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個別記事の管理2011-11-08 (Tue)

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あかねさす――新古今恋物語あかねさす――新古今恋物語
(2011/10/20)
加藤 千恵

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 本屋に行って一目ボレ。ジャケ買いしてしまいました。以下BOOKデータベースより内容。

さっきまで俺に向けてた唇で今どんなふうに笑っているのーー恋する想いは、今も昔も変わらない。みやびな20首の“恋うた”から生まれた現代の恋物語。せつなさあふれる恋愛小説集。
紫式部、和泉式部、式子内親王、藤原定家、在原業平、菅原道真……和歌に込められ様々な想いが、千年の時を超えて、今、20のラブストーリーに生まれ変わる。

 今こういう超訳的な古典モノが流行っているんでしょうかね? 似て非なる「うた恋い。」もものすごく面白かったし。
 内容もちょっと凝っていてる&洒落ていて一気に読んじゃいました。サクッといけますよー!
 新古今和歌集の中から20の歌を元ネタにして、それを現代の短篇にアレンジ。ちゃんと和歌の意とテイストは残しつつ、ガラリと小説に変身させているトコロがね、面白かった。
 作者サン、自分はまったく知らなかったけれど、かなりお若いらしい。なので必然的に短篇の設定・世界観も若い。登場キャラも下は高学生から上は行っても40代までかな。中でも20代前半のワカモノ達のハナシが多い。和歌に託された恋の想い・詠み手の心情を巧みに切り取って小説にしている手腕はなかなかだと。
 中でも印象的だった作品をいくつか。

第二話 願っても桜は散ったし 元ネタ・素性法師
 高校1年の女子がメイン。イマイチ高校生活に馴染めなくて、中学時代を懐かしんでいる女子のハナシ。その時はまったく気付いていなかったけれど、失ってみて初めてわかるものの大切さが痛いくらいよくわかる。第十七話 本当のことも言えない 紫式部 とリンクした作品。
第四話 何かが不足している 寂連法師
 日記形式で展開する社会人女子のハナシ。仕事も人間関係も可も無く不可も無く無難にこなして毎日を暮らしている。
 彼氏も作らず(作れず)、結婚の見通しもない。永遠に続くかと思われるこの虚無的で不毛な日々。将来に対する漠然とした不安に泣く女子の心理描写が巧いと思った。
第十一話 揺らしたら溢れてしまう 式子内親王
 姉の彼氏を好きになってしまった妹の複雑な心理。そんな妹の気持ちを知っている姉との微妙で、息詰まるような心理描写が読んでいてハラハラした。
第十四話 遠く深い場所まで 謙徳公
 お互いに不倫同士のカップルを描いた作品。ラストになって不倫関係だったということがわかるオチになるほどなと。

 などなど書ききれないほど良作ばかり。もっとたくさん面白いハナシがあるんですよ!
 男女間の微妙な関係・思惑・心理などがさらりと、それでいて深く描かれていて最後まで飽きずに面白く読めた。
 作家サンであり歌人でもあるという、この作者サン。読み応え充分の20作でした。


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