性の反抗・精神的結びつきのない男女関係…これら作者の主観がかなり作品に投影されていると思われます。

 作品の主人公であるポズドヌイシェフが列車の中で隣り合わせた旅人に自分の罪を語るという告白体でハナシは展開。
 その彼が犯した罪とはズバリ妻殺し。犯行に至った動機から、殺意を抱きコトを起こすまでの詳細な経過と犯行時の様子を、列車の走行と共に語ってゆくという手法。
 禁欲的で支配欲の強いポズドヌイシェフが次第に妻と険悪な仲となり、夫婦生活は破綻し、果ては妻が不倫に走っているのではないかと猜疑心に苛まれてゆく。
 隷属を強いられる妻はむろん耐えがたく、自我を強く訴えるけれどポズドヌイシェフに通じるはずがない。

 この話約100年位に書かれたものだけれど、夫婦間・男女間の諍い事というのは今とそうたいして変わっていないなという印象受けた。今作はポズドヌイシェフの理不尽で偏執的な嫉妬からくる夫婦破綻・妻殺害の話となるのだけれど、現代で言うとまさに究極のDV。妻を1個の人格として見ていない、女性を1人の人間として認めていないということによる悲劇。
 ラスト、自分がふるった暴力によって腫れあがった妻の悲惨な顔をみて初めて赦しを乞おうとするポズドヌイシェフ。そして妻の死顔を見てようやく彼女が1人の生きて意志を持った人間であったことを悟る、愚かな彼の嗚咽にむせびながらひっそりと旅人にする懺悔。

 時代は加速度を増して発展してゆくけれど、このように根強く生き続ける男女間の確執・差別はなかなか改善されないように思う時がしばしば。
 なかなかに考えさせられる内容の本でした。同時収録の「悪魔」は読めなかった(泣) セットで読むと良いらしいのでまた今度挑戦。
 ちなみにクロイツェル・ソナタはポズドヌイシェフの妻とその不倫相手と噂される男性が演奏するベートーベンのヴァイオリンソナタの曲名。ポズドヌイシェフの愚かな嫉妬の象徴として自分は理解しました。実際妻とその相手が本当に不倫をしていたかどうかもはっきりしたことは不明。すべてが彼の思いこみだった、という可能性もなきにしもあらずなのだ。
 しかし、なんといっても哀れな犠牲者は彼の妻=女性なのだ。複雑。


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Theme : 今日の一冊 * Genre : 本・雑誌 * Category : トルストイ
* Comment : (1) * Trackback : (0) |

拍手コメお礼☆ * by 惺
タイトルとジャケ画に騙されて中身がとーんでもなかった!! …っていう失敗を何度も(泣)
この本も懲りずにタイトルの響きだけで購入してしまったし。
まあ、考えさせられる話で良かったんですが……。
拍手とコメントホントにありがとうございました!

コメント







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