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個別記事の管理2011-09-08 (Thu)

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ナイン・ストーリーズ (新潮文庫)ナイン・ストーリーズ (新潮文庫)
(1986/01)
サリンジャー

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 本屋で見つけてすかさず購入。吉田秋生の「BANANA FISH」にインスピレーションを与えた作品? というので興味津々で読みました。以下文庫裏表紙よりあらすじ。

言いにくいことなんだけどね、彼らは死んじまうんだ──。
新妻リュミエルと海辺の町に来たグラース家の長兄シーモア。浜辺で謎の魚の話を少女に聞かせた後、彼が自殺するまでを淡々と描く「バナナフィッシュにうってつけの日」。
若者が内包する苦悩を、胸に突き刺さるような繊細な物語に託し、世界中で熱狂的な読者を有するアメリカ現代文学の巨匠サリンジャー。九つの自選短篇集。


バナナフィッシュにうってつけの日
コネティカットのひょこひょこおじさん
対エスキモー戦争の前夜
笑い男
小船のほとりで
エズミに捧ぐ──愛と汚辱のうちに
愛らしき口もと目は緑
ド・ドーミエ=スミスの青の時代
テディ


 なかなか難解。サリンジャー連作集・グラース・サーガの登場人物を主人公にしている作品もあったので、そちらを読んでいたらもっと楽しめたのかなあと。
 でも、自分的には「ライ麦畑でつかまえて」より断然楽しめました。どの作品もミステリアスでありながら残酷。常に「死」を内包したテーマ。独特の世界観と雰囲気にちょっとビックリ。中でも印象的だった作品をいくつか。

バナナフィッシュにうってつけの日
 これが吉田秋生の「BANANA FISH」に由来の作品なんですね。といっても作品自体に麻薬なんぞは一切出てきませんが。
 これもグラース家の物語の一端を担っている作品で、長男のシーモアの物語。新婚旅行で幸せ絶頂であるはずの彼が突然自殺してしまうという話。
 海辺で少女に語る「バナナフィッシュ」の話がなんとも暗示的。自分的にバナナフィッシュ=死 であると連想。
 病んでいると思われるシーモアの隠された狂気と少女・シビルの純粋さが対照的でありながら、お互いが呼応し合っているという皮肉。
笑い男
 少年野球チームにある日監督のガールフレンドが闖入。その彼女にほのかな想いを寄せるチームの少年。
 移動の際に監督が語る「笑い男」の話がなんとも残酷でありながら寓話的。ちょっとノスタルジーを感じた1作。
小船のほとりで
 これもグラース家の長女・ブーブーとその息子・ライオネルの話。メイドにユダヤ系であることをなじられたライオネル。ひどく傷ついた心を癒してゆく母親のブーブー。
 あくまで我が子の目線に立ち、巧みにその心をほぐしてゆく描写がとても素敵。反ユダヤを描いた作品であるとか。
エズミに捧ぐ──愛と汚辱のうちに
 軍人ととある少女との心温まる交流。教会で一瞬のうちにシンパシーを感じた2人が場所を変えて喫茶店で交わす印象的な会話の数々。
 後に戦地へ行くであろう軍人の身を気遣う少女、実際に戦地で負傷したと思われる軍人が想いを馳せる少女。例え離ればなれになろうとも繋いだ絆の深さ。
 ラストは実際の出来事なのか軍人の手による小説なのか。思いをめぐらすのもまた楽しい。
テディ
 こちらもグラース家関連。長兄・シーモアの幼少期と思われる少年・テディが主役。
 まだ幼い少年でありながら、インド哲学に心酔し明晰な頭脳を持つテディ。その彼の船旅でのとある1日。
 何ごとに対しても冷めた彼の視線・思想がある意味残酷で恐ろしい。ラスト、デッキから墜落するのは果たして妹なのか?
 ミステリー仕立てで少し背筋が寒くなる。

 どれも秀逸の作品群。却ってむしょうに「グラース家」関連の作品も読みたくなったし。
 ラストのオチがかなり利いている作品ばかりだったような気がしました。さすがの巧さで脱帽です。


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Theme : 考えさせられる本 * Genre : 本・雑誌 * Category : サリンジャー
* Comment : (2) * Trackback : (0) |

* by まいまい
この昔ながらの表紙が懐かしい。
「バナナフィッシュに~」は再読したのですが、それ以外はやっぱりよく覚えてなくて残念。
もう一回きちんと読みたくなりました。

サリンジャーってグラース家の話ばっかりっていう印象です。
「フラニーとゾーイ」が読みやすかったです。
正直言って私の実力では??の作品も(笑)

Re: まいまい様☆ * by 惺
こんばんは!
難しいですねー! サリンジャーってもっとわかりやすいのかと思ってました。
グラース家についての予備知識がないと
まったくチンプンカンプンだったりして。
逆に今度はこのグラース家シリーズに興味津々。
まいまいサン、グラース家にも挑戦しているんですね。素晴らしいというか、スゴイ!!
読みたいなー。でも面白そうだけど、難解そう…。

コメント







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