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個別記事の管理2011-09-11 (Sun)

ご訪問ありがとうございます☆

月魚 (角川文庫)月魚 (角川文庫)
(2004/05)
三浦 しをん

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 エッセイではない三浦しをんの作品。もうそのギャップに驚くとともに、やっぱり作家サンだったんだー(失礼!!)、と認識を改めました。以下BOOKデータベースより内容。

古書店『無窮堂』の若き当主、真志喜とその友人で同じ業界に身を置く瀬名垣。二人は幼い頃から、密かな罪の意識をずっと共有してきた―。
瀬名垣の父親は「せどり屋」とよばれる古書界の嫌われ者だったが、その才能を見抜いた真志喜の祖父に目をかけられたことで、幼い二人は兄弟のように育ったのだ。
しかし、ある夏の午後起きた事件によって、二人の関係は大きく変っていき…。透明な硝子の文体に包まれた濃密な感情。
月光の中で一瞬魅せる、魚の跳躍のようなきらめきを映し出した物語。

 しっとりと落ち着いたストーリーと作風でした。上品な和菓子のような。
 この作者サンの特徴として、そこはかとない腐の香り(いわゆるBL要素)が漂いますが、そこはやはり文芸作品。きちっと程度をわきまえて描写されてます。
 都心から離れて老舗古書店「無窮堂」を営む真志喜と、その幼なじみ的な存在である瀬名垣。彼も同じ古書店業界に身を置いているが、彼の場合は店舗を持つことのない、いわゆる卸販売を主としている。
 この2人の微妙で危うい関係を主軸としながら、失踪してしまった真志喜の父親と息子・真志喜との葛藤。それを古書店業界の内幕を絡めて描いた作品……といったトコロでしょうか。

 古書発掘に対して天才的な才能を持つ瀬名垣。その彼の幼少期の行動が真志喜の父親の失踪の原因となってしまう。そのことに対して罪の意識を抱き続ける瀬名垣。それでいて、真志喜と瀬名垣はお互い離れることのできない微妙な関係で繋がっている……という設定が切なくも美味しいトコロ。
 大口の買い付けに出向いた先で、長年失踪していた真志喜の父親と偶然再会し、不本意ながらも査定勝負となってしまうという展開が緊迫感と共に意外な面白さだった。
 一体依頼主は、真志喜・瀬名垣VS「黄塵庵」(真志喜の父親の古書店)のどちらに買い取りを頼むのか。

 本編の他、主人公2人が高校生設定の「水に沈んだ私の村」は真志喜にほのかな想いを寄せる男性教師の視点から。
 プールや花火など夏の風物詩を巧く使ったストーリーがなんだかノスタルジーを感じさせる。
 文庫書きおろし「名前のないもの」は、作者サンがいかにBLを書きたいのかがわかってしまう1作。瀬名垣の真志喜に対するアツい想いをさらりと忍ばせているトコロが憎いです。

 しっとりとした文章・美しすぎる情景描写に酔わされる作品。エッセイでのあの壊れ具合がまったく想像できません。恐るべし、三浦しをん。と思ってしまったのでした。巻末のあさのあつこの解説も美麗文で読ませます。


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Theme : 今日の一冊 * Genre : 本・雑誌 * Category : 三浦しをん
* Comment : (2) * Trackback : (1) |

* by 潤
こんにちは、惺さん!
やはり香りますか。ある意味嫌う方もいるだろう点です。(笑)
とても雰囲気のある作品だと思います。
いろんな気持ちがいっぱい絡まって言葉では言い表わせ関係が好きです。
素直に心情を伝えることも出来ないけど離れることも出来ない。切ないですよね。

私は三浦しをんのエッセイ読んだことないんですが、そんなに壊れてるんですか?!
星間商事株式会社社史編纂室もけっこうぶっ飛んでると思いましたが。(笑)

トラックバックさせて頂きました。
あとブログのリンクも貼らせて頂きました。
左の下の方にあります。よろしければご確認ください。

ではでは。

Re: 潤様 ☆ * by 惺
こんにちは☆
香りますねー。自分はまったく大丈夫ですが。
二人のもどかしい関係がなんとも良いなと思ってしまいました。
描写がとっても綺麗で巧いなあ……。惚れ惚れしながら読みました!

> いろんな気持ちがいっぱい絡まって言葉では言い表わせ関係が好きです。
> 素直に心情を伝えることも出来ないけど離れることも出来ない。切ないですよね。
確かに!お互い一歩踏み出せばいいのに~!!
と読みながら何度思ったことか。

> 私は三浦しをんのエッセイ読んだことないんですが、そんなに壊れてるんですか?!
> 星間商事株式会社社史編纂室もけっこうぶっ飛んでると思いましたが。(笑)
爆笑モノですよ!!
「星間商事」はまだまだ小説体裁をとっているけれど、、
エッセイはもう好き放題(!!)ですからねー。爆笑に次ぐ爆笑☆
どうぞお試しあれ。

> トラックバックさせて頂きました。
> あとブログのリンクも貼らせて頂きました。
自分もさせていただきました。今後ともヨロシクお願いいたします。

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月魚
月魚    三浦 しをん〔著〕  2004.5  角川書店 水の底には秘密がひそむ。 秘密を抱え、彼は彼に会いに行く。 あの雑木林の向こう、古書店「無窮堂」まで。 気鋭の作家が描く「罪」と「再生」の青春小説。 …
2011/09/12 11:56  感ジル想イ。
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